大学院を辞めたい…中退すると就職やキャリアに影響は出る?

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この記事のまとめ

  • 大学院を中退すると、研究している内容によっては就活で不利に働く場合がある
  • 大学院を辞めたいと思う理由には「目的がない」「理想とのギャップ」などがある
  • 大学院を辞めたい人は、卒業することで得られるメリットを考慮する
  • 大学院を辞めたいと思ったら周りに相談したり休学を検討したりしよう

大学院に進学したものの辛くなり、辞めたいと考える院生は少なくありません。大学院を中退すると就活時にマイナスなイメージを与えたり、理系を選択している人は就活の難易度が上がったりする可能性があるため、よく考えることが大切です。このコラムでは、大学院の中退が今後に及ぼす影響や、辞めたいと悩んでいる方の主な理由を紹介します。大学院を卒業するメリット・デメリットもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

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大学院を辞めたい!今後に及ぼす影響

「大学院を辞めたい…」と思っても、就職を含む今後の人生に影響しないか不安な方もいるでしょう。ここでは、大学院を中退することで将来に与える影響についてまとめました。

文理選択や課程によって受ける影響は異なる

大学院を中退したときの影響は、大学院で何を学び研究しているかによって異なります。以下で、文系と理系に分けて解説しました。

文系の場合

文系の大学院に進んだ方は、特定の職業にこだわらなければ中退による影響は大きくありません。ただし、大学院に進学した理由が資格取得の場合は要注意です。臨床心理士や弁護士、検察官などの国家資格は、大学院を中退すると受験資格が得られなくなります。

また、教授や研究職を目指して大学院に進学した人も、辞めたいといった理由により中退すると進路に影響があるでしょう。

理系の場合

理系に進んだ方は研究内容が仕事に直結することが多く、中退すると就職で不利になってしまう可能性があります。教授や大学院からの推薦で就職が決まることもあるため、大学院を辞めたいからといって安易に中退すると、就活の難易度が上がる恐れもあるでしょう。

また、博士課程を履修している場合、修士課程より中退の影響が大きくなると考えられます。なぜなら、修士課程が2年間なのに対して博士課程は3年だからです。学部からストレートで博士課程に進んでいても、年齢は20代半ば。中退後の進路を考えると、年齢的に不利な部分があるでしょう。

就職時にマイナスの印象を与える場合がある

大学院を中退すると、就活時に企業からマイナスの印象を持たれる可能性があります。本来、大学院を卒業していれば、「勉強熱心」「特定の分野に優れている」といった良い印象を与えますが、修了せず辞めていることで「忍耐力やメンタルが弱いのではないか」と考える人もいるでしょう。

仕事には大きな責任が伴うため、良好な人間関係を築いたり、物事を継続して成し遂げたりするなど辛いことでもやり通す忍耐力が求められます。今後、仕事やその後の課題に対しても辞め癖がついてしまわないよう、大学院を辞めたい理由としっかり向き合い、根本的な解決策を探すことが大切です。

厳しい環境下での就職活動となることもある

大学院を中退すると就活では学部の既卒扱いになるため、新卒に比べて応募できる求人数が少なくなります。面接の際は、大学院を中退した理由を聞かれるでしょう。前向きな気持ちを伝えられるよう、事前準備が必要です。

また、開発・研究職は、大学院卒でないと採用されにくいところもあります。大学院を辞めたいときは、厳しい環境で就活するかもしれないことを念頭に置いて、よく考えましょう。

大学院を中退したら就職できない?就活を成功させるポイントや心得を紹介」のコラムでは、大学院中退後の就職活動を成功させるポイントについてまとめているので、あわせて参考にしてください。

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大学院を辞めたいと感じる理由

大学院を辞めたいと感じたときは、その理由を整理してみましょう。今は漠然と「辞めたい」と考えている方も、自分を客観視して悩みを紐解いていけば、明確な理由が分かるはずです。

大学院は専門的な研究や勉強ができる場所であり、修士や博士といった上級学位が取得できる教育機関でもあります。辞めるときは、後悔がないように時間を掛けて決断することをおすすめします。以下では、大学院を辞めたい理由として考えられるものをまとめました。当てはまるものがないか参考にしてみてください。

