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専門商社とは?就職のメリット・デメリットや総合商社との違いを解説!
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この記事のまとめ
- 専門商社は特定の商品を専門に取り扱う商社で、トレーディングや事業投資を行う
- 専門商社は「総合商社系」「メーカー系」「独立系」の3種類に分けられる
- 専門商社には、コミュニケーション能力や分析能力が高い人が向いている
- 専門商社に勤めるメリットは総合商社より競争率が低く、配属リスクが低いこと
- 専門商社に勤めるデメリットは、激務で総合商社より給与が低い可能性があること
「専門商社ってどんな仕事?」「総合商社との違いは?」と疑問に思う人もいるでしょう。専門商社は、特定の商品を専門に扱う商社のことを指します。ただし、一口に専門商社といっても、大きく3種類に分けられ、それぞれで事業内容などは異なるようです。このコラムでは、専門商社の概要や総合商社との違いについて解説。また、仕事内容や向いている人の特徴、専門商社で働くメリット・デメリットも紹介しています。
専門商社とは
専門商社とは、特定の商品を専門に扱う商社を指します。専門商社の定義は、特定の商品の売上が全体の50%を占めていること。総合商社よりも管轄する分野が狭い分、専門知識が豊富です。また、特定の商品を専門的に取り扱っているため、その分野の人脈が広く、横のつながりが厚いといえるでしょう。
専門商社の取り扱う商品は繊維や鋼鉄、食品、アパレルなど多岐にわたり、「専門」といえど2~3種類の商品を取り扱っている企業もあります。
専門商社の会社規模はそれほど大きくない傾向にありますが、分野が多様なため、企業数は多いようです。企業ごとに取り扱っている商品が異なるので、同じ専門商社でも業務内容は大きく変わるでしょう。
専門商社と総合商社の違いとは?
総合商社とは、幅広い商品やサービスを取り扱う商社のことです。「ラーメンから航空機まで」という言葉があるように、多種多様な商品を一つの総合商社で取り扱っています。会社の規模が大きく、ワールドワイドな働き方も期待できるでしょう。
2024年時点で日本の大手総合商社というと7社が挙げられ、特に売上の高い5つの総合商社を「五大商社」と総称するのが一般的です。総合商社には多数の部署があり、部署ごとに業務内容が大きく異なるので、幅広い分野の経験を積めるでしょう。ただし、労働環境も異なるため、自分にとって働きやすい部署に配属になるとは限りません。総合商社について詳しく知りたい方は、「総合商社とは何かわかりやすく解説!仕事内容や就職・転職成功のコツも紹介」もあわせてご覧ください。
専門商社は大きく3つに分けられる
専門商社には、「総合商社系専門商社」「メーカー系専門商社」「独立系専門商社」の3つの種類があります。それぞれにどのような特徴があるのか、以下で詳しくまとめました。
総合商社系専門商社
総合商社の子会社として属する専門商社です。総合商社では取り扱えない商品のニーズに応える役割があります。ほかの専門商社と比較すると、事業形態は総合商社に近く、多くの分野を取り扱うため事業規模も大きい点が特徴といえるでしょう。また、グローバル展開していることも多く、最先端の市場で働けるという魅力もあります。
メーカー系専門商社
メーカー系専門商社は、同じグループ内のメーカー企業の商品を取り扱う専門商社です。トレーディング業務において、すでに商品の仕入先があるので安定した仕事が行えるのが特徴。また、商品の価格や量などを、メーカーから優遇してもらえる場合もあるようです。グループ会社であるため、リリースされていない情報を提供してもらえるなど、情報面で有利になることも。しかし、グループ内のメーカーの商品を安定して仕入れられる一方、ほかのメーカーの商品を取り扱えないというデメリットもあります。グループ内メーカー企業の方針に影響を大きく受けることもあるということを覚えておきましょう。
独立系専門商社
