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中卒向けの就職先はある?学歴不問の職種15選と仕事探しのポイントを紹介
更新日
この記事のまとめ
- 中卒向けの就職先はあるものの、高卒や大卒よりは少ないため就活では工夫が必要
- 中卒者の就職先におすすめの職種は、「介護職」「営業職」「販売・接客スタッフ」など
- 中卒者が就職先を選ぶときは、学歴不問の求人に注目するのがおすすめ
- 中卒者が就職先選びに迷ったときは、自己分析やキャリアプランの設定をしよう
- 中卒者の就職先選びには、ハローワークや就職エージェントなどの支援サービスが役立つ
中卒の方のなかには、就職先選びに悩んでいる方もいるでしょう。中卒者におすすめの職種は、介護職や営業職、販売・接客スタッフなどです。これらの職種は基本的に無資格からチャレンジでき、学歴・経験不問の求人を出している傾向があるため、中卒からも就職のチャンスがあります。
このコラムでは、中卒者が就職先を選ぶときのポイントや、活用すべき支援サービスなども紹介しているので、参考にしてみてください。
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中卒向けの就職先はないの?
「中卒から働きたいけど、そもそも中卒向けの就職先はなさそう…」と不安な方もいるかもしれません。中卒から目指せる正社員求人の数自体は多くないものの、就職先はあるのでまずは安心してください。
中卒向けの就職先はあるものの選択肢は少なめ
お伝えしているように、中卒向けの就職先はあるものの、数はそれほど多くありません。「高卒OK」「既卒・第二新卒歓迎」「大学新卒向け」といった求人は比較的よくみられますが、「中卒OK」とする求人は母数が少ない分、選択肢は少なめといえます。
とはいえ、学歴を条件にしている求人であっても選考を通過すれば、採用される可能性はゼロではありません。「学歴不問」とする求人も比較的豊富に存在しているため、根気強く探せば自分にぴったりの就職先を見つけられるでしょう。
年齢によって業務に必要な資格が取得できないことに注意
中卒の場合、業務に必要な資格が取得できないため、募集の対象としていないことがあるようです。たとえば、自動車の運転が必要な仕事の場合は、「普通自動車第一種運転免許」以上の運転免許が必要ですが、取得には満18歳以上という年齢制限があるので注意しなければなりません。
中卒からの就職活動では、このような年齢制限に当たる場合があるので、事前によく確認しましょう。
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就職先を探す前に!中卒者の就活の実態
ここでは、中卒からの就職活動を本格的にスタートさせる前に知っておくべき、「中卒者の就活の実態」をご紹介します。
「実際に中卒で就職した人はどれくらいいる?」「中卒で正社員になると給料はどれくらいもらえる?」など、疑問のある方は参考にしてみましょう。
中卒者の正社員就職率
厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査の概況/現在の就業状況」によると、2018年時点の中卒者のうち在学していない若年労働者は 2.7%でした。そのうち、正社員として働く人は35.4%、正社員以外で働く人は 64.0%です。そこから計算すると、中卒から正社員になる人の割合は、1%未満と非常に低いことが分かります。
なお、中学新卒者の就職内定率は79.5%で、高校新卒者の就職内定率99.2%に比べるとやや低いものの、8割程度は就職先を見つけている計算です。詳しくは、「中卒の就職率は?高卒や大卒などの学歴に比べて高い?低い?」のコラムをご参照ください。次項の表にも就職内定率の数値をまとめているので、興味のある方は見比べてみましょう。
参照元
厚生労働省
平成30年若年者雇用実態調査の概況
中卒者向けの求人数と求人倍率
厚生労働省の「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)」によると、2023年度の新規学卒者の就職内定率、求人数、求職者数、求人倍率は、下記のとおりです。
学歴 | 就職内定率 | 求人数 | 求職者数 | 求人倍率 |
---|---|---|---|---|
高校新卒者 | 99.2% | 約48万2,000人 | 約12万1,000人 | 3.98倍 |
中学新卒者 | 79.5% | 986人 | 342人 | 2.88倍 |
参照:厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)」
取りまとめから、中学新卒者の求人数は求職者数に対して十分な数があったようです。求人倍率は2.88倍のため、就職先を選び過ぎなければ正社員になれた可能性があるでしょう。
ただ、高校新卒者をみると、求人数、求職者数、求人倍率ともに中卒に比べて高水準となっています。このことから、中学新卒者よりも高校新卒者のほうが、就職先探しには有利といえるでしょう。
中卒者の平均給与
政府統計の総合窓口(e-Stat)の「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 新規学卒者/表番号1」によると、中卒の所定内給与額(きまって支給する現金給与額のうち、時間外手当などの超過労働給与額を差し引いた金額)は、18万5,400円でした。
学歴別の所定内給与額は、下記の表をご覧ください。
学歴 | 所定内給与額 |
---|---|
中卒 | 18万5,400円 |
高卒 | 18万6,800円 |
大卒 | 23万7,300円 |
全体 | 22万4,400円 |
参照:政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 新規学卒者/表番号1」
中卒者の所定内給与額は、高卒者とそれほど違いはないものの、学歴全体と比べると4万円ほどの差になります。ただし、これらの数値はあくまで平均です。就職先によって給与は異なるので、参考程度に捉えておきましょう。
参照元
政府統計の総合窓口(e-Stat)
令和5年賃金構造基本統計調査
中卒は他の学歴に比べて基本給が低い?
