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「新卒」に高卒も含まれる?採用ルールや年収における大卒との違いを解説!
更新日
この記事のまとめ
- 新卒は高卒も含め、学校を3月に卒業または卒業見込みの人を指す
- 既卒や第二新卒に明確な定義はなく、高卒も含む企業がある
- 「新卒」に年齢制限はないが、高卒も大卒も就職をするなら早めの行動が大切
- 新卒の高卒や大卒の就職が成功しやすいのは、新卒一括採用が主流だから
- 新卒枠で高卒から就職すると、新人研修によりビジネスの基礎が身につくのがメリット
「新卒に高卒も含まれる?」「自分は新卒に該当するのか」と疑問をもつ方もいるでしょう。就職活動における新卒・第二新卒・既卒などの使い分けは、曖昧な部分があります。
このコラムでは、新卒の定義を解説し、就活における特徴をまとめました。また、高卒の採用ルールや就活スケジュール、大卒との初任給の違いも紹介。会社側が設けている新卒枠を有効活用し、早期に正社員として就職できるよう行動に移しましょう。
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新卒とは3月に卒業見込みの人を指す
新卒とは、「その年の3月に学校を卒業および卒業見込みのある人」を指すのが一般的です。高卒の場合は3年生、4年制の大学なら4年生、6年制の大学なら6年生が新卒者に該当します。就職活動を行う新卒者はどこの企業にも属していないため、組織の風土や方針を受け入れやすいという観点から、採用の場で好まれる傾向があるようです。
卒業後数年程度で就業経験のある人は「第二新卒」
第二新卒とは、「学校を卒業後、正社員で就職したものの、3年以内に辞めて転職活動をする人」を指すのが一般的です。新卒と第二新卒の大きな違いは、「正社員で就職した経験があるかどうか」といえます。なお、あくまでも「正社員としての経験の有無」がポイントであり、履歴書に記載できないフリーター経験は対象外なので注意が必要です。
新卒と第二新卒の違いについては、「新卒の定義とは?既卒、第二新卒との違いについて」のコラムでまとめています。新卒が就職活動でどのような評価を受けるのかも解説しているので、ぜひチェックしてください。
高卒も第二新卒に含まれる
「第二新卒は大卒が対象なのでは?」と考える方もいるでしょう。しかし、必ずしもそうとは限りません。第二新卒に明確な定義はないため、企業によっては高卒も対象としています。
「第二新卒とは?高卒も入る?転職するメリットと成功させる秘訣を紹介」のコラムで、高卒の第二新卒について詳しく解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。
企業に直接聞いてみるのも手
「第二新卒募集」の求人に「大卒以上」と明記されていない場合、高卒も応募できる可能性があるので問い合わせてみるのがおすすめです。企業に連絡をする際には、ビジネスマナーをしっかり確認してから臨みましょう。ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
高卒も大卒も「新卒」に年齢制限はない
新卒の定義に年齢制限は設けられていません。学校を卒業後すぐに働くことを考えると、新卒者の一般的な年齢は高卒なら18歳、大卒なら20代前半です。そのため、高卒者も新卒枠で正社員求人に応募できる可能性はあるでしょう。「何歳までが新卒」という決まりはありませんが、30代を超えると中途採用枠として扱われる傾向にあります。
就職浪人しても新卒に含まれる
就職浪人をしても、1〜2年目であれば新卒としてくれる企業は多いでしょう。特に、大卒者のなかには、「希望条件を叶えられる職場で働きたい」「在学中に内定をもらえなかった」といった理由から、あえて就職浪人する場合もあるようです。
ただし、浪人の就職活動は新卒時よりも選考が通りにくくなる可能性もあるため、注意が必要といえます。
高卒者や大学院卒業者も新卒扱いを受けられる場合がある
高卒や大学院卒で就職浪人をしたり、既卒になったりする方もいるでしょう。既卒とは、学校を卒業後一度も正社員として就職した経験がない人のことで、おおむね卒業から1〜3年以内の人を指すのが一般的です。企業によっては、卒業後3年以内は新卒扱いとする企業もあります。
そのため、就職活動をする際は高卒者や大学院卒も、新卒枠で応募可能な求人をハローワークなどで探してみましょう。
高卒の既卒者は年齢が若いため、就職市場では一定の需要があるようです。自分が新卒枠で応募できるかどうか知りたい方は「新卒とはいつまで?卒業後3年以内ならOK?第二新卒や既卒との違いを解説」のコラムをご確認ください。新卒とは何か、就職留年や就職浪人についても触れています。
既卒を新卒枠で応募可能とする企業は多い
厚生労働省では、2010年に「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!~「青少年雇用機会確保指針」が改正されました~」と企業側に呼びかけています。この通達により、「学校卒業後少なくとも3年間は新卒枠で応募できるものとする」企業も増加傾向にあるようです。
同省の「労働経済動向調査(令和5年8月)の概況 (3)既卒者の応募可否及び採用状況(p.14)」によると、既卒を応募可能とした企業は調査産業計で70%、そのうち採用に至ったのは38%でした。このことからも、応募先企業についてしっかりと情報収集を行い就業意欲を示せば、採用に一歩近づけることが分かるでしょう。
会社側が新卒採用をメインとする理由は「なぜ日本は新卒至上主義なの?既卒になった場合の就活のコツも解説」のコラムで詳しく紹介しています。新卒者側と会社側のメリット・デメリットをそれぞれ解説しているので、ぜひご一読ください。
参照元
厚生労働省
3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!
