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既卒ニートから就職するのは厳しい?正社員を目指せる?就活のコツを解説
更新日
この記事のまとめ
- 既卒ニートとは学校卒業後に就職した経験がなく、現在も就労や就学していない人のこと
- 年齢が若いうちは、ポテンシャル採用や新卒・第二新卒枠に応募できる可能性がある
- 既卒ニートから就職を目指すなら、規則正しい生活や他者との交流などから始めよう
- 既卒ニートになった理由や空白期間については、働く意欲を示しながら正直に答える
- 就活では、ハローワークや既卒ニートに特化した就職エージェントの活用がおすすめ
「既卒ニートから正社員に就職できるの?」と不安に思う方もいるでしょう。ポテンシャル採用や新卒枠などに応募できる可能性がある若いうちであれば、既卒ニートの方が就職を目指すチャンスは十分にあります。
このコラムでは、既卒ニートの方が就職を成功させるためのコツをご紹介。基本的な就活の始め方や、面接で役立つ空白期間の回答ポイントも解説しています。正社員を目指して一歩踏み出すための参考にしてみてください。
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目次
- 既卒ニートとは?
- 既卒ニートからの就職活動は必ずしも不利とは限らない
- 既卒ニートの方が仕事を探すなら正社員の求人がおすすめ
- 既卒ニートの方が早めに就活を始めたほうが良い理由
- 既卒ニートから正社員に就職した人の体験談
- 就職を目指す既卒ニートの方が行うべき準備と心構え
- 既卒ニートの方に向けた基本的な就活の始め方
- 既卒ニートから正社員を目指す際におすすめの職種
- 既卒ニートの方が就職を成功させるための7つのコツ
- 既卒ニートの方向けの履歴書・職務経歴書の書き方
- 既卒ニートの方が面接で空白期間について聞かれる理由
- 既卒ニートの方の面接対策!空白期間の7つの回答ポイント
- 既卒ニートからの就職はできることから始めるのが大切
- 既卒ニートの方が抱える疑問や不安に関するFAQ
既卒ニートとは?
ニートとは、就労・就学、家事手伝いをしておらず、就職するための求職活動も行っていない人のことを指します。既卒に明確な定義はありませんが、「学校卒業後1~3年以内で、一度も社会人経験がない人」を意味するのが一般的です。
そのため、既卒ニートとは「学校卒業後1~3年以内の者のうち、一度も正社員として就職したことがなく、現在就学も就労もしていない人」のことをいいます。
既卒の詳細については、「既卒者とは?就活を成功させる方法やおすすめの面接対策を解説!」のコラムでまとめているので、あわせてご参照ください。
既卒ニートとニートの違い
既卒ニートとニートの違いは、「学校卒業後の年数が条件に含まれるかどうか」です。厚生労働省の「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書(p.63)」では、ニートは「15〜34歳の若者で、仕事に就かず、家事も就学もしていない人」と定義されています。一般的に既卒ニートは「学校卒業後1~3年以内の者」に限定されるため、ニートのほうが該当者の範囲が広いのが特徴です。また、既卒ニートの方は一度も社会人経験がない一方で、ニートの方には正社員として働いた経験がある人も含まれます。
なお、アルバイトで働いている人、就業はしていないものの就業意欲がある人はニートに含まれません。ニートの定義については、「ニートの定義とは?フリーターとの違いや就職を目指す際のコツも解説」のコラムもご確認ください。
参照元
厚生労働省
「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究」
既卒ニートと第二新卒の違い
既卒ニートと第二新卒の主な違いは、「社会人経験があるかないか」という点です。第二新卒とは、「新卒として就職したものの、入社から3年以内に離職した人」を指します。
第二新卒については、「第二新卒とは?いつまでが該当する?定義や求職活動を成功させるコツを解説!」のコラムもあわせて参考にしてみてください。
既卒ニートとフリーターの違い
既卒ニートとフリーターは、「現在働いているかどうか」という点で違いがあります。フリーターは主に、「学校卒業後、正社員として就職せずアルバイトとして働いている人」のこと。ニートは現在就労していない状態の人を指すため、「就業の有無」がフリーターとの違いです。
既卒ニートの割合
「既卒ニート」と呼ばれる人はどれくらいの割合で存在するのか、気になる方もいるでしょう。総務省統計局の「労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、2023年時点で15~34歳までの若年無業者数は59万人でした。
引用:総務省統計局「労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果の概要(17p)」
上記のデータから、過去10年における日本の若年無業者(ニート)の人口は、ほぼ横ばいで推移していることが分かります。また、若年層の人口に占めるニートの割合は2.4%で、約50人に1人が該当している状態です。この結果から、若年層で働いていない人は一定数いることが分かるでしょう。
参照元
総務省統計局
労働力調査(基本集計) 2023年(令和5年)平均結果
「既卒はやばい」といわれるのは何故?
