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資格なしでは就職に不利?採用で重視される内容や無資格OKの仕事をご紹介
更新日
この記事のまとめ
- 応募条件でない限り、「資格なし」が就職で不利になる可能は低い
- 同じ経験をもつ有資格者がいる場合、無資格だと選考で不利になる場合もある
- 資格の有無にとらわれず、応募先企業の入念な研究や志望動機を明確にすることが大事
- 資格なしからの就活では、自己分析でほかにアピールできることを探す
- 資格なしから就職を目指すなら、未経験歓迎の求人を中心に探すのがポイント
「資格なしの場合は就職に不利?」と不安に思う方もいるでしょう。応募に必須の条件でない限り、無資格であることが就職に不利になる可能性は低いといえます。このコラムでは、「資格なし」の状態でも就職で不利になりにくい理由や、無資格から挑戦しやすい職種を紹介します。資格なしから就職活動をする際の仕事探しのポイントもまとめました。これから就職活動を始める方は、ぜひ参考にしてください。
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「資格なし」は就職で不利になる?
「資格なし=就職に不利」とは限りません。募集要項に「資格必須」「要資格」といった条件が記載されていなければ、資格以外の面を重視して採用を検討している可能性があるでしょう。
以下で、「資格」と「就職」の関係性を解説するので、チェックしてみてください。
「資格なし」が就職で不利になる可能性は低い
冒頭で述べたように、「資格なし」が就職で不利になる可能性は低いと考えられます。詳しくは次項で解説しますが、主な理由としては、人柄や入社意欲、将来性を重視する企業が多いことが挙げられるでしょう。昨今では職種・業界未経験の人材を歓迎する中途採用も増えているので、無資格の方も内定を得られる可能性が高いといえます。
「選考で武器になる資格がない…」と不安になるかもしれませんが、志望動機や熱意をしっかりアピールすることが大切なので、前向きに取り組みましょう。
即戦力を求める仕事の場合は有資格者が有利になる可能性がある
企業が専門性や即戦力を求めていたり、資格が必須の仕事に応募したりする際は、選考で有資格者が優遇される可能性があります。しかし、取得難易度が高い資格をもっていたとしても、応募する業界や職種と関わりがない・実務経験がないといった場合は、資格を取得していても評価されないことがあるようです。
そのため、「業務独占資格」のように資格がなければできない仕事を除けば、資格より応募者の適性や獲得したスキルが重視されやすいでしょう。
資格なしで大手に就職できる?
資格がなくても大手企業への就職にチャレンジすることは可能です。企業によっては、入社後に資格取得をサポートしてくれる場合もあるので、働き始めてから資格を取得することもできるでしょう。
大手は倍率が高く、ライバルが多いのが特徴です。資格取得よりも、自分だけのアピールポイントを見つけることに力を入れたほうが良いでしょう。
「資格なし」でも就職で不利になりにくい理由
「資格なし」でも就職で不利になりにくい理由として、資格の有無を気にせず、意欲や志望度の高さを重視する企業が一定数あることが挙げられます。以下で詳しく解説するので、選考で企業が見るポイントを確認しましょう。
未経験者の採用では資格の有無を気にする企業は少ない
未経験者を採用する際は、応募者の資格の有無よりも、人柄や価値観、職場にマッチするかどうかなどを重視して採用を行う傾向があります。そのため、目的が曖昧なまま安易に資格を取得するのはおすすめしません。資格を取得するための勉強には時間や費用が掛かるうえ、実務に必要がない場合は、先に就職したほうが効率が良い可能性も考えられるでしょう。
入社後の意欲や志望度の高さが重視される
採用の場では、「応募先企業で何をしたいか」「仕事に対してやる気はあるか」などが重視される点も、「資格なし」からの就職が不利になりにくい理由の一つです。企業は、「入社後自社に貢献してくれる人材かどうか」を選考の基準の一つにします。そのため、資格の有無よりも、将来のビジョンが明確かつ成長する意欲が高いことをアピールするのが重要といえるでしょう。
「資格なしは不利じゃない!自己アピールが就職成功への鍵」のコラムでは、資格なしの場合に効果的な自己アピール方法を解説しているので、参考にしてみてください。
企業が採用に迷ったときに資格が判断材料になることも