前述のとおり、学歴別にみた中卒者の給与は他の学歴に比べて低い水準です。そのため基本給も低めに設定されていることが予想されます。
そもそも給与のベースとなる基本給は、学歴をはじめ、年齢や経験年数に応じて決められるのが一般的です。中卒の基本給が他の学歴よりも低く設定されていれば、その分、給与水準も低くなるでしょう。
中卒の給与事情については、「「中卒は正社員になれない」は間違い!給料の事情や就活の方法を解説!」でも解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
中卒の就職先におすすめ!学歴不問の職種15選
ここでは、中卒から正社員を目指しやすい「学歴不問」の求人を出す傾向のある職種をご紹介します。「どんな仕事を目指せばいいか分からない…」という方は、就職先選びのヒントにしてみてください。
中卒の方にもおすすめ!学歴不問で挑戦しやすい仕事
1.介護職
介護職は、介護サービスを利用する方の生活をサポートする仕事です。就職先としては、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、デイサービスなどが挙げられます。介護業界は、日本の高齢化による人手不足が問題になっており、人材の需要が高まり続けているのが特徴です。採用の間口を広げて人材を募集する傾向があるため、中卒から学歴に関係なく挑戦しやすいでしょう。
介護職の目指し方や向いているタイプは、「中卒から介護職は目指せる?就職するメリットや資格を解説」で解説しているので、参考にしてみてください。
正社員
サービススタッフ(介護職)
-
年収 277万円 ~ 327万円
-
大手企業,安定的な仕事,未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり,残業少なめ
2.営業職
営業職は、会社の商品やサービスを顧客に提案して、契約に結びつける職種です。営業職は学歴よりも若さやポテンシャルなどが評価されやすいので、中卒から目指すことも可能な仕事といえます。
就職先は、IT企業や不動産会社などさまざま。営業職に就くことで、業界の動向に強くなったり、働くうえで必要なビジネスマナーやコミュニケーション能力を身につけられたりする可能性もあるので、将来的に他の職種に挑戦する際にも役立つでしょう。
詳しくは、「中卒から営業の仕事に挑戦できる?おすすめの業界や資格を紹介」でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
正社員
パートナーセールス
-
年収 576万円 ~ 922万円
-
未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり
3.警備員
警備員は、施設やヒト、モノなどの警備を行います。学歴や年齢などは問われない傾向にあるほか、警備員になるのに必須の資格はないため、無資格・未経験の方も挑戦しやすいでしょう。
主な就職先は、大手や中小の警備会社です。警備員に興味がある中卒の方は、「中卒から目指せる警備員の仕事について解説!」のコラムも参考にしてみてください。
正社員
常駐セキュリティスタッフ職
-
年収 301万円 ~ 466万円
-
大手企業,安定的な仕事,未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
4.飲食・調理スタッフ
飲食・調理スタッフは、食材の下処理や調理、盛り付けなどを行う仕事です。就職先は、レストランやカフェ、居酒屋といった飲食店をはじめ、学校やホテル、病院といった施設もあります。就職先によっては調理師免許が必要な場合もありますが、経験や学歴が問われない求人もあるので、中卒・未経験からチャレンジすることもできるでしょう。
調理スタッフについて詳しく知りたい方は、「就活アドバイザーが教える!調理スタッフのお仕事」のコラムも参考になります。
5.販売・接客スタッフ
販売・接客スタッフは、お客さまに商品を販売したり、サービスを提供したりする人のことです。必須となる資格はなく、未経験歓迎の求人も豊富な傾向があるため、中卒から目指しやすい仕事といえます。就職先は、アパレルショップや百貨店、コンビニエンスストア、アミューズメント施設、飲食店などさまざまです。
