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配送の仕事内容が「きつい」って本当?役立つ資格ややりがいも解説!
この記事のまとめ
- 配送の仕事内容は荷物の積み下ろしや運搬のほか、仕分けや集荷なども含まれる
- ルート配送の仕事内容の例として、食品倉庫から飲食店へ食材を届けるなどがある
- 配送ドライバーの働き方には、日勤や夜勤のほか交代制もある
- 配送ドライバーは仕事内容によって平均年収に差があり、長距離のほうが高い傾向にある
- 配送の仕事は需要が伸びているため、スキルを磨けば将来のキャリアも選びやすい
あなたにおすすめ!
配送の仕事内容を把握したうえで、就職先として検討したい人もいるでしょう。このコラムでは、配送ドライバーの仕事内容や業務の流れ、働き方などを紹介します。また、配送ドライバーのやりがいと、「きつい」「やめとけ」といわれる理由についてもまとめました。配送業界は需要が高く、未経験から就職できるチャンスがあります。配送ドライバーに向いている人の特徴が当てはまるかチェックして、就活に役立ててみてください。
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配送の仕事とは
配送とは、企業や店舗、個人宅から目的地へ荷物を運搬する仕事です。また、トラックへの積み込みや集荷も配送の仕事に含まれます。配送で扱う荷物は、個人向けの通販商品や建築業界の資材関係、コンビニやスーパーへの食品・日用品などさまざまです。
配送ドライバーの種類とは
配送の仕事の種類は、決まった場所(契約企業など)へ配達業務を行うルート配送や、企業や個人宅へ荷物を運搬する配送業務などがあります。
配送先が個人か企業か
配送先が個人か企業かによって、仕事内容の傾向も異なります。宛先が個人の場合、配送先は個人宅やコンビニ、宅配ロッカーなどです。企業の場合は、工場や倉庫、オフィスビルなどが配送先になるでしょう。
ここでは、個人/企業それぞれの荷物の内容例を以下にまとめました。
個人宛て | ・ECサイトで購入した衣料品など ・家具/家電店で購入された商品 ・フードデリバリー |
---|---|
企業宛て | ・文具やコピー用紙など企業で使われる備品 ・クリーニング店と工場間配送の衣料品 ・部品メーカーから工場への資材 |
長距離か短距離か
配送ドライバーの分類として、長距離ドライバーと短距離ドライバーがあります。
長距離ドライバーは大型トラックで大きな荷物を配送するのが一般的。そのため、大型免許やフォークリフトの免許が必要になる場合もあります。長距離ドライバーの特徴を以下にまとめました。
1回の配送で数百km走る場合もある
荷物の積み下ろし回数が少ない
宿泊が伴う場合もあり、拘束時間が長くなる
一方、短距離ドライバーは、個人への宅配や企業へのルート配送などが中心です。時間指定の便も多く、スケジュール管理が重視されます。そのため、担当地域の道路事情を覚えて、効率的に回るなど工夫が必要です。
短距離ドライバーの特徴には、以下のような例があります。
1日に何回も配送する場合もある
荷物の積み下ろし回数が多い
配送時間が決まっていることが多く、私生活と両立しやすい
長距離ドライバーは運転する車両も大きく、運転時間も長め。短距離ドライバーが使用するのは中型や軽などが中心で、運転時間は長いものの配送や積み下ろしで乗り降りする機会が多いでしょう。
配送の仕事内容
企業によって配送の業務内容は異なりますが、主なものは以下の通りです。
- ・配送業務
- ・集荷
- ・荷物の仕分け作業
- ・貨物積み降ろし
- ・受注業務
- ・在庫管理
- ・トラックの清掃
- ・フォークリフト運転
配送の仕事は運転や集荷だけでなく、在庫管理や荷物の仕分け作業、トラックの清掃なども行います。このほか、配送の種類によって仕事内容に違いもあるので、以下にポイントをまとめました。
ルート配送
ルート配送とは、決まった配送先を回る職種です。担当する企業や店舗が決まっており、配送時間や配送頻度も固定されていることが多いでしょう。
たとえば、食品メーカーの倉庫から飲食店へ、食材を配送するのが一つの例です。「ルート配送とはどんな仕事?きついのは本当?向いている人の特徴をご紹介」のコラムもご確認ください。
