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税理士になるには?高卒から目指す方法や受験資格について解説!
更新日
この記事のまとめ
- 高卒から税理士になるには、税理士試験に合格する必要がある
- 高卒者が税理士試験の受験資格を満たすには、資格取得や実務経験を積む方法がある
- 高卒から資格なし・未経験者で働く場合、税理士補助として働くことが可能
- 高卒から就職活動ができるか不安な場合、就職・転職エージェントに相談しよう
「高卒から税理士になれるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。結論からいうと、高卒から資格を取得すれば、税理士を目指せます。ただし、税理士試験を受けるには受験資格を満たす必要がある点には注意が必要です。
このコラムでは、高卒から税理士になるための方法を紹介しています。また、無資格・未経験のうちから税理士事務所で実務経験を積むメリットについても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
税理士とは?
税理士とは税や会計のプロフェッショナルとして、企業や個人問わず納税者に代わって税務手続きを担う職業です。税法は複雑なのですぐに理解するのは難しく、手続きに困る人もいるでしょう。
税理士は、納税者の相談相手となり、税額の計算や申告書の作成などを行う役割があります。なお、「税務相談」や「税務書類の作成」などは、税理士のみができる独占業務です。
高卒から税理士になることは可能?
高卒から税理士になることは可能です。日本では、受験資格を満たしたうえで、税理士試験に合格すれば税理士になれます。
国税庁の「令和5年度(第73回)税理士試験結果」によると、全体での合格率は、21.7%でした。以下で、高卒者の税理士試験の合格率・難易度を確認してみましょう。
高卒者の税理士試験の合格率・難易度
国税庁の「令和5年度(第73回)税理士試験結果表(学歴別・年齢別)」によると、令和5年度における税理士試験の学歴別の結果は、下記のとおりです。
学歴 | 合格率 |
---|---|
大学卒 | 21.1% |
大学在学中 | 30.5% |
短大・旧専卒 | 13.6% |
専門学校卒 | 16.4% |
高校・旧中卒 | 23.8% |
その他 | 32.7% |
引用:国税庁「令和5年度(第73回)税理士試験結果表(学歴別・年齢別)」
高卒で税理士になった人の割合は23.8%、大卒者の合格率は21.1%です。つまり、大卒者に比べて高卒者のほうが税理士試験の合格率はやや高いことが分かります。前項で解説した全体での合格率よりも高卒者の合格率は高いため、高卒から税理士を目指すのは十分可能だといえるでしょう。
税理士になるのに学歴は関係ない
前述のとおり、税理士になるのに学歴は関係ありません。詳しくはコラム内の「高卒者が税理士試験を受けるための受験資格」で後述しますが、実務経験(2年以上)や簿記資格(日商簿記1級、全経簿記上級)を得て、受験資格を取得する方法もあります。税理士試験は学歴に左右されず、実力次第で合格を目指せるといえるでしょう。参照元
国税庁
税理士試験
高卒から税理士になるには?
前述のように、高卒から税理士になるためには、税理士試験に合格することが必須です。ここでは、高卒から税理士になる方法について紹介するので、チェックしてみてください。
税理士試験に合格する
国税庁の「税理士試験の概要」によると、税理士試験は、会計学と税法に関する科目から成り立っています。
会計学科目は「簿記論」と「財務諸表論」の2科目で構成され、税法科目は「所得税法」「法人税法」「相続税法」「消費税法または酒税法」「国税徴収法」「住民税または事業税」「固定資産税」から受験者が3科目選択することが可能です。ただし、「所得税法」または「法人税法」のどちらかは必ず選択する必要がある点に注意しましょう。
なお、税理士試験は科目合格制を採用しており、受験者はすべての科目を1度に受験する必要はありません。合格基準点は各科目60%。合格基準点をクリアした科目は合格となります。受験者は、会計学科目から2科目と税法科目から3科目の合計5科目において合格基準を達成した時点で、税理士試験に合格となるので、1科目ずつ受験することも可能です。
参照元
国税庁
税理士試験
高卒者が税理士試験を受けるための受験資格
ここでは、高卒者が税理士試験を受けるための受験資格を得る方法を、「学識による受験資格」「資格による受験資格」「職歴による受験資格」の3つに分けて紹介するので、チェックしてみてください。
学識による受験資格
学識による受験資格の条件は以下のとおりです。
ロ:大学3年次以上で、社会科学に属する科目(※1)を1科目以上含む62単位以上を取得した者
ハ:一定の専修学校の専門課程(※2)を修了した者で、社会科学に属する科目(※1)を1科目以上履修した者
ニ:司法試験合格者
ホ:公認会計士試験の短答式試験に合格した者(※3)
引用:国税庁「税理士試験受験資格の概要/(1)学識による受験資格」
なお、要件にある社会科学には法律学や経済学だけでなく、社会学や政治学、行政学なども含まれます。専門科目ではなく、教養科目や共通科目として修了した場合も受験資格が認められるでしょう。
資格による受験資格
税理士試験は、簿記の資格保有者も受験できます。該当する資格(検定)は、下記のとおりです。
以下で、日商簿記検定1級と全経簿記検定上級の概要についてまとめました。
日商簿記検定1級
日商簿記検定は、日本商工会議所が主催する検定です。1級では、高度な商業簿記や会計学、原価計算のスキルを習得し、企業会計に関する法規や財務諸表の規定を理解することが求められるレベルとなっています。税理士をはじめ、公認会計士などの国家資格の登竜門といえるでしょう。
なお、合格率は10%程度なので、難易度は高めだと分かります。
全経簿記検定上級
全経簿記検定は、公益社団法人全国経理教育協会が実施する簿記に関する検定試験です。全経簿記上級では、大企業の経理・財務部門や製造業の経理・管理職として求められる高度なスキルが求められます。
