既卒は中途採用を選ぶべき?新卒との違いや就職成功のコツをご紹介!

既卒と新卒で、扱われ方に違いはありますか?

理工学系の学生ですが、就活と論文の両立が難しく、就活に時間を割いていると卒業が危ぶまれる状況です。卒業してから既卒として就活することも考えていますが、「採用する企業にとって既卒は中途と同じ扱い」という話も聞きます。実際、既卒と新卒はそこまで扱いが違うのでしょうか?

企業にもよりますが、既卒は中途採用者と同じ扱いとなるのが一般的です。新卒と既卒では、「面接での質問」「企業があなたを判断する基準」「入社してからの扱い」などに違いが出ます。その違いは、将来的に、年収にも大きく響く可能性があるでしょう。

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既卒は中途採用を選ぶべき?新卒との違いや就職成功のコツをご紹介!

「既卒者は中途採用枠に応募するの?」「既卒から新卒として扱ってもらえる?」といった疑問を抱えている方もいるでしょう。既卒者は、中途採用者として中途採用枠に応募するのが一般的です。しかし、卒業後3年以内であれば新卒と同等に扱ってもらえることもあります。このコラムでは、既卒と中途採用の違いや、既卒者の就職活動を成功させるコツなどを紹介しているので、不安がある方はぜひチェックしてください。

既卒とは

既卒とは、「学校を卒業後、正社員として働いた経験が一度もない人」を指す言葉です。一般的には、卒業後3年以内の人が「既卒」として扱われますが、細かい定義は企業によって異なります。

既卒と第二新卒との違い

既卒と第二新卒の大きな違いは、「正社員としての就業経験があるか・ないか」です。第二新卒は、学校を卒業後に正社員就職をして、3年以内に退職、もしくは転職した人を指します。既卒と第二新卒の違いについてより詳しく知りたい方には、「既卒と第二新卒の違いは?どちらが有利?定義やメリット・デメリットを解説」のコラムがおすすめです。

既卒とフリーターとの違い

既卒とフリーターは、直接的な比較ができません。なぜなら、フリーターは単に「アルバイトやパートとして働く人」を指す言葉で、正社員としての就業経験があるか・ないかによって、既卒にも第二新卒にも該当するからです。たとえば、卒業後3年以内のフリーターで、正社員として就職した経験がある人は第二新卒、正社員として就職したことがない場合は既卒となります。「フリーターとは?一人暮らしは実現できる?正社員就職のポイントも解説」のコラムでは、フリーターの定義やニートとの違いを解説しているので、あわせてご参照ください。

既卒者が知っておきたい中途採用の定義

中途採用とは、企業が、既卒・第二新卒・フリーター・社会人経験者など、新卒以外の就職・転職希望者を採用することです。社会人としてのマナーや基本的なビジネススキルが身についている前提で、採用活動を行う会社も多くあります。

新卒採用との違い

中途採用と新卒採用の違いは、人材を採用する目的です。中途採用は、基本的に「事業拡大による増員や前任者の退職に伴う欠員補充」の目的で行われます。そのため、社会人経験やスキルといった「即戦力」を求められるのが一般的です。一方、新卒採用は「若い人材を長期的に育成し、将来的な戦力アップを目指す」のが目的なので、社会人としてのマナーやスキルは問われない傾向にあります。「新卒とはいつまで?第二新卒や既卒との違いを解説」では、新卒採用のメリット・デメリットをご紹介しているので、あわせてご参照ください。

キャリア採用との違い

中途採用とキャリア採用の違いは、人材の採用対象です。中途採用の場合は、社会人としての経験・マナーなどが求められるため、職種未経験の既卒者でも歓迎されやすいでしょう。しかし、キャリア採用では募集職種の実務経験やスキルが重視されるので、経験者が優遇される傾向にあります。どちらも即戦力が求められる点は同じですが、キャリア採用は中途採用より専門的なスキルが必要だと認識しておきましょう。キャリア採用の定義は、「キャリア採用とは?中途採用との違いを詳しく解説」のコラムで詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

既卒者は就職活動で不利になる?