宅配
依頼主から預かった荷物を届け先へ配送するのが宅配です。個人から個人へ、業者から企業へ、企業から個人へとさまざまなケースがあります。
たとえば、フリマアプリによる個人間取引では、個人宅へ商品を集荷に行き、購入者の自宅へ配送するといったことも一つの例。ECサイトやフリマアプリの普及にともない、宅配の需要は拡大しているといえます。
フードデリバリー
飲食店のテイクアウトやピザや寿司などの配送がフードデリバリーです。近年は飲食店がテイクアウトに力を入れるようになり、フードデリバリーが台頭しました。バイクや自転車での配送が中心で、単発の仕事も多いのが特徴です。
引越し
引越しのドライバーも配送の仕事に含まれます。引越しの場合は荷物の搬出・搬入もともなうため、技術と体力が必要です。また、正社員の場合はリーダーを担うことが多く、家具の配置や細かな要望をヒアリングする接客スキルも求められます。
配送の仕事における働き方
配送ドライバーは担当する仕事内容によって、日勤/夜勤/交代制といった働き方があります。自分の希望に合わせて選択肢があるのは配送の仕事の良いところです。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分の希望条件に照らし合わせて検討しましょう。
日勤で働く
日勤の場合は、おおむね午前8時〜午後5時が勤務時間になります。日中は交通量が多く、渋滞や事故に気をつけなければならないのが難点です。ただし、生活リズムが一定しており、身体的な負担は軽いでしょう。
夜勤で働く
主に夕方〜早朝にかけて勤務するケースもあります。たとえば、夜間に時間指定された宅配や、コンビニへのルート配送などです。夜勤の場合は混雑を避けて配送でき、スケジュール管理がしやすいのがメリット。
また、夜勤手当により収入が上がりやすいといった利点もあります。ただし、昼夜逆転の生活になるため、身体的な負担には注意が必要です。
交代制で働く
日勤と夜勤を交代で働く職場もあります。交代の頻度は職場によって異なり、一週間で入れ替わる場合や、月単位でシフトを組む場合などさまざまです。
交代制の場合は生活リズムが安定しないのがデメリットではあるものの、どちらのメリットも享受できる良さもあります。夜勤によって収入を増やしたり、日勤のときは家族や友人との時間を持てたりするのがメリットです。
配送の仕事の一般的な流れ
この項では、配送ドライバーの仕事の流れを紹介します。以下の表は、短距離ドライバーの一日の流れをまとめたものです。実際には、職場によって勤務時間が異なるので、参考例としてご覧ください。
午前8時 | 出勤し、アルコールチェックを受ける |
---|---|
午前8時15分 | 荷物の積み込み場所へ向かう |
午前9時 | 積み込み作業 |
午前9時30分 | 1便目の配送開始 |
午後12時 | お昼休憩 |
午後1時 | 午後便の積み込み作業 |
午後1時30分 | 2便目の配送開始 |
午後5時 | 会社へ戻り、日報を作成 |
午後5時30分 | 翌日の準備を済ませて退勤 |
なお、長距離ドライバーの場合は法令に則って細かく休憩を取る必要があります。
厚生労働大臣による告示「トラック運転者の改善基準告示が改正されます!」によると、連続運転時間が4時間を超える場合は30分の休憩を取らなければなりません。
就職先を選ぶ際は、こうした法令がしっかりと守られているかを確認するのもポイントです。
参照元
厚生労働省
自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)
配送ドライバーが活躍する場
配送ドライバーが活躍する場は幅広く、物流業界のほかにも小売業界や製造業界などがあります。
配送の仕事に就く際は、有名宅配便業者をはじめ、長距離配送やルート配送、大型・中型・小型トラックの運転手などから、自分に合った就職先を選びましょう。
物流業界
物流業界は大手の宅配便業者をはじめ、引越し業者、自動販売機・コンビニ・スーパーへのルート配送など、活躍できる場所はさまざまです。物流業界には、輸送や保管、荷役や流通加工といった仕事があり、配送ドライバーは荷物の仕分け・積み下ろし・配送を担います。