販売・接客スタッフになりたい方は、「中卒でなれる販売の正社員」で、向いている人の特徴も確認してみてください。
正社員
【総合職】家電アドバイザー
-
年収 300万円 ~ 420万円
-
残業少なめ,プライベート重視,大手企業,安定的な仕事,未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
6.事務職
事務職は、会社の業務が円滑に進むように従業員のサポートをする仕事です。経理事務・総務事務・営業事務などさまざまな種類があり、それぞれ業務内容が異なります。専門スキルを求められる場合を除き、必須となる資格はないので、中卒から挑戦することもできるでしょう。
なお、簿記やMOSといった資格があると選考で評価してもらえる場合があるようです。事務職に求められるスキルが知りたい方は、「事務員は未経験から目指せる?業務内容と求められるスキルをチェック」のコラムもご一読ください。
正社員
事務職
-
年収 302万円 ~ 346万円
-
未経験OK,昇給あり,諸手当あり,残業少なめ,プライベート重視,学歴不問
7.IT関連の職種
IT関連の職種は、プログラマーやシステムエンジニア、Webデザイナーなど、多岐にわたるのが特徴です。主な就職先として、プログラマーやシステムエンジニアの場合はシステム開発会社や各種メーカー、Webデザイナーの場合は広告代理店やWeb制作会社などが挙げられます。
急速なIT技術の発展によって採用活動が活発な企業が多いので、「学歴不問」「未経験歓迎」の求人に注目すれば、中卒からの就職も十分に可能といえます。IT関連の職種に興味がある方は、「IT企業とは?仕事内容や代表的な職業を分かりやすく解説!」のコラムもおすすめです。
正社員
ITエンジニア職
-
年収 282万円 ~ 437万円
-
大手企業,安定的な仕事,未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり
8.工場・倉庫作業員
工場や倉庫の作業員は、ライン作業やピッキング、検品などの業務を行います。作業品質を保つためにマニュアルを完備している現場が多く、中卒の学歴に関係なく未経験からチャレンジしやすいのが特徴です。就職先によって扱う製品・商品は異なるため、自分が興味のある分野を選ぶのがおすすめです。
「工場に就職するメリットを紹介!仕事内容と向いている人の特徴も解説」では、工場勤務のメリット・デメリットを紹介しているのでぜひご一読ください。
正社員
製造・物流(作業員)
-
年収 277万円 ~ 353万円
-
大手企業,安定的な仕事,未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり,残業少なめ
9.建設作業スタッフ・施工管理職
建設業界の仕事として、建設作業スタッフや施工管理職の仕事があります。建設作業スタッフとは、建設現場の作業員のことです。また、施工管理職とは、工事現場における指揮監督や施工のスケジュール管理などを行う仕事を指します。
建設業界は人材の高齢化が進み若返りが課題となっているため、学歴問わず若い人材は重宝されるでしょう。建設業界に興味のある中卒の方は、「建設業界の仕事」のコラムをチェックしてみてください。
正社員
施工管理職
-
年収 304万円 ~ 469万円
-
大手企業,安定的な仕事,未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
10.ドライバー
ドライバーは、人や物を目的地まで安全に送り届ける仕事です。運送会社や宅配業者などが主な就職先となります。ドライバーと一口に言っても、タクシードライバーやルート配送ドライバーなど、さまざまな種類があるので、自分に合った分野を選びましょう。ドライバーの種類は、「正社員ドライバーになるには?転職成功のポイントや求人の探し方を解説!」のコラムをご参照ください。
なお、ドライバーになるには運転免許が必要です。免許が取得できる年齢にならなければ、応募要件を満たせない可能性もあることを念頭に置きましょう。
運転免許は何歳から取得できる?