新卒枠の求人に応募できない可能性が生じたり、応募先企業から就職に対する意欲を懸念されやすくなったりすることから、「既卒はやばい」といわれがちなようです。
しかし、必ずしも「既卒はやばい」とは限りません。若いうちはポテンシャル採用が期待できるほか、国が既卒者の積極的な採用を企業に呼び掛けています。企業によっては新卒枠に応募できる場合もあるので、「既卒」の経歴にとらわれすぎず、できることから前向きに取り組んでみましょう。
既卒の方の就職については、「既卒の就職は難しい?実際の内定率は?成功につなげる方法も解説」のコラムをご参照ください。
既卒ニートからの就職活動は必ずしも不利とは限らない
就職を目指すにあたって、「既卒ニートの経歴が選考で不利になるのでは」と不安に思う方もいるでしょう。結論からいうと、既卒ニートからの就職活動は必ずしも不利になるとは限りません。
主な理由を以下で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
若いうちはポテンシャル採用の可能性がある
年齢が若い既卒ニートの方は、ポテンシャルを見込まれて採用してもらえる可能性があります。ポテンシャル採用とは、これまでの経験で得たスキルや実績ではなく、応募者の潜在的な能力や将来の成長性を評価基準とした採用方法のこと。入社意欲や人柄を重視してもらえるため、社会人経験がない既卒ニートの方も正社員就職を実現しやすいでしょう。
「中途」や「第二新卒」枠で応募できる
既卒ニートからの就職活動では、「中途」や「第二新卒」枠に応募することも可能です。大学卒業からあまり年数が経っておらず、比較的年齢が若い場合は、仕事に対する熱意や将来性を評価してもらいやすくなるでしょう。
なお、社会人経験がありスキルや経験が豊富な人も「中途」や「第二新卒」枠の採用を受けるため、難易度の高さには注意が必要です。
卒業後3年以内は新卒枠に応募できる場合がある
既卒ニートの方は、新卒枠に応募できる場合があります。厚生労働省の「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!」によると、国は新卒者の就職環境が厳しく、就職浪人せざるを得ない状況にあることを考慮し、学校卒業後3年以内の既卒者は新卒枠で応募可能にするよう企業に呼びかけました。
新卒枠は中途採用枠に比べて一度の採用人数が多い傾向にあるほか、社会人経験がない学生を対象としているため、スキルや経歴は重視されにくいのが特徴です。入社後は社会人としてのマナーや仕事のノウハウを基礎から教えてもらえるなど、既卒ニートの方も一から経験を積めるのがメリットといえます。
ただし、企業によっては、既卒者を新卒枠の募集対象に含めていないところもあるため注意が必要です。既卒者も応募できるか分からないときは直接問い合わせて確認しましょう。「既卒は新卒枠に応募できる?内定獲得につながる強みや注意点をご紹介」では、新卒枠に応募するメリットとデメリットを解説しているので、参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!~「青少年雇用機会確保指針」が改正されました~
新卒時の就活と比べて希望する職種に応募しやすいメリットも
既卒ニートからの就職活動では、新卒時と比べて自分が希望する職種に応募しやすいというメリットがあります。新卒の場合、一括採用で入社後に研修などを通じて所属部署を割り振られる傾向があるため、ときには希望していない業務につくことも。既卒ニートから就職活動を行う場合は、募集要項に担当する業務や職種、配属先が明記されている「職種ベース」の求人が多いため、自分がやりたい仕事につきやすいといえるでしょう。
既卒ニートの方が仕事を探すなら正社員の求人がおすすめ
ここでは、正社員とアルバイトで働く際の、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。将来的に就職することを視野に入れているならば、アルバイト期間を挟まずに正社員を目指したほうが良い場合も。以下を参考に、どちらの働き方が自分に向いているか考えてみましょう。
正社員のメリット・デメリット
正社員として働くメリットは、「雇用や収入が安定している」「責任ある仕事を任せてもらえる」「社会的な信用度が高い」などです。充実した福利厚生や昇給、ボーナスなども期待できるため、長期にわたって安定した暮らしができる可能性があります。
正社員のデメリットには、「転勤や異動があり得る」「残業や休日出勤が発生しやすい」「責任のある仕事が増える」などが挙げられるでしょう。正社員は、重要な仕事を任せてもらえる一方で、「期待に応えなければ」とプレッシャーを感じやすいことも。また、アルバイトと比べると業務量が多いため、仕事が終わらなければ残業や休日出勤が発生する場合があります。
既卒ニートから正社員を目指す方法については、「ニートから正社員を目指そう!未経験歓迎の職種や就職成功のコツを紹介」のコラムもあわせてご覧ください。
アルバイトのメリット・デメリット
アルバイトは、「シフトの融通が利きやすい」「仕事の責任が重くない」「正社員に比べるとノルマが少ない」などのメリットがあります。プライベートの時間を多く確保したい方や、仕事以外にやりたいことがある方はアルバイトの働き方が向いているでしょう。
アルバイトのデメリットには、「雇用が安定していない」「休んだぶんだけ収入が減る」「社会的な信用を得にくい」などが挙げられます。雇用や収入が安定しなかったり、各種ローンの審査に通りにくかったりするため、将来設計をしたうえでどちらの雇用形態を選ぶかが重要です。
正社員とアルバイトの違いについて詳しく知りたい方は、「アルバイトと正社員の違いとは?メリット・デメリットや面接対策などを解説」も参考にしてみてください。
既卒ニートの方が早めに就活を始めたほうが良い理由