独立系専門商社は、仕入先や売り先を独自で見つける専門商社です。メーカー系専門商社と違い、特定のメーカーの意向に従う必要がないので、より取引先のニーズに合った商品を提案できます。しかし、総合商社やメーカーにとらわれない分、営業の手腕が売上に影響を与えるといえるでしょう。また、決まった仕入先がないため、安定した商品の確保が難しいこともあるようです。
専門商社で長期的に働くには、自身に合った企業に就職することがポイントです。専門商社への就職を目指す場合は、「商社内定に繋がる「志望動機」書くべきポイントをご紹介」のコラムでも、志望動機を作成するときのコツを紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
専門商社の4つの特徴
専門商社は総合商社に比べると専門分野に強く、企業が保有する知識量が異なります。また、企業規模も総合商社に比べて小さい傾向のため、スピード感を持って業務を行えるでしょう。
1.専門分野に強い
専門商社の特徴として、まずは特定の分野に特化した商品を取り扱うため、専門性が高くなることが挙げられます。取り扱う商品の専門性はもちろん、分野に関する知識も高いため、顧客に対してノウハウを提供することも可能です。
2.業界の動向に敏感
専門分野に特化しているということは、その専門業界の動きに敏感で、市場動向の予測にも長けているということ。業界の過去のデータも長年蓄積しているため、今後の動向をつかみやすく、安定傾向にあるという特徴もあります。3.取引先との関係性や人脈に強い
専門商社は扱う分野が狭いため、人脈を築きやすいのが特徴。そのため、専門商社として長年事業を推進している企業は顧客や取引先との関係性が強固な企業が多いようです。専門性の高い商品と知識で顧客のニーズに応えることができれば関係性を築くことができ、長く安定して取引を続けられるようになります。
4.顧客対応がスピーディ
専門商社は総合商社と比較すると規模が小さいことが多いため、顧客のニーズに素早く対応できます。メンテナンス対応がスピーディかつ、専門知識があって対応力も高いことから、顧客との信頼関係を築くことにも繋がります。
商社の仕事内容
商社の仕事内容は、主にトレーディングと事業投資です。特に専門商社はトレーディングを、総合商社は事業投資をメインに行っています。以下で詳しく解説するので、参考にしてみてください。
トレーディング
トレーディングは、商社が企業の間に立ち、商品の取り引きを行う卸売業務です。「トレードビジネス」とも呼ばれ、商社は企業の仲介手数料によって利益を得ます。過去のトレーディング実績から売り先が見つからない企業の問題を解決し、自社で有する物流手段で安全に商品を運搬する仕事です。
専門商社は取り扱っている商品分野の知識が深いので、総合商社が取り扱えない規模の企業との取り引きや、独自の購入ルート・販売ルートを確保できます。
事業投資
事業投資は、言葉どおり商社の経営資源を企業の事業に投資すること。商社の持つ経営資源には、人や物、資金などがあります。商社は、企業の買収や業務提携を行い、投資して、事業を育てあげることで利益を得るのが流れです。事業投資による利益を上げるために、商社は投資先の企業の成長に尽力します。その一環として、社員を投資先企業に出向させる場合もあるようです。
総合商社は会社の規模が大きいので、潤沢な経営資源を有しています。そのため、専門商社よりも総合商社のほうが事業投資に強いといえるでしょう。
商社の投資は銀行投資とは異なる
商社が行う事業投資は、投資銀行とは利益の受け取り方が異なります。投資銀行がアドバイスに対する成功報酬を受け取るのに対して、商社は投資率に応じた利益を得るのです。
専門商社に向いている人の特徴
専門商社に向いている人には、「コミュニケーション能力が高い」「分析能力が高い」などの特徴があります。以下で詳しく解説していきます。
コミュニケーション能力が高い
専門商社は仕入先や売り先など多くの企業と関わりをもつので、コミュニケーション能力が高い人に向いています。専門商社は、特定の分野の人脈がものをいう仕事です。相手と信頼関係を築けるかどうかが売上に影響することもあるでしょう。