労働経済動向調査(令和5年8月)の概況
新卒採用とは
新卒採用とは、企業側が就業経験のない学生を採用することを指します。多くの企業では、「新卒一括採用」を行っているのが基本です。新卒一括採用とは、毎年決められた期間に学生の採用選考を行うことを指し、学生が3月に卒業後、4月から働き始められる日本独自の採用方法です。
企業はなぜ新卒採用を行うのか
企業にとって新卒採用は、一度に多くの人材と出会えるチャンスです。選考では多くの学生を比較検討し、そのなかから自社に合った人材を確保できます。毎年決まった時期にまとまった人材を採用することで育成計画を立てやすく、採用・教育コストを抑えられるメリットがあるでしょう。
また、新卒採用を行うことで既存社員への刺激となり、マネジメント能力の向上や組織の活性化につながるのも利点です。
高卒の新卒採用は人材確保につながりやすい
高卒の新卒採用では内定辞退が少なく、採用成果をあげやすいといわれています。大卒の就活生は数多くの企業にエントリーするのが一般的。多種多様な学生と出会えるのはメリットですが、時間をかけて選考しても内定辞退になるリスクがあるでしょう。
一方、高卒の就活生は応募できる数が限られるため、内定辞退があまりないといえます。この点が新卒採用における高卒者と大卒者の違いともいえるでしょう。若い人材を確実に確保したい企業にとって、高卒の新卒採用は大きな魅力となっているようです。
高卒の新卒採用ルール
高卒の新卒採用にはルールがあります。このルールは、高校生にとって優先すべきは学業であり、就職活動が妨げになってはならないという考えに基づいたものです。
高卒の新卒採用ルール
- 一人一社制
- 企業と生徒の直接連絡は禁止
- 求人票にはハローワークの押印が必須
一人一社制
高卒の新卒採用では、応募解禁日からの一定期間において、生徒が応募できる企業は一人につき一社と定められています。応募には学校の推薦状が必要なので、高卒の新卒採用の求人に自分で二社応募することはできません。
ただし、一定期間を過ぎれば二社、または三社の応募が可能となります。高卒の新卒採用のルールでは、いつから何社まで応募が可能かは都道府県によって異なり、条件次第で複数応募を認める地域もあるようです。
このようなルールがあるため、企業側は募集人数の削減や内定取り消しをしないように定められており、また生徒側には原則として内定辞退をしないことが求められています。
高卒の新卒採用スケジュール
厚生労働省が発表した「令和7年3月新規中学校・高等学校卒業者の就職に係る推薦及び 選考開始期日等並びに文書募集開始時期等について(通知)」によると、高卒の新卒採用スケジュールは以下の通りです。
- ・6月1日…ハローワークによる求人申込書の受付開始
・7月1日…企業による学校への求人申込及び学校訪問開始
・9月5日…学校から企業への生徒の応募書類提出開始(沖縄県は8月30日)
・9月16日…企業による選考開始及び採用内定開始
7月〜8月には企業による高校へのPR活動や職場見学が行われます。また、10月以降は二次募集を行う企業もあるようです。
参照元
厚生労働省
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企業と生徒の直接連絡は禁止
高卒の採用ルールでは、企業が生徒に直接連絡するのは禁止されています。これは企業からの電話やメール連絡が増えることで、高校生の学業を妨げてはならないという理由によるものです。
また、企業が高校生の意思決定に影響を及ぼさないようにするためでもあります。就活中に企業へ質問したいことがあれば、学校経由で確認することは可能です。
求人票にはハローワークの押印が必須
高卒の新卒採用における求人票には、ハローワークの押印があります。前述の通り、高卒の新卒採用では、募集人数の削減や内定取り消しを行ってはならないというルールがあり、求人票に「若干名」などの曖昧な表記をしたり、実際の採用人数よりも多めに募集したりするのも禁止です。
高卒の新卒採用はハローワークで求人の内容をチェックすることになっており、押印は「ルール違反なし」と承認された証となっています。
