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契約社員から正社員になるには?登用制度の利用や転職時のポイントを解説
更新日
この記事のまとめ
- 契約社員から正社員を目指すことは可能
- 契約社員から正社員になる方法には「正社員登用制度の利用」「転職」などがある
- 契約社員と正社員には「雇用形態」「給与」「福利厚生」などの違いがある
- 正社員を目指すなら、働く意欲を示したりキャリアプランを明確にしたりすることが重要
- 契約社員から正社員になるための面接では、志望理由を明確に説明しよう
「契約社員から正社員になれる?」と悩む方もいるでしょう。正社員になるには、登用試験や転職、紹介予定派遣などいくつかの手段があります。
このコラムでは、契約社員から正社員になるための方法や登用制度について紹介。また、正社員と契約社員の違いやメリット・デメリット、向いている人の特徴も解説します。志望動機を作成するポイントや例文もまとめているので、正社員を目指す際の参考にしてみてください。
契約社員から正社員になるのは難しい?
契約社員から正社員になれる可能性はあります。正社員登用制度がある企業に務めているなら、転職せずに正社員になれる場合もあるでしょう。ただし、正社員登用制度があっても諸条件は企業によって異なるので、正社員になれる確証はないのが実情です。
同じ会社で契約社員から正社員への登用が見込まれるのは、一定期間勤務した場合が挙げられるでしょう。たとえば、半年間の契約社員として入社し、半年経過後に正社員に登用されるといった形があります。
正社員の採用に慎重な会社に勤めている場合は、長期間働いてもステップアップが難しいこともあるため、会社で「正社員になれる道筋が整っているか」「登用実績があるか」を確認し、正確な情報を集めることが必要です。
正社員登用制度を設けている企業の割合
厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年2月)結果の概要(p.14)」によると、正社員登用制度を設けている企業の割合は76%でした。多くの企業で正社員登用制度が採用されていることが分かります。
ただし、20%強の企業は正社員登用制度を導入していない点に注意が必要です。正社員登用制度の有無は、就業規則や契約書面などで確認しましょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
非正規雇用社員から正社員になれる確率
厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年2月)結果の概要(p.14)」によると、契約社員・アルバイト・パートなどの非正規雇用社員から正社員の登用実績は、以下のような結果が出ています。
登用実績あり | 登用実績なし | |
---|---|---|
正社員登用制度あり | 42% | 34% |
正社員登用制度なし | 8% | 15% |
合計 | 50% | 49% |
参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和6年2月)の概要(p.14)表10」
上記の結果から、正社員登用制度の有無にかかわらず、正社員への登用は全体の4〜5割程度の範囲で行われていることが分かります。会社の登用制度を利用したいと考えている方は、「自社に正社員登用制度の実績があるかどうか」を確認しましょう。
契約社員から正社員登用される確率を上げるには?
契約社員から正社員登用される確率を上げるためには、登用試験の対策を十分にしておくことが大切です。登用試験の内容は企業によって異なるものの、書類選考や小論文、面接などがあります。面接でよく聞かれる質問への回答や志望動機を考えておきましょう。企業側が納得できるような回答を用意することで、正社員登用の可能性が高まるはずです。ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
契約社員から正社員になる4つの方法
契約社員から正社員にステップアップするには、もともと所属している会社で正社員を目指すか、ほかの企業に転職するといった方法が挙げられます。以下では、正社員になるための4つの手段を解説しているので、参考にしてみてください。
契約社員から正社員になる方法
- 勤めている会社で正社員登用を利用する
- 勤続5年で無期契約に転換する
- 転職して違う会社で正社員を目指す
- 直接雇用前提の紹介予定派遣を利用する
1.勤めている会社で正社員登用を利用する
現在所属している会社で正社員になりたい場合、会社に正社員登用制度が導入されているかどうかを確認しましょう。会社で正社員登用を行っている場合、契約更新の時期に交渉してみるのも一つの手です。
会社によっては、形式的に契約更新を行っており、正社員登用の時期になっても気づいてもらえない可能性があります。雇用契約書に雇用期間が明記されているにもかかわらず、契約期間を過ぎても声を掛けられないときは、自分から話を切り出してみましょう。相談するタイミングとしては、契約更新が近づいてきたころが適切です。
正社員登用試験ではどのようなことをする?