「ニート期間が長いと企業から懸念されやすい」「若いうちのほうがポテンシャル採用の可能性がある」という観点から、既卒ニートの方はできるだけ早く就職活動を始めるのが望ましいとされています。これらの理由について、以下で詳しく見てみましょう。
既卒ニートの期間が長いと選考時に不安を抱かれやすい
就活もアルバイトもしていない既卒ニートの期間が長いほど、選考時に企業側が抱く不安は大きくなる傾向にあります。
「何か問題を抱えているのでは」「そもそも就業意欲が低いのではないか」などの懸念を抱かれやすくなり、マイナスなイメージを与えてしまう場合も。企業側の不安を払拭できず「働く意欲が低い」と判断されれば、入社後の成長が見込めないといった理由から採用を見送られてしまう可能性があるでしょう。
年齢が上がるほど就職が難しくなる傾向にある
既卒ニートのまま年齢を重ねるほど、正社員として就職する難易度は上がっていくと考えられます。若いうちであれば意欲や将来性を重視して採用されやすいのに対し、年齢を重ねた人材は即戦力になる経験やスキルを求められる場合が多いようです。
企業によっては、「新卒採用以外のタイミングで、社会人としてのマナーやスキルを一から教える余裕がない」というところもあるでしょう。
既卒ニートから正社員に就職した人の体験談
ここでは、就職・転職エージェントのハタラクティブを利用して、既卒で無職の状態から正社員への就職を成功させたEさん(21歳・CADオペレーター)の体験談をご紹介します。就職活動を行っていたため厳密には「既卒ニート」ではありませんが、参考例としてチェックしてみましょう。
「Eさんは、在学中に働いていたアルバイト先から正社員登用の話を持ちかけられましたが、体調面から内定を辞退しました。自分が納得できる就活をするため、上京を見据えてハタラクティブに登録したそうです。『やりたいことがない』という不安はあったものの、就職に対する不安や相談ごとをキャリアアドバイザーが一つひとつ解決してくれたことで、『変わりたい』という気持ちをもてたと振り返っています」
Eさんの体験談の詳細は、「新卒内定を断ったのにやりたいことがない…キャリアを重視した21歳の就職成功談」をご覧ください。
就職を目指す既卒ニートの方が行うべき準備と心構え
この項では、既卒ニートの方が本格的に就職活動を始める前に行っておきたい準備と心構えを紹介します。いきなり就職活動をスタートするのが不安な方は、ぜひ実践してみてください。
1.生活リズムを整えるなどできる努力から始める
「ニート期間中に生活が不規則になってしまった」という既卒ニートの方は、自身の生活リズムや食生活を見直すなど、できることから始めましょう。就職活動は基本的に日中の時間帯で行われるため、就寝や起床の時間が不規則だと、睡眠不足の影響により面接で実力を発揮できない可能性があります。
また、食生活の乱れは集中力の低下や体調不良につながる恐れも。面接当日に体調不良で参加できないというトラブルを避けるためにも、食事の時間を決めたりバランスの良いメニューを意識したりすると良いでしょう。
生活リズムを整えるには、1日のスケジュールを決めて、毎日設定した時間どおりに行動する方法がおすすめです。徐々に正しい生活リズムに慣れることで、入社後の日常生活にもスムーズに順応できるでしょう。
2.他者とコミュニケーションを取る機会を増やす
既卒ニートの方が就職を目指す際は、他者と会話する機会を増やすことが大切です。ニートの方のなかには、学校を卒業後に他者と触れ合う機会が少なく、コミュニケーションに苦手意識をもっている方もいるでしょう。円滑なコミュニケーションは選考の場だけでなく、周囲と協力して仕事を進めるうえでも重要になるため、準備期間中にできるだけ苦手意識を克服しておく必要があります。
まずは「家族と毎日会話する」「友人に会ってみる」など、達成できそうな目標を立てて挑戦してみるのがおすすめです。身近な人とのコミュニケーションに慣れてきたら、初対面の店員や近所の人と交流し、自分の意見を積極的に話す機会を作ってみましょう。
コミュニケーション能力を鍛える方法については、「コミュニケーション能力を鍛えるには?具体的な方法をご紹介」のコラムも参考にしてみてください。
3.就職までのToDoリストを作成し実行に移す
就職活動を始める前に、「既卒ニートから就職するためにやるべきこと」を期限つきでリスト化し、入念な計画と目標設定を行いましょう。「就職する」という目標を達成するためには、ToDoリストで「やるべきこと」を目に見えるようにしたうえで、一つひとつ着実に進める方法が効果的です。
目標達成までの道筋や期限を明確にすることで、「何から始めれば良いか分からない…」という悩みを解決できる可能性があるでしょう。
4.学生気分から卒業し社会人としての自覚をもつ
社会人としての自覚と責任感をもつのも、就活を始める前の大切な心構えの一つです。「これから社会に出て働く」という自覚がないままでは、企業が求める人物像を理解できなかったり、入社してもモチベーションを維持できなかったりすることが考えられます。
「学生気分が抜けきっていない」と感じる場合は、就職活動を始めようとする時点で本気で就職を目指す意識に切り替えましょう。社会人に必要な責任感については、「責任感とは?就活の面接で好印象を与えるコツと言い換え例を解説」のコラムでも触れています。
5.将来の目標やキャリアプランを明確にする
既卒ニートの方は、就活を始める前に将来の夢や目標、目指しているキャリアプランを明確にしておきましょう。将来のビジョンがはっきりしていると、自分はどのような仕事をしたいのか、どのような能力を身につけるべきなのかが明らかになり、就職の軸が見えてきます。
採用面接の場においても、今後のキャリアプランに関する質問はされやすい傾向にあるため、事前に準備しておけば慌てずに答えられるでしょう。
6.不安がある場合は家族や友人などに頼る
就職活動を始めることや就職自体に不安がある場合は、周囲の人を頼り、相談やアドバイスを求めるのがおすすめです。すでに社会人として働いている家族や友人から話を聞けば、就活や仕事内容の具体的なイメージを掴めるでしょう。また、自分の強みや得意なことを客観的に教えてもらえるので、向いている業界や職種への理解にもつながります。