同じ「新卒」でも違う?高卒と大卒の違いとは
「新卒」といっても、高卒と大卒では就職活動や雇用条件で異なる点があります。学歴に関係なく、初任給やボーナスを同額とする企業もあります。しかし、同じ新卒で入社しても、高卒や大卒といった学歴によって、給料やボーナスの支給額を変えている職場も少なくありません。
高卒と大卒は年収に差がある
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給(p.1)」によると、高卒の初任給は16万7,400円、大卒は21万200円。同じ新卒で入社した場合も、高卒と大卒の初任給の差は4万2,800円です。さらに、12ヶ月分を計算すると、高卒1年目の年収は200万8,800円、大卒は252万2,400円なので、51万3,600円の差になります。
ただし、実力主義の会社では、成績次第で高卒者が大卒者の給料を上回ることも可能です。また、高卒は大卒よりも早くキャリアを積めるため、若いうちから専門性の高いスキルを身につけたり、資格を取得したりすることで給料に手当がプラスされる可能性もあります。
「大卒と高卒の違いとは?就職時のメリットや学歴ごとの生涯賃金を解説!」のコラムでは生涯賃金についても説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査(初任給)
ボーナスも大卒のほうが高めの傾向がある
ボーナスは基本給をもとに算出されるため、新卒1年目から高卒より大卒のほうが高い傾向にあります。政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和4年賃金構造統計調査(表番号2、産業計)」によると、高卒の新卒にあたる19歳までの1~2年目の「年間賞与、その他特別給与額」は33万5,300円です。一方、大卒の1年目にあたる20~24歳の1~2年目の賞与額は59万1,700円という結果でした。ただし、ボーナスの算出方法は企業によって異なるため、一概に高卒のほうが低いとはいえません。そもそもボーナスがない企業もあるので、事前の確認が大切です。参照元
政府統計の総合窓口(e-Stat)
賃金構造基本統計調査
高卒は大卒に比べて就職率が高い
高卒は大卒に比べて就職率が低いのではというイメージから、「高卒の就職は大卒に比べてやばい」と考える人もいるようですが、実際のところ高卒のほうが就職率は高いようです。厚生労働省の「令和5年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況』取りまとめ(令和6年3月末現在)」によると、2024年の4月時点で高卒の就職内定率は99.2%です。同省発行の「令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します」によると大卒は98.1%なので、高卒のほうが就職率が高いと分かります。高卒の新卒採用では学校のサポートが手厚く、内定取り消しもないため就職に成功しやすいといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
若者への就職支援
報道発表資料 2024年5月
大卒の就職活動に厳密な採用ルールはない
大卒の就職活動は、自分で情報収集し、求人にエントリーすることから始まります。何社も応募可能なため、できるだけ多くの企業に応募して、内定獲得の確率を高めようとする学生も多いようです。企業側もフェアやイベントに出展したり、求人サイトに募集を出したりするなど、それぞれの方法で採用活動を行います。
高卒の新卒採用に比べて自由度が高いのはメリットである一方、就職活動に多くの時間を割かなければならないのはデメリットともいえるでしょう。
高卒者が新卒で就職するメリットとは
高卒者が新卒扱いで就職するメリットは、選考ではポテンシャルで評価してもらえたり、入社後に新人研修を受けられたりすることです。下記では、それぞれのメリットについてまとめました。
やる気やポテンシャルを評価してもらえる
