既卒の就活は厳しい?就職サイトやエージェントを使った就活のやり方!

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この記事のまとめ

  • 既卒の就活は新卒よりも厳しい実態があるものの、若手不足の影響で需要は伸びつつある
  • 就活において、既卒には「将来性がある」「入社時期に融通がきく」といった強みがある
  • 既卒は1人で就活するよりも、ハローワークやエージェントを活用するのがおすすめ
  • 面接では既卒になった理由を正直に答え、前向きに就活していることをアピールしよう

「既卒の就活は厳しいのでは?」「既卒で大手の企業へ就職するのは無理そう…」と不安に思う方もいるでしょう。既卒の就活は新卒よりも厳しい実態があるものの、需要が伸びているのも事実です。このコラムでは、既卒が就活で内定を獲得できるポイントや就活サイトの活用方法などを解説。また、ハローワークやエージェントを使った就活方法も紹介します。既卒の強みや中途採用枠を狙いやすい時期に注目しつつ、就活を始めましょう。

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就活における既卒とは

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就活における既卒とは、一般的に「学校(高校・大学・専門学校など)を卒業後、一度も就職していない人」を指します。正社員の経験がなければ既卒に該当するので、学校を卒業してからずっとアルバイトを続けているフリーターや、どこにも勤務していないニートも既卒です。
なお、既卒には明確な定義がされておらず、年齢制限もありません。しかし、企業によっては「卒業3年以内」「25歳まで」のように、既卒の定義を設けていることがあります。

既卒と第二新卒の違い

既卒と第二新卒の違いは「正社員として就職した経験の有無」です。既卒は今までに正社員就職したことのない人を指すのに対し、第二新卒は一度でも正社員として就職した経験がある人を指します。第二新卒の定義は企業によって異なりますが、一般的に「学校を卒業後、正社員として就職したものの、3年以内に退職した人」とする場合が多いでしょう。
既卒とは?新卒との違いや就活のポイントを解説!」では、既卒と第二新卒のほかに、新卒との違いについても解説しています。「それぞれの定義がよく分からない」という方は、ぜひご覧ください。

既卒就活の実態とは?

既卒者の就活は新卒者に比べて厳しいといわれることも。しかし、年齢が若ければ正社員就職に成功する可能性は十分にあります。この項では、既卒の就職活動の実態を解説するので、参考にしてください。

既卒の採用率は新卒よりも低い

既卒者は新卒者と比較すると、採用されにくい傾向があることは事実です。厚生労働省「令和3年3月大学等卒業者の就職状況」によると2021年3月の大卒者の就職率は96%。一方、同省「労働経済動向調査の概況 既卒者の応募可否および採用状況(p.14)」では、2020年度の新卒枠で「既卒を応募可能」とした企業のうち、採用したのは40%でした。卒業年度が若干異なるので直接的な比較にはなりませんが、新卒者が就活すると約9割の人が内定をもらえるのに対し、既卒者で内定をもらえるのは半数以下なのが実態です。

新卒が既卒に比べて採用されやすい理由

新卒が採用されやすいのは「前職の経験がないから教えたことを素直に受け入れられる」「一括採用をして教育コストを削減できる」といったメリットがあるから。特に、大手企業は新卒者をメインに一括採用するため、その分既卒は不利になりやすいでしょう。新卒の就活が上手くいかなかった場合、既卒として就活することを避けるために留年する人も稀にいるようです。

参照元
厚生労働省
令和3年3月大学等卒業者の就職状況を公表します
労働経済動向調査(令和3年8月)の概況

就活中の既卒は精神的に「厳しい」と感じやすい

既卒の就活が厳しいといわれる背景には、採用率の低さだけでなく、既卒であることの精神的な辛さも影響していると考えられます。既卒が精神的に「厳しい」と感じる理由は、以下のとおりです。

・就職を成功させた周囲と比べてしまう
・家族や友人との関係に影響する
・一人で就活を進めると悩みや不安がつきない

既卒であることで、就職活動だけでなく人間関係に悪影響が出る人もいます。友人が正社員だったり、親が正社員以外の働き方に理解がなかったりすると、日常的に窮屈な思いをしやすいでしょう。「既卒から正社員へ 体験談」では、既卒から正社員へ就職した人の体験談を紹介しています。既卒就活をどう乗り越えたか、体験談を参考にしてみてください。

