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既卒者の定義とは?就活のポイントやおすすめの職種について解説!
更新日
この記事のまとめ
- 既卒者とは、学校を卒業していて正社員としての経歴がない人のこと
- 既卒者は、人柄やポテンシャルを重視される若いうちに就職活動を行ったほうが良い
- 面接では、既卒の強みを理解し前向きに行動することが大事
- 既卒者は、「営業職」「販売職」「ITエンジニア」などの仕事を検討してみよう
- 既卒者は採用情報を得にくいため、ハローワークや転職エージェントを活用しよう
「自分は既卒に該当する?」「既卒者は新卒より就活が大変になる?」と不安に思う人もいるでしょう。既卒者とは、一般的に学校卒業後に正社員としての経歴がない人を指します。既卒の就活は、年齢が若いうちなら難易度はそれほど高くありません。このコラムでは、新卒や第二新卒、フリーターとの違いを踏まえながら既卒者の就活について解説します。おすすめの職種や就活成功のためのポイントも紹介しますので、ぜひご覧ください。
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既卒者とは?
既卒者(読み方:きそつしゃ)とは、学校を卒業したあと就職せず、正社員としての経歴がない人を指します。明確な定義はありませんが、一般的に学校卒業後1〜3年以内の人が該当することが多いようです。ここでは、混同しやすい新卒や第二新卒、フリーターとの違いについて解説します。
既卒者と新卒との違い
新卒とは、在学中に就活し、3月末に学校を卒業予定または卒業した人を指す言葉です。日本では新卒採用でまとまった人数を確保する企業が多いため、一般的に新卒のほうが既卒よりも就職しやすく、手厚い教育を受けられる可能性が高いといえます。
しかし、既卒歓迎の企業や求人もあるので、就職することを諦める必要はありません。既卒者は正社員としての経験がないため、新卒と同じく育成がしやすいことや、入社時期を柔軟に設定しやすいのが利点です。
新卒の定義については、「新卒の定義とは?既卒、第二新卒との違いについて」のコラムでも解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。
既卒者と第二新卒との違い
第二新卒とは、学校卒業後、正社員として就業してからおおむね1〜3年後に転職活動をする人を指します。社会人経験があることが既卒との違いです。
既卒と第二新卒のどちらにもメリット・デメリットがあるため、就活においてどちらが有利かは一概にはいえません。
たとえば、既卒は社会人経験がなく、学校卒業後に空白期間がある点で不利になる可能性があります。一方、第二新卒は早期離職をしていることから、「忍耐力がないのでは」と採用担当者に厳しい目でみられることもあるようです。
「既卒と第二新卒の違いは?どちらが有利?定義やメリット・デメリットを解説」のコラムでは、双方を比較して解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。
既卒者とフリーターの違い
既卒とフリーターは比べられるものではありませんが、アルバイトに勤務している既卒者はフリーターに含まれます。厚生労働省の「若年者雇用対策の現状等について(p.14)」によると、フリーターの定義は、「15〜34歳で、男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の者のうち、現在の雇用形態が『パート・アルバイト』の者」です。また、現在働いていない状態で「パート・アルバイト」の仕事を探している人もフリーターとされています。
フリーターの定義について詳しく知りたい方は、「フリーターとは?一人暮らしは実現できる?正社員就職のポイントも解説」のコラムを参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
第1回 今後の若年者雇用に関する研究会資料
既卒者になる理由とは?
既卒になる理由は人によって異なりますが、一般的に以下のような理由が多いようです。・新卒として就活したものの就職先が決まらなかった
・やりたい仕事が見つからずに卒業の時期を迎えてしまった
・内定を得たものの職場や業種が自分には合わないと思い辞退してしまった
・単位が足りず中途退学をした
・公務員試験に失敗した
・そもそも就活をしなかった
「既卒とは?いつまでを指す?就活のやり方や成功のコツを解説します」のコラムでも、既卒になった理由について触れていますので、気になる方はご覧ください。
- 向いてる仕事なんてあるのかな?
- 避けたいことはあるけれど、
- やりたいことが分からない・・・
既卒者の就活は厳しい?