7.周囲と比べず自分のペースで進める
既卒ニートの方が就活を始めるときは、「自分のペースを保ちながら無理のない範囲で進める」という心構えが大切です。
「早く就職しなければ」という焦りから、同時に何十社も応募したり無理な就活スケジュールを組んだりすると、余裕がなくなり自分の魅力を上手くアピールできない可能性があります。選考で失敗が続くと就活への意欲が低下してしまう恐れがあるため、周りと比べず自分のペースで無理なく就活を行いましょう。
既卒ニートの方に向けた基本的な就活の始め方
ここでは、「就職活動のやり方が分からない」という既卒ニートの方に向けて、基本的な就活の進め方を紹介します。何をすれば良いのかを把握し、就活のイメージを掴んでおきましょう。
既卒ニートの方に向けた基本的な就活の始め方
- 就活のスケジュールを立てる
- 自己分析で強みやスキルを理解する
- 志望する業界・企業研究を進める
- 複数の求人サイトで情報収集をして応募する
- 応募先企業の選考を受ける
- 内定をもらう
1.就活のスケジュールを立てる
就活を始めようと考えたら、最初に全体的なスケジュールを立てておくことが大切です。「△月までに就職したい」という明確な時期を設定し、そこから逆算していつまでに何をすべきか、何から取り組めば良いかを考えましょう。最終的な目標やゴールが決まっていると、内定獲得までのステップが分かりやすく、集中して就職活動に臨めます。
2.自己分析で強みやスキルを理解する
既卒ニートから就活を進めるにあたって、自身の強みや身につけたスキルを理解する「自己分析」が欠かせません。これまでに経験したことや得意なことを洗い出し、「どのような仕事が向いているのか」「仕事に対して何を重視するのか」などの項目で自分を客観視してみましょう。
自分自身への理解を深めれば、「やりたい仕事ではなかった」「働き方が合っていない」という入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。納得できる就職活動をするためにも、自己分析は徹底的に行ってみてください。
自己分析のやり方については、「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」のコラムでも紹介しています。
3.志望する業界・企業研究を進める
就活では、志望する業界や職種、企業についてしっかり研究を行うことが重要です。仕事内容や企業の方針に対する理解が進むと、自分の価値観や希望する働き方と照らし合わせ、相性の良さを調べることができます。
また、研究を通して調べた内容は「志望先企業の経営理念に共感した」「身につけたスキルを業務に活かしたい」など、説得力がある志望動機を考える際にも役立つでしょう。
業界・企業研究の進め方は、「業界研究のやり方から情報収集の仕方・ノートのまとめ方まで徹底解説!」や「企業研究のやり方とは?情報収集の方法や得られるメリットなどを解説!」のコラムを参考にしてみてください。
既卒ニートからホワイト企業に就職できる?
既卒ニートからホワイト企業への就職を目指すことは可能です。ただし、自分に合ったホワイト企業に就職するには、ホワイト企業とはどのようなものかを知る必要があります。支援サービスやOB・OG訪問などを活用し、多くの企業のなかから見極める必要があるでしょう。
また、厚生労働省では、若者の採用・育成に積極的かつ、労働環境などが優良な企業を認定する「ユースエール認定制度」を設けています。国に認定された優良企業は「ユースエール認定マーク」を使用できるため、マークがついている企業を探すのも一つの手です。
既卒ニートからホワイト企業に就職する方法については、「ニートからホワイト企業に就職するには?特徴や失敗につながる原因を解説」のコラムもご参照ください。
参照元
厚生労働省
正社員就職を目指す若者の皆さまへ
4.複数の求人サイトで情報収集をして応募する
複数の求人サイトで志望する業種・職種の情報を集めたら、自分の希望条件に合った仕事に応募してみましょう。求人を探す際は、「未経験歓迎」や「職歴不問」というように、条件を絞って検索するのがおすすめです。
求人サイトは、スマートフォンやパソコンを使っていつでも気軽にアクセスできるメリットがある一方で、応募から選考対策まですべて1人で行う必要があります。就職活動に慣れていない既卒ニートの方の場合、スケジューリングや応募書類の準備に手間取ってしまう可能性があるので、一度に応募する数には注意が必要です。
5.応募先企業の選考を受ける
応募先企業に履歴書をはじめとする必要書類を送付したり、求人サイトから必要事項を入力のうえ応募したりして、選考を受けましょう。企業によっては、書類選考・一次面接・二次面接・最終面接などの段階が設けられています。募集要項をよく確認し、選考段階の把握漏れがないようにしておきましょう。
面接の詳しい流れが知りたい方は、「面接の流れやマナーを場面別に解説!よくある質問も確認しよう」のコラムもあわせてご覧ください。
6.内定をもらう
選考後は、企業が設定した期間内に合否の連絡が届き、内定を獲得できれば労働条件通知書を提示されるでしょう。賃金や就業時間、契約期間などを含む労働条件が記載されているため、確認漏れや認識の相違がないよう念入りにチェックしてから入社の意思を伝えます。
もし不明点があれば、電話やメールなどですぐに企業の担当者へ連絡しましょう。お互いに納得したうえで雇用契約を結べるよう、疑問は早めに解消しておくことが大切です。
既卒の方が内定を獲得するコツは、「既卒者が内定をとるためのポイントを解説!新卒より厳しいって本当?」のコラムでも紹介しています。あわせて参考にしてみてください。
既卒ニートから正社員を目指す際におすすめの職種