最初から目的なく進学したから

「学歴に箔をつけたい」「就職しやすそう」という抽象的な考えで進学した結果、周囲との意識の差や研究発表で無力さを感じ、大学院を辞めたくなってしまうことがあります。特に、学習意欲がなく、研究したい分野もないとやる気も出にくいでしょう。

理想と違っていたから

自分が思い描いていた生活と現実とのギャップに悩み、大学を辞めたいと思う人もいるでしょう。進学前は「好きな分野の研究ができる」と喜んでいても、実際に研究を続けるのは忍耐力が必要とされる大変な作業です。なかなか成果を出せないと、辛くなってしまうこともあります

学費を工面するのが難しいから

学費の工面で悩んでいることも、大学院を辞めたいと思う理由の一つです。大学院は研究がメインになるため、学費が高額となる傾向があります。自分で奨学金を借りて進学している場合、莫大な借金に不安を覚える人もいるでしょう。

そうでなくても、親に学費を負担してもらうことに気を病んだり、アルバイトを掛け持ちして学費を払うことに疲れたりと、学費の工面の難しさから中退を考える人もいるようです。

教授との相性が良くないから

大学院を辞めたいと悩んでいる人のなかには、「教授との相性」が理由の人もいます。大学院は教授の研究室に所属して、研究や論文作成を行うものです。そのため、教授との相性が悪いと居心地が悪くなったり、研究を続けにくくなったりすることもあります。人間関係は解決が難しいうえに、どこでも起こりうる問題といえるでしょう。

研究に興味が持てなくなったから

入学当初は興味があった分野であっても、時間が経って熱が冷めると目的がなくなり、大学院を辞めたいと感じることがあります。一度興味がなくなってしまうと熱意や意欲が失われてしまい、研究を苦痛に感じる場合もあるでしょう。

就職した人との違いに焦りを感じたから

一般的に、大学卒業後は就職する人の割合が高いため、大学院に進学した人は「本当にこの進路で良かったのか?」と悩むことも少なくありません。就職した友だちと自分を比較して将来を考えたときに、大学院を辞めて就職した方が良いと考えることもあるようです。

大学院中退後に就職は可能?就活を成功させるための4つのポイントを解説!」のコラムでも、大学院の中退理由や中退率についてまとめているので、ぜひご覧ください。

大学院を卒業することで得られるメリット

大学院を卒業すれば、最終学歴が「修士課程修了」もしくは「博士課程修了」となります。また、研究職など高い専門性を必要とする仕事に就くことも可能です。研究を通して身につけた知識を将来に活かせるのが、大学院を卒業するメリットといえるでしょう。以下で詳しく解説していきます。

学歴が手に入る

大学院を卒業すれば、最も高い最終学歴が手に入ります。厳密には「博士課程修了」が最高学歴で、次が「修士課程修了」です。いずれも大卒より高い学歴であり、企業によっては給与設定も通常と異なる場合があります。具体的な給与額については「大学院卒と学部卒の違いは?就活アドバイザーに詳しく聞いてみました!」をご確認ください。

研究職に就きやすくなる

特に理系の場合、大学院を卒業することで研究職としての道が広がるでしょう。一般的に、民間企業の研究職では修士号、教育機関では博士号が必要だといわれています

民間企業の場合は大卒で就職も可能ですが、専門性や研究実績などから大学院卒が有利になる傾向も。よって、大学院を卒業すると将来の選択肢が増えるため、大きなメリットだといえるでしょう。

仕事に活かせるスキルが身につく

大学院を卒業すると、専門的な知識以外に、スケジュール管理や論理的思考力、プレゼン能力などといった仕事に活かせるスキルも身につきます。

大学院は研究が忙しく、合間に課題や学会に参加することも珍しくありません。そういった日々を過ごしているうちに自然と、忙しい状態でタスクをこなすスケジュール管理能力が身につくでしょう。

また、特に理系の大学院を卒業すれば、物事を論理的に捉えて考える論理的思考力、研究結果を多くの人に伝えるプレゼン能力が身につきます。これらの能力は職種を問わずに必要とされるスキルのため、社会人としてスムーズに働き始められるしょう。

大学院を卒業することにデメリットはある?