既卒の就活が「厳しい」「不利になりやすい」と言われる理由としては、採用枠によって年齢の若い新卒や、社会人経験のある第二新卒層がライバルになる点が考えられます。また、新卒で就職をしなかったことについて、「仕事への意欲が低いのでは」と懸念されたり、「問題があったから内定を取れなかったのでは」と思われたりする可能性も。しかし、若く有望な人材を採用したいという企業は多く、既卒者も就職のチャンスはあります。しっかりと対策をすれば就活を成功させることは十分に可能といえるでしょう。
既卒で就職を成功させるための選考対策については、このコラムの「既卒者が就職に成功するコツ」で詳しく後述するので、ぜひ読み進めてみてください。
既卒の就活が必ずしも不利というわけではない
既卒者の就活は新卒や第二新卒に比べて不利だと思われがちなものの、年齢が若いうちに行動すれば有利に動くこともあります。前述のように、既卒者は新卒同様に若く柔軟性があることから、社会人経験がないことが特段不利になることはありません。自分の強みややりたいことを見つめ直し、既卒から就職を目指す前向きな姿勢をアピールすれば正社員になれる可能性は十分にあるため、できるだけ早く行動を始めましょう。
詳しい就活の対処法が知りたい方は、後述の「既卒者が就職活動で「厳しい」と感じるポイントと対処法」で解説するので、ぜひご覧ください。
既卒になるか迷っているときの判断基準
就活中の新卒者のなかには、「既卒になるか迷っている」という方もいるかもしれません。そのような場合は、「前向きな理由で既卒を選択できるか」「将来的に後悔しない選択か」をよく考えて決断しましょう。やりたいことが明確にあり時間が必要で既卒を選んだ場合は、面接時に説明して理解を得られる可能性もあります。ただし、特別な理由がなく就活に消極的だった場合は、後々既卒から就職しようとしたときに企業側の懸念材料になることも。
友人や家族といった身近な相手に相談したり助言をもらったりしながら、後悔のない決断をすることが大切です。「身近な相手には相談しづらい」「焦っているけど解決策が見い出せない」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにぜひご相談くださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
既卒者は需要がある?企業が採用する理由や内定率
若手の人材を必要とする企業は多く、既卒者の需要は高いようです。
独立行政法人労働政策研究・研修機構の「若年既卒者の雇用動向―厚生労働省「雇用動向調査」二次分析―(p.21)」によると、2014年から2020年において、年間を通して新卒の採用は約6割強、3年以内既卒者の採用は約4割強でした。この結果から、既卒は一定の需要が見込めるといえます。
企業が既卒者を採用する理由としては、少子高齢化による人材不足が関係すると考えられるでしょう。たとえば、新卒採用のみでは十分な人材の確保ができなかったり、新卒採用の競争が激化し中小企業での採用が難しくなっていたりするという点があります。また、組織の年齢構成を適性に維持するためにも、企業が若い人材を採用したいというニーズは絶えません。
参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
若年既卒者の雇用動向―厚生労働省「雇用動向調査」二次分析―
既卒者の就職活動に活かせる強みと自己PRのコツ
既卒の就職活動は、新卒や第二新卒と比べて情報が少なく、どうしても不利になってしまう場面があります。そのぶん、既卒者はアピールポイントを慎重に検討することが大事といえるでしょう。既卒者のアピールポイント
既卒のアピールポイントは、若さや意欲です。社会人経験のない既卒者に企業側が期待するのは、「自社で活躍してくれそうな人材か」「成長する見込みはあるか」というポテンシャル。一から教育できるため、今後の会社の中核を担う人材として育成しやすい点に採用のメリットを感じているようです。
既卒者の自己PRのコツ
就職活動では、「この人と仕事をしてみたい」と思ってもらえるよう、熱意のある自己PRにするのがコツです。下記のような視点で、オリジナルな自己PRの内容を考えましょう。
1.自身の体験を盛り込む
自己PRでは、「なぜその仕事をしたいのか」を、自身の体験を盛り込みながら具体的に伝えるのがポイントです。学生時代に取り組んだことや、アルバイトで身につけたスキルなど、自分自身の体験を盛り込んでほかの応募者との差別化を図りましょう。
