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理系の既卒者は就職できる?就活成功のためのコツを紹介
更新日
理系の既卒フリーターです。専門分野を活かした就職先はあるのでしょうか
理系の大学を卒業しましたが、就職せずなんとなく既卒フリーターになってしまい2年が過ぎました。今になって正社員として就職したいと思うようになったのですが、理系出身を活かした就職はできるのでしょうか?
理系の大学で学んだ専門分野をそのまま活かせるとは限らないものの、理系だからこそ身についたものを活かして就職することはできます。企業が何を求めているかを知り、自分の能力を活かして内定を勝ち取りましょう。
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就活アドバイザーに詳しく聞いてみました!
「理系の既卒も正社員として就職できる?」と不安を抱えている方も多いでしょう。専門知識をはじめ、理系出身の人材がもつ物事の考え方や取り組み方などを求めている企業は少なくありません。理系の強みが活かせる職種や業界を選べば、効率的に正社員を目指せるでしょう。
このコラムでは、理系の既卒が就職するためのコツやおすすめの業界などについて、就活アドバイザーに聞いてみました。
理系の既卒は就職できる?
結論から述べると、理系既卒者の就職は十分に可能です。しかし、新卒や第二新卒と比べると、大学卒業後に空白期間がある既卒の就職難易度はやや高くなる傾向にあります。ここでは、既卒の意味や理系既卒者の就職先についてまとめたので、就職を考えている理系出身の既卒の方はご一読ください。
既卒とは
既卒とは、大学や大学院を卒業後に就職した経験がない人を指します。明確な定義はないものの、大学卒業後1〜3年程度の人を表すのが一般的です。在学中に内定がもらえなかったり内定を辞退したりして卒業後も就職活動を続けている既卒者を、就職浪人と呼ぶこともあります。なお、第二新卒も大学卒業後1〜3年程度の人を指していますが、就職した経験があることが既卒との違いです。
既卒者を新卒枠で受け入れている企業もある
既卒の場合も、就職活動で新卒枠採用枠に応募できる可能性があります。厚生労働省の「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!」によると、2007年に青少年雇用機会確保指針が定められ、大学卒業後3年以内の既卒者も新卒枠に応募できるよう通達が出されました。
そのため、既卒者も十分な雇用の機会が得られるよう、新卒の応募枠を広げる企業が増えています。厚生労働省の「労働経済動向調査(令和5年8月)の概況 (3)既卒者の応募可否及び採用状況(p.10)」によると、2022年度は、「既卒者も新卒枠に応募可能だった」とする企業は70%にのぼりました。このように、既卒者も新卒の就活生と同じく、豊富な選択肢から求人を選べるようになりつつあります。
参照元
厚生労働省
3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!~「青少年雇用機会確保指針」が改正されました~
労働経済動向調査(令和5年8月)の概況
既卒の就活事情
既卒の就職活動は、理系・文系を問わず一般的に「既卒枠」「新卒枠」で行うことになります。しかし、新卒枠への応募条件は企業によって異なり、なかには「既卒2年以内」といった厳しい条件を設けているところも。また、大学卒業後4年以上経っている既卒を新卒枠として採用する企業は少ないようです。
さらに、既卒の空白期間が長くなるほど就職難易度は上がっていき、年齢を重ねることで応募可能な企業も減少してしまいます。自分が望む就職を叶えるためにも、まだ就活を考えていない既卒者はなるべく早めに就活を行うことが重要といえるでしょう。
既卒は中途採用枠で応募するのも一つの手
既卒枠や新卒枠での就職活動が難しいなら、中途採用枠に応募することも可能です。中途採用枠にも「未経験歓迎」や「学歴不問」といった求人があるため、理系の職業にこだわらず、新しい分野にチャレンジしてみるのも良いでしょう。ただし、未経験可の求人は若い人材を育成する目的で募集している企業も多いことから、早めに就活を始めることをおすすめします。
理系学部の主な就職先
理系大学の既卒から正社員になるには、学部によって適した就職先を知り、有利になりやすい仕事を選ぶのがおすすめです。以下で、それぞれの学部に適した就職先をまとめました。
理学部
物理や科学、数学などが学べる理学部では、専攻科によって研究内容が活かしにくい場合があります。ただし、データや数値を扱う金融業界や学んだ分野に特化したメーカーといった就職先を選べば、学んだことを活かして働けるでしょう。
工学部
工学部出身の場合は、ものづくりにおける知識やスキルが活かせる就職先を選ぶことが多いようです。たとえば、電機や機械メーカー、建設といった業界や研究職、エンジニアといった職種などがあるでしょう。
薬学部
薬学部出身者の就職先には、製薬メーカーや調剤薬局、ドラッグストアなどがあります。また、薬学部には4年制と6年制があるのも特徴です。6年制では薬剤師の国家試験が受けられるので、資格を取得できれば病院勤務や研究職など、就職先の幅も広がるでしょう。
農学部
農業工学や農業経済学、資源生物化学などが学べる農学部の就職先には、食品メーカーや農協、化粧品メーカーなどがあります。専攻した分野に関する商品やサービスを扱う企業の営業職や技術職などに就職すれば、働きながら専門知識を活かせるでしょう。
既卒から理系の強みを活かして専門職に就職できる?