正社員登用試験の内容や形式は、企業によってさまざまです。書類選考や筆記試験、面接など中途採用選考と変わらない試験を実施する企業もあれば、役員との面接だけで終わる企業もあります。これまでの働きぶりが評価されていたり、一定程度の実力が備わっていたりすると、役員面接のみで採用される場合もあるようです。
ただし、基本的には適性検査として一般常識やSPI、小論文などが出題されるため、一通り対策をしておいたほうが良いでしょう。正社員登用制度の概要や試験の詳細は、「正社員登用制度とは?読み方や必要な実績・試験について解説!」でご紹介しています。
2.勤続5年で無期契約に転換する
厚生労働省の「契約社員・アルバイトのみなさまへ!」によると、パートや契約社員といった有期契約労働者が通算5年以上同じ会社で働くと、無期雇用契約を申告することが可能です。契約期間が1年の場合は「5回目の更新後の1年間」に、3年の場合は「1回目の更新後の3年間」に無期転換の申込権が発生します。
ただし、無期雇用に転換すれば正社員になれるわけではなく、待遇は以前と変わらない場合もあるので注意が必要です。無期雇用契約への転換は、雇用者側から申し出ない限り有期雇用のままになることを念頭に置いておきましょう。
参照元
厚生労働省
有期契約労働者の無期転換ポータルサイト
3.転職して違う会社で正社員を目指す
契約社員から正社員になるなら、今所属している会社とは別の企業で正社員を目指すのも手です。いつ正社員登用されるか分からないまま契約社員の期間が長引いてしまうと、そのぶん就職に不利になる恐れがあります。
正社員登用される見通しがない場合は、自身の経験やスキルと合致する企業を見つけ、転職したほうが正社員になれる可能性が高いでしょう。
4.直接雇用前提の紹介予定派遣を利用する
契約社員から正社員への移行を検討しているなら、紹介予定派遣を利用するのもおすすめです。
紹介予定派遣とは、派遣期間終了後の直接雇用を前提としている制度のこと。紹介予定派遣の派遣期間は最大で半年と定められているため、社風や仕事の適性を見極めてからスムーズに直接雇用へと移行できるのがポイントです。近年では紹介予定派遣で正社員を目指す方も一定数おり、企業側の需要も高まっています。
契約社員と正社員の働き方の違い
ここでは、契約社員と正社員の働き方における違いを解説します。雇用形態や勤務時間、給料などの違いを確認してみましょう。
1.雇用形態の違い
契約社員は有期雇用、正社員は無期雇用といった雇用形態の違いがあります。厚生労働省の「さまざまな雇用形態 2 契約社員(有期労働契約)」によると、契約社員について「正社員と違って、労働契約にあらかじめ雇用期間が定められている場合がある」と明記されています。契約期間は労働者と使用者の合意により定められ、1回当たりの契約期間の上限は一部の例外を除いて3年です。
正社員は無期雇用であるため、契約期間に定めがある契約社員のほうが雇用が不安定といえるでしょう。
参照元
厚生労働省
さまざまな雇用形態
2.勤務時間や働き方の違い
契約社員の働き方は、基本的に正社員と同じフルタイムとなります。ただし、契約内容によっては働く曜日や時間を決められる場合もあるようです。契約社員の残業の有無についても、契約する際に取り決められます。
3.転勤の有無の違い
正社員は、雇用契約書や就業規則に転勤の有無について記載があります。転勤有の条件で雇用され、転勤を拒否すると業務命令違反となる可能性もあるようです。
一方、契約社員は、契約の内容によるものの異動や転勤がないことが一般的。正社員に比べて勤務地が変更になる例は少ないでしょう。
4.給料・賞与の違い
契約社員と正社員の給料形態は、月給制が一般的です。ただし、状況によっては契約社員が時給制または日給制になることもあるようです。
賞与やボーナスは、契約内容や就業規則によって支払われるかどうかが決まります。契約社員は支給対象外の場合があったり、賞与やボーナスがあっても正社員と同額でなかったりする可能性もあるので注意が必要です。