大学院を卒業するデメリットは、周囲の新入社員に比べて年齢が高くなってしまうことです。同年代の社会人に比べると社会経験が少ないので、年齢に応じたキャリアの形成が難しくなる可能性もあります。大学院への進学を検討している方は「やっぱり辞めたい…」と悩まないためにも、卒業することのデメリットにも目を向けましょう。

学部卒との年齢差が生じる

大学院課程を修了し大学院新卒として就職した場合、周囲の学部新卒生との間に年齢差が生まれます。大学院修了時の年齢は、人によりますが20代半ば~30代近くになることも。学部新卒生はおおむね22歳なので、同期であっても年齢差が生じます。

学部卒より社会経験が少ない

大学院卒は学部新卒として就職した人と比べると、2~7年ほどの社会経験の差が生まれます。その差は大きく、人によっては仕事で大きな成果を残していたり、役職に就いていたりすることもあるでしょう。

また、社会人経験や実績を活かしてキャリアアップや転職を考える人もいます。大学院卒者のなかには、学部新卒者と比較して「年齢に見合った社会経験がない」と悩む方もいるようです。

視野が狭くなる可能性がある

大学院では、特定の研究室に所属して研究を続けるのが基本です。人間関係や勉強内容、行動範囲などが特定的になりやすいといわれています。さらに研究や学会で忙しくなることも珍しくないため、広い視野で物事を捉えられない可能性があるでしょう。偏った考え方や思考にこだわらず、物事を柔軟に考えることが就活を成功させるポイントです。

「大学院を辞めたい…」と悩んだら

大学院を辞めたいと悩んでいる方には、「早めに周囲に相談する」「休学を考える」などの対処法がおすすめです。自分の気持ちを我慢し続けると、精神的に疲れてしまったり体調を崩してしまったりして、大学院に通い続けるのが難しくなる可能性もあります。現実と向き合って、自分の状況を整理しながら今後について考えることが大切です。

大学院を辞めたい気持ちを整理する

大学院を辞めたいと思ったら、まずは落ち着いて自分の気持ちを整理させましょう。「大学院を辞めたいと感じる理由」でも説明しましたが、気持ちがはっきりしないまま辞めると後悔する可能性があります。

辞めたい理由に対して、「本当に辞めるしか方法はないのか」「頼れる人や解決できる方法はないのか」よく考えることが大切です。また、大学院を中退すると、就活の面接で中退理由について聞かれる場合もあるでしょう。前向きな気持ちを伝えるためには、中退理由とあわせて「今後どうしていきたいのか」を考えておく必要があります。「大学院を辞めたい」という気持ちだけではなく、続けるメリットも考慮しながら判断しましょう。

周りに相談する

一人で悶々と考え込んでも、良い結果にたどり着けるとは限りません。客観的な判断をするために、親や友人など周りの人に相談してみると良いでしょう。人に話すことで、自分が悩んでいたことや辛かったことが把握しやすくなる場合があります。客観的な視点からアドバイスをもらえれば、選択肢の幅が広がるでしょう。

休学や就職を考えてみる

やむを得ない事情や心身の不調などで大学院に通い続けるのが難しい場合、休学や就職を検討してみるのがおすすめです。「研究は続けたいけど余裕がない…」というときは、休学を申請してゆっくりする時間をつくると、今後について考える良い機会になるでしょう。

また、休学中に「大学院を続けるより、就職した方が自分のためになる」と考えるのであれば、中退して就職活動に励むのも一つの方法です。

大学院を辞める手続き

大学院を辞めたい気持ちが固まったのであれば、辞める手続きについても把握しておきましょう。大学院によって異なりますが、辞める手続きの一般的な流れは以下のとおりです。