小売業界
小売業界の仕事内容は、コンビニやスーパーに食料品や日用品を届けるルート配送が中心です。そのほか、生花店や百貨店、酒屋やドラッグストアといったさまざまな業種に商品を届けます。
小売業界では決まった時間に品物が届かないと商売に影響するため、配送ドライバーには時間厳守が求められるでしょう。
ECサイトによる需要が高い
経済産業省の「令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」によると、日本国内の電子商取引は、企業向けも個人向けも実績が伸びていることが分かります。
そのうち、配送に関係のある「物販系分野」の伸び率は2022~2023年にかけて4.83%です。食品や生活家電、化粧品、医薬品などいずれも対前年でプラスの結果になっており、配送ドライバーの需要拡大に影響を及ぼしていると考えられます。
参照元
経済産業省
令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました
製造業・メーカー
製造業・メーカーの場合、資材や部品を業者から工場へ運んだり、製品を顧客の元へ届けたりするのが配送の仕事です。金属などの重量品や危険物を運ぶこともあるため、就職後にフォークリフトや危険物取扱者などの資格取得を求められる可能性もあります。
製造業・メーカーでは、納期が遅れると企業の信頼を損ねるリスクがあるため、配送ドライバーによる効率的な資材供給が重要です。
配送ドライバーのやりがいとメリット
配送ドライバーは未経験から挑戦しやすく、そのうえスキルアップも目指せるのがやりがいの一つ。また、一人作業の時間が長いため、人間関係のストレスが少なかったり、自分のやり方で仕事を進められたりするのをメリットと感じる人もいるようです。
いずれにしても、運転が趣味という人にとっては、好きなことを仕事にできるのが大きなやりがいになるでしょう。
配送ドライバーのやりがいとメリット
- 未経験から挑戦しやすい
- 地域に詳しくなれる
- 一人作業の時間が長い
- 仕事の進め方を自分で決められる
- 感謝の言葉をかけられることが多い
1.未経験から挑戦しやすい
配送の仕事は経歴やスキル、学歴などが問われない傾向にあり、未経験から挑戦しやすい職種です。また、資格取得支援制度がある会社も多く、入社後に中型/大型免許やフォークリフトなどの免許が取得できる可能性もあります。
働きながらスキルアップできるのがやりがいとなるうえ、将来は転職や独立も目指せるのが配送の仕事のメリットといえます。
2.地域に詳しくなれる
配送の仕事を経験すると、担当地域の道路事情をはじめ、街の情報に詳しくなれます。特に、短距離ドライバーは一日に何度か往復することも多く、お店や病院へのアクセス方法、混雑する時間帯などが分かるようになるでしょう。
その結果、プライベートでも「近道」「穴場の飲食店」「緊急時に行ける病院」などの情報を活用できるのがメリット。特に家族がいる人にとっては、安心・安全な生活基盤を築くうえで大きな助けになるでしょう。
3.一人作業の時間が長い
一人作業の時間が長いと職場の人間関係に悩むことが少ないため、長く働ける可能性が高いのもメリットです。
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、転職入職者の離職理由のうち、「職場の人間関係が好ましくなかった」が最も多い結果でした(定年や会社都合、その他の個人的理由を除く)。
したがって、一人作業が長いことは離職につながるストレスを回避しやすい環境といえるでしょう。
さらに、ほかの人との関わりが全くないわけではなく、荷物を届けたときなど会話が適度にあるのも良い点です。
参照元
厚生労働省
雇用動向調査:結果の概要
人間関係は仕事の満足度に直結する
ハタラクティブが18~29歳のフリーターと正社員を対象に行った調査「若者しごと白書2025」によると、「仕事に満足している理由」の結果は以下のようになりました。
ここでは、正社員の回答を男女別に紹介します(回答者数:正社員474人、3位まで抜粋)。
男性正社員 | 女性正社員 | |