企業は、人柄も熱意も遜色ない応募者が2人以上いる場合、資格の有無で採用可否を決めることがあります。そのため、応募者が複数いる採用の場では「資格なし」が不利に働くことも。就職のために無理に資格を取得する必要はありませんが、もっていても無駄にはなりません。地道に勉強した実績が勤勉さのアピールにつながり、好印象を与える可能性もあります。
資格なしから就職に挑戦しやすい8つの職種
フリーターや大学中退者など、経歴に自信がない方も資格なしから就職を目指せます。たとえば、営業職や事務職、接客・販売員などは、未経験・資格なしからの就職を歓迎する求人が多い傾向にあります。
ここでは、資格なしから就職に挑戦しやすい8つの職種を紹介するので、就職後にスキルを磨ける職種や自身の資質を活かせる仕事を探してみましょう。
1.営業職
顧客の要望や悩みをヒアリングし、最適な商品・サービスを提供するのが営業職です。実力主義の傾向があり、顧客との信頼関係を築くための人間力が求められます。そのため、コミュニケーション能力や課題発見力、プレゼンテーション能力などが重視されやすい職種です。経験を積み成果を挙げられれば、インセンティブや賞与に反映され高収入も見込めるでしょう。働くうえで必須となる資格はないため、資格なしであることが就活で不利になりにくいといえます。
正社員
営業・ソリューション提案
-
年収 648万円 ~ 1,037万円
-
未経験OK,賞与あり,昇給あり,諸手当あり
2.事務職
事務職の主な仕事内容は、データ入力や書類作成、来客・電話応対などです。パソコンを使った作業など、基本的な操作ができれば問題ないとする企業が多い傾向にあります。イレギュラー対応が少ないためプライベートを確保しやすく、ルーティンワークが多いことから無理なく働き続けやすいでしょう。一般事務のほか、経理事務や医療事務、営業事務などがあるので、自分に合った仕事を探しやすいのも特徴です。
正社員
男性専門クリニックの受付事務
-
年収 378万円 ~ 432万円
-
賞与あり,昇給あり,諸手当あり
3.接客・販売員
アパレルショップの店員や飲食店のスタッフといった接客・販売員なども、資格なしから挑戦しやすい仕事の一つ。お客さまの要望を汲み取り円滑にやり取りする力が求められ、基本的なビジネスマナーや相手が快適に過ごせる立ち振る舞いなどが重視されやすいようです。将来的にはリーダーや店長といった役職に昇進も可能でしょう。
正社員
店舗スタッフ
-
年収 384万円 ~ 538万円
-
賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
4.歯科助手
歯科助手は、歯科医院で受付や会計、治療の準備・片付けといったサポート業務を行います。歯科医師や歯科衛生士と異なり資格は必要なく、働きながら知識を身につけるのが一般的です。歯科医院の顔として患者さまと接する仕事なため、接客スキルや適切なフォロー、臨機応変な対応などが求められます。細かいことに気づける方や、丁寧な作業が好きな方に向いているといえるでしょう。
5.コールセンタースタッフ
コールセンタースタッフは、電話を通してお客さまからの問い合わせに対応する仕事です。問題解決能力やコミュニケーション能力、相手に寄り添う気持ちなど、一人ひとりに真摯に向き合う姿勢が求められます。人と話すことが好きな方をはじめ、デスクワークが中心の仕事を探している方にもおすすめです。経験を積めば、スーパーバイザーやセンター長といったキャリアアップの道もあります。完全週休二日制や問い合わせ時間が決まっている職場が多いため、無理なく働きやすいのも特徴です。
正社員
コーディネーター
-
年収 358万円 ~ 409万円
-
大手企業,未経験OK,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,諸手当あり
6.美容部員
美容部員は、お客さまに対して化粧品の使い方をアドバイスしたり、悩みや好みをヒアリングして適切な商品を販売したりする業務を行います。百貨店や専門店、ドラッグストアのコスメカウンターなどで勤務するのが一般的です。コミュニケーション能力や接客スキルが求められるほか、入社後にはブランドの商品知識を深めることが重要になります。「美容やコスメが好き」「お客さまを綺麗に導きたい」という方におすすめです。
7.保育補助
「子どもとかかわる仕事がしたい」という方は、保育士の業務をサポートする保育補助の仕事を検討してみるのも良いでしょう。具体的には、子どもの食事・トイレ補助やお昼寝の見守り、クラス活動の準備・片付けなど、保育士免許や資格を必要としない業務を行います。子どもを預かり見守ることへの責任感や体力・健康面の自己管理能力が求められますが、保育士の人手不足が進む昨今において今後も需要が見込まれる仕事といえるでしょう。
