高卒フリーターは就職できる?不利といわれる理由も解説!

高卒フリーターは就職できる?不利といわれる理由も解説!

高卒フリーターのなかには、「正社員として就職できるのだろうか?」と不安に思う方もいるのではないでしょうか。ここでは、そのようなお悩みに就活アドバイザーがお答えします。採用市場における高卒フリーターの現状を知り、これからの就職活動に役立てましょう。就職を考えている高卒フリーターの方は、ぜひご一読ください。

高卒フリーターでも正社員就職できます!

結論から述べると、高卒フリーターは正社員就職できます。
とはいえ、高卒という学歴を理由に「自分に正社員就職は難しい」と考えるフリーターの方は少なくありません。大手企業に注目すると大卒を歓迎している求人が目立ちますが、中小企業をチェックすれば学歴を気にしない会社もたくさんあります。「自分は高卒だから…」と諦めず、前向きに就職活動しましょう!

大学を中退した高卒フリーターは就職できる?
大学中退後に高卒フリーターになった方も、事前の対策をすれば就職のチャンスがあります。大卒に比べると応募できる企業は限られますが、大学中退したからといって就職できないわけではありません。採用面接では大学を中退した理由やフリーターになった理由を聞かれる可能性が高いため、しっかりと回答を準備しておきましょう。

19歳は高卒フリーターのなかでも就職チャンスが多い

10代・20代の高卒フリーターは、ポテンシャル採用で歓迎されやすいので、就職がそれほど難しくありません。しかし、30代・40代と年齢を重ねるごとに就業経験や能力が求められるようになり、未経験からの就職は厳しくなる傾向にあります。年齢を重ねると就職できないわけではありませんが、企業の採用ハードルが上がることを覚えておきましょう。

ポテンシャル採用とは
ポテンシャル採用とは、若い人材の採用で候補者の人柄や可能性を評価するものです。転職希望者の多い中途採用では経験や能力が重視されます。しかし、それらが不十分な若い人材の採用では、入社後に成長していける素直さや柔軟性といったポテンシャルが評価されるでしょう。

就職を目指すなら意欲的な姿勢を見せよう

高卒フリーターが正社員就職を成功させるには、「必ず就職したい」「就職して○○を成し遂げたい」といった意欲が大切です。企業側は、「採用したら長く働いてほしい」「熱意のある人材を採用したい」と考えています。高卒フリーターでも「働きたい」という強い気持ちが伝われば、採用担当者に好印象を与えられるはずです。
反対に、「何となく就職したい」「将来が不安だから就職したい」といった気持ちだと、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。就職を目指すときは、「フリーターから正社員になる」という強い気持ちを持ちましょう。

高卒フリーターが正社員になるには?就活のコツやおすすめの仕事を解説!」では、高卒フリーターが正社員就職を目指すときのコツを解説していますので、ぜひご一読ください。

なぜ高卒フリーターは就職に不利といわれるの?

高卒フリーターが就職に不利といわれているのには、早期退職やブランク期間を懸念されたり大卒向けの求人に応募できなかったりするといった理由があります。以下では、高卒フリーターが就職に不利といわれている理由をまとめました。

1.すぐに辞めてしまうのではないかと思われやすい

採用担当者は、高卒フリーターが「なぜ進学(就職)しなかったのか」をチェックしています。大学を中退した高卒フリーターに対しても、「なぜ大学を辞めてしまったのか」「大学を辞めたらすぐに就職する道は考えなかったのか」といった疑問を抱かれるでしょう。
高卒からフリーターを選択する背景は、家庭の事情ややりたい仕事がなかったというように、人によってさまざまです。しかし、採用担当者のなかには「勉強したくなかったのでは」「気楽に働きたいのでは」と、高卒フリーターの採用に難色を示す場合があります。
高卒フリーターが就職を目指す際は、「入社してもすぐに辞めてしまうのではないか」という企業側の不信感を払拭しなければなりません。

2.ブランクが長いと採用ハードルは高くなる

高卒フリーターの期間が長くなると、採用ハードルが高まる可能性があります。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「労働政策研究報告書 No.199」によると、フリーターから正社員になれた割合は、フリーター継続期間6か月以内の場合が約60%、5年以上の場合が約20%でした
ブランク期間が長い高卒フリーターは、企業側から「扱いづらそう」「働く意欲がないのでは」と不安に思われる場合があります。高校卒業後に就職した人と比較すると、年齢を重ねていることやビジネスマナーを備えていないことが懸念されるためです。