---|---|---|
1位 | 人間関係の良さ(27.5%) | 人間関係の良さ(29.8%) |
2位 | 仕事の面白さ(23.3%) | 仕事の面白さ(16.0%) |
3位 | 休日・休暇日数(15.7%) | 休日・休暇日数(13.0%) |
参照:ハタラクティブ「若者しごと白書2025(p.19)」
この結果からも分かるように、職場の人間関係は勤務環境に大きな影響を及ぼします。仕事内容が良くても、人間関係がうまくいかないと満足度が下がるリスクになり得るため、一人作業が長いことは不安要素が少ないという点でメリットです。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
4.仕事の進め方を自分で決められる
配送ドライバーは、配達の順序やルートをある程度自分で調整できるため、自分次第で効率的に勤務することも可能です。会社によっては、集中して仕事を終わらせて早めに帰れることも。自分のやり方で働けるため、ストレスや疲れも少なめといえるでしょう。
5.感謝の言葉をかけられることが多い
配送ドライバーは、荷物を届けたときに「ありがとう」「ご苦労さま」と声をかけられることが多いでしょう。その日の配送業務を全て無事に終えたとき、取引先やお客様から感謝されたときは、やりがいを感じる人もいるようです。
配送ドライバーが「きつい」といわれるのはなぜ?
配送の仕事が「きつい」といわれるのは、荷物の運搬や長時間の運転など、体力勝負の仕事が多いのが一つの要因です。また、一人作業の時間が長い分、個人の責任が重いのも「きつい」といわれる所以でしょう。
この項では、配送ドライバーの厳しい側面を紹介するので、許容できる範囲かどうかを考えてみてください。
1.体力勝負の作業が多い
配送業務は、長時間の運転や重い荷物の配達、荷物の積み下ろし作業のように、体力を使うことが多いのが特徴です。そのため、エレベーターのない建物で荷物の運搬をするとき、雨で足元や視界が悪いときなどは、大変だと感じる人もいるでしょう。
しかし、日々の作業によって体の使い方が上手になり、効率的な動きや怪我をしないコツを掴めるようになります。また、体を動かすのが好きな人や、デスクワークが苦手な人にとっては、やりがいのある仕事といえるでしょう。
2.勤務時間が長引くこともある
配送は、決まったルートやスケジュールで動いていても、予期せぬ遅れが発生することもある仕事です。たとえば以下のような要因があります。
悪天候による配達の難航
年末年始やセールの影響で荷物が多い
荷受人の不在による再配達の発生
顧客の事情で集荷の待ち時間が長引く
このような要因により、予定していた時間に仕事が終わらず、残業になることも少なくありません。
しかし、厚生労働省が運営する建設業・ドライバー・医師の働き方改革総合サイト「はたらきかたススメ」によると、2024年4月よりトラックドライバーの拘束時間は、年単位・月単位・日単位で厳しく規制されることになりました。
これにより、企業ごとの取り組みが進められ、改善される可能性が高いといえます。
参照元
厚生労働省
建設業・ドライバー・医師の働き方改革総合サイト はたらきかたススメ
3.個人の責任が重い
配送ドライバーは、自由度が高く自分のペースで働ける反面、配送中のトラブルに対して個人が直接責任を負う場面が多いです。
たとえば、時間指定の便に遅れた場合、交通状況や天候といった事情があっても、結果的にドライバー個人が責任を問われる場面もあります。
また、配達する荷物には壊れやすい物や高価な物も含まれますが、万が一破損や紛失が起きた場合、ドライバーが責任を負う可能性も。このように、ドライバー個人の責任が重くなりがちな点も「きつい」「やめとけ」というイメージにつながっているようです。
4.一度仕事を覚えると繰り返しになる
配送の仕事は、ルートや手順がある程度決まっており、毎日同じような作業を繰り返すことが多いです。そのため、刺激や変化を求める人にとっては、飽きやすい可能性もあります。ルーティンワークに成長実感が得られず、モチベーションの維持が難しくなるリスクもあるでしょう。
ただし、「決まった仕事をコツコツこなしたい」「変化が苦手」という人にとっては安心感があり、働きやすいと感じるのがメリットともいえます。