ここでは、既卒ニートから正社員への就職を目指しやすい職種を紹介します。既卒ニートの方の仕事探しでは、社会人経験の有無が選考に響きにくい「未経験者歓迎」や「経歴不問」の求人が多い職種を選ぶのがおすすめです。
既卒ニートから正社員を目指す際におすすめの職種
- 建設作業員
- 営業職
- 接客業・販売業
- 製造業
1.建設作業員
建設作業員の仕事は、道路や河川の改修工事、宅地造成、マンション・ビル工事など、関わる事業によって内容が異なるのが特徴です。具体的な職業として、大工や土木作業員、鳶職などが挙げられます。なかには有資格者しかできない業務もありますが、現場作業は未経験から挑戦しやすく、働きながら技術を身につけられるでしょう。
キャリアアップに向けた資格取得支援制度が整っている企業もあるため、既卒ニートから着実にスキルを獲得したい方におすすめです。将来的には、現場監督やプロジェクトマネージャーなどとして活躍できる可能性があります。「建設作業員の仕事内容とは?平均年収や求人の特徴も解説」では、建設作業員についてより詳しく紹介しているので、ぜひご一読ください。
正社員
施工管理職
-
年収 396万円 ~ 612万円
-
未経験OK,賞与あり,昇給あり,諸手当あり
2.営業職
営業職は、顧客の要望に合う自社の商品やサービスを提案・販売する仕事です。顧客の悩みを聞き出したり、商品やサービスのプレゼンを行ったりする必要があるため、コミュニケーション能力に自信がある方に向いているでしょう。
営業職は学歴よりも人間性や傾聴力が求められる傾向にあるうえ、多くの業界で活躍の場が存在するため、未経験から正社員を目指しやすいと考えられます。詳しい仕事内容については、「営業職とは何をする仕事?業務の内容やメリット・デメリットを解説!」をご参照ください。
正社員
ソリューション営業
-
年収 480万円 ~ 768万円
-
未経験OK,諸手当あり
3.接客業・販売業
接客業・販売業は、顧客に商品やサービスを提供したり、顧客のニーズを満たすためにもてなしたりするのが主な仕事です。アパレルショップや飲食店、小売店、ホテルなど多岐にわたる分野で活躍できますが、いずれの業界でもコミュニケーション能力とホスピタリティが求められる傾向にあります。
多くの場合、就職の際に必須の資格はなく、選考ではポテンシャルや人柄が重視されやすいため、既卒ニートの方も正社員就職を狙いやすいでしょう。「接客業とは?どんな職種がある?必要なスキルや志望動機の書き方も解説」や「販売職の仕事内容とは?活躍できる場・向いている人について解説」のコラムでは、それぞれの仕事のやりがいについて紹介しています。あわせてご覧ください。
正社員
アパレル販売職
-
年収 300万円 ~ 420万円
-
大手企業,未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,昇給あり,諸手当あり
4.製造業
製造業は、素材や部品を加工・組み立てることで製品を作り出す仕事です。製造ラインの組み立て作業や、部品・製品に不備がないか確認する検品作業などの業務があります。作業がマニュアル化されていたり、ルーティンワークの傾向にあったりするため、実務経験を問わない求人が一定数あるようです。
ものづくりが好きで、コツコツと地道に取り組むのが得意な方に向いているでしょう。製造業の詳しい仕事内容については、「工場勤務がおすすめな理由とは?製造業の職種名一覧と働くメリットをご紹介」を参考にしてみてください。
正社員
製造スタッフ職
-
年収 313万円 ~ 399万円
-
未経験OK,賞与あり,昇給あり,諸手当あり
手あたり次第に応募せず「自分に合っているか」も重視しよう
既卒ニートからの就職を焦るあまり、職種や企業についてよく調べないまま手当たり次第に応募するのは避けるのが無難です。いざ面接となっても業界・企業研究が不十分では、採用担当者からの質問に答えられなかったり、明確な志望動機を考えられなかったりするリスクがあります。また、無理なスケジュールを組むと体調を崩してしまう恐れもあるでしょう。
ただ応募数を増やすのではなく、「社風や業務内容は自分に合っているか」「応募先企業でないといけない理由は何か」を考えて、一つひとつの企業に合わせた対策を徹底するのがおすすめです。
既卒ニートの方が就職を成功させるための7つのコツ
ここでは、既卒ニートの方が就職を成功させるために押さえておきたいコツを解説します。就活を始める前や就活中にも役立つ情報をまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
1.アルバイトやボランティアから始めてみる
いきなり正社員として就職するのが不安な場合は、アルバイトから始めてみるのがおすすめです。アルバイトの業務は正社員よりも比較的責任が軽いめなため、既卒ニートの方が「働くことに慣れる」ための環境としては最適といえます。アルバイトを通して特定の業界や職種への興味が生まれれば、正社員を目指すモチベーションにつながる効果も期待できるでしょう。
「ずっと部屋に引きこもっていて、働くのが怖い」という方は、ボランティアに参加してみるのも手です。複数人で行うボランティアであれば、他者とのコミュニケーションや集団行動の練習になるでしょう。社会とのつながりや仕事のイメージを掴む第一歩として有効なだけでなく、就職活動の際は「ボランティアに参加した」とアピールできるポイントにもなります。
アルバイトは期間を決めてから取り組もう
就職を目指す既卒ニートの方がアルバイトから始める場合は、あらかじめ期間を決めておくことが大切です。期間を設けないままだとフリーター生活が長期化してしまい、就職のタイミングを逃してしまう恐れも。「1年後には正社員として就職する」というように、最初に具体的な期限を定めてからアルバイトに取り組みましょう。
2.未経験から挑戦しやすい業界や職種に注目してみる
既卒ニートの方が仕事を探す際は、未経験からチャレンジしやすい業界や職種を重点的にチェックしてみるのがおすすめです。たとえば、ニーズの高まりによって人手不足が続いている運送・物流業界や、今後も安定した需要が見込まれる飲食業界などが挙げられるでしょう。
