総合商社とは何かわかりやすく解説!仕事内容や就職・転職成功のコツも紹介

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この記事のまとめ

  • 総合商社とは、海外と貿易を行い国内に多種多様な物資を流通させる企業のこと
  • 総合商社の主な仕事内容は、「トレーディング」と「事業投資」
  • 総合商社のなかでも「総合職」と「一般職」があり、業務内容が異なる
  • 各総合商社の強みとなる事業や分野は異なるため、理解したうえで応募をしよう
  • 総合商社への就職を有利にするには、英語力を磨いたり資格を取ったりするのがおすすめ

「総合商社とは何?」「仕事内容は?」と疑問を持つ方もいるでしょう。総合商社は輸出入貿易を行い、幅広い商品やサービスを取り扱う企業です。このコラムでは、総合商社の概要や一般職・総合職の仕事内容を解説。また、総合商社の現在の事業領域や将来的な展望も紹介しています。そのほか、総合商社への就活・転職を成功させるポイントも解説しているので、ぜひ内定獲得に役立ててください。

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総合商社とは?

「総合商社」とは、海外との輸出入貿易を行って国内に物資を流通させる商社のうち、幅広い商品・サービスを取り扱う企業を指します。インスタント食品から航空機の部品まで、多種多様なものを扱う総合商社は、日本特有の企業形態です。海外では、特定の分野に特化して業務を行う「専門商社」が主流になっています。

総合商社の社会での役割は、国外での貿易や販売、物流などの流通、金融、情報の3分野です。昨今では、流通に関する活動が減少し金融の比率が高い傾向にあります。金融の分野では、代金決済やファイナンス、投資などを実施。投資の対象は、鉱物・エネルギー資源をはじめ不動産、環境、インフラ、メディア、医療など多岐にわたります。

役割の一つである情報分野において、世界各国で展開する総合商社が築き上げてきたネットワークや現地で得た情報のデータ蓄積は重要な要素。幅広い分野をカバーしている日本独自の総合商社は、時代の流れや成果情勢に沿った柔軟な企業形態や展開が特徴です。

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総合商社の主な仕事内容

総合商社の仕事内容は、大きく分けると「トレーディング」「事業投資」の2つがあります。総合商社の仕事は激務できついという話を耳にすることもあるでしょう。ここでは、実際の総合商社の業務がどのようなものなのかチェックしていきます。

トレーディング

総合商社の「トレーディング」とは、貿易の仲介を行うことです。総合商社のメインの事業であり、トレーディングによって得られる仲介手数料で利益を得ています

総合商社が売り手を見つけて仲介してくれることによって、小売業やメーカーの会社が安定して物やサービスを購入することが可能に。また、総合商社が取引先を見極めたうえで売ってくれるため、小売業やメーカーは安心して商品を購入できるでしょう。

事業投資

総合商社の「事業投資」とは、企業に対して自社が持っている経営資源を投資して、企業の利益を向上させるビジネスのことです。投資先の企業の利益が出た際にリターンを得られます。総合商社が投資する経営資源は、前述したようにさまざま。金銭的な投資のほか、人的支援や情報提供などによる投資も行っています。

総合商社への就職を目指す場合、仕事内容を理解したうえで自分できることやりたいことをアピールすることが大切です。「商社内定に繋がる「志望動機」書くべきポイントをご紹介」の記事を読んで、企業の採用担当者の心に響く志望動機を作成しましょう。

総合商社の事業領域

総合商社の事業領域には、「資源分野」と「非資源分野」があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

資源分野

総合商社の事業領域である「資源分野」とは、エネルギー資源や鉱物資源などを指します。エネルギー資源の例は、原油や天然ガス、石炭などです。鉱物資源には銅や亜鉛、レアメタルなどがあります。日本はこうした資源が乏しい国であるため、資源を扱う総合商社は日本の発展に大きく貢献しているといえるでしょう。