既卒で応募できるか分かりにくい求人もある

求人のなかには、募集要項に既卒も募集しているかどうか明記していないものも多くあります。応募してみたものの、会社は正社員経験のある転職者を求めているため落とされた、という経験がある既卒者もいるでしょう。自分に合った求人を見つけられず、不採用が続くと精神的な苦痛にもつながります。

中途採用枠は転職者の持つ即戦力が期待される

既卒が中途採用枠で応募する場合、経験豊富な転職者がライバルになるため、即戦力になるかどうかが重視されます。中途採用枠は新卒枠に比べて採用予定人数が少なく、少しでも経験やスキルがある人を選びたいというのが企業側の理由です。即戦力を求めている求人の場合、社会人経験が少ない既卒者は不利になりやすい実態があります。

中途採用の募集時期は会社によって異なる

企業が中途採用で求人を出す理由は「事業拡大のための人員増加」「退職者が出たための補充」などさまざまで、すぐに働き始められる人を雇うのが目的です。そのため、志望する会社が中途採用をしていないこともあります。既卒者の就活スケジュールとは合わない場合もあるため、活動しにくいと感じることも少なくありません。

若手を求める会社には既卒の需要がある

ここまで、既卒就活の厳しさについて紹介してきましたが、企業によっては「若手の人材が不足しているから既卒を採用したい」と考えるところが増えているようです。既卒を採用したい背景には以下のような理由があります。

・新卒採用では人数を確保できなかった
・新卒の応募は大手企業へ集中する
・新卒で採用しても約3割は3年以内に辞めてしまう

若者の人口が減っているので、新卒採用で想定していた人数を確保できなかった企業は、既卒を採用したいと考えることも。また、新卒の応募が大手企業に偏りがちなため、特に中小企業では既卒の需要が高いようです。
さらに、厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況を公表します(p.5)」の離職率に関するデータによると、新卒で採用しても約3割の人は3年以内に辞めています。このような背景から、若い既卒の需要は伸びつつあるのです。

参照元
厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況を公表します

既卒は新卒枠で就活できる?

既卒者でも、新卒を募集している求人に応募できます。ただし、卒業後3年を過ぎると既卒と見なされない可能性があるため、早めに就活を始めるのがおすすめです。既卒の就職活動の実態は「既卒1年目の就活は厳しい?就職を成功させるポイントを解説!」でも解説しているのでご覧ください。

就活でアピールできる既卒の強みとは?

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新卒が内定を獲得しやすいものの、既卒には既卒なりの強みがあります。就活でアピールできる既卒の強みは以下のとおりです。

・熱意の高さで将来性を期待されやすい
・柔軟性があって企業側が育てやすい
・会社の希望する入社時期に合わせられる

若い既卒には、将来性も柔軟性もあります。社会人としての経験がなくても、「自社で育てていきたい」と考えて人員を募集している会社には歓迎されるでしょう。また、既卒は新卒と違い、学校の卒業を待ってから入社するという流れがないので、自分と会社の都合に合わせて入社できるのも強みの一つです。

既卒者におすすめしたい4つの就活方法

既卒者におすすめしたい4つの就活方法の画像

既卒におすすめの就活方法は、「就活サイトを利用する」「企業のWebサイトから直接応募する」などです。ここでは、各方法の概要とメリット・デメリットをご紹介します。

1.就活サイトを活用する

就活サイトは、好きなタイミングで求人を見られるため自分のペースで就職活動を進めることが可能です。また、自由に幅広い業界や職種の求人を探せるメリットもあります。
就活サイトを活用する際は「既卒向け」のサービスを選びましょう。新卒向けや転職者向けは既卒が応募できる求人が少ないため、避けるのが無難です。就活サイトには、アパレル・看護・介護・ITなど、業界に特化したサイトもあります。自分の希望に合ったサービスを選択すれば、就活を進めやすくなります。

就活サイトの注意点

就活サイトでは、自由に求人を見られる分、膨大な求人のなかから自分に合った企業を探さなければなりません。やりたいことが決まっていない既卒者は、就活サイトで求人を絞り込むのに時間が掛かる場合もあるでしょう。また、面接の日程は企業の採用担当者と直接やりとりをしなければならないので、スケジュール管理は自身でしっかりと行うことが必要です。