また、既卒者ならではの経験を伝えるのも重要です。「新卒の就活で失敗したからこそ改めて何がしたいのかを考えた」「自分の××が良くなかったと反省し、現在は改善している」など、新卒にはない反省と学びをアピールすると、説得力をもたせられるでしょう。
自己PRを考える際のポイントは、「転職時の自己PRはどのように作成したら良い?作り方のポイントを紹介」のコラムでも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
2.現在頑張っていることを伝える
学校卒業後どのような経験をして何を学んだのかを伝え、志望する業界で活躍するために現在頑張っていることや取り組んでいることをアピールしましょう。たとえば、「現在はインターンシップや職場見学を積極的に利用している」というように具体例を示すと、前向きな行動を取っていることが伝わります。
また、資格の勉強やセミナーの受講などをアピール材料にすることも可能です。資格の勉強を始めたばかりでも、「●●の事業に携わりたいため、資格の勉強に努めています」と伝えることで熱意をアピールできます。
3.長期的な目標と一緒に意欲・熱意をアピールする
既卒者に対し、「新卒の就活期間に怠けていたのでは」「仕事をやる気がないのでは」とネガティブな印象をもつ採用担当者もいます。そのため、「10年後は○○を達成したい」「将来は管理職になりたい」など、具体的なキャリアプランを説明して、長く働いて応募先企業に貢献したいという気持ちを示しましょう。
また、既卒者は新卒のように入社時期が制限されないため、1年を通して応募できます。求人が出ていなくても応募の機会があるか問い合わせをしてみることで、就職意欲をアピールできる場合もあるでしょう。
既卒者におすすめの就活方法
既卒者におすすめの就活方法
- 既卒向けの就活サイト
- 企業のWebサイト
- 若年層向けのハローワーク・ジョブカフェ
- リファラル採用
- 既卒者を対象とした就職エージェント
既卒者の就職活動では、複数の方法を並行して進めるのがおすすめです。就活サイトや就職支援サービスは既卒者向けのものを利用するのがポイント。新卒や転職者向けの就活サイトを利用してもOKですが、既卒者に適した方法を選択したほうがスムーズに就職先を探せるでしょう。
ここでは、既卒者におすすめの就活方法を紹介するので、参考にしてみてください。
既卒向けの就活サイト
既卒者は、既卒はもちろん、フリーターや第二新卒などの若年層を対象とした就活サイトを使ってみましょう。「未経験者歓迎」「経歴不問」の求人や、既卒採用を積極的に行っている企業の求人が多いのが特徴です。
既卒向けの就活サイトに求人を掲載している企業は、応募者に社会人経験がないことを承知のうえで募集しています。そのため、実務経験やスキルよりも人柄や伸びしろを重視する傾向にあり、「挑戦したい」と思える求人を見つけやすいでしょう。
既卒者は新卒向けの就活サイトで応募できる?
新卒向けの就活サイト内に掲載される求人情報の多くは、年度内に卒業の見込みがある人を対象にしているため、必ず応募できるとはいえません。しかし、企業によっては既卒者の選考を行っているところもあります。応募要項を確認し、「既卒者の応募可」といった記載がある場合はエントリー可能です。また、「未経験者歓迎」「経験不問」などと表記されている場合も、応募できる可能性があります。就活サイト内で「既卒」「社会人未経験」といったキーワードで検索をしてみると、応募可能な求人が見つかるかもしれません。
企業のWebサイト
志望企業のWebサイトや採用情報ページから直接応募するという方法もあります。応募する企業が決まっているのであれば、Webサイトから応募することで、ハローワークや就職・転職サイトへの登録や利用の時間が省けるためスムーズです。また、直接応募することで入社への熱意や志望度の高さをアピールできます。
しかし、企業がそもそも採用活動を行っていない場合、失礼にあたる可能性もあるため、応募する前にしっかりと確認しましょう。
若年層向けのハローワーク・ジョブカフェ
公的な就職支援機関として、「わかものハローワーク」や「ジョブカフェ」があります。求人紹介だけでなく、個別相談や適職診断、書類作成といったサポートがあるのも利用するメリットの一つです。