正社員経験のない既卒者は、採用担当者から「意欲的な就職活動を行わなかった」といったマイナスのイメージを持たれやすく、就職活動が不利になることもあるようです。しかし、政府は法改正によって、一定期間内の既卒者を新卒として受け入れるよう企業に働きかけています。また、既卒者を採用する大手・中小企業も増えているため、既卒者が就職活動しやすい環境が整いつつあるようです。

卒業後3年以内であれば新卒採用も目指せる

厚生労働省の「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!(5p)」によると、2010年の「青少年雇用機会確保指針」の改正をきっかけに、国は卒業後3年以内の既卒者を「新卒」として扱うよう企業に呼び掛けているようです。なお、同省の「令和3年3月大学等卒業者の就職状況を公表します」には、「事業主に対しては、若者雇用促進法に基づく指針を踏まえ、既卒者が卒業後少なくとも3年間は『新卒枠』に応募できるよう、引き続き周知徹底を図っていきます。」との記載があり、2021年時点でも事業への呼びかけが続いていることが分かります。

参照元
厚生労働省
3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!
令和3年3月大学等卒業者の就職状況を公表します

既卒者の応募受付状況や採用状況

この項目では、新卒採用を行う企業の「既卒者の応募受付状況や採用率」が、政策改訂当時(2010年8月)から現在に至るまでにどう変化したのかを解説します。
下表は、厚生労働省の「労働経済動向調査(令和3年8月)の概況」と「労働経済動向調査(平成22年8月)結果の概況」をもとに作成しました。

調査時期新卒採用への既卒者の応募が可能だった採用に至った採用に至らなかった
2010年8月25%60%40%
2022年68%40%60%

既卒者の新卒採用枠における採用率は、2010年が60%、2021年が40%で、採用に至った割合だけに注目すると政策改訂当時のほうが高いように見えます。しかし、「新卒採用への既卒者の応募が可能だった」と回答した事業所の割合をみると、2010年が25%、2021年が68%と40ポイント以上の差があるのです。国の長期的な周知により、既卒者の新卒採用枠への応募を可能とする事業所が増え、既卒者の就職チャンスが高まっていることが分かります。
新卒枠での応募を検討している方は、「既卒は新卒枠に応募できる?内定獲得につながる強みや注意点をご紹介」のコラムも、ぜひ参考にしてください。

参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(平成22年8月)結果の概況
労働経済動向調査(令和3年8月)の概況

既卒者を採用する企業が増えている

近年、既卒者を採用する企業が増えています。その理由は、少子化による新卒採用の難しさ。若い人材が集まらず、応募者数が採用枠に到達しないことも少なくないようです。経営を安定させるためには、若年層の確保が必要不可欠といえます。そのため、新卒者同様、若くて社会人経験のない既卒者に期待する企業も多いようです。

既卒者が中途採用を狙うメリット・デメリット

既卒者が中途採用を狙う際、時期に関係なく求人が見つけられるメリットがあるものの、入社後に十分な研修が受けられない可能性があるデメリットも存在します。下記で詳しく解説するので、就職活動をするうえでの参考にしてください。

メリット

既卒者が中途採用を狙うメリットは、就職・転職活動を自分のタイミングでできる点です。新卒採用の場合は、どの会社も同時期に募集をかける傾向にありますが、中途採用の場合は基本的に1年を通して求人が出ています。選考スケジュールや入社日などを柔軟に調整してもらえるのは、大きなメリットといえるでしょう。

デメリット

既卒者が中途採用を狙うデメリットは、研修が新人研修より充実していない場合が多い点です。先述のとおり、中途採用者は即戦力としての経験やスキルを求められやすいので、「入社後の入念な教育が必要ない」と判断されることがあります。そのため、社会人未経験の既卒者や、新しい会社でまた一から教わりたいと考えている方は、入社後に苦労する可能性があるでしょう。既卒者が中途採用を目指すメリット・デメリットは、「既卒が中途採用枠に応募するメリットとデメリット」でも紹介しているので、ぜひご覧ください。