配送の仕事が向いている人
配送の仕事は、運転免許だけでなく、責任感や集中力、調整力など、さまざまな要素やスキルが必要になります。お客さまに荷物を届けるにあたって、事故を起こしたり、荷物を傷つけたりすることは厳禁です。
そのため、荷物を慎重に扱う責任感、配送途中で事故を起こさないための集中力を持って仕事に臨まなければいけません。また、配送中のトラブルが起きた場合は臨機応変に対応することも求められます。
運転スキルがある人
配送の仕事は未経験からでも可能ですが、運転スキルが高いほど携わることのできる業務が多くなります。普通免許をお持ちの場合でも、働きながら中型免許、大型免許、フォークリフト等の資格取得に意欲のある人がこの仕事に向いていると言えるでしょう。また、目的地まで安全に荷物を運ぶことが大切なので、丁寧で正確な運転技術が求められます。
集中力や体力に自信がある人
前述のとおり、業務内容によっては長距離を運転することがあるため、長時間運転する集中力や体力のある人が適しているでしょう。重い荷物の積み下ろしやエレベーターがない場所への配達、清掃業務など体力を使う仕事が多いので、体力に自信がある人が配送の仕事に向いています。
コミュニケーション能力がある人
配送の仕事は一人作業が多いものの、配達元や配達先とのコミュニケーションも大切です。配送ドライバーの対応は企業イメージに直結するため、マナーを守り好印象につながる対応が求められます。
また、ルート配送では配送先が固定されるので、良好な関係を保つのも大切な仕事の一つといえるでしょう。
配送ドライバーの平均年収
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト(job tag)によると、「ルート配送ドライバー」の平均年収は394万5,000円です。また、重い貨物を長距離配送する「トレーラートラック運転手」の平均年収は491万9,000円となっています。
トレーラートラック運転手の場合、大型免許に加えて、牽引自動車免許も必要です。さらに、扱う荷物によっては危険物取扱者の資格などが必要な場合も。やはり、配送の仕事のなかでも、そういった資格やスキルが必要なドライバーは給料が高くなる傾向にあるといえるでしょう。
「トラックドライバーの年収を解説!車種別の平均給与や仕事内容も紹介」のコラムでは、年齢別やトラックの大きさごとの年収について解説していますので、参考にしてみてください。
配送業界の将来性
配送業界は需要が伸びているため、将来的にも就職・転職がしやすいと考えられます。一方、人手不足や労働者の高齢化が問題となっており、業務効率化など改革が進められているのも事実です。したがって、今後の見通しは不透明な部分があるものの、配送は社会に欠かせないインフラの役割もあるので需要がなくなるとは考えにくいでしょう。
前述のとおり日本国内の電子商取引も増えているので、当面は需要拡大の見込みがあると考えられます。
ニーズ
国土交通省の「物流を取り巻く現状と課題(p.5)」によると、宅配便取扱実績は年々伸びており、2022年度においては5年間で23.1%の増加です。また、EC市場規模も右肩上がりに増えているため、配送ドライバーのニーズは今後も高まる可能性が高いでしょう。
さらに、「道路貨物運送業の運転従事者数の推移(p.7)」を見ると、ドライバーは年々減っており、2020年時点で15年間で24.8万人減少していることが示されています。
需要が伸びているのに担い手が減っているため、将来的な就職・転職においてもニーズは増えていくでしょう。
参照元
国土交通省
持続可能な物流の実現に向けた検討会
キャリアアップ
配送ドライバーのキャリアアップとしては、昇進して管理職を目指したり、物流コンサルタントなどに転職したりするといった選択肢があります。キャリアアップを目指すには、幅広い車種の免許を取得するのが望ましいでしょう。
中型・大型自動車運転免許はもちろん、フォークリフト、小型移動式クレーン、運転管理者などの資格を取得すれば、仕事の幅が広がります。
配送ドライバーの仕事に必要な資格