分析能力が高い
専門商社で働く人には、市場を分析し、トレンドを押さえる能力も必要とされます。専門商社は特定の分野で取り引きを行いますが、限られた分野内でも需要と供給は日々変化していくもの。市場の動きをキャッチする、高い分析能力を持っている人は専門商社で活躍できるでしょう。自分の特徴が分からない人は、「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」のコラムを参考に、自己分析を行ってみてください。
英語力がある
商社で働きたい場合、英語力が問われる場面も多くあります。これは、専門商社に限らず総合商社でもいえるため、就職・転職を考えている場合は覚えておきましょう。商社では、海外の取引企業を担当することや海外出張、海外駐在を任せられることもあります。また、専門商社では専門的な用語やフレーズを使って説明する機会も多いでしょう。そのため、英語でも日常会話レベルではなく、専門分野の英単語や慣用句まで習得しておく必要があります。配属される部署によって英語が必要ではない場合もありますが、習得しておくと仕事の幅が広がるでしょう。
専門商社に就職するメリット
専門商社に就職するメリットには、総合商社に比べて競争率が低めなことや、専門知識を身に着けやすい点が挙げられます。以下で考察していきます。
総合商社に比べると競争率は低め
専門商社のメリットとして、まずは就職を目指す際に、総合商社と比べて競争率が高くないことが挙げられます。「商社に勤めたい」と思っている人は、専門商社を目指したほうが就職成功率が上がるでしょう。また、特定の分野の商品を取り扱っているので、希望しない部署に配属されるリスクも少ないと考えられます。さらに、専門的な知識やスキルを身につければ、自身のキャリアアップに役立られるのもメリットの一つです。
専門性を高められる
特定の分野に特化した商社のため、自然と専門性を高められるのは専門商社ならではのメリットでしょう。総合商社に比べると細かな要望を叶える必要性も出てきますが、顧客の要望を叶えるために身に着けた知識や人脈を活用できます。専門性が高まれば、顧客が納得できる商品説明などにもつながり、売上の増加も見込めるでしょう。
専門商社に就職するデメリット
専門商社に限らず、商社は業務量が多い傾向にあり、多忙になりやすい点がデメリットの一つです。また、総合商社に比べて給与水準が低めな点も挙げられます。以下で考察していきます。
多忙になりやすい
専門商社に限らず、商社は激務の傾向にあります。中でも、企業と企業の間に立つ専門商社は、常にどちらかの依頼を受けている状態になることも珍しくありません。そのため、多忙になりやすく、企業や状況によっては休みを取りづらいと感じることもあるでしょう。また、海外との取引を行う場合は現地の時間に合わせて夜間や早朝の対応が発生する可能性もあります。
総合商社に比べると年収は低め
専門商社は、総合商社より年収が低い傾向にあるようです。年収は企業や立場によって異なりますが、「働きに対して、この給料では納得できない」と感じる可能性もあるでしょう。
転職やキャリアパスが狭まる可能性がある
働くことで専門性が高まる一方、培った専門性を転職やキャリアに活用できない可能性も考えられます。特に、ニッチすぎる分野や商材を担当していた場合、ほかの業界や企業で知識やノウハウを活用することが難しいというケースも。将来性が狭まりやすい点はデメリットと捉えることもできます。
商社勤務の経験は転職で大きな武器になる
専門知識を十分に活用できなくても、営業経験があれば交渉力や営業力といった基礎的なスキルは大きなアピールポイントになります。ほかにも、語学力や膨大な業務をこなすタスク管理能力なども転職の際に強みとして活用できるでしょう。
「専門商社で働きたい」「自分に合った職場に転職したい」などとお考えの方は、就職・転職エージェントを活用することで、より効率的に就職活動を行える可能性があります。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。