- フリーター就職支援「ハタラクティブ」TOP
- お役立ち記事TOP
- 社員登用制度を利用するメリット・デメリットは?面接や試験の流れも紹介!
社員登用制度を利用するメリット・デメリットは?面接や試験の流れも紹介!
更新日
この記事のまとめ
- 社員登用制度とは企業がアルバイトやパート、契約社員を正社員に登用する制度
- 社員登用制度を利用して正社員になるメリットは、収入や雇用が安定しやすい点
- 社員登用で正社員になるデメリットは、仕事の責任が増えたり転勤が発生したりすること
- 社員登用実績のある事業所が多い業界は「医療/福祉」「金融業/保険業」など
- 社員登用制度があっても、必ずしも正社員になれるとは限らない
「社員登用制度を利用してアルバイトやパートから正社員を目指したい」と考える人も多いでしょう。企業により制度の基準は異なるものの、仕事で一定の経験を積んで実績を残せば正社員になれる可能性があります。このコラムでは、「社員登用制度」の詳細やメリット・デメリット、正社員を目指すポイントなどを解説します。アルバイトや契約社員からの社員登用を目指す方は、参考にしてみてください。
社員登用とは何?読み方は?
社員登用とは、アルバイトやパートタイマー、契約社員として働いている人材の雇用形態を、正社員に切り替える制度を指します。読み方は「しゃいんとうよう」です。法律で規定がある制度ではなく、各企業が独自に取り入れています。
ただし、制度がある企業に入社しても、必ず正社員になれるわけではありません。アルバイトやパートタイマー、契約社員としての貢献度が企業の定める基準をクリアし、正社員として望ましいと評価された場合に制度が適用されます。
「正社員の目指し方とは?履歴書や志望動機の書き方と登用制度を解説」では、社員登用されやすい人の特徴や志望動機の例文を紹介しているので、あわせて読んでみてください。
社員登用制度を利用して正社員になる6つのメリット
社員登用制度を使って正社員になるメリットは、収入や雇用が安定する・社会的信用を得やすい・賞与や昇給が期待できるなどです。以下で詳しく解説します。
1.収入が安定する
社員登用で正社員になるメリットの1つは、収入が安定する点です。正社員は月給制の場合が多く、勤務日数や時間によって収入が変動する時給制の仕事よりも安定した収入を得やすいといえます。
また、月の収入が基本給として定められている正社員は、祝日やシフトの都合による収入の変動がほぼありません。時給制で働いていると「今月は祝日が多いから収入が少ない」「会社の都合でシフトを減らされた」といったケースも起こり得ますが、正社員は一定額が支給されます。
2.福利厚生の幅が広がる
社員登用によって正社員になると、利用できる法定外福利厚生の幅が広がる場合があります。法定外福利厚生とは、企業が任意に設ける福利厚生です。たとえば、住宅手当や家族扶養手当、慶弔手当、健康診断などが挙げられます。
詳しくは「福利厚生とはどんな制度?目的や適用条件を分かりやすく解説します!」でまとめているので、チェックしてみてください。
3.社会的信用が得やすい
社会的信用が得やすくなるのも、社員登用制度で正社員になるメリットです。社会的信用度は、経済力や社会的な地位によって決まるとされています。
先述したように正社員として勤務すると毎月の収入が安定するため、「支払い能力がある」「正社員として雇用される=信頼できる人」として、クレジットカードやアパート・マンションの賃貸契約などの審査に通りやすくなるでしょう。
4.雇用が安定する
社員登用制度を利用して正社員になるメリットとして、雇用が安定する点も挙げられます。正社員は一般的に会社と無期雇用契約する人を指すので、よほどのことがない限り解雇されることはありません。
一方、アルバイトやパートは非正規雇用のため、雇用期間の定めがあります。企業の経営状況や社会情勢、人材に対する考え方などによっては雇用契約が更新されない可能性も。解雇される事例が知りたい方は、「会社をクビになる理由とは?解雇条件と解雇分類を確認しよう」をご確認ください。
5.昇給が期待できる
正社員には、大幅な昇給のチャンスがあります。非正規雇用のスタッフよりも責任が重い仕事を任されやすいぶん、実績が伴ったときの対価は大きいようです。また、多くの企業では正社員に対して定期昇給しているため、働き続けるごとに昇給するでしょう。アルバイトやパートといった非正規雇用者にも昇給の機会はありますが、正社員のような大幅な増給は期待できません。