わかものハローワークについては「わかものハローワークとはどんなサービス?利用内容や注意点を解説」、ジョブカフェについては「ジョブカフェとは?受けられるサービスとハローワークの違い」のコラムで詳しく解説していますので、利用方法を知りたい方はぜひご覧ください。
リファラル採用
リファラル採用とは、社員からの紹介・推薦による就職のことです。企業側にとっては、自社の仕事内容や働き方をよく知っている社員から紹介してもらえ、応募者は職場の実態を詳しく聞いたうえで応募できるため、双方にとってミスマッチが起きにくい制度といえます。
志望先の企業で働いている友人・知人がいる既卒者は、リファラル採用を行っているか聞いてみるのも良いでしょう。ただし、リファラル採用を受けたからといって、内定が確約されるわけではありません。採用基準を満たしていなければ、不採用となる場合もあります。
既卒者を対象とした就職エージェント
就職エージェントとは民間の就職支援サービスのことで、就職活動のサポートが手厚いのが特徴です。応募者に合わせた求人紹介や就職に関するアドバイスをしてくれるほか、「自分の適性が分からない」「やりたい仕事が見つからない」という相談に応じてもらえます。
就職エージェントには「ハイクラス転職者向け」「業界特化型」などさまざまな種類があるので、既卒者は「フリーター・既卒向け」「20代対象」のエージェントを選びましょう。
既卒者向け就職エージェントの特徴
既卒者を対象とした就職エージェントは、「新卒で就職しなかった理由の伝え方」や「職歴がないときの履歴書の書き方」など、既卒の就職活動に必要な対策を丁寧に教えてくれます。また、紹介する企業の詳しい情報を教えてくれるため、マッチ度の高い就職先を選べる可能性が高いでしょう。「既卒は就職エージェントを利用できる?選び方や利用方法を詳しく解説」のコラムでは、既卒が就職エージェントを利用するメリットを紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
既卒者が就職活動で「厳しい」と感じるポイントと対処法
新卒採用が主流の日本において、既卒者は就職活動で苦労する可能性があります。しかし、あらかじめ分かっていれば苦労を回避できるので、以下の3点について対処法を考えておきましょう。
1.相談相手が少ない
新卒の就活時は、学校の同級生や就職課の職員など、相談できる相手や環境が豊富です。しかし、既卒者は在学中ではないうえに周囲の同級生は仕事で忙しい可能性が高いため、相談できる相手が少ないと感じることがあるでしょう。
相談相手がいないことで、就職活動がうまくいかず落ち込んだ際に気持ちを切り替えるのが難しくなることも。そのため、既卒者はハローワークや就職エージェントなどを利用して、相談相手を見つけておくのがおすすめです。
2.情報を得にくい
前述のとおり、既卒者は相談相手が少ないことから、情報を得にくいことが考えられます。大学ではキャリアセミナーが開催されたり、同級生同士で情報交換をしたりと、就活の情報を得られる場面が多いもの。しかし、既卒者は自ら積極的に情報を取りにいかなければなりません。
新卒に比べて企業説明会や就職フェアというイベントが少ないので、常に情報収集のアンテナを張って機会を逃さないようにしましょう。
3.空白期間がある
就活において、学校卒業後就職せずに既卒者として過ごす期間は「空白期間」といわれます。一般的にアルバイトは正式な職歴とは見なされないため、フリーター期間も同様です。空白期間があると就職に不利になりやすく、長ければ長いほど厳しい目でみられる恐れがあります。
ただし、資格の勉強やインターンシップなど、就職につながる活動を行っていれば、マイナス評価にならない場合も。既卒者は空白期間をなるべく短くし、面接では「就職に活かそうと資格取得をした」「この期間に得たものがある」といったアピールをすることが大切です。
既卒者が就職に成功するコツ
既卒者が就職に成功するためには、自己分析を丁寧に行い、就職活動の方向性を明確にする必要があります。また、条件を絞り過ぎずに幅広く求人を探し、機会があれば積極的に選考を受けてみるといったような行動力も大切です。「既卒になったら人生終了なのかも…」と悲観的に考えている方は、ぜひ以下のコツを参考に就活を始めてみましょう。
既卒の強みを理解し前向きに行動する
既卒者であるという自身の状況を理解し、就職活動を頑張ろうと思う気持ちが大事です。そのような気持ちが前向きな姿勢として表れ、面接で意欲・熱意をアピールすることにもつながります。