「普通自動車第一種免許」は18歳以上で取得が可能です。また、「中型自動車第一種(二種)運転免許」は20歳以上、「大型自動車第一種(二種)運転免許」は21歳以上で取得できます。
参照元
警視庁
受験資格
正社員
配送ドライバー
-
年収 358万円 ~ 456万円
-
未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり
11.Webライター
Webライターは、Webサイト上に掲載する記事を書く仕事です。ライターになるのに必須となる資格はないため、未経験から挑戦できます。「文章を書くのが好き」「黙々と作業できる仕事に就きたい」という方は、就職先の一つとして検討してみると良いでしょう。
Webライターの求人のなかには、自宅やカフェなど、働く場所を問わない仕事もあります。在宅勤務ができる仕事に興味のある中卒の方は、「在宅の仕事にはどんな種類がある?自宅で働く方法や求人の探し方も解説」のコラムもあわせてご覧ください。
12.コールセンターオペレーター
コールセンターのオペレーターは、コールセンター内で顧客の電話対応をする仕事です。主な業務は、商品の受注や問い合わせ対応などを含む「インバウンド業務」と、勧誘やアンケート調査などを含む「アウトバウンド業務」の2つに分けられます。マニュアルが整備されている傾向があるため必須となる資格はなく、学歴不問で未経験から挑戦することが可能です。
コールセンターのオペレーターが気になる中卒の方は、「コールセンターの仕事内容とは」のコラムも参考になるでしょう。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
コールセンターオペレーター
正社員
コールセンター職
-
年収 239万円 ~ 274万円
-
未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり,残業少なめ,諸手当あり
13.公務員
公務員は、国や地方公共団体の職員として、非営利目的で社会に貢献する職種を指します。国家公務員の就職先は中央官庁やその出先機関で、地方公務員の就職先は各都道府県庁や市役所・区役所です。
公務員試験は基本的に学歴不問なので、試験や選考に通過すれば中卒から公務員になれます。ただし、試験によっては年齢制限があるため、受験対象をよく確認しましょう。公務員に興味がある方は、「中卒から公務員を目指す!おすすめの職種4選やメリット・デメリットを解説」のコラムも確認しましょう。
14.美容関連の職種
美容関連の職種には、ネイリスト・エステティシャン・美容部員などがあります。これらの職種には専門的なスキルは求められるものの、未経験から挑戦できる仕事もあるため、中卒から目指すこともできるでしょう。
ただし、美容師や理容師のように、免許が必須の職種もあるので、応募前によく確認する必要があります。中卒から美容関連の職種に就きたい方は、「美容業界の仕事とは?代表的な職業や求められるスキルをご紹介」のコラムもご参照ください。
15.ウェディングプランナー
ウェディングプランナーは、結婚式のプランニングをメインに行う仕事です。新規顧客を獲得するための営業や契約完了後の打ち合わせ、式当日の運営業務なども行います。ウェディングプランナーになるのに必須となる資格はないため、中卒・未経験からの挑戦も可能です。
ウェディングプランナーやブライダル業界に興味のある方は、「ウェディングプランナーになるには?資格は必要?仕事内容ややりがいも紹介」をチェックしてみてください。
中卒から目指せる学歴不問の仕事はいろいろある
ご紹介したように、中卒から目指しやすい学歴不問の仕事にはさまざまな種類があります。就職先を選ぶ際は、自分の興味のある分野で学歴不問や未経験で働ける仕事はないか、探してみると良いでしょう。「中卒が就職できるおすすめの職業9選!就活のコツや資格もご紹介!」でも、中卒向けの就職先をご紹介しているので、ぜひご覧ください。
とはいえ、高卒や大卒に比べて選べる就職先の範囲は少ないと感じるかもしれません。自分1人で探すことに困難を感じたときは、私たちキャリアアドバイザーにご相談くださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
中卒向けの就職先を選ぶときの成功ポイント
ここでは、中卒向けの就職先を選ぶ際のポイントを4つご紹介します。求人を選ぶ際は、「給料が良い」「近所で働ける」といった、分かりやすい条件に注目しがちです。
