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高卒認定は就職に有利?高卒資格との違いや就活の注意点を解説!
更新日
この記事のまとめ
- 高卒認定に合格すると高卒程度の学力を証明でき、大学や専門学校への進学が可能となる
- 高卒認定の取得後は就職活動で応募条件が「高校卒業か同程度の学力」の求人に応募可能
- 高卒認定を取得すると取れる資格が増え、就職にも有利に働く可能性がある
- 高卒認定取得者の就職活動は、十分な面接対策が成功のカギとなる
高卒認定を取得したものの、就職に有利になるか分からず悩んでいる方もいるでしょう。高卒認定の取得後も最終学歴は中卒ですが、応募できる求人の幅や取得可能な資格が増えるため、就職に有利になる可能性は高いといえます。このコラムでは、高卒認定が就職に与える影響やメリットについて解説します。高卒認定を就職に最大限活かすために、ぜひお役立てください。
高卒認定試験とは
文部科学省が実施している高卒認定試験とは、さまざまな事情から高校を卒業できなかった方に向け、高校卒業者と同等以上の学力があることを認定するための試験です。正式名称は「高等学校卒業程度認定試験」で、「高認」と略される場合もあります。2004年までは大学入学資格検定(大検)と呼ばれていました。
文部科学省の「高等学校卒業程度認定試験の概要」によると、高卒認定試験では、国語、数学、外国語、地理歴史、公民、理科の6つの教科から、8~9科目を選択して受験します。年2回開催されるほか、不合格の科目があっても合格科目は免除されたうえで再受験が可能なので、自分のペースで全科目合格を目指せるでしょう。
高卒認定試験の概要について詳しく知りたい方は、「高卒認定試験とは?高卒とは違う?試験費用や就活での活用方法を解説」のコラムをご覧ください。
参照元
文部科学省
高等学校卒業程度認定試験 概要・パンフレット等
高卒認定を取得した場合の最終学歴
高卒認定試験に合格すると、高卒者と同等以上の学力があると認められるものの、最終学歴が「高卒」になるわけではありません。最終学歴は「自身が卒業した最も高位な教育機関」に応じて決まるものです。高卒認定試験に合格しても「教育機関を卒業した」とはいえないため、最終学歴は「中卒」となります。
「高卒資格」との違い
高卒資格とは、「高校卒業資格」の略語で、高卒認定とは異なるものです。高卒資格は、全日制・定時制・通信制いずれかの高等学校に進学し、3年以上の在籍や74以上の単位取得といった条件を満たして卒業しなければ得られません。 「高卒」という学歴を得るには、高等学校で勉強し高卒資格を取得する必要があります。
高卒認定の履歴書への書き方
高卒認定を取得した場合、履歴書の学歴欄に記載できます。なお、高卒認定の正式名称は「高等学校卒業程度認定試験」です。履歴書に資格名を書く際は略さずに記載するのがマナーなので、「高卒認定」「高認」といった通称で書かないように注意してください。
中学校卒業後に高卒認定を取得した場合
以下は、中学卒業後に高校へ進学せず、高卒認定を取得した場合の履歴書の例です。
高校中退後に高卒認定を取得した場合
高校を中退したあとに高卒認定を取得した場合は、以下のように履歴書に記載しましょう。
高卒認定後に大学を卒業した場合は大卒として就職可能
「高卒認定試験に合格したあとに大学へ行った場合の学歴は大卒でいいの?」とお悩みの方もいるかもしれません。高卒認定を取得後に大学に進学して卒業要件を満たした場合は、大卒として就職可能です。履歴書に書く際は、上記の例に沿って記入し、大学の情報を付け加える形で問題ありません。学歴欄に高卒認定について記入することに不安のある方は、資格欄に書いても良いでしょう。
大卒資格を得ると、応募条件が「大卒以上」の求人に応募できるようになるほか、大学で学んだ専門的な知識や技術、教養を仕事に活かせる可能性があります。大卒資格の取得方法について知りたい場合は「大卒認定試験って本当にあるの?大卒資格の取得方法や難易度について」のコラムを参考にしてみてください。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
高卒認定は就職に有利になる?
