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新卒枠における既卒の就職率を考察!就活を成功させるコツも紹介
この記事のまとめ
- 学校卒業後3年以内なら、既卒も新卒枠に応募できることがある
- 新卒枠における既卒の就職率は、横ばい傾向にある
- 既卒の就職活動では、準備を徹底することや前向きに取り組むことがポイント
- 既卒の就職活動を成功させるコツは、早めに行動を始めること
- 既卒の就活を成功させるには、複数の就職エージェントを活用するのも1つの手
「既卒の就職率を知りたい」という方もいるでしょう。このコラムでは、新卒枠における既卒者の就職率について、データを用いて考察しています。そのほか、面接の際に既卒者はどのような点を見られているのかをご紹介。就活を行ううえでポイントとなる対策や成功させる4つのコツについてもまとめました。就職活動を始めようとしている既卒の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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新卒枠における既卒の就職率は?
厚生労働省の「第7回 今後の若年者雇用に関する研究会(既卒者の募集状況)」によると、2019年に新規学卒者採用枠で既卒者を募集した事業所は、全体の70%でした。そのうち採用に至ったのは31%、不採用だったのは38%です。年代別の割合は、以下のとおりになります。
<新卒枠での既卒者の応募受付状況>
引用:厚生労働省「第7回 今後の若年者雇用に関する研究会(既卒者の募集状況)」
上記のデータから、採用率と不採用率は増減を繰り返しつつも、2015年以降はそれほど大きな変化はないことが分かるでしょう。一方で、2019年に新卒枠で既卒者の応募を可能とした事業所は、2010年と比べると17%ほど増加。このことから、既卒者が新卒採用枠に応募できる事業所は増加しているのがうかがえるでしょう。その反面、実際に採用に至った割合は横ばい傾向にあると推測できます。
参照元
厚生労働省
第7回 今後の若年者雇用に関する研究会資料
既卒とは?
既卒とは「大学や専門学校、高校を卒業して3年以内の方で、就職したことがない人」を指すのが一般的です。そのため、学校卒業後に就活をしている方も既卒に該当します。ただし、既卒に明確な定義はなく、就職市場で生まれた言葉とされているようです。
既卒に関する詳しい解説は、「既卒とは?いつまでを指す?新卒・第二新卒との違いや就活成功のコツを解説」のコラムもチェックしてみてください。
学校を卒業後3年以内は新卒枠として応募できる場合もある
厚生労働省の「『青少年雇用機会確保指針』のご案内」では、学校を卒業後3年以内の既卒者について、新卒枠として応募受付ができるようにすることを企業側に推奨しています。既卒の方が新卒枠で応募できるようになると、応募企業の選択肢が広がるだけでなく、入社後も新卒として手厚い研修が期待できるでしょう。新卒枠での内定獲得を狙う既卒の方は、早めに行動を始めるのがおすすめです。
参照元
厚生労働省
3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!~「青少年雇用機会確保指針」が改正されました~
既卒の就職率が横ばい傾向にある理由
ここでは、既卒者の就職率が横ばい傾向にある理由を考察しています。
新卒採用に重きを置く企業もある
既卒者が応募できる枠が増えている一方で、企業のなかには、新卒を優先的に採用する傾向が根強く残っているのも現状です。そのため、既卒から就職を目指す場合、新卒時よりも経験値や年齢面などの条件が厳しくなることもあります。就きたい職種がある既卒の方は、できるだけ早い段階から積極的に行動するのがポイントです。
学校や公的機関の支援を受けていない
学校卒業後は、就活における情報収集やスケジューリングなどを基本的に1人で行う必要がある点も、既卒者の就職が困難になる理由の一つと考えられます。学校には就職に関する有益な情報やノウハウがあるので、卒業後も支援を受けられる場合は積極的に活用するのが望ましいでしょう。また、ハローワークや民間の就職エージェントなどの支援機関を利用するのもおすすめです。
中途採用枠も競争率が高い傾向にある
既卒者からの応募は、企業によっては中途採用枠になる場合もあります。その際、転職者やフリーターの方なども応募者に含まれるため、中途採用枠は競争率が高くなることも。また、中途採用では即戦力となる人材が求められる傾向にあるため、即戦力を期待される仕事では、社会人経験のない既卒の方は不利になりやすいといえるでしょう。既卒者は、志望動機や自己PRでしっかり意欲をアピールすることが大切です。
既卒が面接で注目される点とは?対策も紹介
社会人経験のない既卒者の面接をする際、企業側は「社会人としてのマナーがあるか」「自己分析がしっかりできているか」「仕事にきちんと取り組んでくれるか」に注目していると考えられます。以下で詳しく紹介するので、チェックしてみてください。