理系の既卒者が専門職として就職することは可能であるものの、募集条件の厳しさから狭き門であるといわれています。
研究職や研究開発職の求人は限られており、採用人数も少ないことが多いです。さらに、募集条件のハードルも高いといわれています。たとえば、「修士以上」「博士以上」を必須条件にしたり、学科を指定したりする企業も多く、難易度の高い就職活動となりやすいようです。
なかには、若く柔軟性がありポテンシャルの高い学部卒を採用する企業もありますが、新卒採用で募集していることが多いので、既卒からの就職は難しい場合もあるようです。既卒から専門分野に関連した職業を目指す場合は、比較的求人の多い技術職がおすすめといえます。
理系の既卒者が就活を成功させるコツ
理系の既卒者が就職活動を成功させるためには、柔軟な考え方や広い視野をもって積極的に行動を起こすことが重要です。ここでは、就活成功のコツについて詳しく解説します。
専門分野以外での理系の強みを探す
理系大学を卒業した既卒者が就職活動中にアピールできるポイントは、「論理的思考力」です。研究や論文作成を通して身についた論理的な考え方や、合理的に物事を進める力は、多くの企業が求める能力といえます。
どのような仕事でも、設定された目標やゴールに向かって業務をこなしていくもの。理系の大学を卒業した場合は、効率の良い方法や業務の改善点を多角的に分析し、行動できる能力が企業に評価されやすいでしょう。理系学生ならではの考え方や強みをアピールすることで、専門分野だけでなく未経験の分野に挑戦する場合も高評価を得られる可能性があります。
なるべく早めに就活をはじめる
理系の既卒者が就職を目指すなら、なるべく早いうちに就職活動をはじめましょう。先述したように、既卒者を新卒枠で雇用する企業が増えているものの、多くの場合は大学卒業後3年以内であることが条件です。また、既卒枠を設けている企業も少なく、卒業後の経過年数が長いほど就職が難しくなる恐れもあります。就職の成功率を上げるためには、早めに行動することがポイントとなります。
職種を広げて考える
理系の既卒の方は、就職先として専門分野以外の企業への就職も検討してみると良いでしょう。理系・文系に限らず、大学で習得した論理的思考力や分析力といったポータブルスキルは、ほかの分野で十分に活かせます。特に理系の既卒者は、先述したように、技術職の分野で求められることが多いようです。就職活動の際には、理系の専門職にとどまらず、以下のような職種にも目を向けてみると良いでしょう。
- ・生産、製造技術…生産ラインの管理、構築など
・機械設計…自動車や家電といった機械製品の設計
・営業技術…専門的な知識を活かした営業活動(技術職を兼務する場合もある)
また、専門性にこだわらず就活を行うなら、大学卒業後すぐに始めるのが無難といえます。後々別の職種にキャリアチェンジする可能性も考慮すると、若いうちが有利です。
大手企業にこだわらない
就職先は大手企業や有名企業のみに絞らず、広い視野をもって選択しましょう。理系既卒者のなかには、大企業にこだわって就職活動をする方も多いようです。しかし、大企業への就職が必ずしも安心できるとは限りません。
中小企業やベンチャー企業などでは、優秀な理系既卒者を求めていることもあります。企業選びに迷っている方は、企業規模や知名度にとらわれず、多様な企業に目を向けてみることをおすすめします。自分のスキルや適性に合った企業が見つかり、成長のチャンスが広がる可能性もあります。
既卒になった理由を明確化する
面接で既卒である理由を説明できるよう、「なぜ既卒になったのか」を明確にしておきましょう。理系・文系に限らず、既卒者が就職活動をする際は「大学卒業後の空白期間に何をしていたのか」を面接で聞かれることも多いでしょう。企業側は、この返答内容によって既卒者がどのような信念をもって就活に挑んでいるのかを判断します。
たとえば、「夢を叶えるために資格の取得や専門性のある勉強に取り組んでいた」「異文化に触れ経験値を積むために留学をしていた」といった内容なら、企業側に好感を与えられるでしょう。
しかし、「特にやることがなかった」「何となく過ごしていた」といった返答をしてしまうと、「就職への意欲がない」と判断され、不採用となる可能性が高くなることも。就職への思いをしっかり伝えるためにも、反省の気持ちや働くことへの意欲などをポジティブに述べましょう。
インターンも検討する