ただし、「まだ若いから大丈夫」「既卒だからといって不利になることはない」と過信するのは危険です。就職における既卒の立ち位置や強みを理解したうえで、就活対策を行いましょう。
自己分析を丁寧に行う
新卒の就活時に行っていた場合も、既卒者として就活をする際にはもう一度自己分析を行うのが就職成功のコツ。新卒時と考え方が変化している可能性があるためです。
また、新卒の就活に失敗した原因が、自己分析の不足だったということもあります。新卒のときよりも丁寧に自己分析を行い、「やりたいこと」「できること」「これだけは避けたいこと」「既卒としての経験で得た強み」などを洗い出しましょう。
「自己分析のやり方が知りたい!ノートやツールを使って実践しよう」のコラムで自己分析の目的や詳しいやり方を解説しているので、参考にしながら実践してみましょう。
志望条件を絞り過ぎない
既卒者は幅広く求人を探す必要があるため、最初から志望条件を絞り過ぎないようにしましょう。「年収××万円以上」「通勤時間●●分以内」など、細かい条件にこだわり過ぎてしまうと、選択肢が少なくなってしまいます。
まずは仕事内容や企業理念などを基準に求人を探し、合いそうな企業があればエントリーしてみましょう。雇用条件が希望と違っても、人事担当者と話すうちに「この会社なら条件を妥協してでも働きたい」と思える場合もあります。最初から可能性を狭めるより、少しでも興味があれば応募してみることも大切です。
どうしても譲れない条件を決めよう
幅広く求人を探す一方、「どうしても譲れない条件」を決めておくのも重要なポイントの一つ。いくら企業理念や労働環境が合う企業でも、「これだけは避けたい」という条件が合わない仕事は続かない恐れがあります。ただし、譲れない条件が多過ぎても就職が遠のくため、多くても3つ程度に絞るのがポイント。「いい求人がない…ハローワークやエージェントで希望の仕事を見つけるコツ」のコラムでキャリアアドバイザーが譲れない条件について説明していますので、ぜひご一読ください。
行動力を上げる
既卒向けの求人は多いものの、新卒に比べて募集が少ない可能性があります。また、情報を得にくい場合があるので、行動力を上げることが重要です。
たとえば、以下のような取り組みも内定獲得に効果的でしょう。
- ・企業説明会や就職フェアなどに足を運ぶ
- ・ニュースやSNS、新聞などで業界の情報を得る
- ・OB、OG訪問をする
- ・企業のWebサイトを細かくチェックする
- ・応募先企業の商品やサービスを利用してみる
そのほか、「面接の機会をもらえないか」「職場見学は可能か」など、気になる企業には積極的に問い合わせてみるのもおすすめです。
履歴書の書き方に気をつける
履歴書を書く際は誤字脱字に気をつけるだけでなく、志望動機や自己PRに力を入れましょう。「既卒者の就職活動に活かせる強みと自己PRのコツ」で解説したように、アピール内容は自身の体験をもとにした熱意のある内容にすることが大切です。ほかの応募者にはない良さを伝えるために、志望動機につながった経験、現在頑張っていることなどを盛り込み、書類選考で印象に残る履歴書に仕上げましょう。
また、履歴書は第三者にチェックしてもらうのがおすすめです。客観的な目線で、分かりやすく書けているか、印象に残る内容かなどについて意見をもらいましょう。就職エージェントに相談して、プロのアドバイスを受けるのも良い方法です。
自己PRを志望動機に入れ込む
履歴書や面接で志望動機を伝える際には、自己PRを入れ込んで説明しましょう。志望動機では、「同業他社ではなくなぜその企業なのか」を伝えることが重要です。その際に、自分の経験や強みなどを結びつけて伝えられると、採用担当者から納得感を得られやすくなります。
たとえば、「昔から肌荒れがひどく、調べたり実践したりするなかで食の大切さを実感しています。御社は製造工程や添加物の選定にこだわっており、『安全な食を届ける』という理念に共感しました」といったように、その企業ならではの理由を述べましょう。自身の経験や強みを入社後にどのように活かせるかを伝えるのもポイントです。
志望動機の書き方は、「志望動機の書き方はどうする?注意点やパターン別の例文も紹介」のコラムでも詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。
面接で聞かれがちな質問を対策する
面接でよく聞かれる質問を想定して準備しておくことも大切です。事前に回答を考えておけば、面接でも落ち着いて応えられるでしょう。