一方で、資源は環境問題や政治情勢などの影響を受けやすく、価格変動が激しいというデメリットがあります。値崩れが起これば、経営に大打撃を与えるリスクも考えられるでしょう。

非資源分野

総合商社の事業領域である「非資源分野」とは、食料品や輸送、情報通信事業などです。資源分野以外の、幅広い商材が非資源分野に含まれます。資源価格が下落して資源分野の商況低迷が続いているため、総合商社が非資源のビジネスに力を入れている傾向にあるようです。

各社はヘルスケア事業に投資したり、事業経営に強い人材を育成して派遣したりするなど、非資源分野に注力。非資源分野への投資において、大きな利益をあげています。

総合商社の職種

多くの総合商社での職種には、「総合職」と「一般職」があります。ここでは、2つの職種の特徴を紹介。違いを理解し、自分のキャリアイメージに合う職種を見極めましょう。

総合職

総合商社の「総合職」の仕事内容は、主にトレーディング・事業投資に関する企画や営業活動を行うことです。総合職では比較的幅広い業務に携われるため、さまざまなジャンルにおけるスキルを磨くことが期待できます

総合商社の活躍のフィールドは日本国内にとどまらず、海外の企業とのやりとりも多いため、総合職には豊かな語学力が求められるでしょう。キャリアプランの特徴としては、転勤の可能性があることや、一般職よりもキャリアアップが早いことなどが挙げられます。「昇給・昇格をして業界内で大きく活躍したい」と考えている人は、総合職がおすすめです。

一般職

総合商社の「一般職」の仕事内容は、総合職が行う仕事のサポート業務がメインとなります。一般職の具体的な仕事内容は、書類の作成や発注業務、メーカー会社とのやりとりなどです。一般職が介在することで、総合商社の全体の業務がスムーズに進むようになります。

総合商社の一般職には、物事をコツコツと進められる力や、コミュニケーション能力が求められるでしょう。また、一般職も英語に触れる機会が多いため、英語でのやりとりに抵抗を感じない程度の語学力は必要といえます。総合商社の一般職は総合職とは違い、基本的に転勤がありません。「自分の希望する地域で働きたい」など、勤務地を限定した働き方が可能です

総合職と一般職の違いは、「一般職とは?総合職との仕事内容の違いや向いている人の特徴を解説」や「総合職とは?一般職との違いやキャリア選択のコツを解説!」でも詳しく解説しています。

総合商社の年収

この項では、総合商社で勤務する人の年収モデルを紹介します。国税庁の「令和4年 民間給与実態統計調査結果」によると卸売業及び小売業に勤務する従業員の平均給与支給額は以下のとおりです。

企業規模平均給与(年収)
10人以上342万9,000円
100人以上376万5000円

引用元:国税庁「令和4年 民間給与実態統計調査結果

同調査による1人あたりの平均給与は458万円。全業種の企業規模10人以上の平均給与が366.3万円、100人以上が386.3万円なので、平均より低い金額です。ただし、総合商社が含まれる「卸売業及び小売業」には、一般的に給与水準が低いといわれやすい販売職なども該当します。

総合商社だけに焦点を当てると、業務量の多さや在庫を持たないビジネスモデルのため利益を人件費に当てやすい特徴から、賃金は平均より高めの傾向。厚生労働省が実施している「賃金構造基本統計調査」で、総合商社が該当する「卸売業」の平均賃金を確認してみると、企業規模10人以上・男女計・学歴計の賃金は354,100円でした。年間賞与額が1,102,900円なので、年間にすると535万円ほどです。

また、いわゆる大手の総合商社になると、年収1,000万円を超えるケースも珍しくないとされています。こういった理由から、総合商社はほかの業界や業種に比べて高い年収を得やすい仕事といえるでしょう。「高収入の仕事とは?無資格・未経験も挑戦できる?良い仕事に就くには」でも総合商社の収入について触れているので、ぜひ参考にしてください。