8.プログラマー・システムエンジニア
プログラマーやシステムエンジニアは、資格よりも実務経験が重視されやすい仕事の一つです。主な業務として、システムエンジニアはクライアントの要望をもとにした仕様書の作成、プログラマーは仕様書や設計書をもとにしたシステムを構築などの作業が挙げられます。IT業界は変化・進歩が激しいことから、資格で得た知識に依存するよりも、変化に柔軟かつ迅速に対応できる人材が重宝されるようです。
パソコン作業がメインのため、在宅勤務やフレックスタイム制など多様な働き方を選択できるほか、スペシャリストを目指したり独立したりするなど、豊富なキャリアパスが存在します。
正社員
エンジニア
-
年収 660万円 ~ 1,020万円
-
未経験OK,残業少なめ,学歴不問,プライベート重視,諸手当あり
「資格なしからできる仕事はある?おすすめの職種を11種ご紹介!」では、無資格の方が挑戦しやすいおすすめの仕事をさらに細かく紹介しているので、あわせてご一読ください。
大学中退者や高卒者も資格なしで就職できる
大学中退者や高卒者の就職は大卒者より厳しいという声もありますが、学歴不問の求人も数多く存在するため、視野を広くもてば就活を成功させられるでしょう。それでも、「資格なしで就活して内定がもらえるか不安…」という方もいるようです。若年層の場合、スキルよりもポテンシャルが重視される傾向にあるので、自身の強みや頑張って取り組んできたことをアピールすると良いでしょう。
資格なしからの就職活動を成功に導く5つのポイント
資格なしで就活に挑む際は、「自己分析で資格以外にアピールできることを探す」「企業研究でポテンシャルを重視する企業を探す」など、選考を有利に進めるポイントを理解するのが大切です。ここでは、就職活動を成功に導く5つの要素について解説するので、ぜひ参考にしてください。
資格なしからの就職活動を成功に導くポイント
- 自己分析で資格以外にアピールできることを探す
- 企業分析でポテンシャルを重視する企業を探す
- 応募先企業にあった志望動機を考える
- 将来の具体的なキャリアプランを立てる
- 意欲や熱意が伝わるよう面接対策をしっかり行う
1.自己分析で資格以外にアピールできることを探す
自己分析をしっかり行えば、自分の特徴や強みが理解でき、資格以外のアピールポイントを見つけられます。将来の目標のために取り組んでいることや、短所を改善するために努力したことなど、過去のエピソードを洗い出して「自分」という人間を客観的に分析しましょう。
特徴や強みを把握すれば、それらを活かして応募先企業にどのように貢献できるかを明確化できます。
自己分析の詳細や進め方については、「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」のコラムをご参照ください。
2.企業分析でポテンシャルを重視する企業を探す
資格なしから就職する際は、企業分析でポテンシャルを重視する企業を探すのも就活成功のカギです。応募する企業の事業内容はもちろん、「どのような人材を求めているか」「活躍しているのはどのような人物か」を知り、自分の資質に合った企業を見極めましょう。
設立年度や企業ポリシー、競合についても調べるなど、入社への熱意を伝える手段として企業分析には時間を掛けるのが賢明です。
企業分析の方法が分からない方は、「企業研究は転職でも必ず行おう!情報の集め方と活用のポイント」で基本的なやり方をチェックしてみてください。
3.応募先企業にあった志望動機を考える
企業側は、志望動機を通して会社への理解度や一緒に働きたいと思える人材かを判断します。そのため、その企業にしかない魅力を伝え、自身の熱意をアピールするのがポイントです。応募先企業でなくてはならない理由が明確なほど入社後の活躍をイメージしてもらいやすく、評価につながるでしょう。
採用担当者に「他社でも良いのではないか?」と思われない志望動機の作成方法は、「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」のコラムを参考にしてみてください。
4.将来の具体的なキャリアプランを立てる
具体的なキャリアプランを立てるのも、就職活動を成功に導くポイントです。将来のキャリアプランがあれば、「今やるべきこと」「これから取り組むべきこと」が明らかになり、資格の有無にかかわらず成長性や将来性のアピールになります。自分のやりたいことが叶えられる環境や仕事を探す際の指針にもなるため、キャリアプランを立てたうえで就活に臨むようにしましょう。