以下で、既卒者が面接で聞かれがちな質問をいくつか紹介するので、面接準備をする際の参考にしてみてください。
「就職しなかった理由は何ですか?」
既卒の面接では、「既卒になった理由」の説明の仕方が就活成功のカギになります。前述したように、企業側が既卒者に対して、「仕事への意識が低いのではないか」と懸念する場合があるからです。そのため、就職しなかった理由だけでなく、反省点や就職しなかったことで感じた思いも伝えることで、真摯な姿勢が示せるでしょう。
【回答例】
「新卒時にも就職活動をしていましたが、業種や職種の選び方に迷ってしまい、軸がないまま活動を続けた結果、内定を得られないまま卒業となってしまいました。自己分析が不十分だったことが原因だったと反省し、自分の価値観や強みなどを深堀りした結果、やりたいことが見えてきたため就職活動をあらためて始めました」
既卒の面接で聞かれがちな質問は、「既卒の面接でよく聞かれる質問は何?成功させるポイントもご紹介します」のコラムでも紹介しているので、こちらもあわせてご覧ください。
「就職しようと思った理由を教えてください」
就職活動を始めた理由を聞かれるのは、長期的に働く意欲がある人材かどうかを確かめる意図があると考えられるでしょう。理由を伝える際には、具体的なエピソードを入れ込んでポジティブに答えることが大切です。また、アルバイトや契約社員ではなく、なぜ正社員として就職しようと思ったのかも伝えましょう。
【回答例】
「大学時代から飲食店のアルバイトを続けるなかで、店舗運営に興味をもち、より責任をもって仕事に取り組みたいという思いから正社員として就職しようと決意しました。しかし、前職では正社員登用制度がなく、就職活動を始めました」
就職活動を始めた理由とともに、企業の特徴を踏まえて「現在はこの方向性で就活をしている」という部分も話すことで、応募企業とのマッチ度をアピールすることが可能です。
「空白期間は何をしていましたか?」
既卒者は卒業したあとの空白期間の過ごし方を聞かれることも多いといえます。採用担当者は、回答から仕事に対する意欲や姿勢を見たいと考えるためです。また、入社後に活かせる経験やスキルを身につけているのかを確認する目的で質問することもあるでしょう。
回答する際には、働く意欲や学ぶ姿勢があること、空白期間中に身につけた経験やスキルがあれば、企業でどのように活かせるかを伝えることが重要です。
【回答例】
「英語が活かせる仕事に就きたいと考えていたため、TOEICの勉強をしておりました。この期間中に90点ほど点数をアップさせ、現在は750点を所有しています。入社後は、英語力を活かして御社の海外事業にも貢献したいと考えております」
面接で空白期間について聞かれたときの回答は、「ブランクがあると就職に不利?内定につながる空白理由の伝え方」のコラムでも空白期間の理由や回答のポイントを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
「何か質問はありますか?」
面接の最後に「何か質問はありますか?」と逆質問をされたら、自分をアピールできる機会だと捉え、積極的に質問しましょう。何も質問をしない場合、面接官に「入社への意欲が低いのでは」と思われる恐れがあるため、いくつか質問を準備しておくことが大切です。企業研究をしたうえで分からなかった点や、入社したあとにギャップを感じそうな点などを質問するのも良いでしょう。
【逆質問例】
「御社で活躍されている方の特徴はどのようなものがありますか」
「入社までに学んだり身につけたりしたほうが良い知識やスキルはありますか」
「入社後1年間の業務フローを教えていただけますか」
逆質問では、給与など待遇面の話ばかりするのはNGです。また、企業理念やメイン事業の内容など、調べればすぐに分かることを聞くのも、「企業研究をしていない」と捉えられる可能性があるため避けましょう。
逆質問する際のマナーや例文は、「面接の「質問はありますか」への答え方は?業界別の例文も解説!」のコラムで紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
既卒者は面接マナーも大事
既卒者の方は社会人経験がないからこそ、面接のマナーをしっかりと守るようにしましょう。企業は新卒採用でも面接マナーをチェックしますが、学生として大目にみることもあります。しかし、既卒者を学生ではなく、中途採用者としてみる企業も。学校を卒業後も就職に向けて活動していたとアピールするためにも、面接マナーは厳守しましょう。面接マナーの詳細は「面接マナーを解説!就職・転職活動に必須の礼儀作法と身だしなみとは」のコラムをご覧ください。