社会人としてのマナーがあるか
既卒者は新卒者よりも年齢を重ねているぶん、社会人としての振る舞いができているかを見られています。たとえば、「身だしなみは整っているか」「予定時間までに面接会場へ来ているか」「相手の目を見て話ができるか」など、働く社会人にとって基本的なポイントです。就職後、ビジネスパーソンとして活躍するためにも、就活の際にマナーをしっかりと身につけておきましょう。
自己分析がしっかりできているか
自己分析は、企業側に自分を売り込むために行うべき重要な作業の一つです。自己分析が十分に行えていないと、これまで数多くの応募者を見てきた採用担当者には、自己PRや志望動機を伝える際に見抜かれてしまう恐れがあります。「採用するメリットがある人材」だと伝えるためにも、丁寧な自己分析を心掛けてみましょう。
自己分析の詳しいやり方については、「自己分析とは?実施のメリットと就活や転職活動での必要性を解説」のコラムを参考にしてみてください。
仕事にきちんと取り組んでくれるか
既卒者はこれまでの正社員歴がないため、企業側にとっては「仕事に対する姿勢を判断しにくい」という懸念点もあります。そのため、「入社してもすぐに辞めるのではないか」と考える採用担当者もいるようです。また、周囲と協力して仕事をこなす協調性があるかどうかも、組織に所属する人材として重要なポイントの一つ。アルバイトなどの経験をもとに、志望動機や自己PRなどで仕事への姿勢をアピールできるようにしておきましょう。
既卒の就職活動のポイント
既卒者の就職活動は準備を徹底し、前向きな気持ちで取り組むことが大切です。以下で解説するポイントを参考に、内定獲得を目指しましょう。
自分の強みを明確にする
面接で自分をしっかりアピールするためにも、自身がもつ強みを明確にしておくことが重要です。たとえば、「誰とでも気軽に話ができる」「我慢強い」「好きなことに没頭しやすい」など、特定の内容にこだわらず、自分にしかない強みを見つけましょう。「就活でアピールできそうな強みがない…」と悩む方は、自己分析が不十分な可能性もあります。再度内容を振り返り、自分自身を深く理解するのが望ましいでしょう。
ポジティブな回答を心掛ける
面接で質問に回答する際は、ネガティブな内容にならないよう注意が必要です。たとえば、既卒者の場合「新卒時になぜ就職しなかったのか」と聞かれる可能性があります。このような質問に対して、「就職する意欲がなかった」といったネガティブな回答をするのは避けるのが無難です。
「新卒時の就職活動では希望する業界を絞り過ぎてしまい、内定が得られなかった。この反省を活かして、現在は目指す職種を軸に幅広い視野で就職活動を行っています」のように、ポジティブな内容で回答しましょう。働く意欲をアピールできると「将来性がある」という評価につながりやすくなります。
空白期間をうまく説明できるようにしておこう
「空白期間は何をしていたか」と質問されたら、具体的な内容を説明できるようにしておきましょう。この回答が曖昧になってしまうと、「就職する気がないのではないか」と、マイナスな印象を抱かれてしまう恐れがあります。
「資格の勉強をしていた」「複数の仕事を経験した」など、空白期間中で学び得たことを伝えられると効果的です。空白期間についての回答例は、「面接の空白期間はどう答える?『何もしてない』を前向きに伝える例文も紹介」でも解説しています。あわせてご覧ください。
企業研究を徹底する
応募先企業の事業内容や求める人物像などを把握する企業研究は、丁寧に行いましょう。既卒者のなかには、内定獲得を焦るあまり、わずかな情報から応募先を選んでしまう方もいるようです。情報が足りない状態で就職すると、自分の想像と実際の仕事内容やビジョンにギャップを感じて、早期退職してしまう恐れがあります。自身のやりたいことを実現するためにも、企業のWebサイトや説明会などで事前に情報を収集しましょう。
また、企業の詳細や評判を確認する際は、実際に働いていた社員が情報を投稿している企業の口コミサイトを参考にしてみるのも一つの手です。
既卒の就職活動を成功させるための4つのコツ
既卒の方が就職活動を成功させるには、現状の自分に合った方法で効率的に進めることがポイントです。ここでは、既卒者の就活のコツを4つ紹介します。
1.早めに行動を始める
既卒者の就職活動を成功させるためのコツは、早めに行動を始めることです。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「労働政策研究報告書 No.213 大都市の若者の就業行動と意識の変容―『第5回 若者のワークスタイル調査』から―」によると、フリーターだった期間と正社員になれた人の割合は、以下のとおりになります。
フリーター継続期間と正社員になれた割合
フリーター継続期間 | 1年以内 | 1年~2年 | 2年~3年 | 3年~4年 | 4年~5年 | 5年以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