2.ハローワークやジョブカフェを利用する

既卒者は、ハローワークやジョブカフェといった公的な就職支援サービスの利用も視野に入れましょう。特に、ハローワークは地域独自の求人が多いため、「地元で就職したい」と考える既卒者におすすめです。なかには、新卒・既卒を対象にした新卒応援ハローワークや、既卒を含む15歳から34歳までの求職者を対象に就職支援をするジョブカフェもあります。わかものハローワークや地域若者サポートステーションなどもあるので、公式Webサイトのハローワーク等所在地情報から最寄りの施設を探してみましょう。

ハローワークやジョブカフェの注意点

ハローワークは無料で求人が掲載できるため、ブラック企業の求人が紛れている可能性があります。また、担当してもらう相談員の対応にバラつきがあることも。既卒者が就活でハローワークやジョブカフェを利用する際は、相談員に任せきりにするのではなく、自分なりに注意したり調べたりすることも忘れないようにしましょう。
ハローワークを利用したことがない方は「ハローワークの利用方法とは?初めて使うときはどうすれば良い?」を参考にしてください。

参照元
厚生労働省
新卒応援ハローワーク
ハローワーク等所在地情報

3.企業のWebサイトから直接応募する

既卒者は、気になる企業のWebサイトを随時チェックし、求人が出たときに応募するのも良いでしょう。普段使っている求人サイトに求人が載っていなくても、企業のWebサイトでは人員を募集している可能性があります。
また、「お問い合わせフォーム」から連絡をして応募できるか確認するのも手です。公に募集していなくても「良い人がいたら採用したい」と考えている会社もあるので、採用担当者に問い合わせてみましょう。

直接応募をする際の注意点

求人が出ていない企業へ問い合わせて応募をするのは、時間が掛かります。連絡をして会社がすぐに対応してくれるとは限らないからです。就活が長期化して年齢を重ねるほど、採用ハードルが高くなるため、既卒者は平行して就活サイトやエージェントで求人に応募することをおすすめします。

4.就職エージェントを利用する

就職・転職エージェントは就活を支援する民間のサービスです。アドバイザーがマンツーマンのカウンセリングを実施したうえで、一人ひとりに合った求人を紹介してくれます。また、履歴書や職務経歴書を添削してもらえるのも、就職エージェントの魅力の一つです。見落としがちな誤字脱字や敬語の使い方を発見してもらえるので、応募書類の書き方に自信がない既卒者は活用してみてください。

就職エージェントの注意点

就職エージェントでは、求人を紹介してもらえたり企業とのやりとりを仲介してもらえたりしますが、その分「自分のペースで就活できない」と感じる既卒者もいます。アドバイザーに任せきりにしてしまうと、「入社してみたら希望と違った」といった事態になりかねないので、注意しましょう。
就職エージェントとは?活用するメリットやデメリットを知ろう」では、就職エージェントについてさらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

既卒が就活を成功させるには何から始める?

既卒者が就活を成功させるには、「とにかく行動に移す」「自己分析をする」などの方法があります。何から始めれば良いか分からないという既卒者は、以下を参考にしてみてください。

1.既卒になった理由を明確にする

自分が「なぜ既卒になったのか」という理由を明確にしておくと就活に役立ちます。企業は応募者が既卒になった理由を聞くことで、「入社してもすぐに辞めないか」「強い意志で就活に臨んでいるのか」などを確認しているからです。「既卒として採用されるためにどのような努力をしているか」といったアピールも含められると、既卒のマイナスイメージも払拭できるでしょう。

2.とにかく行動する

既卒者は積極的に行動し、採用されるチャンスを逃さないことが大切です。「少しでも気になる業界は調べてみる」「関心のある企業が採用を実施していないか直接確認してみる」というように、行動次第で自分が応募できる求人は増やせます。また、積極的に行動していれば、企業から「就職に対して意欲的だ」「自分で考えて行動できる人材だ」と好印象を持ってもらえるでしょう。

3.自己分析をする

既卒として就活を成功させるには自己分析が欠かせません。自分をよく知り、就職活動でアピールできる強みを見つけましょう。企業のなかには、応募者の人となりや自社との相性、物事に取り組む姿勢を重視するところもあります。自分なりに心に残っていることや頑張ったことであれば、「自分の強み」としてアピールできるので、経験の内容は小さなことでもかまいません。
また、自己分析をして自己理解を深め、やりたいことが見つかれば就活の軸となり、活動しやすくなります。