6.スキルが身につきやすい
スキルアップがしやすいのも、社員登用制度を利用して正社員になるメリットです。正社員に対して長期的な活躍を期待している企業は多く、そのぶん教育にも力を入れる傾向があります。企業が用意した研修やセミナーなどに積極的に参加すれば、着実なスキルアップが見込めるでしょう。
社員登用制度を利用して正社員になる4つのデメリット
社員登用制度を利用して正社員になるのには、デメリットもあります。以下で確認しておきましょう。
1.仕事の責任が増える
社員登用制度で正社員になると、会議への参加や非正規雇用社員だけでは捌ききれないクレーム対応、部下や業務のマネジメントなどを任されることもあり、業務量や責任が増えます。
アルバイトやパートと比較すると自分の裁量で仕事を進められるのでやりがいが増える一方、「責任が重くなりストレスも増えた」と感じる場合もあるようです。
2.業種によっては異動や転勤がある
正社員になると、異動や転勤が発生する場合があります。部署や職種によっても異なりますが、全国展開している企業の場合は引っ越しを伴う異動が発生しやすいようです。異動や転勤を望まない方は、社員登用制度を利用する前に条件を確認しておきましょう。
異動の種類や意味は、「異動の意味や目的は?種類やメリット・デメリットもご紹介」で詳しく紹介しているので、あわせてご確認ください。
3.副業できない可能性がある
社員登用制度を利用して正社員になった場合、副業できなくなる可能性があります。法的な拘束力はないものの、「本業に支障が出る恐れがある」「労務管理が難しい」「情報が漏れるリスクがある」といった点から副業を禁止する会社は多いようです。
正社員の副業が禁止されやすい理由は、「なぜ副業禁止の企業があるの?具体的な理由と法律的な側面を解説」にも載せているので、チェックしておきましょう。
4.残業や休日出勤があることも
正社員になることで、残業や休日出勤が発生する場合もあるでしょう。たとえば、人員不足の際に穴埋めをしたり、トラブルが起こったときに問題が解消するまで対応に当たったりするといったことが考えられます。また、アルバイトやパートの従業員が退勤したあとに、シフト作成や入金管理といった事務作業をすることもあるようです。
社員登用までの基本的な流れ
正社員登用に至るまでの基本的な流れは、以下のとおりです。
1.正社員になるための条件や基準などを確認する
2.会社の雇用条件や待遇などを確認する
3.正社員登用試験や面接を受ける
4.雇用契約の更新や変更をする
正社員になるためには、事前に条件や待遇など確認し、面接や試験対策をして社員登用試験を受ける必要があるでしょう。具体的な内容を、下記より解説します。
1.正社員になるための条件や基準などを確認する
社員登用を目指す方は登用基準を事前に確認し、自分が条件を満たしているかどうか判断しましょう。企業によっては、上司が普段の仕事ぶりを評価して人事部に推薦する場合もあるため、日ごろから熱意を持って仕事に取り組むことも重要です。
2.会社の雇用条件や待遇などを確認する
社員登用の話が出たら雇用条件や待遇をよく確認し、会社との認識の相違がないようにしておくことが大切です。たとえば、契約社員と正社員では給与や年間休日が異なる場合があります。
また、賞与や退職金があるか福利厚生の充実など気になる点は確認し、わからない場合は周りにいる社員の方に聞くことも1つの方法です。
3.正社員登用試験や面接を受ける
社員登用の方法は、会社によって異なります。社員登用の条件は企業独自の筆記試験やSPIなどを取り入れていることがあるため、事前に確認しておきましょう。また、面接や書類選考、小論文で適性やスキルを把握する場合もあり対策が必要です。
書類選考の志望動機や自己PRについて詳しく知りたい方は、「正社員の目指し方とは?履歴書や志望動機の書き方と登用制度を解説」のコラムにて例文を紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
4.雇用契約の更新や変更をする
無事に合格できたら最終的な雇用条件の内容を確認し、問題がなければ雇用契約変更の手続きをしましょう。なお、上記はあくまでも一般的な流れで、細かい手順は会社によって異なります。
面接で聞かれやすい内容は?