3.新卒枠・大卒向けの求人に応募できない

高卒フリーターの場合、新卒枠や大卒向けの求人の対象外になるため、応募できる求人の範囲が狭まります。高卒フリーターが応募できるのは、企業が出している求人の中途採用枠になるのが一般的です。なお、中途採用枠は新卒採用よりも人材募集数が少ない傾向にあります。経験やスキルを備えた転職希望者も申し込むため、「自分には厳しいかも」と不安になる高卒フリーターもいるでしょう。

高卒フリーターは新卒に該当しない?
企業によっては、学校を卒業後3年以内なら新卒として歓迎している場合があります。ただし、新卒扱いを受けられるのは、基本的に大卒者のみであるのが現状です。よって、高卒者の場合は新卒枠の求人に申し込むのが難しいでしょう。就職活動に取り組む際は、企業側がどのような人材を歓迎しているかしっかりチェックすることが大切です。

自身の学歴に不安がある方は、「高卒は本当に大卒より就職に不利なのか?項目別の比較で徹底検証!」をご一読ください。また、「高卒から正社員へ 体験談」では、高卒で正社員になった方の体験談もご覧いただけます。

参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書 No.199 大都市の若者の就業行動と意識の分化

高卒フリーターの割合とは?

総務省統計局の「労働力調査(詳細集計)2020年(令和2年)平均結果(p.14)」によると、2020年時点のフリーター数は約136万人でした

学歴別のフリーター数

高卒フリーターはどれくらいの人数がいるのか、学歴別のデータを参考に確認してみましょう。

学歴 フリーター総数 男性 女性
中学卒 14万7,300人 7万5,400人 7万1,900人
高校卒 68万100人 32万2,100人 35万7,900人
専門・短大・高専卒 34万2,400人 11万2,400人 23万人
大学・大学院卒 27万2,200人 14万4,800人 12万7,400人

引用元:独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状(P.266)

フリーター総数を学歴別にみると、高卒フリーターは全体の約47%の割合で存在していることが分かります。高卒フリーターの割合はほかの学歴と比較すると、男女問わず高いのが現状です。

年齢別のフリーター数

年齢別のフリーター数は以下のとおりです。

年齢 フリーター総数 男性 女性
15~19歳 9万8,300人 5万100人 4万8,300人
20~24歳 48万6,100人 21万5,000人 27万1,100人
25~29歳 50万700人 22万500人 28万200人
30~34歳 37万6,300人 17万7,900人 19万8,500人

引用元:独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状(P.263)

年齢別のデータでは、25~29歳がフリーター人口のピークとなっています。30~34歳で数値が急激に減少している点を見ると、30代を前に正社員へ移行するフリーターが多いと考えられるでしょう。

高卒フリーターになる理由
「高校を卒業後、なんとなくフリーターになってしまった」人もいれば、「好きな時間に働きたいから」という理由でフリーターになった人もいます。また、希望する仕事の正社員求人の応募条件が満たせなかったという場合も。高卒者のなかには、就業意欲が高く、望んでフリーターになったわけではない人もいるでしょう。

日本におけるフリーターの現状は、「フリーターの割合は全人口でどれくらい?正社員になるためのコツも紹介」でも詳しく解説しています。

参照元
総務省統計局
労働力調査(詳細集計)2020年(令和2年)平均結果
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状3

高卒フリーターと正社員の月給の違い

高卒フリーターはどれくらいの月給を受け取れるのでしょうか。厚生労働省の調査結果をもとに、フリーターと正社員の月給を比較してみましょう。

高卒フリーターの月給は正社員の6~7割程度

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況 雇用形態別」によると、正社員の平均賃金は32万4,200円。フリーターを含む非正規雇用労働者の平均賃金は21万4,800円でした。詳しい結果は以下をご覧ください。

性別 正社員・正職員の賃金 正社員・正職員以外の賃金
男女計 32万4,200円 21万4,800円
男性 35万700円 24万200円
女性 26万9,200円 19万3,300円

引用元:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況 雇用形態別(P.2)

正社員の平均賃金は、男女別で見てもフリーターを含む正社員以外の平均賃金を上回ることが分かります。高卒フリーターの月給は、正社員の6~7割程度に留まっているのが実態です。

