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退職の意思表示は口頭のみで大丈夫?基本的な流れや上司への伝え方も紹介!
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この記事のまとめ
- 退職の意思表示の方法は法律で定めがなく、口頭のみでも法的には有効
- 会社の就業規定に定めがある場合は、それに従う
- 口頭のみで退職の意思を伝える場合は、マナーに気をつける
- 口頭で退職の意思を伝えた後、話し合いで退職日を決めてから引き継ぎなどを行う
退職の申し出は口頭のみでも成立するのでしょうか?退職の意思表示は民法でも決まりはなく、会社の就業規則に沿っていれば口頭のみでも有効です。しかし、口頭のみでも効力はありますが、後々のトラブルにつながる恐れがあるため、退職の意思表示は書面で行うのが無難といえます。
このコラムでは、退職時の基本的な流れや上司へ退職の意思を伝えるときの言い方などを紹介。円満に退職したい方はぜひ参考にしてみてください。
口頭のみで退職は認められる?
退職の意思表示は、会社の就業規則に特定の決まりがなく、本人と会社側双方の合意があれば口頭でも効力があります。まず、退職の意思表示方法は法律で定められてはいません。従業員が退職を申し出た場合、企業側はこれを拒否することはできず、民法上は意思表示をしてから14日後に退職が可能です。よって、口頭のみであっても法的には退職が認められます。
ただし、会社が就業規則で「退職願を提出すること」「退職日の1ヶ月前には申し出ること」などのルールを設けている場合は、会社の規則に従いましょう。
一方で、退職の意思表示を口頭のみで伝えると客観的な証拠が残りません。もし会社側とトラブルになった際に「言った」「聞いていない」などの問題になる可能性もあります。人事担当者との円満な退職手続きを進めたい場合や、退職の意思を会社の都合で撤回されないよう、口頭のみで伝えるよりも、明確な記録を残しての意思表示が望ましいでしょう。やむを得ない事情や企業の就業規則などによっては、退職の申し出をメールで行えるところもあるようです。詳しくは「退職報告を直接相談せずメールだけで済ますのはアリ?注意点や例文をご紹介」のコラムで解説しています。こちらも併せてご覧ください。
退職までの一般的な5つの流れ
法律上は口頭の意思表示だけで退職は認められますが、後々トラブルに発展しないよう、しっかりと退職までの手順を踏む必要があります。ここでは、一般的な退職までの流れについてまとめました。退職時に何から始めれば良いか分からない方は、下記の手順を参考にしてみてください。
1.直属の上司にアポイントをとる
退職について伝える際は、まず直属の上司へアポイントをとります。退職についての話題は職場の雰囲気や人事に関わるので、直属の上司と1対1で話すためにも事前にアポイントをとっておくことが大切です。ほかの社員に聞かれない場所の確保や上司のスケジュールなどの事情もあるので、数日前には連絡をしておきましょう。
タイミングは、会社の就業規則を確認したうえで「退職日の1〜3ヶ月前」に伝えるのが一般的。アポイントをとる手段は口頭や電話、メールなどを使用します。
このとき、「退職について話がしたいから時間をいただきたい」などと一方的に切り出すのではなく、「お話したいことがあるので時間をいただけないか」と伺うようにしたほうが角が立ちません。
退職を口頭で伝える際は、相手の立場や状況を考え、マナーを守って伝えましょう。
2.退職の意志表示をする
アポイントをとったら、直属の上司と二人きりになれる場所で、直接退職について切り出しましょう。退職の意思表示をする際は、やむを得ない事情を除いてメールや電話ではなく対面で伝えるのがマナー。
また、一方的に退職する旨を伝えるのではなく、上司や会社に対する感謝と敬いの言葉を交えながら、退職したい気持ちを伝えることがポイントです。退職の意思表示を伝えたあとは引き継ぎや退職の手続き、残りの有給休暇などを考慮し、上司と相談したうえで退職日を決めましょう。