また、検定試験は年に4回実施されますが、上級は7月の一度のみ。上級の合格率は15%程度のようです。
簿記で習得できるスキルについては、「簿記で身につく力とは?保持するメリットと活用できる仕事」のコラムでも紹介しています。簿記の特徴や概要、身につく力などについて解説しているので、ぜひご覧ください。
職歴による受験資格
税理士試験は、職歴によって受験資格を得られる可能性があります。具体的な要件は、下記のとおりです。
ロ:銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上(※7)従事した者
ハ:税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上(※7)従事した者
引用:国税庁「税理士試験受験資格の概要/(3)職歴による受験資格」
税理士試験の受験資格は、特定の資格取得や職歴によって満たせる可能性があります。「高卒だから税理士試験を受けられない…」と学歴を理由にして諦める必要はないでしょう。
税理士事務所や会計事務所で実務経験を積む
税理士事務所や会計事務所に所属し、2年以上補助事務を行うと税理士試験を受けられます。働きながら受験資格の獲得を目指す場合、実務経験から受験に役立つ知識やスキルを効率的に身に付けられるでしょう。
2年以上勤務をして受験資格が得られたら、国税庁のWebサイトにある「職歴証明書」を職場で発行してもらい、税理士試験を受験するのが流れです。
参照元
国税庁
税理士試験受験資格の概要
高卒者が税理士事務所で実務経験を積むメリット
税理士事務所で実務経験を積むと、税理士試験の受験資格を得られるほかにも、「税理士になるまでの時間を有効活用できる」「実務経験を積みながら税理士に必要な知識を得られる」などのメリットがあります。以下でそれぞれ解説するので、チェックしてみてください。
税理士になるまでの時間を有効活用できる
税理士事務所で働きながら税理士試験を目指すと、実務経験を積みながら受験勉強ができるため、税理士になるまでの時間を効率的に活用できます。
また、税理士試験を受けるまでに収入を得られるのもメリットといえるでしょう。短期アルバイトの募集もあるようなので、仕事と勉強を両立させながら税理士を目指すのもおすすめです。
実務経験を積みながら税理士に必要な知識を得られる
税理士事務所での実務経験を通じて、税理士に必要な実践的な知識やスキルを身につけられます。実務のなかで税務申告書の作成補助や税務相談の初期対応など、実際に税理士のサポートを行うことで、理論だけでは得られない実践的な経験を積めるでしょう。
高卒・未経験者の税理士事務所での仕事内容
税理士の仕事は独占業務のため、無資格・未経験者が業務を行うことはできません。そのため、未経験の高卒者が税理士事務所で働く場合、税理士補助からのスタートになる傾向があるでしょう。
税理士補助とは
税理士補助は、税理士のサポートが主な役割です。具体的には、税務代理補助や税務書類の作成補助、税務相談の補助をします。
ただし、税理士にしか行えない独占業務である税務代理や税務書類の作成、税務相談はできません。税理士補助は税理士の監督のもとでこれらの業務をサポートし、独占業務以外の仕事を担当することで税理士の負担を軽減します。
高卒者のキャリアアップの流れ
高卒から税理士を目指す場合、アルバイトやパートとして税理士補助を行い、正社員を目指すこともできます。実務経験を重ねて税理士の受験資格を得たあとは、税理士試験に挑戦して、合格を目指しましょう。「将来的に税理士を目指してみたい」「税理士以外の就職先も探してみたい」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブへご相談ください。ハタラクティブは、20代を中心とした若年層向け就職・転職エージェントです。
学齢・経歴に合った求人紹介はもちろん、専属のキャリアアドバイザーがカウンセリングから内定後のフォローまで手厚くサポート。丁寧な面談や1分程度でできる適職診断を活用しながら、一人ひとりに合った仕事をじっくりお探しいたします。サービスはすべて無料なので、お気軽にご相談ください。
高卒から税理士になりたい方によくある質問
ここでは、高卒で税理士として働きたい方のよくある質問にQ&A方式で解決します。
高卒から税理士を目指せますか?
税理士は高卒の方も目指せます。
受験資格を満たしたうえで、税理士試験に合格すれば税理士になれるでしょう。税理士試験の受験資格を得るには、「税理士事務所などで実務経験を2年以上積む」「日商簿記検定1級や全経簿記検定上級を有する」などの方法があります。詳しくは、このコラムの「高卒者が税理士試験を受けるための受験資格」をご一読ください。
税理士になるのに年齢や学歴は関係ありますか?
税理士になるのに年齢や学歴は関係ありません。
実務経験を積む、簿記の資格を取得することなどで、税理士試験の受験資格を満たせます。税理士試験を受験することに年齢制限は設けられていないため、学ぶ意思があれば税理士を目指せるでしょう。
税理士事務所に就職するコツはありますか?
応募先のニーズに対応した自己PRや志望動機の作成がポイントです。
「税理士資格を取得したい」という希望以外に、事務所に貢献できる内容を伝えると内定獲得の可能性が高まるでしょう。
面接で好印象を与える自己PRの作成方法については、「面接でどう自己PRする?好印象を与えるコツや例文もご紹介」のコラムでも解説しているので、参考にしてみてください。
就職活動が初めての場合、一人で進めるのは可能ですか?
就職活動は一人で進めることも可能です。
ただし、初めての就活に不安を感じたまま臨むと、面接官にネガティブな印象を持たれる可能性があります。就職・転職エージェントのハタラクティブでは求人紹介をはじめ、応募書類作成や面接対策などさまざまな就職支援を行っているので、自信を持って臨めるでしょう。就職が初めてで不安のある方は、ぜひご活用ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。