配送の仕事は特別な資格がなくても挑戦可能ですが、普通自動車運転免許は必須となるのが一般的です。また、仕事内容によって必要な資格が異なるため、まずは就活を優先させるのがおすすめ。業務に必要な資格は就職後に取得しても遅くはないでしょう。
普通自動車運転免許は原則必須
配送の仕事で必須となる資格は、普通免許です。2017年から施行された新しい免許制度(警視庁「準中型自動車・準中型免許の新設について」)では、3.5t未満の乗用車の運転が可能となっており、自家用の軽トラックやライトバンなどが該当。そのため、普通免許のみでも配送の仕事で活躍していけます。
参照元
警視庁
準中型自動車・準中型免許の新設について
業務内容に合わせて必要な資格が異なる
配送は荷物によって、自転車、軽自動車、普通車、トラックなどを使い分けるため、仕事内容に合わせた資格を取得して、運転技術を磨く必要があるでしょう。
また、灯油やガス、薬品などを運送する場合は、「危険物取扱者」の資格も必要になります。
そのほか、将来は管理職になりたいと考える人は運行管理者の資格がおすすめ。運行管理者は国家資格で、ドライバーのアルコールチェックや休憩管理、業務の指導などを行う人に求められるものです。
運行管理者は事業所ごとに配置が義務づけられているため、資格を取得しておくと年齢が高くなっても就職しやすくなる可能性があります。
配送員になるには
配送の仕事に就くには、求人サイトを使って自分で探す方法と、ハローワークや就職・転職エージェントで支援を受けながら探す方法があります。自分に合った方法で探すのはもちろん、複数の手段を併用するのもおすすめです。
就業までの流れ
「配送の仕事に必要な資格」でも述べたように、配送の仕事を目指すなら最低でも普通免許は取得している必要があります。未経験で挑戦する場合は、求人サイトやハローワークで「未経験者歓迎」「普通免許からでOK」という求人を探してみましょう。
また、「求人が多くてどれを選べばいいのか分からない」という方は、就職・転職エージェントを利用するのもおすすめ。キャリアアドバイザーと相談しながら自分に合いそうな求人を紹介してもらえるので、選択肢の一つとして検討してみてください。
就職・転職エージェントの利用方法が分からない方は、「就職エージェントとは?利用できるサービスやおすすめの活用方法を解説!」をご覧ください。
求人探しのコツ
未経験から配送ドライバーに応募する際は、求人内容をよく比較し、自分に合った職場を見つけることが重要です。以下に挙げる4つのポイントに注意して、求人を探してみましょう。
勤務体制
前述のとおり、配送ドライバーの勤務体制は日勤、夜勤、交代制など、会社によって異なります。自分の生活リズムや家庭の事情に合わせて、無理のない勤務時間を選びましょう。
たとえ給料が良くても、無理をしないと働けない体制では長続きしません。応募前に希望の働き方を明確にしておくことが重要です。
配送エリア
事業所の場所も重要ですが、配送エリアも大事なポイントです。配送エリアが広いと運転が長時間になり、未経験者には負担が大きい可能性もあります。反対に配送エリアが狭ければ、ルートも覚えやすく、遅延などのリスクも少ないため安心です。
福利厚生
未経験からキャリアをスタートし、将来的に中型/大型免許なども取得していきたいと考えるなら、資格取得支援制度などの福利厚生も確認しましょう。
また、福利厚生が充実している会社は、従業員満足度を高めるために努力している可能性もあります。制度の内容と併せて、定着率などもチェックしてみると働きやすさの指標になるでしょう。
事故の補償
配送の仕事では、万が一の事故に備えた補償があることは重要です。配送中の事故について、会社がどこまで補償してくれるのかを確認しておきましょう。
たとえば、トラックの修理が必要な場合に自己負担があるのか、あるとしたら何割なのか、といったことも確認しておく必要があります。
求人情報はしっかりと確認しよう
求人情報には、雇用形態や試用期間、基本給や賞与の有無といった重要な内容が記載されています。よく分からないまま選んでしまうと後悔する恐れもあるので、言葉の意味をしっかりと理解しましょう。また、記載内容があいまいな場合は、企業側に確認することも大切です。求人票の見方が分からない方は、「求人情報の見方とは?理想の職場へ就職するために見るべきポイントを解説!」のコラムを参考にして、チェックポイントを把握してみてください。