5.福利厚生の違い
福利厚生の有無や受けられる内容は、企業の就業規則に記載があります。企業によっては、契約社員の適用範囲が狭い場合もあるでしょう。たとえば、住宅手当や資格支援制度は、正社員のみに適用といった企業もあるようです。
6.業務内容と責任の違い
正社員は無期雇用であるため、キャリアアップを見据えた業務やマネジメントなどの責任が重い仕事を任せられる可能性があります。一方で、契約社員は有期雇用で契約更新にならない可能性もあるため、正社員と比べて責任が伴う仕事は任されにくいでしょう。
契約社員と正社員の違いについては、「契約社員と正社員の違いとは?登用制度や無期転換についても解説」のコラムでも触れているので、参考にしてみてください。
契約社員と正社員それぞれのメリット・デメリット
正社員、契約社員の働き方を理解し、自分に合っている方を選択するのがおすすめです。ここでは、契約社員と正社員のメリットとデメリットをまとめました。
契約社員のメリット
契約社員として働く主なメリットは、以下のとおりです。
- ・転勤の可能性が少ない
- ・未経験の仕事も採用されやすい
- ・契約内容以外の仕事は任されない
約社員は有期雇用のため、会社側の都合で引っ越しを伴う転勤を求められる可能性は極めて低いといえます。契約社員の働き方なら、急な環境の変化やライフスタイルへの影響を心配する必要はないでしょう。
また、契約社員は経験やスキルのハードルが低いことから、未経験の仕事に採用されやすい傾向にあるようです。自分が希望する分野で業務経験を積みやすいことは、契約社員として働く強みといえます。
契約社員のデメリット
契約社員にはメリットだけでなく、以下のようなデメリットもあります。
- ・社会的な立場が不安定
- ・正社員に比べると待遇が十分でない
- ・同じ業務をしていても正社員より収入が低い
約社員は非正規で雇用が安定しないため、社会的な立場が不安定になりやすい可能性があります。契約社員は正社員よりも融通がききやすい反面、契約満了や経営難を理由に雇用契約を解除されるリスクがあります。雇用の不安定さから社会的信用度が低い傾向にあり、クレジットカードやローンの審査も通りにくい場合があるようです。
また、契約社員は昇給や昇進のチャンスが原則ありません。正社員と比較すると、キャリアアップや収入アップを目指しにくい傾向があります。
正社員のメリット
正社員として働くメリットは、以下のような内容が挙げられます。
- ・雇用が安定しており福利厚生が充実している
- ・幅広い業務経験を積める
- ・役職へのステップアップや転職に有利になる
社員は自身の問題による解雇や倒産など例外的なことがなければ、基本的に定年まで雇用されます。会社独自の福利厚生も受けられるので、安定した収入と手厚いサポートを受けられるのはメリットといえるでしょう。
また、経験年数を重ねると、マネジメント能力が磨かれたり責任感のある業務を任されたりすることも。役職を目指せるだけでなく、将来的に転職を視野に入れている場合もより良い評価を受けやすくなります。
正社員のデメリット
正社員のデメリットは、以下のとおりです。
- ・会社側の指示に従う必要がある
- ・仕事の責任が大きくなる
- ・時間外労働が発生する
約社員として働いていれば契約以外の業務を断れますが、正社員勤務の場合は基本的に業務命令に従わなければなりません。「いまの地域から引っ越しをしたくない」と考えていても、転勤の指示をされたら了承する必要があります。
また、正社員は契約社員よりも業務負担が大きい傾向にあるのもデメリットのひとつです。業務によっては、繁忙期などは時間外労働や休日出勤が発生することもゼロではありません。
契約社員から正社員を目指す際に評価を受けやすい人
契約社員から正社員になれる条件や資質などは企業によって異なります。多くの企業に共通する条件や特徴を把握しておけば、今後の指標にできるでしょう。以下で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