社員登用の面接では、正社員として適正か判断するために行なわれます。面接で聞かれやすい内容の例は下記のとおりです。
- ・なぜ我が社で正社員になりたいか
・これまで仕事で貢献したことや正社員として貢献すること
・今後どのように成長していきたいか、そのための努力はどのようにするか
面接で聞かれるのは、企業側が非正規ではなく正社員として採用した際のメリット。また、現在まで行なってきた業務に関して、どのように工夫して自己成長してきたかや周囲に良い影響を与えられたことなども具体的に話せるようにしておきましょう。
改めて企業を詳しく調べて経営理念や重要視している取組みなどを把握し、自身の考えとどのように一致するか伝えると、より良い印象が与えられる可能性があります。
よく聞かれる面接の質問内容について「面接でよく聞かれる質問集!想定されるものを状況別に紹介」のコラムにて解説しているため、参考にしてみてください。
【業界別】社員登用制度と実績の有無
厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況」によると、業界別の社員登用制度の有無や登用実績の有無は以下のとおりです。
産業 | 社員登用制度:あり 社員登用実績:あり | 社員登用制度:あり 社員登用実績:なし | 社員登用実績:なし |
---|---|---|---|
建設業 | 26% | 32% | 66% |
製造業 | 47% | 30% | 46% |
情報通信業 | 32% | 30% | 60% |
運輸業、郵便業 | 41% | 27% | 51% |
卸売業、小売業 | 31% | 48% | 60% |
金融業、保険業 | 42% | 37% | 51% |
不動産業、物品賃貸業 | 38% | 38% | 58% |
学術研究、専門・技術サービス業 | 41% | 28% | 45% |
宿泊業、飲食サービス業 | 40% | 44% | 48% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 45% | 35% | 44% |
医療、福祉 | 46% | 35% | 44% |
サービス業 (ほかに分類されないもの) | 49% | 30% | 40% |
引用:厚生労働省「表10 産業、正社員以外の労働者から正社員への登用制度の有無、過去1年間(令和5年2月から令和6年1月まで)の登用実績の有無別事業所割合(14p)」
「正社員への登用実績あり」の事業所が最も多い業界は「サービス業」の49%。次いで「製造業」が47%でした。社員登用実績がない事業所が多い業界は、「建設業(66%)」「情報通信業、卸売業、小売業(60%)」などです。
業界だけでなく、企業によっても取り組みの有無は異なりますが、上表から分かるように社員登用制度はあるものの登用実績がない事業所も存在します。求人を選ぶ際は注意しましょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
社員登用試験は必ずしも受ける必要はない
社員登用制度があるからといって、必ずしも正社員になる必要はありません。正社員になるかはあくまで任意であり、アルバイトや契約社員などの非正規雇用で働き続けるかどうかは本人の自由です。上司から声がかかったとしても、断る権利があります。しかし、入社する際に社員登用制度を前提に話し合っていたことや、社員登用制度を合意したのちに辞退することはトラブルになる可能性があるでしょう。非正規雇用で働き続けたいと考えている場合は、なるべく早めに伝えておくことがマナーです。
正社員登用されやすい人は?