既卒の空白期間に、インターンとして働くのもおすすめです。インターンには「短期型」と「長期型」があり、一定の期間内で職業経験を積めます。インターンは一般的に学生を起用する企業が多いものの、既卒者を対象とする企業も少なくありません。
先述したように、大学卒業後の空白期間の過ごし方は既卒者にとって重要です。就職活動やアルバイトだけでなくインターンでの経験を伝えられると、より熱意をアピールしやすいでしょう。
既卒やフリーターが参加するインターンについては、「フリーターがインターンに参加するのはあり?参加のメリットとデメリット」のコラムをご一読ください。
既卒者であることを強みに変えよう
大学や大学院で専門性のある分野を学んできた理系既卒者は、企業によっては「学ぶ意欲がある」と判断されて歓迎されることもあります。
企業に採用したいと思わせるには、これまで勉強してきたことや経験などを具体的に伝えることが重要です。「自分の強みを活かして御社に貢献したい」としっかりアピールできれば、好印象を与えられるでしょう。
理系が就職しやすい3つの業界・職種
理系の方が就職しやすい仕事には、人材が不足している業界が多いのもポイントです。ここでは、理系出身の既卒から就職しやすい3つの業界や職種を解説します。
1.医療系
医療系は資格が必要な職種が多いため、高収入を期待できる可能性があるでしょう。医師・看護師の場合、国や都道府県などが運営する病院に所属すれば、「公務員」と見なされます。「高収入を得たい」という方や安定志向の方におすすめです。
また、医療・福祉系は人手不足の業界といわれています。そのため、医療関連の大学を卒業している理系既卒者の場合は、就職先として狙い目であるといえるでしょう。
2.IT業界
IT業界は人材不足が深刻化していることから、既卒者や未経験者も積極的に採用しているのが特徴です。入社後にプログラミングの知識が学べる研修を実施している企業も多く、大学でITに関わる学部に通っていなかったとしても、十分に就職できる可能性があります。
また、情報処理系の既卒者を採用している大手企業も見受けられるため、理系にとって就職を目指しやすい業界です。
正社員
フルスタックエンジニア
-
年収 660万円 ~ 1,020万円
-
諸手当あり
3.研究職
研究職は、理系既卒者の方が大学で学んだ知識や技術、経験を活かせる職種です。もし、大学卒業後も継続して研究を続けているなら、研究職への就職を目指してみるのも良いでしょう。
ただし、研究・開発職は募集枠が少なく、競争率が高い業界であることも事実。これまでの実績や研究結果など、企業側にアピールするポイントをしっかり準備しておくことが重要です。
理系既卒者から就職しやすい職種を知りたい方は、「理系の就職先はどんな職種?文系との違いや学部卒と院卒の差を解説」のコラムもあわせて参考にしてみてください。
理系・文系を問わず既卒から就職しやすい仕事
理系・文系問わず、既卒から就職しやすい仕事も多く存在します。「理系既卒者として学んだ知識を仕事に活かすのは難しい?」と悩んでいる方は、以下のような業界や職種を検討してみるのもおすすめです。
営業職
営業職は、人柄やコミュニケーションスキルなどを重視する職種です。そのため、専門性は必要ないことが多く、未経験から十分に正社員を目指せます。また、扱う商材や商談内容によっては、大学で学んだ専門知識や理論的な思考力が活かせることも。このように、理系既卒者がもつ特性や得意分野が活かせる場合は、やりがいをもって営業職に挑めるでしょう。
正社員
セールス/マネージャー
-
年収 474万円 ~ 758万円
-
賞与あり,昇給あり,諸手当あり
サービス業
接客や販売などを行うサービス業も、学歴・職歴などを問われにくく、未経験から正社員を目指しやすい職種です。過去にアパレルショップや飲食店などでアルバイトをしていた方は、選考で経験をアピールできます。また、現在アルバイトとしてサービス業で働いているなら、アルバイトから正社員登用を目指すのも一つの手。すでに現場で経験を積んでいるので正社員登用後も長続きしやすく、ミスマッチも起こりにくいといえるでしょう。
正社員
若手総合職
-
年収 337万円 ~ 472万円
-
残業少なめ,賞与あり,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
エンジニア
先述したとおり、エンジニアをはじめとするIT関連職は人手不足であることが多く、経験やスキルがない場合も挑戦しやすい仕事といえます。また、大学でIT分野の勉強や研究をしたり、ITパスポートや基本情報処理技術者などの資格を取得したりした場合は、即戦力としての能力をアピールできるでしょう。一つのことに集中して取り組むことが好きな方や、周囲に対する観察力がある方などにも向いている職種といえます。