適性検査や適職診断も受けてみよう

適性検査や適職診断では、Webサイトで質問に回答することで、自分の長所・短所や向いている仕事などが分かります。自己分析がうまくいかないという既卒者は、適職診断の結果を参考にするのも良いでしょう。

4.業界・企業研究をして仕事を知る

やりたいことがない既卒者は、まず業界・企業研究をして、世の中にどのような仕事があるか知ることから始めましょう。業界研究・企業研究のやり方には、以下のような例があります。

・志望業界専門の新聞や雑誌を読む
・業界団体のWebサイトをチェックする
・応募先企業のWebサイトや広報誌を見る
・お店やサービスを利用してみる

好きなことや趣味に紐付けて仕事を探しているうちに、やりたい仕事が見つかるきっかけになるでしょう。既卒の場合は、新卒と異なり会社説明会やセミナーなどの機会が少ないため、積極的に自分から調べる姿勢が大切です。

広い視野を持って就活する

就活では、自分のやりたいことだけでなく、自分の得意な分野に関係する業界や企業も調べてみましょう。なるべく広い視野で仕事探しをすれば、応募できる求人も自然と多くなり、その分採用されるチャンスも増えます。また、「将来はどうなっていたいか」という長い目線も含めて就活すれば、入社後のミスマッチ防止につながるでしょう。

5.仕事に役立つスキルを身につける

希望の業界や職種が決まっているのに、それに対して「アピールできることがない」という既卒者は、資格を取得したり職業訓練を受けたりして、仕事に役立つスキルを身につけるのも良いでしょう。面接を受けるまでに資格が取得できなくても、勉強していること自体をプラスに評価する企業もあります。

既卒が就活で気をつけるべき3つのこと

既卒の就活では、選考に臨む姿勢や求人の探し方で注意すべきポイントがあります。この項では、就活における3つの注意点をまとめました。

1.大手企業ばかりを狙わない

大手企業は新卒を大量に採用するため、既卒者にとっては難関です。既卒者が大手企業ばかりを狙うと就活が長引く恐れがあるでしょう。また、大手企業が中途採用を実施していても、スキルの高い転職者が求めていることが多く、社会人経験のない既卒者にとっては厳しいのが実態です。

2.ダラダラと就活を行わない

「今すぐ就職先を決めなくても大丈夫」「いつか就職できれば良い」と就活をダラダラと続けるのはやめましょう。就活期間は人によって異なりますが、基本的には3ヶ月程度といわれています。就活自体が未経験な既卒の人は、準備期間も含めて少し長めに考えておくと良いでしょう。応募から内定までは、1社あたり1ヶ月程度かかるようです。

3.就活前に必要な費用を確保する

就活では、スーツを用意したり電車で面接に行ったりと、お金が掛かります。事前に費用を確保すれば、安定した生活を送りながら就活することが可能です。就活に掛かる具体的な費用は「就活には10万円以上かかる?今から始めよう就活貯金!」で紹介しているので、あわせてご覧ください。

既卒者はいつから就活すべき?

転職市場には求人が増える時期があります。既卒者が中途採用枠に応募する際は、そのような時期を狙って活動するのもやり方の一つ。狙い目の時期は以下のとおりです。

年度が切り替わる1月~3月

年度が切り替わる前の3月は退職者が増える時期なので、求人数が増える傾向にあります。4月から入社してほしいと考える会社が多いため、3月中に内定をもらえるように進めるのがおすすめです。3月の内定を目標にするなら、既卒者は12月ごろから準備を始めるのが良いでしょう。

夏のボーナス後の10月~11月

夏のボーナスが出る6月〜7月以降には少しずつ退職者が出始めます。退職者の補充のために求人を出すのが10月〜11月のようです。この時期を狙う場合は7月から就活準備を始めましょう。12月に入ると年始年末がある関係で選考を一旦止める企業も多いため、早く就職したいと考える既卒者は、11月中の採用を目指すのがおすすめです。

既卒就活の面接対策のポイント

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既卒就活の面接を成功させるには、説得力のある志望動機を考えたり、よくある質問への回答を用意したりすることが重要です。

説得力のある志望動機を考える

既卒の志望動機は「この会社ならキャリアプランを叶えられる」「事業内容がやりたいことと合っている」といったように、自分と志望先の会社とのマッチ度の高さを主張すると説得力が増します。志望動機が曖昧だと「志望度が低そう」という評価につながりやすいので注意しましょう。

よく聞かれる質問は回答を用意する

既卒者は、「強みは何か」「入社したら何がしたいか」というような、よくある質問への回答を用意しておきましょう。本番で考えながら発言すると、矛盾が生じたり上手く回答できなかったりする恐れがあります。面接でよく聞かれる質問は「既卒者の面接でよく聞かれる7つの質問とは?成功させるポイントも紹介」で触れているので、ぜひチェックしてください。

就活で好印象な「既卒の理由」をアドバイザーが解説!