「キャリアプラン例や具体的な立て方を解説!面接で効果的な答え方もご紹介」では、キャリアプランの立て方を解説しているので、ぜひご一読ください。
5.意欲や熱意が伝わるよう面接対策をしっかり行う
資格なしから就職を目指す場合は、面接で意欲や熱意が伝わるようしっかり対策することが重要です。よく聞かれる質問に対する回答をあらかじめ用意し、本番までに繰り返し声に出して練習しておけば、回答が口に馴染みスムーズに答えられるようになります。面接に苦手意識がある方は、家族や友人などに協力を仰ぎ、本番さながらの環境で模擬面接をするのもおすすめです。
また、入退室や服装など基本的な面接マナーも入念におさらいしておきましょう。
面接でよく聞かれる質問については、「面接の質問と回答例を例文つきで紹介!答え方のポイントと注意点とは」のコラムにまとめているので、あわせてご確認ください。
就職に役立つおすすめの資格・免許7選
「内定をもらえる確率を上げたい」「少しでも選考を有利にしたい」という方には、実用性があり幅広い分野で活かせる資格の取得がおすすめです。しかし、なかには取得まで時間が掛かるものもあります。資格取得に時間を掛け過ぎて就職のタイミングを逃さないよう、前もって計画を立てて行動しましょう。
ここでは、就活とその後の業務にも活かせる資格・免許をまとめました。資格取得を検討している方は参考にしてみてください。
1.TOEIC
TOEICは、英語のコミュニケーション能力を証明する試験です。就職活動で活かすなら、スコアは最低600点以上を目指しましょう。外資系や海外部門を目指すなら、730~800点以上が目安です。グローバル化が進み、採用基準にTOEICのスコアを明示する企業も増えているので、ハイスコアを目指して受検するのも良いでしょう。努力した過程が評価につながる可能性もあります。
就活におけるTOEICの有用性については、「TOEICは就職に有利?目指す点数やアピール方法も解説」のコラムをご参照ください。
2.簿記
簿記は、企業の経営活動に関する記録や整理、計算を担うために必要な資格です。経理業務に欠かせない会計知識だけでなく、経営管理の基礎や決算書の作成方法も身につきます。ビジネスにおいて大切なコスト感覚も養われるので、経理・会計職以外の仕事を目指す方にも役立つでしょう。なお、履歴書に記載するなら「日商簿記3級」以上、経理の仕事を目指すなら「日商簿記2級」以上の取得がおすすめです。
簿記の資格取得を考えている方は、「簿記は就職で役に立たない?何級から有利になる?資格が活かせる仕事も紹介」のコラムもご覧ください。
3.ITパスポート
ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識を有していることを証明する国家試験です。近年、あらゆる業界でIT化が進み、業種・職種問わずデジタルでの作業が増加傾向にあります。ITパスポートを取得していれば、パソコンでの作業を行う仕事で役立つほか、将来ITエンジニアを目指したいときにも役立つでしょう。
就職に向けてITパスポートの取得を検討している方は、「ITパスポートで就職が有利になる?資格や試験の概要を詳しく解説!!」のコラムをチェックしてみてください。企業からの評価や、選考でより有利になるアピール方法についてまとめています。
4.MOS
MOSとは、「マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト」の略称で、仕事で使われることが多いマイクロソフトオフィス製品に対するスキルや知識を証明できる資格です。主にオフィスワークで重宝され、先述したITパスポートと合わせて取得すれば、ITやパソコンの知識・スキルをもっていることのアピールになります。
試験は「Word」「Excel」「PowerPoint」「Access」「Outlook」の5種類。初めて挑戦する方は、多くの企業で必要とされるWordとExcel、PowerPointを受けると良いでしょう。
5.秘書検定
秘書技能検定は、秘書に限らず社会人として備えておくべき常識やマナーを身につけられる検定です。就職活動に活かすのであれば、2級以上がおすすめ。基本的なビジネスマナーや知識を習得している証明となり、採用担当者に好印象をもってもらえる可能性があります。
また、ビジネスシーンで役立つ文書作成や資料管理におけるスキルを身につけられるのも魅力の一つです。社会人経験が少なく不安がある方は、秘書検定を取得し自分に自信をつけるという方法もあります。