男女計 | 68.8% | 61.2% | 56.6% | 61.1% | 37.9% | 32.3% |
男性 | 74.7% | 64.2% | 68.9% | 69.0% | 51.4% | 44.3% |
女性 | 64.6% | 58.8% | 47.5% | 55.8% | 28.8% | 24.5% |
参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書 No.213 大都市の若者の就業行動と意識の変容―『第5回 若者のワークスタイル調査』から― 図表4-33 男女別 フリーター継続期間と正社員になれた割合」
フリーター期間が1年以内の方の正社員就職率は約7割であるものの、4年以上になると4割以下と、大きく減少していることが分かるでしょう。上記のデータから、空白期間が長くなるにつれて正社員就職が難しくなると推測できます。そのため、正社員就職を目指す既卒の方は、なるべく早く行動を起こすことが大切です。
参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書 No.213 大都市の若者の就業行動と意識の変容―『第5回 若者のワークスタイル調査』から―
2.既卒者を対象とする求人を選ぶ
求人を探す際は、既卒者が応募できるものを選びましょう。たとえば、新卒向けの求人で「既卒も応募可能」と記載があるものです。なお、求人を探す際はハローワークを活用するほか、既卒者を対象とした求人を扱っていたり、若年層に特化していたりする就活サイトを利用してみるのも方法でしょう。
3.気になる企業があれば早めに応募する
求人を探している際に気になる企業があれば、なるべく早めに応募するのが就活を成功に導くカギです。既卒者の就活では、行動量を増やすことも重要になります。選考を受ける企業が多いほど、内定を得られるチャンスも増えるため、希望条件に合う求人が見つかった際は積極的に動いてみましょう。
4.複数の就職エージェントを活用する
既卒の方で就職エージェントを利用する場合、複数のエージェントに登録してみるのもポイントです。1つのサービスに絞ってしまうと、求人の選択肢が狭くなったり、自分に合った求人に出会えなかったりする可能性があります。いくつかのエージェントに登録しておけば、より効率的な仕事探しができるようになるでしょう。
「社会人経験がなくて就活が不安…」「就職活動のアドバイスが欲しい」と悩む既卒の方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブでは、既卒をはじめ、第二新卒やフリーターなどの若年層に特化した就職支援を行っています。専任のキャリアアドバイザーによる丁寧なカウンセリングのもと、あなたの適性に合った求人紹介や応募書類の添削など、マンツーマンで就活をサポート。就職に関するお悩みも一緒に解決していくので、社会人経験がなく不安を感じている方もご安心ください。面接対策や応募先企業とのやり取り代行などのサービスも充実しています。登録・利用はすべて無料のため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
既卒の就職に関するQ&A
ここでは、既卒の就職に関する疑問についてQ&A形式でお答えしていきます。
既卒と第二新卒の違いは何ですか?
既卒は「学校を卒業後、一度も就職経験がない人」を指すのに対し、第二新卒は「学校卒業後に就職したものの、約3年以内に転職活動を始める人」を指します。ただし、どちらも明確な定義はなく、あくまで一般的な認識です。詳しくは「既卒と第二新卒の違いは?どちらが有利?定義やメリット・デメリットを解説」のコラムでも解説しているので、あわせてご覧ください。
既卒になる理由にはどんなものがある?
既卒になる理由には、「在学中に就活をしなかった」「内定が出ないまま卒業してしまった」などがあるようです。なかには「就職する意欲はあったが、上手くいかなかった」という方もいるでしょう。「既卒1年目の就活は厳しい?就職を成功させるポイントを解説!」でも既卒になる理由を紹介しているので、参考にしてみてください。
既卒者が企業から評価される点は?
既卒者は、志望する企業の業務に関連するアルバイト経験などを評価されやすい傾向にあります。また、空白期間に取得した資格や、そのために努力した過程なども評価につながる可能性があるでしょう。「既卒の自己PRの書き方や作成ポイントを解説!例文も紹介」では、既卒者におすすめの自己PRの作成方法を解説しているので、ぜひご覧ください。
既卒の就活はいつから始めるべき?
求人が増え、内定がもらいやすいとされる時期を選んで就活するのがおすすめです。たとえば、3月は次の年度から働ける人材を求める企業が増える傾向にあります。夏のボーナス後(6~7月)に退職者が増えやすいことから、8月や9月も狙い目といえるでしょう。就活を始めるタイミングについて悩む方は、就職・転職エージェントのハタラクティブへぜひご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。