この項では、志望先の会社に「既卒の理由」を聞かれたときの回答のポイントをアドバイザーが解説します。

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ハタラクティブ キャリアアドバイザー:今澤 由起 (いまざわ ゆき)

2014年にレバレジーズへ入社し、ハタラクティブのキャリアアドバイザーとして、年間700件以上の若者の転職支援を担当している。
モットーは「求職者一人ひとりに働く楽しさを伝える」こと。一人でも多くの既卒者やフリーターの就職先を見つけるべく、求職者の声にしっかり耳を傾けながらカウンセリングを行っている。
「ハタラクティブを利用する既卒者のタイプは、大きく6種類に分けられる」と今澤さんは語ります。

【理由1】大手を中心に受けて内定を貰えずに卒業した

新卒の就活で100社以上受けたのに就職できなかった人たちは、メーカーや商社、金融関係などの大手ばかりを狙って就活に失敗した方が多いようです。既卒となった理由の伝え方によっては「何か問題があるのでは」と疑われる傾向にあるので、注意が必要だと今澤さんは指摘します。

「人気企業の選考では、求められる経歴やスキルが一段と上がり、倍率もグンと高くなります。答え方のポイントは、新卒での就活の問題点をきちんと振り返った内容を盛り込むこと。たとえば、『努力不足だった』『こだわり過ぎていた』といった反省点を盛り込むだけでも評価が上がります。そのうえで、『仕事について視野を広げた』とか『就職先に多くの条件を求めたのは間違っていた』などと伝えると効果的です」(今澤さん)

【回答のポイント】正直かつ明確に答えるのが大事

既卒になった理由は、正直に答えましょう。正直に答えると採用されにくいのではないかと不安になる既卒者もいるようですが、反省の姿勢を見せれば問題ありません。
重要なのは「既卒になったことをどう考えているか」「その経験から何を得たのか」。採用担当者が知りたいのは、あなたの姿勢や考え方です。就活の失敗を「本当にやりたいことが分かった」「キャリアプランが明確になった」と前向きに捉えている人は、「失敗から乗り越えられる人材だ」と評価されるでしょう。

回答例

「新卒時には大手金融業界に絞って就活していましたが、なかなか上手く行かず、現在も既卒として就活を続ける結果となってしまいました。今では、社会人としての経験がないにもかかわらず、人気の高い業界にこだわり過ぎた点を反省しております。現在は視野を広げ、アルバイト時代に培ったコミュニケーション能力を活かして営業職としての就職を目指しています。」

【理由2】新卒のときに就活に力を入れていなかった

「新卒の就活で数社だけ応募して選考に進めなかった、面接に落ち続けて既卒になってしまったという方は、『当時何も考えておらず、適当に就活していたら失敗しました』や『就活のモチベーションが上がりませんでした』のように答えるのは控えましょう。
アルバイトやサークル活動など、就活以外に取り組んでいたことがあれば回答に入れ込んでください。そうすることで、新卒の就活には情熱を傾けられなかったものの、ほかのことに打ち込む熱意があったとアピールできます」(今澤さん)

【回答のポイント】就職への努力をアピールしよう

既卒の就活では、就職に向けて努力していることを具体的にアピールしましょう。たとえば、「新卒の就活では行動力が足りなかった」という人は、「就活イベントには必ず参加している」といったアピールで積極性を説明します。そのほか、「スキル不足を補うために資格の勉強をしている」といったアピールも努力として評価されるでしょう。

回答例

「正社員として働く自信がなく、就活には消極的で既卒になってしまいました。現在は卒業と同時にはじめた飲食店でのアルバイト経験を活かして、接客業・販売業を中心に就活を行っています。今後は内定がいただけるまで諦めず前向きに行動したいと思います。」