既卒者が就職しやすい職種
既卒者が就職しやすいのは、求人数が多く、経歴よりも適性が重視されやすい未経験者を歓迎する傾向のある職種です。
ここでは、既卒者におすすめの就職しやすい職種を4つ紹介します。
既卒者が就職しやすい職種
- 営業職
- 販売職
- ITエンジニア
- 公務員
1.営業職
営業職はどのような業界でも必要とされるため、求人数が多い傾向にあります。また、経歴よりも適性を重視する企業が多いので、社会人経験がない既卒者も就職しやすい職種です。
営業職に求められる能力としては、コミュニケーション能力やビジネスマナーのほか、提案力や論理性、傾聴力などが挙げられます。営業職の種類は、内勤営業や外勤営業、法人営業や個人営業などさまざま。ノルマの有無も企業によって異なるので、自分に合った働き方を選びましょう。
2.販売職
雑貨店やアパレルショップ、家電量販店などで接客販売をする販売職も、求人数が多い傾向があります。経験者は選考で有利になることがあるので、販売や接客のアルバイト経験がある既卒者は、即戦力として評価される可能性があるでしょう。
販売職は売上や評価次第で昇進・昇格できる機会があるので、将来的には店長やエリアマネージャーを目指せます。販売職の仕事内容や活躍の場については、「販売職の仕事内容とは?活躍できる場・向いている人について解説」のコラムをご覧ください。
3.ITエンジニア
IT技術の進歩にともなう人材不足の傾向があるため、ITエンジニアは未経験から積極的に採用している企業があります。経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果(p.7)」では、「2030年には、(中略)約59万人程度まで人材の不足規模が拡大する」との試算結果でした。
就職後の教育制度や資格取得支援制度が整っている企業は多いですが、選考の段階である程度の知識や興味を問われることも。通信教育やオンライン学習などで事前に基礎的な知識を勉強しておくと良いでしょう。
参照元
経済産業省
第1回 「第4次産業革命スキル習得講座認定制度(仮称)」に関する検討会
4.公務員
公務員は学歴や経歴に関係なく挑戦可能であり、公務員試験に合格すれば既卒から公務員として就職できるチャンスがあります。公務員の試験は「国家公務員試験」と「地方公務員試験」の2種類で、既卒者はどちらも受験できますが、試験によっては年齢制限があるので注意が必要です。
なお、公務員試験には多くの勉強時間が必要といわれているので、試験日から逆算して計画的に勉強する必要があるでしょう。既卒者が公務員になるためのポイントは、「既卒だと公務員就職は厳しい?試験の概要や職歴なしで合格するコツを解説!」のコラムでまとめていますので、参考にしてみてください。
既卒者が就職を目指すなら早めに行動しよう
一般的に、就職・転職市場では年齢が上がるにつれて経験や能力を見られる傾向にあります。そのため、既卒の就職活動は人柄やポテンシャルを重視される若いうちに行ったほうが良いでしょう。既卒者は新卒扱いになる可能性がある
厚生労働省の「労働経済動向調査(令和5年8月)の概況(p.14)」によると、2022年度に新卒採用を行った企業のうち、新卒採用枠で既卒者の応募を可能とした企業は70%ありました。新卒採用を行う企業の7割が、既卒者を新卒とみなしていることになります。
また、同省では事業主に対して「卒業後3年以内の既卒者は、「新卒枠」での応募受付を!」と通達しています。国としても既卒の就活を後押しする取り組みを行っている背景があるので、新卒採用枠が使える若いうちに就職するのがおすすめです。
今後も新卒枠を使えるかは不明
同調査によると、今後も既卒者を新卒採用枠で応募可能とするかは「未定」と回答した企業が31%で最多でした。また、「年齢によって応募可能としたい」という企業は13%となっています。徐々にその割合は増えてきているものの、今後も既卒者が新卒採用枠を狙えるとは限りません。年齢が上がるとチャンスが減ってしまう恐れもあるため、なるべく早く就職活動を始めましょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和5年8月)の概況