正社員
エンジニア
-
年収 310万円 ~ 479万円
-
大手企業,未経験OK,残業少なめ,学歴不問,安定的な仕事,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
「既卒が就職しやすい業界とは?就職のコツも解説」のコラムでは、既卒から就職を目指す方におすすめの業界や、就職活動のコツをご紹介しています。こちらもあわせてチェックしてみてください。
理系既卒の就活で大切なこと
理系既卒の就職活動で大切なことは、長く働きたいと思える企業を選ぶことです。ここでは、自分に合った企業を見つけ、効率的に就職活動を進めるために大切なことについて解説します。
自己分析を行う
理系既卒の方が就職活動を成功させるには、自己分析を行って自分の適性や強みを見極めることが大切です。興味のあることをはじめ、「どんなときにやりがいや喜びを感じるか」「どんなときに辛いと感じるか」「これだけはどうしても譲れないこと」など、自分の経験や気持ちを書き出し、客観的に整理しましょう。自己分析を行うことで自己理解が深まり、適性に合う仕事や強みを活かせる仕事が見つけやすくなるといえます。
自分の強みを気になる業界や職種でどう活かせるか考えよう
大学・大学院で学んだ専門分野以外へ挑戦する場合も、専門分野を学ぶなかで身についた論理的思考力や合理的な考え方など、理系既卒の方がアピールできる点はあります。
応募書類や面接で採用担当者の高評価を得るためには、志望した企業で自分の強みをどのように発揮でき、活かしていけるのかを簡潔に説明することが大切です。自己分析を丁寧に行い、強みや適性をきちんと述べられるように考えをまとめておくと良いでしょう。
企業研究を行う
自己分析で強みや適性、価値観を整理できたら、企業研究を行い自分と合う企業を見つけましょう。企業研究とは、求人情報や企業のWebサイト、業界内での立ち位置などから、その企業の社風や強み、求める人材像を知る作業のこと。企業や業界の特徴や求める人物像を見極め自己PRすることが、就職成功への近道です。
企業を選ぶときは待遇や福利厚生もチェックしよう
企業を選ぶときは、仕事内容だけでなく待遇や福利厚生も確認しておきましょう。ただし、「月収●●万円以上」「完全週休2日が良い」など条件を多く盛り込んでしまうと、選べる求人が少なくなってしまう恐れも。自己分析の結果をもとに、「給与額よりも休日が重要」「平日に休みたいからシフト制が良い」というように譲れない条件を定めておきましょう。
応募書類は丁寧に書く
理系既卒者が履歴書を書く際には、採用側に好印象を与えられる内容に仕上げましょう。採用側は文書作成能力や書類上でのマナーといった基本的なスキルが備わっているかどうかを見ています。書面だからと気を緩めず、真摯な姿勢で履歴書を書くことがポイントです。
履歴書に記載する文字は、一文字ずつ丁寧に書きます。誤字脱字がないか、履歴書自体に汚れはないかなどの細かいチェックも重要で、顔写真は、3ヶ月以内に撮った新しいものを用意しましょう。また、他社で使用した履歴書の使い回しは厳禁です。記入時の日付欄にも注意してください。
履歴書の書き方については、「既卒の履歴書はどれがおすすめ?書き方のポイントや自己PRの例文も紹介!」のコラムでも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
既卒の就活で迷ったら就職エージェントを活用しよう
理系既卒からの就職活動について、「上手くいくだろうか」と不安を抱いている方もいるでしょう。就活に行き詰まったら、1人で悩まず就職・転職エージェントを利用してみるのがおすすめです。ここでは、就職・転職エージェントの概要や、利用時のメリットなどを紹介します。ぜひ検討してみてください。
就職エージェントとは
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既卒が就職エージェントを利用するメリット
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その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
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