6.ファイナンシャル・プランニング技能検定
ファイナンシャル・プランニング技能検定とは、顧客の資産に応じた投資・貯蓄など、資産管理やライフプランを立てるために必要な技能を証明する国家資格です。税金や保険、年金といった幅広い専門知識と視野を駆使し、プラン設計のサポートを行います。試験には1~3級までの等級があり、一般的に就職で有利になるといわれているのは2級以上。金融業界や保険業界、不動産業界を目指す方に役立つ資格です。
ただし、2級の受検条件として「3級合格」「特定の講座を受講」「2年以上の実務経験」のいずれかに該当する必要があります。まずは3級の資格取得を目指し、徐々に等級を上げていく流れがスムーズでしょう。
7.自動車運転免許
外回りが多い営業職をはじめ、運転免許が必要な職種もあるため、自動車運転免許を取得しておくと応募できる求人の幅が広がるでしょう。必須ではなくてももっていると便利なので、「資格なし」の現状を変えたい方にもおすすめです。
ひとくちに「運転免許」といっても、普通免許や中型免許、大型免許などさまざまな種類があります。基本的には普通免許があれば十分ですが、希望する仕事によっては特定の種類の運転免許を求められることも。入社後に免許取得支援制度が受けられる企業もあるので、取得のタイミングはよく検討しましょう。
無理な資格取得は避けよう
「とりあえず就職に役立ちそうな資格を取ろう」と、一貫性なく資格を取得するのは避けるのが無難です。選考で重視されるのは、資格の数ではなく業務に活用できるかどうか。ただ資格の数をアピールしても、業務との関連が薄ければ選考で有利に働きにくいうえ、採用担当者に「目標があやふやな人物」という印象を与える恐れがあります。
履歴書を書く際はむやみに資格を列挙せず、応募先の業務に活用できる資格に絞って記載するようにしましょう。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
就職する際に資格を活かせる4つの業界
就活で資格を活かせる業界として、不動産業界や金融業界など4つの業界が挙げられます。以下で詳しく説明するので、就職を目指す方はチェックしてみましょう。
1.不動産業界
不動産業界で重宝されるのは宅地建物取引士、通称「宅建」と呼ばれる国家資格です。不動産取引では宅建の有資格者しか行えない業務が存在するため、事業所や企業ごとに一定数の「宅建士」を設置する義務があります。そのため、宅建の資格があれば不動産業界への就職で有利に働きやすいといえるでしょう。
宅建に受検資格はなく、年齢・学歴問わず誰でも挑戦可能です。難易度は高めですが、金融・建築業界など、不動産業界以外でも役立つ知識が身につくというメリットがあります。興味がある方は、「ニートが宅建の資格を取れば就職できる?試験に受かる勉強法も紹介!」のコラムをご覧ください。
2.金融業界
金融業界には銀行や証券会社、保険会社などが属し、あらゆる側面から社会経済を支えています。企業の経営から個人の資産管理まで、クライアントごとに最適な金融サービスを提供するのが主な仕事のため、お金にかかわる知識があると選考で有利に働くようです。
就職する際には、「就職に役立つおすすめの資格・免許7選」で紹介したファイナンシャル・プランニング技能検定のほか、中小企業の経営や企業戦略についてアドバイスする「中小企業診断士試験」、企業の税務やコンサルティングといった幅広い業務を行う「公認会計士」などの資格が活かせます。
金融業界で活かせる資格については、「金融関連の資格には何がある?その種類と取得時の注意点とは?」をあわせてご参照ください。
3.介護業界
介護業界は、資格を有しているほど携われる業務の幅が広がり、キャリアアップにもつながりやすいのが特徴。介護の経験や資格がない方は、介護に関する基礎的な知識や技術を身につけられる「介護職員初任者研修」の資格取得を目指すのがおすすめです。その後は、働きながら上位資格である「介護福祉士実務者研修」を取得して一定の経験を積み、受験資格を得たうえで国家資格である「介護福祉士」を取得するのも良いでしょう。
なお、2024年4月から、介護職に携わる無資格の方は「認知症介護基礎研修」の受講が義務化されました。資格なしから就職した場合、入職後1年以内に「認知症介護基礎研修」を受ける必要があるので認識しておきましょう。詳しくは、「未経験から介護職に転職したい!無資格でも大丈夫?志望動機の例文も紹介」をチェックしてみてください。
4.IT業界