しかし、未経験からチャレンジするからこそチェックしておきたいポイントがあるので、就職活動を始める前に確認しておきましょう。
中卒向けの就職先を選ぶときのポイント
- 学歴不問の求人に注目する
- 教育制度が整っているか確認する
- ブラック企業に注意する
- 雇用形態や職種などを絞らず幅広く求人を探す
1.学歴不問の求人に注目する
中卒から就職を目指すなら、「学歴不問」の求人に注目して就職先を選ぶのがおすすめです。学歴不問とは、文字通り「学歴を問わない」ということ。学歴以外の面を重視して採用を行っているという意味なので、中卒の方も採用されるチャンスがあります。
ただし、企業が求める人物像にマッチしていることが大切です。「学歴不問だから」とすぐに応募するのではなく、未経験者を積極的に採用しているのか、それとも即戦力を求めているのかをよく確認しましょう。
2.教育制度が整っているか確認する
教育制度が整っているかどうかを確認するのも、中卒者が就職先を選ぶ際のポイントです。教育制度が整っている会社は、入社後に人材を育成する前提で採用活動をする傾向にあり、学歴や経験よりも、学ぶ意欲や向上心を評価して採用してくれる可能性があります。
入社後に業務フローやマナーをしっかりと身につけたい方は、研修内容や教育方針に注目して就職先を選ぶと良いでしょう。
3.ブラック企業に注意する
中卒者は、ブラック企業に注意して就職先を選びましょう。ブラック企業に明確な定義はありませんが、一般的には「労働時間が異様に長い」「残業が当たり前」「残業代が出ない」「労働に見合った給与が支払われない」といった特徴がある企業を指します。
ブラック企業のなかには、求人に虚偽の情報を載せて人材を集める会社もあるので注意が必要です。見極め方は、「ブラック企業の特徴とは?入社前に見極める方法と対処法を解説」でご確認ください。
4.雇用形態や職種などを絞らず幅広く求人を探す
中卒者は、雇用形態や職種などを絞らずに、幅広く求人をチェックして就職先を探すことも大切です。「アルバイトから正社員登用を目指せる」「紹介予定派遣で働き派遣社員から正社員を目指せる」など、非正規雇用社員から正社員を目指せるパターンもあるので、できるだけ幅広く求人をみるのがおすすめです。
また、「○○職はノルマがきつそう」「○○職はやりがいがなさそう」など、職種のイメージだけで求人を選別してしまうと、自分に合う企業との出会いを逃してしまう可能性があります。同じ職種でも、就職先によって細かい業務内容は異なるので、先入観だけで選ばないようにしましょう。
就職先を探す際のコツは、「中卒女性が仕事を探すときのポイントを解説!おすすめの職業と資格とは」でも詳しく紹介しているので、あわせてご参照ください。
中卒が就職先選びで迷ったときのヒント
中卒から就職を目指す方のなかには、「仕事を探してみたものの求人が多くて決められない…」「どの仕事が自分に合うのか分からない…」という方もいるでしょう。
就職先選びに迷ったときは、自己分析や企業研究、キャリアプランの設定などを行うのがおすすめです。就活の軸や将来の展望をある程度固めておけば、自分に合った就職先を見つけやすくなります。
中卒が就職先選びで迷ったときのヒント
- 自己分析・企業研究をしてみる
- キャリアプランを設定してみる
- 仕事に役立つスキルや資格を取得してみる
自己分析・企業研究をしてみる
就職先を決める前に自己分析と企業研究を行いましょう。
自己分析は、これまでの人生を振り返って、自分の得手不得手や好き・嫌いなどを明確にする作業を指します。自己分析で自分の強みをはっきりさせ、それを就職先でどのように活かせるかを考えてみましょう。また、企業研究は、Webサイトや会社説明会、インターンシップなどによって企業の特徴や他社との違い、求める人物像、中卒者の採用実績といった情報を集める作業です。求める人物像と自分の強みや価値観がマッチしていれば、就職後にミスマッチを感じるリスクを避けられるでしょう。
キャリアプランを設定してみる
キャリアプランを考えるのも、中卒者が就職先を決めるのに役立ちます。キャリアプランの設定とは、理想の生活や将来像をイメージし、それを実現するための計画を立てることです。「中卒で10代なので将来のことなんてまだ分からない」という人もいるかもしれませんが、目指すべきゴールがあれば、今何をすべきなのか・どの会社でどのような経験を積めば良いかが明確になります。自分に合った就職先も選びやすくなるでしょう。