退職意思の伝え方については、「退職の意思を伝えるのはいつが良い?適切なタイミングや伝え方もご紹介!」のコラムもぜひ参考にしてみてください。
退職の意思表示は2週間前までに行う
民法627条では、雇用契約は退職の申入日から2週間で終了すると定められているため、退職予定日の2週間前までには口頭や書面で退職の意思表示を行いましょう。
会社の規模にもよりますが、一人の社員が退職することで混乱を招く恐れがあります。人員調整や引き継ぎなど会社側の事情も考慮すると、1~3ヶ月前に伝えるのが妥当でしょう。円満退社のためには就業規則に記載されている条件を遵守することが重要です。しかし、退職の意思を会社が受け入れない場合など、労働者の退職の自由が制限されることになります。この場合は、退職願いを提出して2週間経過すると、就業規則に記載の条件を守ってないとしても効力が発生することになります。
参照元
e-Gov法令検索
民法 第六百二十七条
厚生労働省
退職の申出は2週間前までに
年俸制や完全月給制の場合は注意が必要
民法627条によると、条件によっては退職の意思表示が2週間前では間に合わないことがあるため注意が必要です。
給与形態が年俸制や完全月給制の場合、退職時に支払われる給与計算も異なるため、退職の意思表示の時期については、就業規則や人事で確認しておくと良いでしょう。
参照元
e-Gov法令検索
民法 第六百二十七条
3.退職願を作成して提出する
退職の意思表示は口頭だけでも良いですが、会社の就業規則や慣習に従いましょう。上司に確認して退職願が必要だと分かった場合は、退職日の1ヶ月前を目安に作成し提出します。
規定のフォーマットがある会社ではそれを用い、ない場合は白地の用紙に縦書きで、退職理由や退職日、署名、作成した日付などを記すのが一般的です。完成したら封筒に入れて、直属の上司に提出しましょう。
4.仕事の引き継ぎを行う
退職の意思表示を口頭で伝えたあとは、自分で終わらせられる業務は最後まで遂行し、引き継ぐべき業務は丁寧に余裕を持って後任者へ引き継ぎます。退職後に現場が混乱しないよう、引き継ぎ書類などを作成しておくと良いでしょう。トラブルの対処法やイレギュラーな対応などに対する具体的なアドバイスも役に立ちます。また、私物や不用品は処分し、必要な物だけを後任者に渡しましょう。
5.社内外への挨拶を行う
社外への退職の挨拶は基本的に上司や会社の意向に従いますが、後任者が円滑に業務を進められるよう、取引先に後任者を紹介しておくと良いでしょう。社内での退職の挨拶は、出社最終日が一般的です。お世話になった人や同じ部署の人に、きちんと挨拶をしてから職場を去りましょう。
円満退職するために気をつけたい4つのポイント
会社を辞める理由はさまざまですが、まず退職する意思が揺らがないかを改めて確認しましょう。退職する気持ちが固まったら、マナーを守ってしかるべき手順を踏むことが重要です。
ここからは、円満に退職するためのポイントを解説します。
1.伝える相手は直属の上司
先述したとおり、最初に退職の話を切り出す相手は人事担当者ではなく、直属の上司でなければいけません。たとえ、自分が辞めたくなった原因がその直属の上司本人だったとしても、「重要な話に対して自分を通さずにやり取りが行われている」と本人の気分を害してしまう可能性があります。社内の組織体系に反する行動がトラブルの原因につながる恐れもあるため、順序よく相談を進めていきましょう。
直属の上司に敬意を表しつつ、人事担当者ともスムーズなやり取りで手続きを行うことが重要です。なお、同僚や先輩・後輩社員、取引先には、退職願が受理されて正式に退職日が決まるまで報告を避けるのが無難です。引き止め行動や誤った噂の流布など、無用な混乱を招く恐れがあります。
2.繁忙期はなるべく避ける
退職の意思表示をするタイミングを考える際に、仕事の繁忙期は避けましょう。繁忙期を選んでしまうと、場合によっては直属の上司のアポイントをとることさえ難しい場合もあります。
ほかにも、大きなプロジェクトの進行中や人事異動直後の退職は人員調整が難しく、引き継ぎの負担が大きくなるためなるべく避けたほうが良いでしょう。もし、家庭の状況などで退職日を変更できない場合は、上司や人事担当者とよく相談することが重要です。