企業が既卒者に求めるものは?中途と新卒の面接の違い

既卒者の面接では、「卒業後に何をしていたか」という問いに対する答えが求められます。一方、新卒者は在学中の活動について問われるのが一般的です。既卒者は選考の場で、「新卒採用で結果が出なかった人」「フリーターやニートといった不安定な道を選んだ人」と判断される可能性があり、そのマイナスイメージを払拭することから始めなければなりません。
そのため、面接官を納得させるだけの理由を、新卒者よりも入念に準備することが大切です。「既卒者の面接でよく聞かれる7つの質問とは?成功させるポイントも紹介」では、中途採用の面接でよくある質問や回答方法を解説しているので、ぜひ参考にしてください。

企業が既卒者に求めるものは?中途と新卒の面接の違い

既卒者の面接では、「卒業後に何をしていたか」という問いに対する答えが求められます。一方、新卒者は在学中の活動について問われるのが一般的です。既卒者は選考の場で、「新卒採用で結果が出なかった人」「フリーターやニートといった不安定な道を選んだ人」と判断される可能性があり、そのマイナスイメージを払拭することから始めなければなりません。
そのため、面接官を納得させるだけの理由を、新卒者よりも入念に準備することが大切です。「既卒者の面接でよく聞かれる7つの質問とは?成功させるポイントも紹介」では、中途採用の面接でよくある質問や回答方法を解説しているので、ぜひ参考にしてください。

既卒者が中途の面接でアピールしたい3つのポイント

既卒者が就活の面接でアピールすべきポイントは、「卒業後の活動」「入社意欲の強さ」「所有している資格や学生時代の経験」の3つです。既卒者は、以下のポイントを押さえて印象アップを狙いましょう。

1.卒業後の活動

先述のとおり、既卒者の中途採用の面接では、卒業から現在に至るまでの経緯を高確率で聞かれます。そのため、資格の取得や企業研究、自己分析など、就職のために取り組んだことを前向きに伝えましょう。「就職が面倒だった」「働きたくなかった」というのが本音だとしても、そのまま伝えるとマイナスイメージを持たれる可能性が高いため、注意が必要です。「正社員を目指そうと思ったきっかけ」を交えて伝えるとポジティブなアピールになりやすいので、試してみてください。

2.就業意欲の高さ

中途採用枠では社会人経験のある第二新卒がライバルとなります。既卒者は、実務経験では勝負できないため、入社意欲の高さをアピールして好印象につなげましょう。入社意欲の高さを示すには、応募企業に関する十分な知識が必要です。企業研究を進めるうえで、実際に応募する会社の商品やサービスを使ってみたり、競合他社と比べて優れている点を洗い出したりして、理解を深めましょう。
企業研究のやり方が知りたい方は、「企業研究ってどうやるの?基本的なやり方と目的を解説」のコラムをお役立てください。

3.所有している資格や学生時代の経験

既卒者は、中途採用の面接で、所有している資格や学生時代の経験などをアピールするのも一つの手です。このとき、持っている資格をただ伝えるだけでなく、「なぜ取得を目指したのか」「そのためにどのような努力をしたのか」「応募企業にどう役立てられるのか」といったアピールを含めるのがポイント。そうすれば、応募先の企業に採用のメリットを感じてもらいやすくなります。

中途採用の面接については、「中途採用面接の結果が遅いときは不合格?連絡が来ない場合の対処法を解説」や「中途採用面接の流れやマナーは?要点を押さえて就職・転職を成功させよう!」のコラムでも詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。

既卒者が中途採用されやすい職種とは?

既卒者の狙い目となるのは、プログラマーやエンジニアといったIT関連の技術職や営業職など。IT技術者は、近年のIT技術の急速な発展により人手不足の状態にあるため、既卒者でも目指しやすい職種です。営業職はコミュニケーション能力やポテンシャルが重視されやすく、求人の間口が広いので、既卒者にも採用のチャンスが十分にあります。

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上記以外の職種でも、既卒者採用や未経験者採用に力を入れている企業を中心に応募すれば、内定に結びつきやすいでしょう。中途採用を狙う方におすすめの職種は、「中途採用で正社員を目指す高卒者におすすめの8職種」のコラムでご紹介しています。こちらも参考に、企業選びの視野を広げてみてください。

中途採用を目指す既卒者が就活を成功させる3つのコツ

既卒者が中途採用枠での就活を成功させるコツは、「できるだけ早く行動を起こす」「既卒OKの求人に応募する」「就職エージェントに頼る」などです。以下のポイントを押さえて、就職活動をスムーズに進めましょう。