年齢を重ねるにつれ正社員とフリーターの差は広がる

高卒フリーターのまま就職せず年齢を重ねると、月給はどのように変化するのでしょうか。正社員とフリーターの平均賃金を年齢別に見ていきましょう。

年齢 正社員・正職員の賃金 正社員・正職員以外の賃金
~19歳 18万200円 17万4,100円
20~24歳 21万5,400円 18万3,400円
25~29歳 24万9,600円 20万2,400円
30~34歳 28万2,800円 20万7,200円
35~39歳 31万6,300円 21万4,300円

引用元:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況 雇用形態別(P.2)

正社員の月給は年齢とともに上がっていくのに対し、高卒フリーターを含む非正規雇用者の賃金にはほとんど変化がありません。20代では正社員とフリーターの月給差が比較的小さいですが、30代後半にもなると10万円以上の差が開いていきます。将来的に受け取る月給を考えると、高卒フリーターはできるだけ年齢の若いうちに正社員を目指したほうが良いでしょう。

高卒フリーターの月給で一人暮らしは可能?
高卒フリーターでも一人暮らしは実現できます。しかし、都心部で暮らしたり貯金をしながら生活したりするのは厳しいでしょう。一人暮らしには、家賃・水光熱費・食費・通信費・娯楽費などの費用が必要になります。貯蓄をしながら余裕のある一人暮らしを実現するなら、正社員就職がおすすめです。

参照元
厚生労働省
令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況

高卒フリーターが正社員就職しなかった場合の末路

高卒フリーターのなかには、「今の自由な働き方が好き」「自分はフリーターでも正社員と同じくらいの月給である」というように、就職のメリットを感じていない人もいるでしょう。しかし、就職せずフリーターを続けると、以下のようなリスクをともないます。

1.給与が上がらない

高卒フリーターを含む非正規雇用労働者の月給は、年齢を重ねてもあまり変化せず、ほぼ横ばいであるのが特徴です。正社員のように勤続年数やスキルアップ、昇進にともなう給与アップは難しいでしょう。フリーターのままでいるのは、同年代の正社員との収入差が大きくなることがデメリットといえます

2.スキルアップやキャリアアップができない

正社員とは異なり、高卒フリーターは責任のある仕事を任される機会が少ないといえます。そのため、比較的取り組みやすい仕事を担当することが多いでしょう。長期間フリーターでいると、将来的に役立つスキルが磨かれないことも考えられます
また、正社員は経験を積んで役職や管理職を目指せますが、フリーターにはキャリアアップの道が用意されていません。着手できる業務範囲を広げたり、昇給を目指したりする場合は、正社員のほうがメリットがあります。

3.年齢を重ねるごとに求人が減る

高卒フリーターでも、年齢の若いうちは体力があるため、企業側の需要も高いといえます。しかし、年齢を重ねるごとに体力が衰えたり、若い同僚に馴染みにくくなったりするため、「扱いづらそう」というマイナスイメージを抱く会社も少なくありません。そのような背景から、高齢フリーター(35歳以上のフリーター)になると、応募できる求人が減少傾向になります。フリーターを続けたくても続けにくい現状があるでしょう。

4.病気やケガで働けないと生活が苦しくなる

病気やケガで働けなくなった場合、正社員には休暇制度や傷病手当といった仕組みがあるので、働けない期間も生活に困ることはありません。しかし、フリーターにはそのような保障がないため、働けなければ収入がゼロになる可能性を念頭に置く必要があります。長期にわたり治療費を支払うことになれば、生活が苦しくなってしまうでしょう。

5.結婚や子育てが難しくなる

結婚や子育てといったライフイベントにおいて、フリーターという働き方は懸念材料になりやすい場合があります。本人同士が良くても親から反対されたり、住居購入時にローンを組みたくても審査が通らなかったりと、フリーターの社会的信用の低さを障害に感じる可能性は否めません。また、収入が少ないと結婚生活や子育てに関する費用の確保が難しくなるでしょう。結婚して家庭を持ちたいと考えている高卒フリーターは、社会的信用が高い正社員に就職するのがおすすめです。