また、面接でキャリアプランを聞かれることもあるため、考えておいて損はないといえます。キャリアプランの立て方や面接で伝える際のポイントは、「面接でキャリアプランを質問されたときの答え方は?例文もご紹介!」でまとめているので、参考にしてみてください。
企業が抱きやすい学歴に対する懸念を解消しよう
採用活動を行う企業のなかには、応募者の能力を判断する際に学歴を一つの指標にするところも。大卒や高卒と比較したとき、中卒者に対して「学習意欲や忍耐力に欠けるのでは…?」と不安視する企業もゼロではないようです。
就職活動では、自分の強みを積極的にアピールし、企業が抱きやすい学歴への懸念を払拭しましょう。「中卒者のメリットとは?強みを活かして就職活動を行おう!」で解説しているように、中卒だからこその強みもあるので積極的に活かしましょう。
仕事に役立つスキルや資格を取得してみる
中卒の学歴に不安を感じる場合は、仕事に役立つスキルや資格を取得してみるのも手です。中卒からの就職先探しにスキルや資格の取得はあまり関係はありません。とはいえ、応募企業の仕事内容に合ったスキルや資格を持っていると、選考で評価してもらえる可能性があります。
資格の取得を考えている方は、「中卒者の資格取得は転職に有利?高収入につながるおすすめの種類を紹介」もぜひご覧ください。
高卒認定を取得するのも方法の一つ
「就職先探しで選択肢を広げたい!」という場合は、高卒認定を得ておくのも方法の一つです。高卒認定とは、「高等学校卒業程度認定試験」のことで、試験に合格すれば、高校卒業者と同等以上の学力があることを証明することができます。
高卒向けの求人に応募しやすくなるので、就職の幅を広げたい方は受験を検討してみると良いでしょう。詳しくは、「高卒認定は就職に有利?高卒資格との違いや就活の注意点を解説!」で解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。
中卒の就職先選びに役立つ3つの就職支援サービス
中卒からの就職先選びに役立つサービスは、「求人・転職サイト」「ハローワーク」「就職・転職エージェント」の3つです。
実際、若年層向けの就職・転職エージェントのハタラクティブがまとめた「若者しごと白書2024」によると、18歳~29歳のフリーターが就職先を探す際の手段や利用サービスのランキングは下記のとおりでした。
ランキング | 高卒フリーター | 大卒フリーター |
---|---|---|
1位 | 求人・転職サイト(63.1%) | 求人・転職サイト(66.9%) |
2位 | ハローワーク(22.9%) | ハローワーク(15.0%) |
3位 | 紙媒体(3.0%) | 就職・転職エージェント(9.5%) |
参照:ハタラクティブ「企業探しの手段・利用サービス【学歴別】(p.34)」
調査対象に中卒者は含まれていませんが、これらのサービスを活用すると就職先選びがスムーズに進む可能性があります。下記で、それぞれのサービスの特徴をご紹介するので確認してみましょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
1.求人・転職サイト
求人・転職サイトとは、求人情報が掲載されたWebサイトのことです。掲載されている求人に応募することはもちろん、就活に役立つ情報を得たり会社説明会の参加申し込みをしたりすることができる場合もあります。
スマートフォンやタブレット端末などから簡単に登録ができ、気軽に求人を閲覧できるのが特徴です。ただし、選考日程調整や企業とのやり取りなどの管理は自分で行う必要があるので、就職活動の進め方を事前に把握しておかなければなりません。
2.ハローワーク
ハローワークは、厚生労働省が管轄する就職支援機関です。職業紹介や就職活動のサポートだけでなく、雇用保険の手続きなども行っています。47都道府県に設置されており、求人数の多さや地元の就職に強いことが特徴です。
ハローワークを利用する際の注意点は、無料で求人掲載できるがゆえにブラック企業が紛れ込んでいる可能性があること。前述のように、中卒者の就職先選びはブラック企業を避けることも大切なので、十分に気をつける必要があります。ハローワークの使い方やブラック企業の避け方は、「ハローワークとはどんなところ?サービス内容と利用の流れを解説!」のコラムをご参照ください。
中卒からの就職先探しにハローワークは利用できる?