IT業界は、未経験者を歓迎する企業や自社で教育体制を整えている企業が多く、資格なしから就職・転職に挑戦しやすい業界といえます。しかし、ITに関する基礎知識を有していることは選考においてアピール材料になるため、「ITパスポート」「基本情報技術者試験」などの資格を取得しておくと自信につながるでしょう。
現場をまとめるマネジメント職を目指したい方は、ITサービスマネージャー試験やプロジェクトマネージャー試験に挑戦するのもおすすめです。
IT業界への就職・転職を考える方は、「IT企業とは?仕事内容や代表的な職業を分かりやすく解説」のコラムをご一読ください。
資格なし・勉強中で就職する場合の履歴書の書き方
履歴書はすべての欄を埋めて提出するのがマナーなので、資格なしだからといって空欄にするのは避けましょう。この項では、「もっている資格がない」「もっている資格はないが勉強中」のそれぞれの履歴書の書き方を解説します。
もっている資格がない場合
資格なしで就活を行う際は、履歴書の免許・資格欄に「特になし」と記載しましょう。履歴書に空欄があると、採用担当者から「記載漏れではないか」と誤解され、雑な印象を与える恐れがあります。
また、内定をもらいたいからといって嘘の内容を書くと、面接で質問された際に答えられなかったり、入社後にスキルが足りないことが発覚してトラブルにつながったりするので、事実を書きましょう。
資格はないが取得を目指して勉強中の場合
現在免許や資格をもっていなくても、取得に向けて勉強している場合は、「○○資格取得に向け勉強中」と記載できます。資格取得のために勉強している姿勢はやる気や向上心を示せるので、積極的にアピールしましょう。
すでに試験を受け結果待ちの場合は、「○○検定 取得予定」と記載します。なお、「取得予定」は合格の可能性が高いと判断できる場合に限り使用するのが無難です。
資格勉強中の旨を記載すると、面接で「なぜ取得を目指すのか」といった質問をされやすい傾向にあります。取得を目指した経緯や勉強方法、その資格をどのように活かすかなど、面接官が納得のいく回答をあらかじめ準備しておきましょう。
資格なしの状態から早期就職を叶える4つのコツ
資格なしでの就活に対して、「このままでは内定が出ないのでは…」「面接で『資格なし』を指摘されるのでは?」と不安を感じる方もいるでしょう。ここでは、不安な状況を抜け出し、早期に就職するための4つのコツを紹介します。
1.調べる業種や職種の範囲を広げる
就職・転職先を探す際、調べる業種や職種の範囲を広げてみましょう。希望する業種や職種を限定し過ぎると選択肢が狭まり、そのぶん内定獲得のチャンスを逃してしまいます。「自分には合わなさそう」「あまり興味がない」と思っていた業界や職種でも、調べてみるうちに興味が湧き、将来的に「天職」と呼べる仕事に出会える可能性も。やりたいことや希望条件、適性などを考慮しながら、視野を広くもって探すよう心掛けましょう。
2.経験不問・未経験者歓迎の求人を探す
経験不問・未経験者歓迎の求人は、業界や職種を問わず数多くあります。たとえば、飲食業界や介護業界、営業職、販売職などは、働きながらスキルを身につけやすい仕事のため、その傾向があるようです。
未経験歓迎の仕事は入社後の頑張りに期待してもらえる傾向があり、経歴はあまり求められません。自身のポテンシャルや意欲をアピールし、企業への貢献度を示すと良いでしょう。
「未経験でもできる仕事は?正社員として就職しやすいおすすめの業界・職種」のコラムでは、未経験から正社員を目指すコツを具体的に解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
3.就職に役立ちそうな知識を身につける
IT系の技術職など、求められるスキルが明確な職種の場合は、応募前に知識を身につけておくのもおすすめです。就職に役立つ知識・スキルを身につける方法は、独学や専門学校、通信講座などがあります。
独学で学ぶ
参考書や学習アプリ、インターネットなどを活用して独学で知識を得る方法です。コストを抑え、自分のペースで学習を進められるうえ、時間や場所に縛られにくいというメリットがあります。
一方で、勉強につまずいたりモチベーションを維持できなかったりすると、1人で解決できず挫折してしまうリスクも。自分で勉強方法を確立しなければならないため、人に教えてもらうより時間が掛かってしまう場合もあります。やる気を保ったまま学習を続けられるよう、質問できる相手を探したり添削を頼んだりするなど、事前に対処法を考えておくと安心です。
専門学校に通う
専門学校は独学と違って講師がいるため、疑問点の質問や実践的な学習ができます。短い時間で効率良く必要な知識や技術を学べるうえ、就職後も即戦力として活かせる実用的なスキルを身につけられるでしょう。ただし、一定の費用と時間が掛かるため、将来設計に余裕をもって行動することが大切です。