契約社員から正社員を目指す際に評価を受けやすい人
- 正社員として働く意欲がある
- 保有しているスキルが企業とマッチしている
- 将来のビジョンやキャリアプランが明確である
正社員として働く意欲がある
正社員として活躍するためには、スキルや経験だけでなく仕事への意欲も大切です。正社員として働く意欲や働きたいという熱意は、正社員登用試験や転職の面接時に重視されます。
契約社員から正社員登用を目指す場合は、普段から周囲の人と積極的にコミュニケーションを取り、責任感をもって仕事に取り組めば、必要な評価を得やすくなるでしょう。「自分にできる仕事はないか」「サポートできることはないか」というように、周囲に積極的に声掛けをするのがおすすめです。
保有しているスキルが企業とマッチしている
正社員登用を目指している方は、現在の自分のスキルが企業が求めているものと合っているかを確認しましょう。現状と比較したうえで、今後スキルをどのように伸ばしていくべきかを検討するのがおすすめです。
たとえば、「業界や職種に合った資格を取る」「ポータブルスキルを強化する」など、自分自身のアピールポイントを増やしてみるのも良いでしょう。
将来のビジョンやキャリアプランが明確である
企業で働くうえでの将来のビジョンやキャリアプランが明確な方も、契約社員から正社員になれる可能性が高まるでしょう。将来のビジョンが明確であれば、それに基づいたキャリアプランや目標を立てられるため、達成するための行動に移しやすくなります。
たとえば、「会社で将来なりたいポジションがある」「ゆくゆくは△△の仕事に携わりたい」と考えている場合は、それらを実現するために自分の足りない経験を補う努力が必要です。
ゴールから逆算して必要な筋道を立てることで、仕事で成果を上げやすくなる可能性も。仕事で着実に実績を積んでいけば、企業側から「正社員として働いてほしい」と評価されやすくなるでしょう。
契約社員・正社員それぞれに向いている人の特徴
契約社員から正社員を目指す場合、仕事内容に加えて、働き方が合っているかという点も確認したほうがミスマッチが起きにくくなるでしょう。契約社員・正社員の働き方や特性を踏まえて、向いている人の特徴を紹介するので参考にしてみてください。
契約社員の働き方が向いている人の特徴
以下にあてはまる特徴があると、契約社員社員の働き方が向いているでしょう。
契約社員の働き方が向いている人の特徴
- 転勤を希望しない人
- 育児や介護などと仕事を両立したい人
- 同じ業務にコツコツと取り組みたい人
- 社会人経験が浅い人
1.転勤を希望しない人
転勤の有無は契約内容によりますが、「転勤ができない」「勤務地を変更したくない」といった方は、契約社員のほうが向いている可能性があります。正社員で転勤有の契約をした場合、やむを得ない事情があっても拒否するのが難しい場合もあるでしょう。
転勤を希望しない方は、転勤なしの契約社員を選ぶか、正社員を目指す場合は「転勤なし」「勤務地限定」といった求人を探す方法もあります。
2.育児や介護などと仕事を両立したい人
正社員の勤務時間は基本的にフルタイムですが、契約社員の場合、育児や介護と両立しやすい短時間勤務で契約できる求人を探すことも可能です。やむを得ない事情によって一定期間休みたいときには、契約を更新しないという選択もできるでしょう。
3.同じ業務にコツコツと取り組みたい人
決められた業務にコツコツと取り組みたい方は、契約社員が向いているでしょう。契約社員から正社員になった場合、個人の裁量と責任が求められる仕事やマネジメントを任される可能性もあるからです。契約社員から正社員になると、業務の負担や責任が重いと感じる方もいるでしょう。
4.社会人経験が浅い人
フリーターや既卒など社会人経験の浅い方の場合、「いきなり正社員として働けるか不安」という方もいるでしょう。契約社員として就業経験を積むことで、社会人に必要なビジネスマナーや業務上のスキル、経験を段階を踏んで習得することが可能です。