未経験者を積極的に採用する企業は入社後の教育体制が整っている傾向にあるため、充実した研修や資格取得支援などを受けやすい可能性も。仕事をしながらスキルや実績を積み重ねていけるのは、大きなメリットといえるでしょう。
どのような業界や職種に挑戦しやすいかは、「未経験でもできる仕事は?正社員として就職しやすいおすすめの業界・職種」のコラムをご参照ください。
3.ハローワークやジョブカフェを利用する
第三者のアドバイスを受けながら就活を進めたい方は、ハローワークやジョブカフェを利用してみましょう。ハローワークは国が運営する公共職業安定所で、求人紹介だけでなく窓口での職業相談や就職支援セミナー、職業訓練などを実施しています。全都道府県に設置されており、地元企業の求人を多く取り扱っているのが特徴です。
ジョブカフェは、若者の就職を支援するために設置された、カフェ感覚で立ち寄れる就職支援施設のこと。キャリアカウンセラーによるマンツーマンのカウンセリングや、就職に役立つセミナーなどを受けられます。ジョブカフェの支援内容は、「ジョブカフェはニートも利用できる?ハローワークとの違いとは」で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。
4.自治体や行政の就職支援サービスを活用する
既卒ニートの方は、自分が住んでいる地域の自治体や行政が運営する就職支援サービスを活用するのも手です。就職・転職エージェントのハタラクティブが調査した「若者しごと白書2024」によると、就職活動・転職活動を始めるときに「(3)就職/転職の相談、サポートしてくれる人がおらず非常に不安・やや不安」と答えたフリーターと正社員の割合は、いずれも50%を超える結果でした。
サービスの運営元によって支援内容は異なりますが、就職に関する悩み相談や面接対策、企業内研修、ビジネススキル講座などを実施している場合もあります。就活未経験者が安心して就職活動を行える支援サービスが充実しているので、不安がある既卒ニートの方は一度調べてみましょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
5.就職支援があるスクールで業務に役立つ資格を取得する
志望する業種や職種がはっきりしている既卒ニートの方は、業務に役立つ資格が取れるスクールに通う方法があります。一定の費用は掛かるものの、実務に即した学習や資格取得が目指せるため、卒業後は即戦力として活躍できるでしょう。
スクールを選ぶ際は、就職サポートがあるところを選ぶのがポイントです。求人紹介をはじめ、応募書類の書き方や面接対策などの支援も受けられるため、スムーズな就職が叶う可能性があります。
6.既卒ニートに特化した就職エージェントに相談する
よりきめ細かいサポートを受けながら就職活動を進めたい既卒ニートの方は、就職エージェントの利用がおすすめです。就職エージェントとは、民間企業が提供する就職支援サービスのこと。利用者との面談に基づいた求人紹介や選考対策、企業とのやり取り代行などのサービスを、専任のキャリアアドバイザーが一貫して行ってくれます。
対象となる年齢層や求職者の状況、求人情報の内容は就職エージェントごとに異なるため、自分に合ったサービスを選ぶことが重要です。既卒ニートから就職を目指す場合、「既卒向け」と明記してあったり「未経験可」の求人を多く扱っていたりする就職エージェントを選ぶと良いでしょう。
詳しい利用方法について知りたい方は、「転職エージェントの使い方を解説!利用時の基本の流れと賢く活用するコツ」のコラムをご参照ください。
7.応募書類の内容確認・面接対策を徹底的に行う
既卒ニートから正社員としての就職を目指すなら、応募書類の作成と面接対策に力を入れましょう。特に「既卒ニートになった理由」や「空白期間の過ごし方」は、履歴書で念入りにチェックされたり面接でよく聞かれたりするポイントです。自信をもって記入・回答できるように、採用担当者が納得するような答えを準備しておきましょう。
また、面接で「よくある質問」の回答を丸暗記するのは避けるのが無難です。回答を丸暗記してしまうと、面接本番に緊張で頭が真っ白になった際に、何も答えられなくなってしまう恐れがあります。「どうしても伝えたいこと」を中心に回答をざっくり考えておき、柔軟に答えられるように対策をするのがおすすめです。
「既卒就活の成功ポイント!プロによる面接対策のコツや実際の体験談をご紹介」のコラムでは、既卒の方の面接対策のコツを紹介しています。
既卒ニートからの就職は選考の事前準備が重要
就活に慣れていない既卒ニートの方は、選考前の準備を徹底して行うことが就職成功のカギです。選考対策が不十分だと、企業側に「働く意欲が低い」「うちじゃなくても良いのでは?」といった疑念を抱かれてしまう可能性があります。
入社意欲がしっかり伝わる志望動機を作成したり、自己分析で自分のアピールポイントを明確にしたりして、採用担当者にやる気や熱意がある姿を示しましょう。
既卒ニートの方向けの履歴書・職務経歴書の書き方
既卒ニートの方のなかには、「社会人経験がないから履歴書や職務経歴書が書けない…」と悩んでいる方もいるでしょう。ニート期間のある方が履歴書・職務経歴書で企業にアピールするためには、空白期間の説明を工夫し、就業意欲の高さを伝えることが大切です。
在学時から現在まで、アルバイトやボランティアの経験があるなら職歴欄に記入しても構いません。「今まで何をしてきたのか」という点でアピールポイントにつながります。これまでにアルバイト経験やボランティア活動の経験がない場合は、採用担当者が分かりやすいよう職歴欄に「なし」と記載しましょう。
空白期間中に取得した資格やスキルがある場合は、免許・資格欄に記載します。たとえば、「キャリア形成のため語学の勉強をしていた」などのアピールができれば、空白期間がマイナスイメージにつながりにくくなることも。資格取得に向けて取り組んでいる最中の方も、「来月の試験に向けて勉強中」と記載することで、物事に対して努力できる姿勢や意欲的な姿を示せるでしょう。