志望する会社に新卒者として応募すれば、やる気やポテンシャルを評価してもらいやすいといえます。新卒採用では、人材の成長や将来性を見込んで選考しているからです。中途採用枠だと経歴や即戦力になるかどうかを評価されるため、未経験者の場合は新卒枠を活用したほうが採用につながる可能性が高くなるでしょう。
新人として研修や教育を受けられる
新卒枠で採用されると、新人向けの研修や教育を受けられます。社会人経験のなかで新入社員研修を受けられるのは、新卒入社のときだけです。社会人としてのマナーや仕事への向き合い方を基礎から教えてもらえるのが、新卒入社した高卒者のメリットといえるでしょう。
また、研修を通じて企業の価値観・文化を理解できたり、同期入社の仲間ができたりするとその後の実務に役立ちます。中途採用の場合、丁寧な基礎研修はなく、すぐに仕事をはじめるのが一般的。同期入社がいないことも多いため、人脈づくりを一からはじめなければなりません。新卒枠での入社は、中途採用に比べて環境が整っていることが多いといえるでしょう。
「中途採用枠ではなく新卒枠で入社したい」「新人として扱ってくれる会社で活躍したい」と考えている方は、若年層に特化した就職・転職エージェントのハタラクティブへお問い合わせください。
ハタラクティブでは、専任のキャリアアドバイザーが丁寧なヒアリングを行い、一人ひとりの適性や希望に合った求人をご紹介します。応募書類の書き方のアドバイスや模擬面接といった選考対策も実施しているため、効率的に就職活動を進められるのもポイント。1分間で自分の性格から適性を明らかにする適職診断を受けることも可能です。
具体的な仕事内容や職場環境といった情報も事前に提供するので、自分に合った会社を探したい方、新卒枠の高卒向け求人を見つけたい方はぜひご相談ください。
高卒の新卒枠での就職に関するお悩みQ&A
ここでは、高卒の就職に関するお悩みをQ&A形式で解消します。「高卒の既卒は新卒扱いしてもらえるのか」「新卒としての就活にデメリットはあるのか」といった疑問を抱えている方は、ぜひ回答をチェックしてみてください。
新卒は何歳までですか?
具体的に「何歳まで」といった決まりはありません。
基本的な新卒の年齢は、高卒者が18歳ほど、大卒者が22歳ほど、大学院の博士課程修了者が27歳ほどとなっています。これらの年齢から大きく離れてしまうと中途採用枠になる可能性があり、新卒枠での応募は難しくなるでしょう。「新卒の年齢っていくつまで?制限の有無についても解説」のコラムで、新卒の年齢について触れています。
高卒と大卒は公務員のボーナスにも差がありますか?
学歴による大きな差は基本的にありません。
公務員には年功序列が多く、勤続年数に応じて給料も上がる傾向にあるので、早めに就職すれば年収アップも見込めます。
「公務員になるのに学歴は必要?給料は異なる?試験対策のポイントもご紹介」のコラムで、高卒・大卒の学歴が公務員の就職にどう影響するのか解説していますので、ご覧ください。
高卒を新卒扱いで募集する正社員求人はどう探す?
求人サイトやハローワーク、就職エージェントで探せます。
新卒枠で高卒も応募できる求人を探す際は、「高卒以上」「未経験歓迎」と明記されたものや、有効求人倍率が高い職業に着目しましょう。「高卒向けの正社員求人を探す方法は?仕事を見つけるときの注意点も解説」のコラムで、高卒の正社員求人の探し方や注意点を解説しています。高卒の就職率についても紹介しているので、参考にしてください。
新卒採用を受けるデメリットは?
新卒採用のデメリットは、ミスマッチが発生しやすいという点です。厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」では、高卒者が新卒として就職した後、3年以内の離職率は37%となっています。会社側の方針と自分の叶えたい働き方にミスマッチを感じた場合、新卒で入社した会社を早期離職し、第二新卒として転職活動をスタートする人もいます。自分に合った企業を探すなら、就職・転職エージェントのハタラクティブへお気軽にご相談ください。
参照元
厚生労働省
報道発表資料 2023年10月
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。