3.会社のネガティブな面を退職理由にしない
退職理由として会社への不平不満を並べるのはおすすめしません。退職理由を問われたら、「キャリアアップのため」「やりたい仕事がある」「ライフステージの変化」など、前向きで個人的な理由を話すのが円満退職をするポイント。会社への不満をぶつけると、上司の心証が悪くなるだけでなく、「不満な点は待遇を改善をするから」と引き止める口実になる可能性もあります。
4.退職願と退職届は使い分ける
退職願は、会社に退職の意思を伝えるための書類です。一般的に退職願は直属の上司に提出しますが、それだけでは退職できません。一方、退職届は退職の申し出が了承されたあとに会社から求められて提出する書類で、直属の上司、または人事部に提出します。人事部に退職届が受理されたあとは、口頭や書面でも退職日の変更や退職の意思を撤回をすることができないので注意しましょう。
「円満退職するための伝え方は?上司に切り出すときの注意点もご紹介」のコラムでは、退職理由別に退職意思の伝え方の例文を紹介しています。円満退社を目指す方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。
競合他社(同業他社)に転職する場合は?
競業他社に転職することは自由ですが、会社によっては就業規則で競合他社への転職活動をしないよう記されていたり、必要以上に引き留められたりするなど、円満に退社できない可能性があります。転職先を在職中の職場に伝えなければならない義務はないため、トラブルを回避するためには、上司や同僚に転職先を伝えないことが無難です。退職を伝えたあとの過ごし方とは?
退職したい旨を上司に伝え、人事部に退職届が提出されるなど、正式に退職が決まった後は、出社最終日まで気を抜くことなく、しっかりと業務に励む必要があります。
自分が終えるべき業務は責任を持って終わらせ、後任者への引き継ぎは丁寧に過不足なく行いましょう。また、退職の挨拶をする際に渡すお礼の品を準備しておくのもおすすめです。
「退職してから転職先を探すのは経済的に不安がある…」「仕事をしながらでは時間がとれない…」といった方は、転職エージェントの利用を検討してみるのも良いでしょう。
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退職に関するお悩みQ&A
「退職しよう」と決めたと同時に、いつどうやって退職の意思を伝えれば良いか迷う方もいるでしょう。ここでは、退職に関する疑問をQ&A方式でお答えします。
退職はメールではなく、口頭でしたほうが良いですか?
上司へ退職の相談をする際は、口頭で伝えるのがマナーです。
もし、上司と会う機会が限られているのであれば、メールで事前にアポイントを取っておくと良いでしょう。詳しくは「退職報告を直接相談せずメールだけで済ますのはアリ?注意点や例文をご紹介」で退職の相談メールの例文を紹介しているので、参考にしてみましょう。
退職願はいつ提出しますか?
退職願は、退職を申し出るときに提出します。
直属の上司から人事部へと渡るのが一般的です。なお、退職届の場合は一度提出すると撤回ができませんが、退職願は人事部の承認を待つ必要があります。そのため、円満退職を目指すのであれば退職願を提出したほうが良いでしょう。退職願の書き方については「退職はいつまでに申し出る?退職願・退職届を出す時期や流れも解説します」で解説しています。退職届の例文も紹介しているので、ご覧ください。
退職理由をどう伝えたら良いかわかりません。
退職理由が思い浮かばないときは、シンプルに「一身上の都合により」と伝えてOKです。
「一身上の都合」には家庭の事情や体調不良などさまざまな事情が含まれ、ビジネス用語としてよく使われる言葉です。また、「仕事を辞める理由の伝え方とは?例文を参考に円満退職を目指そう」のコラムの例文にもあるように、円満退職をするためには建前の理由が必要になる場合もあります。なるべく前向きな退職理由を伝えましょう。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。