アルバイトやパートなどの非正規雇用から正社員登用される人は、前向きに業務に取り掛かることや周囲に正社員を目指している旨を伝えることなどの特徴があります。社員登用制度があっても、誰でも正社員になれるわけではありません。正社員を目指すうえで、日ごろから意識するべきポイントについて解説します。
正社員を目指していることを伝えている
正社員を目指している意思を周囲に伝えることで、上司や採用担当者にアピールできます。
また、正社員を目指すことは責任感ややる気もあると捉えられ、上司もあなたを指導しやすくなり評価に反映される可能性もあるでしょう。
勤続期間が長い
雇用形態によっては、勤務期間が長ければ正社員になれるチャンスがあります。長く働くことで業務のことはもちろん、社内についての理解も深まるためです。周囲との関係性も重視されるため、長く働いており周囲と良好な関係を築けている人は、正社員登用を申し出た際に前向きに検討してもらえる可能性があるでしょう。
無期雇用は正社員登用ではない
有期雇用契約は、5年勤めれば無期雇用契約の切り替えが可能です。ただし、あくまでも雇用契約が「有期」から「無期」になるだけで、非正規から正社員になれる制度ではありません。ただし、企業によっては正社員登用を行っているケースもあるため、気になる場合は無期雇用契約の雇用条件について上司に確認しましょう。なお、派遣社員の場合は3年以上同じ部門で働けないため、無期雇用契約に切り替えられるかは雇用元に確認が必要です。詳しくは「無期雇用とは?パートや派遣は該当しない?正社員との違いを解説!」のコラムをご覧ください。業務に対して前向きな姿勢で成果を上げている
前向きな姿勢で、業務に取り組み成果を出すことも大切です。前向きな姿勢でいると、上司から他の業務に挑戦させてみようと考えられ、仕事の幅が広がります。さらに、新しく与えられた業務の成果を上げられれば評価に繋がるでしょう。
このように、前向きに業務を遂行することは新しい業務へのチャンスを得られ、成果が出せれば評価に繋がる可能性があります。
周囲との関係が良好で信頼関係を築けている
周囲との良好な信頼関係はトラブルが発生した場合に効率よく問題解決できることや、適切なフィードバックを受けられるようになり自己成長にも繋がるでしょう。また、信頼関係が築けると職場でのストレスも軽減されます。
さらに、職場環境が良くなると全体の生産性が上がり自身の評価アップにも繋がるため、周囲との関係が良く信頼関係を築けているかも重要です。
勤務態度が良好で協調性がある
正社員登用を目指すうえで、勤務態度が良好なことはとても大切です。遅刻や欠勤が多いと周囲から信頼を得ることが難しくなることや、不真面目に業務を遂行すると社内のモチベーションにも影響します。
また、協調性が低いとトラブルが発生した場合に周囲と協力して円滑に問題解決することや、自身と異なる意見が出た場合に柔軟な対応や判断が難しくなるでしょう。結果として業務効率が低くなる恐れもあるため、正社員登用の際は重視されるポイントです。
正社員を目指すなら転職エージェントの利用もおすすめ
正社員を目指す方は社員登用制度を利用する以外に、エージェントを利用して正社員求人に応募する方法もあります。転職エージェントとは求職者と企業の間に立ち、転職を支援するサービスのこと。書類作成や面接対策、面接の日程調整など行ってもらえるため、「プロのアドバイスを受けながら転職活動に取り組みたい」「一人だと転職活動期間が延びてしまいそう」といった方にぴったりのサービスといえます。求人の取り扱いも多いため、自分で探すよりも効率よく就活を進められるでしょう。
転職エージェントの賢い使い方については「転職エージェントの使い方を解説!利用時の基本の流れと賢く使い倒すコツ」、面談を受けるポイントに関しては「転職エージェントの面談に必要な持ち物は?質問すべきことについても解説」のコラムを参考にしてみてください。
希望する特定の業界で正社員になりたいのであれば、社員登用制度の利用を考えるより、初めから正社員の求人に応募するのがおすすめです。若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブは、未経験からの正社員就職をサポートしています。専任アドバイザーによるマンツーマンのサポートによって、一人ひとりにマッチした求人をご紹介。サービスの登録や利用料はすべて無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
社員登用に関するQ&A
ここからは、社員登用制度に関する疑問やお悩みをQ&A方式で解決します。社員登用を目指している方は、事前に確認しておきましょう。
社員登用って何ですか?
社員登用とは、アルバイト・パート・契約社員を含む非正規雇用者の雇用形態が正社員に切り替わる制度のことです。
社員登用の基準は会社によって異なり、登用にあたって筆記試験や面接が行われる場合もあります。社員登用制度については「正社員登用制度とは?読み方や必要な実績・試験について解説!」のコラムでも取り上げているので、参考にしてみてください。
「社員登用制度あり」の企業はどれくらいある?
厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況」によれば、社員登用制度がある事業所の割合は産業計で76%でした。
ただし、その内登用実績があるのは42%となっています。制度が導入されている企業でも、登用実績があるかどうかは事前に確認しておくことが重要です。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
正社員登用制度で落ちる人の特徴は?
正社員登用試験に落ちてしまうことはあるようです。
その理由としては、「会社側が求める正社員の基準に達していなかった」「正社員の人員が足りていた」などが考えられます。もし社員登用試験に落ちた場合は、再度挑戦するよりも正社員の求人を探すのが無難でしょう。
自分に適性に合った仕事を見つけるなら、マンツーマンによる丁寧なカウンセリングが魅力のハタラクティブへご相談ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2014年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。