6.将来的にもらえる年金に差が出る

高卒フリーターを続けたまま年齢を重ねると、将来的にもらえる年金に差が生じます。正社員の場合は厚生年金に加入しているので、定年後に国民年金と厚生年金の両方を受け取ることが可能です。フリーターの場合は厚生年金に加入できない場合もあるため、国民年金のみの受給になってしまう恐れもあるでしょう。
日本年金機構からのお知らせ」によると、国民年金の月額は2021年4月時点で約6万5,000円となっており、この額だけでは生活を維持するのが難しい可能性もあります。もらえる年金の違いについては、「正社員の社会保険加入条件を解説!加入メリットは?非正規でも入れる?」にもまとめているので、参考にしてください。

生活苦を理由に生活保護は受けられない

生活保護は簡単に受給できるものではありません。厚生労働省の「生活保護制度」によると、生活保護とは、困窮の程度によって必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度と定められています。生活保護の対象は、下記のように本当に生活で困っている人に限られるので注意が必要です。

・貯金や土地といった資産がない
・働けない
・年金や手当の給付が受けられない
・親族からの援助を受けられない

生活が圧迫されている状態でなければ、生活保護を受けられません。現段階で働くことが可能な高卒フリーターは、自身の能力を生かして正社員就職を目指しましょう。

7.自信喪失や自己評価の低下といった精神面に影響が出る

高卒フリーターのままでは、社会的信用や給与の低さを実感させられる場面に直面しやすく、選考にも通りにくくなります。フリーターを続けることで自信の喪失や自己評価の低下につながると、精神面に影響が出る可能性も。そのような状態では就活にも支障が出てしまい、ますます正社員就職が遠のくことも考えられます。

フリーターを続けることのリスクについて詳しく知りたい方は、「フリーターにはデメリットが多い!社会保険や税金について正社員と比較」や「フリーターを続けることで生じる問題点」も参考にしてください。

参照元
日本年金機構
令和3年4月分からの年金額等について
厚生労働省
生活保護制度

高卒フリーターが正社員になるメリット

高卒フリーターから正社員になれば、雇用の安定や高い月給を得られるメリットがあります。現在フリーターとして不満に感じていることと、正社員になるメリットを照らし合わせ、自分が納得するキャリアを築きましょう。

雇用が安定する

 

雇用が安定することは正社員になる大きな強みです。大きなトラブルがない限り、正社員は解雇されることがありません。安定した雇用が提供されれば、精神的にも不安を抱えることなく業務に専念できます

社会的信用を得られる

社会的信用を得られれば、クレジットカードやローンの審査に通りやすくなります。正社員は安定した収入を確保できるため、きちんと返済ができると判断されるからです。将来的に住宅や車を手に入れたいと考えている高卒フリーターは、正社員を目指したほうがスムーズに手続きできるでしょう。

フリーターより月給が高くなる

高卒フリーターから正社員になれば月給が高くなり、一人暮らしや貯蓄もしやすくなります。「年齢を重ねるにつれ正社員とフリーターの差は広がる」で紹介したデータを見て分かるように、正社員として活躍を続ければ昇給を見込めるため、安定した生活を送れるのもメリットといえるでしょう。企業によってはボーナスも支給されるので、フリーター時代よりも年収が高くなるはずです。

責任のある仕事に携われる

フリーターと比較すると自由な時間が減りますが、正社員なら責任のある業務を任されます。携われる業務範囲が広がると、スキルアップやキャリアアップにつながるでしょう。担当する仕事にやりがいを見出だせれば、モチベーションを維持して活躍できるはずです。

正社員になるメリットについて詳しく知りたい方は、「正社員のメリット・デメリットは?同一労働同一賃金についても解説!」も合わせてご覧ください。

高卒フリーターが就職する4つの方法

高卒フリーターが就職するには、正社員登用制度や就職エージェントを利用するのがおすすめです。ここでは、高卒フリーターに向けた就活方法を詳しくご紹介します。

1.正社員登用制度

アルバイト先に正社員登用制度がある場合は、それを利用して就職する方法があります。アルバイト先の仕事が気に入っており、「正社員になってより多くの業務に携わりたい」と考えている高卒フリーターは、職場の上司に制度の有無や条件を聞いてみましょう。ただし、会社によっては正社員登用の基準が厳しく、試験実施や実績条件が設けられている場合もあるので、対策が必須です。

2.就職・転職サイト

高卒フリーターが利用できる就職・転職サイトを活用するのも一つの方法です。就職・転職サイトでは、探したい仕事の条件を入力すると、求人をある程度絞り込める機能があります。高卒フリーターなら、「未経験者歓迎」「学歴不問」といったワードを検索条件に入れて探すと効率的です。

3.ハローワーク