  • 1.学務課に退学の旨を伝え、必要書類を提出する
  • 2.担当教員や学部長と面談を行う
  • 3.退学が承認されると、退学届に承認印が押される
  • 4.学生証や意見書、退学届などを学務課へ提出する
  • 5.2週間~1ヶ月後程度で退学許可通知書が届き、正式な退学となる

面談では、退学理由について詳しく聞かれるでしょう。引き止められる可能性もありますが、自分の意思を曲げずにはっきりと伝えることがポイントです。
また、上記の流れはあくまで一つの例であり、退学の手続きは大学院によって異なります。実際の流れについては学務課や教務課などの窓口に問い合わせましょう。

大学院を中退して就活するときの注意点

就活を始めるときは、中退理由が不利に働かないように注意してください。先述したように、面接において中退理由は必ずといって良いほど聞かれます。ネガティブな理由をそのまま伝えると、採用担当者に良くない印象を与えてしまうこともあるでしょう。

「研究を進めるうちにやりたいことがはっきりした」「前向きに改善の努力をしてみたが、解決に至らなかった」など、努力した姿勢や自分の考えをポジティブに話すことで、良い印象を与えられます。ポジティブな表現や志望動機のコツは、「大学院中退の理由と就職活動のポイント」のコラムを参考にしてください。

中退理由の伝え方のコツ

中退理由は嘘をつかず、正直に伝えるのが基本です。嘘がバレると学歴を詐欺したとされ、罪に問われる可能性があります。また、中退理由がネガティブな内容だった場合は、今後の目標や意欲などを伝えてポジティブに締めくくるのがポイントです。中退したときの反省点を考えて、「同じことを繰り返さない」といった気持ちを伝えるのも良い方法といえます。詳しくは、「大学中退理由は嘘でもいい?面接で「経済的理由」のように伝えるべき理由」で例文もあわせてご紹介しているので、ぜひご一読ください。

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また、応募書類の添削や面接対策などもサポートしているので、中退理由の書き方やポジティブな伝え方のコツもお伝えします。サービスのご利用はすべて無料なので、お気軽にお問い合わせください。

大学院を辞めたい人に関するFAQ

ここでは「大学院を辞めたい…」と考えている方のよくあるお悩みに、Q&A形式でお答えします。

大学院を辞めたら将来に影響がある?

大学院を辞めたときに受ける影響は、大学院で何を学んでいるかによって変わります。
文系で学んでいる方は、大学院に進んだのが資格取得のためでなければ、大きな影響はないといえるでしょう。一方、理系で学んでいる方は、研究内容が仕事に繋がることが多いため、中退すると就職で不利になる可能性があります。詳しくは、このコラムの「大学院を辞めたい!今後に及ぼす影響」を参考にしてください。

大学院の退学率はどれくらい?

文部科学省が2016年に行った調査によると、大学院の中退率は修士課程が2.6%、博士課程が5.4%であることが分かりました。
実際に辞めた人は全体の数%ではありますが、悩んでいる人はそれ以上にいます。「大学院中退率と就職に与える影響を解説!就活で後悔しないポイントも」でより詳しい数値を解説しているので、気になる方はご一読ください。

参照元
文部科学省
経済的理由による学生等の中途退学の状況に関する実態把握・分析等及び学生等に対する経済的支援の在り方に関する調査研究

大学院中退は履歴書に何と書けば良い?

大学院を中退した場合、履歴書の学歴欄に大学名と専攻学科名、課程を記載し、続けて「中途退学」と書きます。書き方のポイントは、学歴や課程を正しく記載することです。「大学院中退の履歴書はどう書く?学歴の正しい記載方法と就職の叶え方」で書き方の例を挙げて解説しているので、あわせてご覧ください。

大学院を中退しても就職できる?

大学院を中退しても就職はできます。
ただし、中退理由の伝え方によっては不利に働く場合もあるので、「ほかにやりたいことが見つかった」といった前向きな言葉で伝えましょう。中退理由の書き方や伝え方で悩む方は、ハタラクティブをご利用ください。専任のアドバイザーが、効果的で効率的な就職活動をサポートしています。

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