高卒認定が必ずしも就職に有利になるとは限らないものの、応募可能な企業の選択肢が広がることは確かです。ここでは、高卒認定の取得で期待できる就職活動でのメリットを解説します。
応募条件が高卒以上の求人に応募できる
高卒認定を取得することで、アルバイト・正社員問わず応募条件が「高校卒業以上、あるいは同程度の学力」の求人に応募できるようになります。学歴が原因で仕事探しに不便を感じていた方にとっては、就職に有利になると感じるでしょう。
ただし、応募条件を単に「高卒」としている求人の場合は、企業に確認する必要があります。先述のとおり、高卒認定取得後も最終学歴は中卒なので、条件に適しているかの判断が企業ごとに異なるためです。とはいえ、就職先の選択肢はぐっと増えるはず。仕事を探す際はできるだけ幅広い求人に目を通し、高校卒業者として応募できるかを積極的に確認しましょう。
就職活動の場で高卒認定を中卒扱いする企業はわずか
文部科学省の調査によると、採用試験に関して高卒認定を「中卒扱い」する企業は少数派であることが分かっています。以下は、企業における高卒認定試験の扱いを調査した結果です。
企業 | 自治体 | |
---|---|---|
高卒と同等である | 32.8% | 38.4% |
高卒として認めていない | 0.6% | 2.3% |
学歴で差はつけていない | 6.7% | 19.3% |
高卒認定試験の合格者が受けに来たことがなく、決めていない | 53.0% | 35.4% |
わからない | 3.1% | 1.4% |
参照:文部科学省「高等学校卒業程度認定試験合格者の企業等における扱いに関する調査結果 令和5年度調査結果 (2)採用試験における高卒認定試験(大検)合格者の扱い」
2023年の調査では、高卒認定を「高卒と認めない」と回答した企業はわずか0.6%でした。一方、「高卒と同等である」と回答した企業は32.8%にのぼり、年々増加傾向です。また、6.7%の企業は「学歴で差はつけていない」と回答し、40%近い企業で高卒認定が採用に影響しないことが明らかになっています。
参照元
国立教育政策研究所
高等学校卒業程度認定試験合格者の企業等における扱いに関する調査
高卒認定で取れる正社員就職に有利な資格
高卒認定の代表的なメリットのひとつは、大学・専門学校や各種資格試験の受験資格を得られることです。実は、高卒認定試験の合格によって受験資格を得られる国家試験は少なくありません。文部科学省の「高等学校卒業程度認定試験の合格を高等学校卒業と同等とみなしている採用試験、国家資格一覧」より、以下にいくつか例を挙げます。
- ・第一種衛生管理者免許試験/第二種衛生管理者免許試験
- ・第一種作業環境測定士試験/第二種作業環境測定士試験
- ・1級建築施工管理技術検定試験/2級建築施工管理技術検定試験
- ・司書補
- ・安全管理者
- ・食品衛生管理者
難易度は高いものの一定の需要のある資格が多く、取得すると就職に有利に働くほか、学歴に関係なくその仕事に必要な知識やスキルを証明できます。手に職をつけたいという方や、希望職種や業界に関連した資格を取って就職を有利に進めたいという方は検討してみても良いでしょう。
「高卒でも取れる資格はある?おすすめ31選と就活事情をご紹介」のコラムでは、学歴不問で受験できる資格を多く紹介しています。資格を取得して就職の幅を広げたいという方は、参考にしてみてください。
参照元
文部科学省
高等学校卒業程度認定試験の合格を高等学校卒業と同等とみなしている採用試験、国家資格一覧
高卒認定資格取得者の就職は面接対策がカギ
高卒認定取得者が就職を成功させるには、面接対策が重要です。以下のポイントを押さえて、企業に好印象を与える自己PRをしましょう。
高卒認定や取得のための努力をアピール
せっかく高卒認定試験に合格したのであれば、その部分について質問された際にしっかりアピールできるよう、あらかじめ回答を考えておきましょう。
高卒認定は学力を証明するだけのものではありません。試験合格に向けた努力をアピールすることで、「努力できる人材」「計画的に行動できる人材」といった好評価につながります。なぜ高卒認定を取得しようと思ったのか、試験勉強ではどのような工夫をしたかなどをポジティブに伝えましょう。