また、アルバイトの経験は職歴とみなされないことが多いものの、契約社員であれば職歴としてアピールできます。契約社員として働くことで正社員就職への自信や転職活動でのアピール材料を得られるため、転職活動がスムーズにいく可能性もあるでしょう。
正社員の働き方が向いている人の特徴
以下にあてはまる人は、正社員の働き方が向いているでしょう。
正社員の働き方が向いている人の特徴
- 長期的に安定して働きたい人
- 業界の知識やスキルを身につけたい人
- キャリアアップを目指している人
- 登用試験をクリアできるスキルや経験がある人
1.長期的に安定して働きたい人
正社員は、業務違反や倒産といった例外がない限り、定年まで働けます。雇用や収入に安定を求める方は、有期雇用の契約社員より正社員のほうが向いているでしょう。
また、正社員は勤続年数や役職によって収入が上がっていくことが一般的です。契約社員に比べ収入が安定しているだけでなく、ライフプランや貯金といった将来の不安を解消しやすいといえます。
2.業界の知識やスキルを身につけたい人
職種によっては、業界の知識や専門的なスキルを身につけることが可能です。正社員向けに資格取得の支援制度や、研修を設けている企業もあります。実務経験を通してスキルアップが可能なため、将来的に転職や独立する際にも役立つでしょう。
3.キャリアアップを目指している人
正社員は評価制度によって役職に就いたり、昇給したりできる可能性があるためキャリアアップを目指しやすいといえます。契約社員より正社員のほうが任される仕事の幅が広く、裁量も大きくなるため、高いスキルを身につけられるでしょう。
4.登用試験をクリアできるスキルや経験がある人
正社員登用試験が受けられる条件は企業によって異なりますが、契約社員として一定期間経験を積んだ方は、正社員になる基準をクリアしている可能性があります。正社員登用制度の内容を確認して、身につけたスキルやこれまでの経験が評価される可能性がある方は、正社員のほうが向いている場合もあるでしょう。
契約社員から正社員になるためのポイント
この項では、契約社員から正社員になるためのポイントを5つご紹介します。登用制度の利用や転職時における要点を掴んでおけば、正社員に一歩近づけるでしょう。
契約社員から正社員になるためのポイント
- 正社員になりたい理由を掘り下げる
- 正社員として働くべきか慎重に検討する
- 契約社員として培った自分の強みや経験を整理する
- 今の会社で正社員になって実現したいことを理解する
- 働きたい業界や職種にマッチするか調べる
- 転職して目標を叶えるならエージェントに相談する
1.正社員になりたい理由を掘り下げる
正社員登用試験の面接を受けるときは、「正社員として応募した理由」を明確にする必要があります。たとえば、「携わりたい仕事があるが、契約社員のままでは難しいから」といった内容が考えられるでしょう。
応募先の会社で正社員になろうと思った理由を簡潔に説明し、今後のキャリアプランを交えながら回答すると好印象です。
2.正社員として働くべきか慎重に検討する
契約社員から正社員を目指す場合は、働き方や仕事内容などをよく確認したうえで検討する必要があります。「ワーク・ライフ・バランスはどうなるか」「仕事内容に見合った給料を受け取れるのか」というように、働く際に大切にしたい要素も踏まえて考慮することが重要です。正社員になりたい理由を明確にし、正社員登用試験を受けるか、転職して正社員を目指すかも慎重に検討しましょう。
3.契約社員として培った自分の強みや経験を整理する
契約社員の経験を棚卸して、選考時に自分の強みやスキルをアピールできるようにしましょう。未経験の業界や職種に挑戦する場合は、コミュニケーション能力や自己管理能力など汎用的な強みをアピールすると効果的です。
培ってきた経験やスキルを説明する際は、具体的なエピソードを交えて根拠を示すことで回答の説得力を上げられます。
4.今の会社で正社員になって実現したいことを理解する