【理由3】アルバイトに熱中し過ぎていた

アルバイトに熱中し過ぎていた既卒者は、学生時代、どのようにアルバイトを頑張ったのか、実績を交えて具体的に伝えることがポイントだという今澤さん。

「たとえばバイト先のお店の規模やスタッフの人数、一週間の勤務日数。リーダー経験があるなら、何人くらいをまとめていたのかなど、就活まで手が回らなかった理由を混ぜ込んでください。ただ遊んでいて就活しなかったわけではないことを伝える大切な材料になります。正社員経験がない既卒者は、アルバイトで培ったことをしっかりアピールしましょう」(今澤さん)

【回答のポイント】仕事で活きる経験は積極的に伝える

既卒の就活では、アルバイト経験が応募先企業で活かせそうであれば、積極的にアピールするのがおすすめです。たとえば、営業職を志望する場合、飲食店のホールや販売職で得た接客スキルは評価される可能性が高いでしょう。アルバイトは職歴とは認められませんが、ポテンシャルをアピールするには有効です。

回答例

「大学時代は居酒屋チェーンのアルバイト副店長として、約10名のスタッフをまとめ、週4日、正午から夜12時ごろのシフトで2年間働いていました。奨学金の返済が始まったこともあり、せっかくの新卒採用という機会を棒に振って既卒になってしまったことは、非常に後悔し、反省しております。現在はアルバイトでの副店長経験で培ったコミュニケーション力や判断力を活かして、企画職に就きたいと考えています。」

【理由4】単位に追われて就活がままならなかった

大学1年〜3年生にかけて遊びやサークル活動などを優先して授業にあまり出ていないと、4年生で多くの単位を取る必要が出てきます。それが原因で就活に手が回らず、既卒になってしまったのがこの理由です。

「『なぜ新卒で就職しなかったのか?』と聞かれたときは、何に熱中して大学に通えなかったのか、4年生でどのくらいの頻度で大学に通っていて就活できなかったのかを、できるだけ明確に伝えることがポイント。過去は変えられないので、遊んでいたから1年〜3年生で大学に行っていなかった、と正直に答えても良いのです。大切なのはその後。4年生でどれだけの単位を週何日、何限から何限まで大学に通って取得しなくてはならなかったのか。それを現在、どう思っているのかを詳しく説明してください」(今澤さん)

回答例

「大学3年までサークル活動やアルバイトに熱中して、学業をおろそかにしてしまいました。そのため4年の就活時期に50単位以上取らなくてはならず、週5日、朝から夕方まで授業に出ていて就活に専念できず既卒になってしまいました。
入学から就職について考えるべきだったのですが、計画性を持たず大学生活を過ごしてしまい反省しております。今後はサークル活動やアルバイトで身につけた経験を少しでも活かしながら、新しいことにも積極的に挑戦し、いち早く御社の売上、事業に貢献できる人材になれるよう尽力してまいります。」

【理由5】家庭の事情で断念した

経済的な問題や家族の介護など、家庭の事情で学生時代に就活ができなくなり、既卒になったという理由もあります。

たとえば親の介護で就職活動ができなかった場合、具体的な病状やご自分で介護しなければならなかった理由、介護期間、介護方法などを答えるようにしてください。介護や経済的な問題は、命や暮らしに関わるとても重要なことです。その重要性は、会社側も分かっているので、既卒になった理由として納得感があります。そうした事態にまっすぐ向き合ったことは、信頼感や高評価につながります」(今澤さん)

回答例

「大学4年のときに父が脳梗塞で倒れ、後遺症で半身マヒになりました。妹がまだ中学生で、母は仕事があったため、私が自宅で約1年間、父の介護をしていました。トイレの介助から食事の用意、ヘルパーさんの手配まで行っていたなか、就活ができない状態が続き、新卒として就職できませんでした。
この度、父が施設に入り自宅で介護する必要がなくなったため、既卒として就活をしています。社会人として後れを取っているため、入社となった際には人一倍努力し、いち早く御社に貢献できるよう、仕事に励みたいと考えています。」

【理由6】夢を追っていた

歌手やスポーツ選手など、新卒の就活時期に夢を追っていて、既卒になった人もいるでしょう。「なぜ新卒で就職しなかったのか?」に上手く答えるコツは、夢を諦めた決意をしっかり伝えることだと今澤さんは話します。