ニート期間を含んだ応募書類作成のコツが知りたい方は、「ニートの履歴書の書き方を例文つきで解説!就職活動を成功に導く方法とは?」のコラムもあわせてご覧ください。
既卒ニートの方が面接で空白期間について聞かれる理由
ここでは、企業側が空白期間について尋ねてくる主な理由をまとめました。既卒ニートの方が「空白期間に何をしていたか」と聞かれやすい理由を知り、面接官の意図を十分理解したうえで選考に臨みましょう。
既卒ニートの方が面接で空白期間について聞かれる理由
- 働く意欲があるかをチェックされているため
- 入社後すぐに辞めないかを確認されているため
- 応募者の人間性について探られているため
1.働く意欲があるかをチェックされているため
空白期間について聞かれる理由の一つは、働く意欲があるかどうかをチェックされているためです。正社員として就職していない期間があると、「本当に働く気があるのだろうか」「働き始めてもモチベーションを保てないのでは」と不安に思われやすい傾向にあります。
人材を募集している企業の多くは、働く意欲が高く、自主的に考えて行動できる人を求めているため、空白期間についての質問を通して応募者の意欲を判断していると考えられるでしょう。
2.入社後すぐに辞めないかを確認されているため
面接官が空白期間について尋ねてくる場合、「入社後すぐに辞めない人材かどうか」を確認されている可能性があります。企業は新しい人材を迎え入れるたびに採用コストや教育コストが掛かるため、なるべく長期的に働いてくれる人を採用したいと考えるのが一般的です。そのため、空白期間の質問を通して、長く働く意思や仕事へのモチベーションがあるかを確認していると考えられます。
「入社後どのように成長していきたいか」や「応募先企業で叶えたい具体的なキャリアパス」を伝えることで、長期的に働く意思をアピールできるでしょう。
3.応募者の人間性について探られているため
「応募者の人間性について知りたい」という企業側の意図から、空白期間に何をしていたのか質問される場合もあります。既卒ニートの方は就職の経験がないため、どのような人物なのかを示せる材料が少ないことが理由として挙げられるでしょう。
面接官は、空白期間の過ごし方をもとに応募者の内面や価値観を知ることで、社風や業務内容との相性を判断し、入社後のミスマッチによる早期離職を回避したいと考えている可能性があります。
次項で空白期間について聞かれたときの回答ポイントを紹介しているほか、「空白期間を面接で聞かれたら?『何もしてない』はOK?答え方や例文を紹介」では答え方の例文をまとめているので、あわせてご覧ください。
既卒ニートの方の面接対策!空白期間の7つの回答ポイント
ここでは、面接で空白期間について質問された際の回答ポイントを紹介します。内容をしっかり押さえ、自信をもって答えられるような対策を行いましょう。
1.空白期間については嘘をつかず正直に答える
空白期間の過ごし方を聞かれた際は、嘘をつかず正直に答えることが重要です。「特別な取り組みをしていないからマイナスなイメージになりそう」と経歴や空白期間について嘘をつくと、回答の辻褄が合わなくなり、面接官に不信感を抱かせる可能性があります。嘘をついて入社できたとしても、バレれば業務上のトラブルや信用を失うことにつながるでしょう。
空白期間に何もしておらず理由が答えにくい場合は、「空白期間の理由を上手く説明する方法とは?例文とあわせて解説」で例文を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
2.既卒ニートになった理由や反省点を説明できるようにする
既卒ニートになった理由や反省点は、自分の言葉でしっかり説明できるようにしておきましょう。反省点を分析したら、できるだけポジティブな表現への言い換えが大切です。「空白期間を経て今後の展望が見えた」「就職に対する考え方が変わった」などの答えで働く意欲があることをアピールすれば、面接官にも納得してもらいやすくなります。
3.空白期間をどのように過ごしていたか整理しておく
面接で質問された際に落ち着いて答えられるよう、空白期間の過ごし方や取り組みについては事前に整理しておくのがポイントです。空白期間に設定していた目標は達成できたのか、どのような考えをもって過ごしていたのかなどをしっかりまとめておけば、本番で予想外の質問をされても慌てず答えられるでしょう。
万が一、空白期間を上手く過ごせなかったとしても、失敗した原因を把握し、その反省を今後どのように活かしていくかを明示できると、前向きさが伝わりやすくなります。
4.空白期間を乗り越え就活を始めたきっかけを前向きに話す
空白期間について説明するときは、現状を乗り越え就活を始めたきっかけを交えて、前向きに話すと良いでしょう。「就職したい」というポジティブな意欲や熱意が、高評価につながりやすくなります。空白期間を乗り越えるために取り組んだことや努力したことは、できるだけ詳細にアピールするのがポイントです。
5.就職に対する熱意や入社後の目標をアピールする
空白期間に関する質問に答える際は、就職への熱意や入社後の目標も同時にアピールすることが大切です。既卒ニートからの就活では「仕事を続けられるのだろうか」と懸念されやすい傾向があるため、就職に対する熱意や明確な目標を伝えれば、面接官の不安を払拭できる可能性があるでしょう。
より説得力のある強い意志を伝えるためには、企業研究を徹底的に行い、応募先企業への理解を深めておくのがおすすめです。
6.空白期間が長い場合はその間に取り組んだことを話す
空白期間が長かった場合は、その間に取り組んだことについて話しましょう。たとえば、「目指したい職種に役立つ資格を取得した」「コミュニケーション能力を身につけるためにアルバイトをした」などの取り組みは、前向きなアピールとして効果的です。