正社員登用制度を活かしてステップアップを図るときは、今の会社で正社員になって何を実現したいかを考えましょう。正社員になって目指したいポジションや会社に貢献していきたいことがあれば、登用試験の面接で具体的に伝えると効果的です。今後の展望を明確にしておくことで、「正社員として意欲的に活躍してくれる」「将来を見据えている」と評価してもらえる場合もあります。
5.働きたい業界や職種にマッチするか調べる
契約社員から正社員を目指すときは、自分の特性やこれまでの経験が働きたい業界・職種とマッチするかをチェックしておきましょう。未経験分野に挑戦するときは、希望する仕事の働き方や必要なスキルなどを深堀りしておくと、ミスマッチを回避できます。また、業界・職種ごとに求められる人物像を調べておけば、自分が活躍していけるかどうかも判断しやすくなるでしょう。
6.転職して目標を叶えるならエージェントに相談する
契約社員から正社員を目指す際に転職を希望するなら、エージェントを利用するのも手です。転職エージェントを利用すれば、悩みや希望条件に合わせて求人紹介や面接対策といったサポートを受けられます。プロのアドバイスによって視野を広げて仕事探しをすれば、自分の適性にマッチした仕事を見つけやすくなるでしょう。
契約社員から正社員を目指すときの志望動機のポイント
志望動機は、転職する際や正社員登用試験を受ける場合に、採用担当者から聞かれます。契約社員から正社員を目指している方は、志望動機を作成する前に以下のポイントを押さえましょう。
契約社員から正社員を目指すときの志望動機のポイント
- 在籍する職場での役割を説明する
- 正社員登用制度に応募した動機を述べる
- 具体性のあるキャリアプランを述べる
- 差別化できる経験や強みをアピールする
- 正社員への意気込みをアピールする
1.在籍する職場での役割を説明する
履歴書に書く志望動機では、現在自身が担っている役割を説明し、これまで行ってきた仕事や実績を伝えます。「私は現在、契約社員として◯◯職についています。3年間△△などの業務に携わってきました」といった説明文を添えましょう。
2.正社員登用制度に応募した動機を述べる
正社員登用試験を受ける場合は、「これまでの経験を活かし、◯◯や✕✕など業務の幅を広げたいと考えるようになり、正社員登用試験に挑戦しました」というように、正社員登用制度に応募した動機を明確に述べましょう。
正社員を目指す場合は、「より安定した雇用で働きたい」「キャリアアップを図りたい」「高い裁量をもって仕事に取り組みたい」など、前向きな姿勢をアピールするのがおすすめです。これまでの経験を踏まえたうえで、具体的に志望動機を述べると好印象を与えられます。
3.具体性のあるキャリアプランを述べる
志望動機では、「どのように成長したいか」「どのような仕事に取り組んでいきたいのか」というように、正社員になってからのキャリアプランを具体的に伝えることも重要なポイントです。
「リーダーを目指し、ゆくゆくは◯◯の仕事にも携わっていきたいと考えています」といったまとめ方で、内容を分かりやすく述べましょう。回答の具体性を上げるためにも、正社員として働くうえで必要な知識について事前に勉強しておくと安心です。
4.差別化できる経験や強みをアピールする
他の求職者と差別化するためには、具体的なエピソードを交えて経験や強みをアピールしましょう。数字を示せる実績があれば、説得力が増して採用担当者に好印象を与えやすくなります。求められる人物像を把握したうえで、役立つ強みやスキルをアピールすれば、活躍が期待できると評価されやすくなるでしょう。
5.正社員への意気込みをアピールする
契約社員から正社員を目指す際は、キャリアアップに対する熱意を伝えることも大切です。企業側に「この人なら正社員として採用したい」と思ってもらえるような意気込みをアピールしましょう。正社員になりたい気持ちを伝えるだけでなく、「正社員として採用された暁には、◯◯で貢献していきたい」というように、会社に貢献したい意欲もあわせて伝えると効果的です。