参照元
国税庁
令和4年 民間給与実態統計調査結果
厚生労働省
賃金構造基本統計調査

総合商社への就職・転職を成功させる3つのポイント

総合商社は年収の高さやグローバルに活躍できるイメージから人気が高く、数ある業界・企業のなかでも就職の倍率が高い傾向にあります。以下の3つのポイントを押さえてしっかり準備をし、内定に近づきましょう。

1.総合商社の業界・企業研究をする

選考を突破するには、総合商社業界や総合商社の各企業についてよく調べることが大切です。同じ総合商社でも、扱っている商材や注力している事業はさまざま。「貴社の△△に惹かれた」「入社後には△△に尽力したい」など、説得力のある志望動機を作成するためにも業界・企業研究をしっかり行っておきましょう

2.英語力を身につける

総合商社の業務では、取引先とのメール・電話でのやりとりや商談、海外出張など、英語を使う場面がたくさんあります。海外の企業とのやりとりも多い総合商社では、高い語学力が求められるでしょう。

英会話ができることは、総合商社の選考において大きなアピールポイントになるので、リスニング力・スピーキング力を習得しておくのがおすすめです。また、TOEICで高スコアをとっていたり、英検を取得していたりすると、自分の英語力を客観的に証明できるでしょう。

3.資格を取得する

総合商社の選考が有利になる資格を取得しましょう。総合商社で役立つ資格には、「簿記」「ビジネス法務検定」「貿易実務検定」などがあります。

簿記(日商簿記)

総合商社の選考を受ける人には、簿記(日商簿記)資格の2級以上を取得するのがおすすめです。総合商社の事業の一つである事業投資では、基礎的な財務に関する知識が必要とされます。簿記資格を持っていれば基礎知識が身についていることを証明できるため、選考で有利にはたらく可能性があるでしょう。

ビジネス実務法務検定

裁量・責任が重い総合商社では、ビジネス実務法務検定を取得していると信頼度が増して選考に近づける可能性があります。実用的な法律に関する知識を持つことによって、業務上のリスクを回避、トラブルを未然に防ぎ、安心・安全な取引につながります。
大きな金額を動かす総合商社。ビジネス実務法務検定を持っていることは、就活において強みになるでしょう。

貿易実務検定

貿易実務検定を持っていると、総合商社の主な事業の一つであるトレーディングにおいて役立ちます。貿易に関する知識があることをアピールできれば、総合商社の選考で高い評価を得られるでしょう。特にトレーディングに力を入れている企業・部署の選考で有利にはたらく可能性が高まります。

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総合商社に関するQ&A

ここでは総合商社の仕事に興味のある方に向け、よくある質問と回答をまとめています。

総合商社の起源は?

総合商社という企業形態は、日本特有のものです。
1865年に坂本龍馬が日本初の民間貿易会社となる「亀山社中」を設立したのが商社の起源といわれています。その後、明治や大正時代には、日本の産業を輸出し資源を輸入することで、日本国内の企業と海外とを結び、日本経済を支えてきました。

総合商社の業界用語について知りたい!

総合商社に関する知っておきたい業界用語としては、「社内カンパニー制」や「ESG」などがあります。「社内カンパニー制」は、企業内の各事業本部が独立している制度のこと。各事業部が自立することで競争力が高まり企業としても成長します。「ESG」は、環境と社会、企業統治の頭文字で作られた用語です。「総合商社とは?定義や仕事内容をご紹介」のコラムでも、総合商社で活用される用語を紹介しているので企業研究の際に参考にしてみてください。

専門商社との違いは?

専門商社は、特定の分野に特化して国内外で取引している企業を指します。
商社は、「総合商社」と「専門商社」の2つに分類され、世界では専門商社がメイン。前述のとおり、幅広い分野や商材の輸出入を行う総合商社は日本特有のものです。「専門商社とは?就職のメリット・デメリットや総合商社との違いを解説!」のコラムでも詳しく解説しているので、ご一読ください。

総合商社に向いている人の特徴は?

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