ハローワークを利用するのに学歴や年齢による制限はないため、中卒の方も利用できます。とはいえ、このコラムの「就職先を探す前に!中卒者の就活の実態」でもお伝えしたように、中卒で応募できる求人の数は少ない傾向です。中卒者は就職先の選択肢を増やすためにも、ハローワークとほかの就職支援サービスを併用するのがおすすめです。
3.就職・転職エージェント
就職・転職エージェントとは、就職先を探す人と人材を求める企業のマッチングを行っている、民間の就職支援サービスです。プロのアドバイザーが付き、求人紹介をはじめ、応募書類の添削や面接対策、企業とのやり取り代行、入社後のフォローなど、就職活動を一貫してサポートしてくれます。
サポートが手厚いのがメリットですが、企業によってサービスやアドバイザーの質が異なるので、複数のエージェントに登録して利用するサービスを見極めるのが良いでしょう。
「一人で就職活動を進める自信がない」「自分に合う就職先が分からない」と悩んでいる中卒者の方は、ぜひ就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、既卒や第二新卒、フリーターなど若年層に特化した就職支援サービスです。専任のキャリアアドバイザーがマンツーマンでサポートするので、就職活動が初めての方も安心してご利用いただけます。サービスはすべて無料なので、お気軽にご連絡ください。
中卒の就職先に関するQ&A
ここでは、「中卒の就職は難しい?」「就職しなかった場合の末路は?」など、中卒からの就職先選びに関連する質問をご紹介します。
中卒からの就職は難しいですか?
中卒からの就職は、高卒や大卒に比べて求人数が少ない分、一定の大変さを感じるかもしれません。とはいえ、「学歴不問や未経験歓迎の求人を選ぶ」「教育制度が整った会社を選ぶ」「人手不足の業界を狙う」というように、就職先の選び方を工夫することで、就職できる可能性は十分にあります。
中卒者の就職が難しいとされる理由は、「中卒の就職活動が難しいとされる3つの理由」で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
中卒者の履歴書の書き方を教えてください
中卒者の場合、履歴書の学歴欄には「中学校卒業」と記載します。高校を中退して最終学歴が中卒になった場合は、高校中退の旨を記載しましょう。詳しい記載方法は、「中卒の履歴書はこう書く!学歴欄や志望動機の書き方の基本を押さえよう」のコラムをご確認ください。
就職しなかった中卒の末路はどうなりますか?
中学を卒業してしばらく就職しなかった場合、「同世代の正社員との収入差が開く」「年齢を重ねるにつれてアルバイトの面接にも通過しにくくなる」といったデメリットが生じることがあります。20代までは若さやポテンシャルを評価してもらいやすいですが、年を重ねるにつれて即戦力が求められるようになるからです。
将来に不安がある方は、「中卒フリーターの末路は?バイトから正社員への就職を成功させるコツを紹介」のコラムも確認しておきましょう。
企業からみた中卒者のイメージが知りたいです
中卒者は、高校に進学しなかった、あるいは高校を中退していることから、「業務内容をしっかり覚えられるだろうか」「ビジネスマナーが不足しているのではないか」などを不安視されることもあるようです。とはいえ、マイナスイメージだけではなく、「ポテンシャルがありそう」「一から教育して戦力になってほしい」といったプラスに考える企業もあります。応募する際は、その企業の社風や教育体制などをよく確認しておくと良いでしょう。
中卒の就職を成功させるコツはありますか?
中卒の就職を成功させるには、雇用形態や職種の範囲を広げて求人を探したり、「学歴不問」や「未経験歓迎」の求人に注目したりするのがコツです。1人で就職先を探すのは一定の大変さがあるので、プロによるサポートを受けられる就職エージェントを活用してみるのも良いでしょう。就職エージェントのハタラクティブは、求人紹介から内定獲得まで一貫してサポートをするので、ぜひ利用を検討してみてください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
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