「企業が確認したいのは、本当にその夢を諦めたのかどうか。内定を出した人材が、入社後『やっぱり夢を諦められません』といって辞めてしまったら、会社にとっては大きな痛手です。だから夢に見切りをつけたことを、聞かれる前に伝えるぐらいの姿勢が必要です。
夢を断念した理由は人それぞれですが、『夢を趣味として続けていく』といい切ったり、『環境が変わって夢を追う気がなくなった』と伝えたりすると、企業からの安心を得られるでしょう。また、期限を設けて夢に取り組んでいた方には、企業が好印象を抱く傾向にあります。だらだらせず、目標達成のために期限を切って動く。それは仕事にも通じますね」(今澤さん)

回答例

「学生時代はプロミュージシャンを目指して音楽活動に熱中していたので、就職は考えていませんでした。しかし卒業後、音楽活動で生計を立てること、そして音楽を仕事にする厳しさを身を持って知りました。また、音楽仲間がどんどん就職し、音楽で食べていくことへの情熱も徐々に薄れていきました。
今となっては、仕事と趣味を分けて考えられずに既卒になったことを後悔しており、もっと早く就活すべきだったと反省しております。音楽活動は今後、趣味として続けていきたいと考えています。今までの甘えた環境から抜け出し、なるべく早く御社のシェア拡大に貢献できる人材になれるように努めてまいります。」

アドバイザーから既卒で就活する方へアドバイス!

最後に、就活アドバイザーの今澤さんから既卒として就活中の方へのメッセージをご紹介します。

就職を諦めないで!一歩踏み出せば未来が開ける

「卒業後のブランクをマイナスだと捉える会社も一部あります。それでも、人生で少しぐらい職歴に空白があることは致命的な傷にはなりません。既卒の皆さんはまだ若いので、一歩踏み出せば未来が開けます。

就職・転職エージェントのハタラクティブでは、皆さんが既卒になったことを決してマイナスと捉えません。じっくりお話をうかがったうえで、求人の選び方や履歴書の添削、面接対策など、あなたの就活を丁寧かつ強力にサポートします。
面接対策では、就活アドバイザーが複数のご利用者に向けて行う『合同タイプ』と『マンツーマンタイプ』があるのが特徴。そこでは、『なぜ新卒で就職しなかったのか?』といった答えにくい質問も、企業の面接傾向や好みに詳しいアドバイザーが一緒になって考えます。
その結果、多くの既卒の方が質問にうまく答えられるようになりました。そういったサポートを積み重ねることで、ハタラクティブには既卒の方が正社員として就職した実績が豊富にあります。

就活の面接では、厳しいことをいわれる場面もあるでしょう。でも諦めないでください。そんなあなたを理解して求める会社は、きっとあるはずです」(今澤さん)

既卒の就活に関するお悩みQ&A

ここでは、既卒の就活に関するよくあるお悩みをQ&A方式で解決していきます。

既卒ってどういう状態のこと?

既卒とは、高校や大学、専門学校などを卒業後、一度も就職していない状態の人のこと。正社員経験のないフリーターやニートも既卒となります。既卒には決まった年齢制限がありませんが、多くの企業は「学校を卒業して3年以内の人」を既卒と扱うようです。既卒や新卒について詳しく知りたい方は「既卒とは?新卒との違いや就活のポイントを解説!」をご覧ください。

既卒で正社員になりたいけど無理?

既卒から正社員を目指すことは可能です。既卒は求人や応募人数の少なさから、就活が厳しいといわれることもありますが、求人によっては、経験よりも若さやポテンシャルを重視している会社もあります。既卒の就活方法は、このコラムの「既卒者におすすめしたい4つの就活方法」で解説しているため、あわせて参考にしてください。

就職せずに既卒になってしまい将来が不安…

既卒になったからといって、この先就職できないわけではありません。既卒は、いつでも入社できる」「失敗経験がある」といった新卒にはない強みもあります。既卒としての強みと自分の強みを面接でアピールできれば、企業への好印象につながるでしょう。既卒の強みを詳しく知りたい方は、このコラムの「就活でアピールできる既卒の強みとは?」をご覧ください。

既卒1年目の就活方法は?

ポテンシャルを重視している求人に注目して就活を進めましょう。企業によっては、新卒として応募できる求人もあるので、求人は幅広く探すことを心掛けてみてください。なお、新卒枠での応募は年齢が若いほど有利になる可能性があるため、少しでも早く就活を始めましょう。効率良く活動を進めるなら、ハタラクティブの利用がおすすめ。20代の既卒を対象にしており、ポテンシャル重視の採用を行っている企業もご紹介しています。

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