通信講座を利用する
通信講座では、教材を購入して好きな場所・時間に知識やスキルの習得に取り組めます。徐々にステップアップするようカリキュラムが組まれているので、基礎的な知識から応用まで無理なく学習を進められるのが特徴です。専門学校に比べて、費用や期間を抑えられるのもメリットの一つ。自由度が高いぶん自己管理を求められる学習方法なので、計画性をもって取り組むよう心掛けましょう。
4.就職サイトや就職エージェントを活用する
資格なしから早期就職を叶えたい方は、就職サイトや就職エージェントを活用するのも一つの方法です。特に就職エージェントは、多くの求人情報のなかから求職者それぞれの希望に合った仕事を紹介するため、1人で就職活動を行うのが不安な方も安心して利用できます。
就職活動のやり方に悩む方は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、フリーターや既卒、第二新卒などの若年層に特化した就職・転職エージェントです。利用者一人ひとりにプロのキャリアアドバイザーがつき、丁寧なヒアリングのもと希望や適性に合った仕事をご紹介します。未経験歓迎の求人も多数取り扱っているため、「資格がなくて就職できるか不安」という方も安心です。
また、応募書類の添削や面接対策、企業とのやり取り代行といったサービスも充実。応募から内定獲得まで手厚くサポートするので、就活の経験が少ない方もスムーズな就職活動が可能です。サービスはすべて無料のため、ぜひお気軽にご相談ください。
資格なしからの就職に関するQ&A
どのような資格があれば就職に役立つのか、高収入を得られるのか、疑問に思う方もいるでしょう。ここでは、資格なしでの就職に関する質問をQ&A方式で回答しているので、ぜひ参考にしてください。
就職に役立つ資格を教えてください!
志望する業界や職種によって、役立つ資格は異なります。事務職であれば日商簿記検定、IT業界ならITパスポート、海外事業を行っている部署ならTOEICなどが挙げられるでしょう。
詳しくは、このコラムの「就職に役立つおすすめの資格・免許7選」のほか、「就職に役立つ資格8選!効果的なアピール方法も解説」でもまとめているので、ぜひご覧ください。
高収入を得られる資格はありますか?
資格保有者のみが独占して行える業務がある、「業務独占資格」は高収入につながりやすいといえます。総じて専門性の高い職種が多く、医師や看護師、宅地建物取引士、弁護士などがその代表例です。
また、秘書検定やインテリアコーディネーターなど、手当や昇給条件に当てはまりやすい資格も収入アップにつながるでしょう。詳しくは、「稼げる資格とは?選び方のポイントや注意点を解説」でご確認ください。
女性におすすめの資格なしでできる仕事はありますか?
IT系の技術職や保険外交員、不動産営業などがおすすめです。ただし、これらの仕事は女性だけでなく男性も活躍できる可能性が十分にあります。就職・転職活動において、「女性だから△△職はやめよう」「男性だから●●業界は向いていないかも」などと考えるのはもったいないでしょう。視野を広げ、多様な業種・職種から検討してみてください。
資格なしから仕事を探す方は、「無資格・未経験でできる仕事とは?高収入の目指し方や求人を探す方法も紹介」のコラムもご参照ください。
合格率が高く取得しやすい資格が知りたいです
普通自動車運転免許や介護職員初任者研修などが挙げられるでしょう。普通自動車運転免許があれば車を使った仕事や通勤が可能となり、求人の選択肢が広がります。介護職員初任者研修は、介護業界で活かせる資格の一つです。高齢化が進む日本において介護職は需要が高まっているので、資格をもっていれば就職や転職に有利になるでしょう。
「簡単に取れる資格はある?選ぶポイントや挑戦しやすい試験を紹介!」のコラムを参考に、取得しやすい資格をチェックしてみましょう。
資格選びのポイントが分かりません
就職活動のために資格取得を目指す場合は、志望業種や志望先企業で活かせるかどうかを意識するのがポイントです。会社側が選考で重視するのは「即戦力となるか」という点なので、業務への関連度が高い資格に絞り、効率的に資格取得を目指しましょう。
就職・転職エージェントのハタラクティブでは、就職活動のお悩みに寄り添いながら就職支援サービスを提供しています。資格なしからの就職に不安を感じている方は、お気軽にお問い合わせください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。