空白期間が数年にわたる既卒ニートの方は、時系列順に分かりやすく説明しましょう。いつ・何をしてきたのかを段階的に伝えられるため、採用担当者も順を追って理解しやすくなります。
7.病気や怪我が理由の場合は問題なく働けることを伝える
病気や怪我が原因で空白期間があった場合、現在は問題なく働けることを必ず伝えるようにしましょう。休養していたことは、面接で正直に伝えて構いません。むしろ先に伝えておいたほうが、必要なフォローを受けられたり、非常時に協力してもらえたりする可能性があります。
企業は「長く働いてくれそうか」といった点を採用の判断材料にする場合も。「完治したため問題なく働ける」「療養中も勉強を続けていた」などの回答で、ポジティブな印象を与えられるようにしましょう。
半年程度の空白期間ならマイナスイメージになりにくい
明確に「いつまで」という期間は決まっていませんが、半年程度であれば、職歴に空白期間があってもマイナスイメージにはなりにくいとされています。というのも、一般的な就職活動の期間は3ヶ月ほど。半年程度の場合、「納得のいく就職先を探していた」「資格の勉強をしていた」などの明確な理由を説明できれば、「空白期間が長い」というイメージは抱かれにくいでしょう。むしろ、就職に対する熱意や意欲が高いと評価される可能性があります。
ただし、空白期間が長くなるほど就職の難易度が上がるのは事実のため、できるだけ早めに行動するのが就活を成功に導くカギといえるでしょう。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
既卒ニートからの就職はできることから始めるのが大切
「就職先が決まらず既卒ニートになってしまった…」「空白期間が長引いたため就職で不利になりそう…」といった場合も、就職に向けてできることから始める意識が大切です。いきなり正社員就職を目指すのは難しいと判断したら、ボランティア活動やアルバイトからスタートし、就職活動の本番に備える方法もあります。
業務に役立つ資格を取得したり、選考対策を徹底する時間に充てたりもできるため、焦り過ぎず、自分のペースでできることから取り組んでいきましょう。
「一人で就活を進めるのが不安」「面接で何を答えたら良いか分からない」という既卒ニートの方は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、ニートやフリーター、既卒者などの若年層に特化した就職・転職エージェントです。
専任のキャリアアドバイザーが求職者一人ひとりとじっくり面談を行い、適性や希望条件に合った仕事を厳選してご紹介します。未経験歓迎や経歴不問の求人を豊富に扱っているため、職歴に自信がない既卒ニートの方も就職を目指しやすいのが特徴です。
応募書類の添削や模擬面接の実施、企業とのやり取り代行など、応募から内定獲得まで全面的にサポートします。サービスのご利用はすべて無料のため、ぜひお気軽にご相談ください。
既卒ニートの方が抱える疑問や不安に関するFAQ
ここでは、既卒ニートの方が抱きがちなお悩みをQ&A形式で解決します。空白期間があることにより就職に対して疑問や不安を抱えている方は、以下で悩みを解決してから就活に挑みましょう。
既卒ニートの就活では、内定獲得までどれくらい掛かりますか?
平均的な就職活動の期間は3ヶ月程度とされています。ただし、就活を始める時期や希望する業種・職種によって期間は異なるため、あくまで参考としてとらえておきましょう。
このコラムの「周囲と比べず自分のペースで進める」でも述べたように、既卒ニートからの就活では、周りと比べず自分のペースで取り組むことが重要です。
既卒ニートからいきなり正社員に就職するのが怖いです…
いきなり正社員を目指すのが不安な方は、アルバイトから始めてみましょう。アルバイトは正社員と比べて自分のペースで働きやすく、業務の責任が重過ぎないというメリットがあります。
働くこと自体に恐怖心がある方は、地域のボランティア活動などを通して社会とのつながりに慣れていくのも手です。詳しくは、このコラムの「アルバイトやボランティアから始めてみる」をご一読ください。
既卒ニートから公務員を目指せますか?
公務員試験に合格すれば、既卒ニートから公務員になることは可能です。ただし、公務員試験は年齢制限が設けられています。上限は各自治体や職種によって異なるため、受けたい公務員試験の受験資格を調べたうえで早めに行動することが重要です。
既卒ニートから公務員を目指す方法は、「ニートから公務員になるには?試験の内容や面接のコツ、注意点を解説」をご参照ください。
既卒フリーターなのですが、このまま就職しないと厳しいですか?
既卒フリーターを続けていると、将来的に生活が厳しくなる可能性があります。正社員は勤務年数や実績に応じて給与が上がる傾向にありますが、フリーターは大幅な昇給や役職への昇格を見込めないことが一般的です。また、フリーターと正社員とでは生涯年収の差も大きいため、結婚や出産、引っ越しなどのライフイベントに余裕をもって対応しづらくなるでしょう。
フリーターを続けることのメリット・デメリットについては、「フリーターにはデメリットが多い!社会保険や税金について正社員と比較」のコラムで解説しています。
既卒ニートから就職後、仕事についていけるか不安です…
仕事に不安を抱いている場合は、研修制度が整っている企業や、自分の得意分野を活かせる仕事を探してみましょう。希望条件に合う企業を見つけるなら、就職エージェントの利用がおすすめです。就活や仕事に関する悩み・希望をもとに一人ひとりに合った求人を紹介してくれるので、自分にぴったりの仕事を見つけやすいでしょう。
就職・転職エージェントのハタラクティブでは、未経験歓迎の求人を多く取り扱っています。所要時間1分程度でできる無料の適職診断で自分に合った仕事も探せるので、お気軽にお問い合わせください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。