契約社員から正社員を目指す際の志望動機の例文
ここでは、前述した「契約社員から正社員を目指すときの志望動機のポイント」を踏まえた志望動機の例文をご紹介します。
「私は現在、貴社の契約社員として3年間事務職に従事しております。WordやExcel、PowerPointを用いた資料の作成、お客さま対応などを担当し、業務の円滑化をサポートをしてきたと自負しています。
契約社員という性質上、担当できる範囲が限られており、業務の幅を広げていきたいと考えるようになりました。事務職として今以上に幅広い支援を行い、質の高い経験を積んでいきたいと思い、正社員を志望しました。正社員として採用された暁には、これまでの経験を活かして業務が円滑に行えるように、効率化を図ることに貢献していきたいと考えています」
志望動機を考える際は、例文をそのまま流用するのではなく自分の言葉で伝える意識が大切です。志望動機の書き方の詳しい手順は、「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」のコラムをご覧ください。
また、志望動機と混同されやすい選考での質問に、自己PRがあります。「自己PRの見つけ方は?効果的なアピール方法と作成する際の注意点」では志望動機との違いや自己PRの作成方法を解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
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契約社員から正社員への登用に関するお悩みQ&A
ここでは、契約社員から正社員を目指している方のお悩みや疑問にQ&A形式でお答えします。
契約社員から正社員になるには?
「もともと所属している会社の正社員登用制度に応募する」「転職して正社員としての就職を目指す」「紹介予定派遣を利用する」などの方法があります。契約社員から正社員を目指す方法は、「契約社員は正社員になれないって本当なの?」のコラムでも解説しているので、参考にしてみてください。
契約社員から正社員になるにはどれくらいかかる?
正社員登用制度を利用するときの条件は、企業により異なります。契約社員として働く期間が「試用期間」の場合は、正社員登用までに3~6ヶ月ほどかかることもあるでしょう。契約社員として入社した企業で正社員を目指す場合は、年単位の期間がかかる可能性もあります。
正社員登用制度の利用については、「契約社員から正社員登用は本当に可能?」のコラムを参考にしてみてください。
契約社員から正社員になりたいけど登用制度がありません…
登用制度がない企業であっても「登用実績はある」可能性があります。現在働いている企業で登用実績の有無を確認し、それでも正社員になるのが見込めなさそうなときは、ほかの職場を探すのも手です。正社員登用の実績については、このコラムの「契約社員から正社員になるのは難しい?」を参考にしてみてください。
正社員登用が多い業種は?
厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況(p.14)」によると、正社員登用制度ありの割合が高い業種は、「宿泊業、飲食サービス業」「医療、福祉」「生活関連サービス業、娯楽業」です。また、正社員登用制度あり・なしに関わらず、登用実績ありの割合が高いのは、「サービス業(他に分類されないもの)」「医療、福祉」「生活関連サービス業、娯楽業」となっています。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
正社員登用の試験に必要な対策は?
正社員登用試験の内容は企業によって異なりますが、書類選考や筆記試験、面接などの対策が求められるでしょう。選考では志望動機や、正社員として働く意欲をアピールする必要があります。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。