学歴より人柄や熱意をアピール
企業の面接では、学歴以上に人柄や仕事への熱意が見られています。面接でよく問われる志望動機は、自分の強みと入社意欲が伝わるようになるべく具体的に述べましょう。
「なんとなく」といった曖昧な志望動機や、「理念に共感した」「社会貢献できると思った」など、どの企業にもいえそうな志望動機は望ましくありません。「この会社だからこそ選んだ」という明確な理由を伝えることで、より熱意が伝わりやすくなります。
志望動機で人柄や熱意をアピールするには、自己分析と企業研究が大切です。「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」や「企業研究ってどうやるの?基本的なやり方と目的を解説」などのコラムを参考に、効果的な志望動機を作成しましょう。
身だしなみや声のトーンにも注意
面接当日は、回答内容だけでなく挨拶や声の明るさ、服装の清潔感にも十分注意が必要です。面接は緊張するものですが、自信のなさが姿勢や声色に出てしまうと、面接担当者に頼りない印象を与えてしまう恐れもあります。自分を最大限にアピールするためにも、笑顔や明るい声のトーンを心掛け、胸を張って面接に臨みましょう。
「高卒認定を取得したものの良い就職先が見つからない」「就職活動が思うように進まない」という方は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、20代を中心とした若年層向けの就職エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが丁寧にカウンセリングを行い、適性や希望条件に合った求人を紹介します。未経験者歓迎の求人も数多く取り扱っているため、就職が初めての方も安心です。
また、面接対策や応募書類の添削など、採用に向けたサポートもすべて無料で行います。高卒認定を活かして就職を成功させたい方は、ぜひご利用ください。
就活に高認の取得は必要?高卒認定に関するお悩みQ&A
高卒認定の取得が、就職にどれだけ有利になるか気になる人は多いでしょう。ここでは、高認に関するお悩みをQ&A方式で解決していきます。
高卒認定を受けるメリットは?
高卒認定試験に合格すると、大学や専門学校の入試や各種資格試験の受験資格を得られます。また、「高校卒業と同程度の学力」を条件とする求人に応募できるようになるため、選択肢の幅が広がるでしょう。資格取得を目指したり、就職の選択肢を広げたりしたいという人にとって、高認の取得はメリットが大きいといえます。
高卒認定を取得すれば就職できますか?
高卒認定を取得すれば必ず就職できるわけではありませんが、職業の選択肢は大きく広がるでしょう。また、高卒認定を取得するまでの努力をアピールすることで、面接担当者に「継続して努力できる人」「計画力のある人」という印象を与えられ採用につながる可能性もあります。
詳しくはこのコラムの「高卒認定資格取得者の就職は面接対策がカギ」の項目をご覧ください。
高卒認定試験は難しそうで受けようと思えません…
就職やキャリアの幅を広げたいという人は、高卒認定試験を受けることをおすすめします。学歴を問わない企業もありますが、高校卒業レベルの学力を条件にしていることが多いのが実情です。高卒認定を取得しても学歴自体は中卒のままですが、「高校卒業以上、あるいは同程度の学力」が条件の企業に応募できるようになります。「中卒の人は高卒認定試験を受けた方がいいの?就職時の影響や勉強方法を解説」のコラムでは、高卒認定資格の活かし方や資格取得による就職への影響を解説しているので、ぜひご一読ください。
高卒認定試験に合格したあとはどうしたら良いですか?
高卒認定試験に合格したら、就職に向けて準備をしましょう。1人で仕事を探すことに不安を感じているならば、ハローワークやジョブカフェ、就職エージェントといった支援機関を活用するのがおすすめです。
ハタラクティブでは、キャリアアドバイザーがあなたの仕事探しを手厚くサポートします。職歴がない方にも紹介できる求人を多数用意しているので、まずはお気軽にご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。