青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)について
中途採用枠や通年採用もある
新卒採用枠で既卒者の応募を不可とする企業でも、中途採用枠なら応募できることがあります。中途採用枠ではすでに社会人経験のある転職者と比較されるため、既卒者には不利な側面があるものの、挑戦してみるのも一つの手です。
また、新卒の一括採用を行わず、年間を通して採用活動を行う企業もあります。その背景には、留学生や帰国子女など、卒業時期が日本の学校制度とは異なるために既卒者となった人の応募を受け入れたいという考えがあるようです。
新卒も既卒と同じように社会人経験はない
既卒者のなかには、「学校を卒業してブランクがあるので新卒と差がついてしまうのでは…」と不安になっている方もいるでしょう。たしかに、就職先の選択肢がやや減るなど不利な点があるのは事実ですが、新卒も既卒も社会人経験がない部分では同じです。長い目でみれば、数年程度の年齢はそれほど大きな差ではないので、マイナスに捉えず前向きに行動することが大事です。「そろそろ正社員になりたいけど、就職できるか不安…」と思っている既卒者は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。
ハタラクティブは、既卒や第二新卒、フリーターを対象とした就職・転職エージェント。専任のキャリアアドバイザーが丁寧なヒアリングを行い、一人ひとりの適性や希望に合った求人情報を厳選してご紹介します。「未経験者歓迎」「職歴・学歴不問」の求人も多数ご紹介することが可能です。1分程度でできる適職診断やチャットでの相談も活用できるため、じっくりと自分に合った仕事を探せるでしょう。
また、自己分析のお手伝いや応募書類の添削、面接対策なども行い、あなたの就職活動を丁寧にフォローします。サービスの登録・利用はすべて無料のため、まずはお気軽にご相談ください。
既卒者の就職に関するQ&A
ここでは、既卒の就職に関する疑問や悩みをQ&A方式で解消します。
高校既卒や既卒4年目など、状況別の就活についても回答しますので、既卒として内定獲得を目指す人は、ぜひ参考にしてみてください。
高卒も既卒者になる?
企業によって対応は異なるものの、高校を卒業した人も対象になる場合が多いでしょう。「高卒者の中途採用は厳しい?おすすめの就職先や正社員就職のコツを紹介!」のコラムで、高卒で中途採用枠に応募する際のポイントを解説していますので、参考にしてみてください。
自己PRに書く内容がありません…
日常的に心がけていることや、人から褒められた行動などを思い出してみましょう。
自己PRは大きな成果や実績でなくてかまいません。企業側が知りたいのは、応募者の人柄や考え方です。小さな出来事を魅力的なアピールにつなげられれば、プレゼン能力の高さも示せます。「既卒者向けの自己PRの書き方や作成ポイントを解説!例文も紹介」を参考にして、自分の強みを洗い出してみましょう。
既卒者が中途採用枠で採用されるには?
既卒ならではの強みを活かしましょう。既卒者は転職者に比べて、経験・スキルが不足している点で不利になりやすいものの、「年齢が若く他社の色に染まっていない」「すぐに入社できる」といった強みもあります。
「既卒は中途採用を選ぶべき?新卒との違いや就職成功のコツをご紹介!」のコラムでは、既卒者が中途採用でアピールするポイントや注意点を紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
既卒4年目は就職できる?
もちろん就職することは可能です。「未経験歓迎」「ポテンシャル重視」といった求人では、学校卒業後4年目の既卒者もチャンスがあるでしょう。ただし、空白期間が長いと就職が遠のいてしまうため、できるだけ早く就職するのがおすすめです。
「既卒4年目から正社員は目指せる?大学卒業後に就職しなかった方の就活方法」のコラムで、既卒4年目で就職に成功するコツを紹介していますので、ご覧ください。不安な場合は、転職エージェントのハタラクティブがお手伝いいたします。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2014年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
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