なお、一人での求人探しに不安がある方は、ハタラクティブへお気軽にご相談くださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
配送の志望動機
配送の仕事の志望動機を作成する際は、自分の特性や経験に沿った内容にしましょう。この項では、経験別で志望動機に取り入れると効果的な内容を紹介します。
なお、「第二新卒向け志望動機の例文を紹介!効果的な書き方やアピール方法を解説」のコラムでは志望動機の例文も掲載していますので、参考にしてみてください。
未経験者の志望動機
未経験者の場合、採用に重視されるのは「意欲・やる気」です。トラックの運転経験がなくても、体力に自信があることや、コミュニケーション能力があること、元気に仕事ができることなどをアピールしてください。
普段から車に乗る機会があり、無事故・無違反という場合は、積極的にアピールしてみましょう。
経験者の志望動機
経験者の場合は、自分にどんな運転スキルがあるのか、経験や能力を仕事にどう活かせるのかをアピールすると良いでしょう。特に中型/大型免許、そのほか業務に関わる資格があれば、即戦力になる可能性があります。
「将来どうなっていたいか」といった明確なキャリアプランを持ち、仕事に対する意欲をしっかりと伝えましょう。
「未経験職種に挑戦したい」「配送の仕事について知りたい」という方は、ハタラクティブにご相談ください。20代向けの就職・転職エージェントであるハタラクティブでは、正社員経験のない方や、空白期間のある方のサポートも積極的に行っています。
また、志望動機の作成や面接対策もキャリアアドバイザーがサポートするため、「何をしたらいいのか分からない」という場合も安心です。
ご紹介する求人については詳しい情報を事前にお伝えするので、ミスマッチが起きにくいのもメリット。サービスはすべて無料なので、お気軽にご登録ください。
配送に関するFAQ
ここでは、配送の仕事に関する疑問や不安Q&A方式でお答えします。
配送ってどんな仕事?
配送は、お客さまに荷物を届ける仕事です。届ける目的地となる場所は、個人の自宅や企業、店舗などさまざま。配送の仕事には決まった場所に届けるルート配送や、単発で配送を依頼されるスポット便などがあります。お客さまの大切な荷物を取り扱うため、集中力や責任感を求められる仕事です。また、長時間ではないもののお客さまと接する時間もあるため、コミュニケーション能力も必要になります。
配送の仕事は未経験でもOK?
配送の仕事は、運転免許があれば未経験からでもスタートできる場合があります。未経験OKの求人や、普通免許から始められる求人を探してみましょう。企業によっては、入社後に大型や中型の免許の取得を支援してくれる場合もあります。未経験で配送の仕事に応募する場合は、熱意ややる気、配送の仕事に必要な要素を持ち合わせていることをアピールしましょう。詳しくは、このコラムの「配送員になるには」をご覧ください。
配送の仕事は女性もできる?
配送の仕事は、女性の方も可能です。特に配送先が予め決まっているルート配送は、エリア件数が多いものの体力面に配慮してくれる傾向にある、残業が少なくワークライフバランスが取りやすい、未経験歓迎の求人が多いことから、女性におすすめの配送業とされています。配送の仕事は人手不足から募集が多い仕事であるため、自分の希望に合った条件の求人や、女性の活躍を推進している企業の求人を探してみると良いでしょう。
「ルート配送の仕事はやめとけ」って本当?
配送の仕事がきついと感じるかどうかは、人それぞれです。配送の仕事がきついとされる主な理由は「重い荷物で体力を使う」「荷物が多く時間に追われる」「再配達を負担に感じる」などが挙げられます。ただし、企業や配送の種類によって回避できる可能性もあるため、「配送の仕事に興味があるけれどきつそうで心配」という方は、応募する求人をじっくり吟味すると良いでしょう。自分に合っている仕事を見つけたい方は、ハタラクティブまでご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。