1.できるだけ早く行動を起こす

中途採用を目指す既卒者は、できるだけ早く行動を起こしましょう。就職・転職市場において「若さ」は強力な武器になるからです。実際に、「特別な経験やスキルがなくても、若さや就業意欲があれば問題ない」という考えで、ポテンシャル採用を行っている企業も多くあります。ポテンシャル採用については「ポテンシャル採用とは?何歳まで適用される?重視されるポイントを解説」のコラムで詳しく解説しているので、興味がある方は、ぜひご一読ください。

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2.「既卒OK」の求人に着目する

既卒歓迎の求人に応募するのも、既卒者が中途採用枠での就活を成功させるコツです。既卒歓迎の求人であれば、卒業後の空白期間を採用担当者に理解してもらいやすくなります。また、未経験職種に応募する場合は、「既卒OK」かつ「未経験者歓迎」の求人に応募すると、さらに採用のチャンスが高まるでしょう。就活がなかなか上手くいかず、内定がもらえない方は、「既卒は中途採用を選ぶべき?新卒との違いや就職成功のコツをご紹介!」を通じて、就活方法を見直してみるのもおすすめです。

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3.就職エージェントを活用する

中途採用を狙う既卒者は、就職エージェントの活用もご検討ください。就職エージェントとは、民間の就職支援機関のことで、求人を出している企業と求職者を結びつける役割をしています。求人紹介から内定後のフォローまで、一貫してサポートしてもらえるので、一人で就職活動を進める自信がない方におすすめです。

「既卒は採用されないかも…」「何度チャレンジしても採用までたどり着けない」と悩んでいる方は、ぜひ就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、既卒者を含む20代の就職支援に特化したサービスを提供しています。求人紹介や応募書類の添削、模擬面接、企業とのやり取りなどを徹底的にサポートするので、就職・転職活動が初めての方も安心です。サービスはすべて無料なので、まずはお気軽にご連絡ください。

既卒者の中途採用に関するQ&A

この項では、「既卒とはどのような人を指す?」「既卒者の就職活動の進め方は?」など、中途採用を目指す既卒者が抱える悩みをQ&A方式で解決します。

既卒とはどんな人のことを指すの?

「既卒」に明確な定義は存在しませんが、一般的には「学校を卒業後、正社員として就職した経験が一度もない人」を指します。卒業後何年以内の人を既卒として扱うかは、企業によって異なるようです。既卒の定義や新卒との違いは「既卒とは?いつまでを指す?就活のやり方や成功のコツを解説します」のコラムに載せているので、あわせて確認しましょう。

既卒者の就職活動の進め方は?

既卒者は、就職・転職サイトやハローワーク、エージェントなどを利用して就職活動を進めます。就職・転職サイトには数多くの求人が掲載されているので、気になる求人が出ていないか定期的に確認しましょう。ハローワークやエージェントでは、求人紹介や選考対策をしてもらえます。両者の違いは「転職エージェントとハローワークの違いを比較!併用は可能?利用方法も紹介」で解説しているので、自分に合ったサービスを選びましょう。

企業が既卒者を中途採用するのはなぜ?

企業は、少子高齢化によって若い人材が不足していることや、入社後すぐに離職してしまう新卒者が多いことなどを理由に、既卒者を中途採用します。若さに価値を置く企業は多く、「卒業後に多少の空白期間があっても、ポテンシャルが高ければ問題ない」と判断するようです。

既卒者は就職活動で不利になりやすいって本当?

何の目的もなく空白期間を過ごしている場合は、不利になる可能性があります。既卒者の就活における面接では、空白期間の過ごし方を聞かれることが多いからです。反対に、「空白期間をどう過ごしていたか」「その経験を今後どう役立てるか」を明確に答えられれば、マイナスイメージを払しょくできるでしょう。就職活動を少しでも有利に進めたい方は、ぜひ就職エージェントのハタラクティブにご相談ください。

既卒者採用と中途採用の違いは?

採用方法は、大きく新卒採用と中途採用に分けられます。「既卒者採用」という表現は一般的ではないので、中途採用との比較はできません。既卒者は基本的に中途採用枠で就職活動をすることになりますが、卒業後間もない場合は新卒採用枠に応募することも可能です。

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