美容業界の仕事とは?代表的な勤務先や職種、就職・転職するコツを解説

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この記事のまとめ

  • 美容業界とは、顧客の美をサポートする仕事に関する分野
  • 美容業界の代表的な仕事には、「美容師」「理容師」「エステティシャン」などがある
  • 美容業界では、シニアや男性向けサービスの需要が拡大傾向にある
  • 美容業界で美容師や理容師として働くなら、国家資格が必要
  • 美容業界に就職・転職するためには、専門学校への通学や資格取得を検討する

「美容業界の仕事に興味がある」「美容業界に関われる働き方を知りたい」という方もいるでしょう。美容業界の職種のなかでも、美容師・理容師は国家資格が必須。エステティシャンやネイリストなど、資格が必須ではない職種もあります。このコラムでは、美容業界の代表的な勤務先や職種、必要な免許、役立つ資格について解説。美容業界の将来性や就職・転職するコツ、志望動機の例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

美容業界とは?代表的な6つの勤務先

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美容業界とは、「顧客の美をサポートする業界」です。美容業界で働く方には、美のプロフェッショナルとして顧客の悩みに寄り添う繊細さや、美を追求するストイックさが求められます。

「顧客をきれいにしたい」「自分自身もきれいであり続けたい」という思いがあると、現場で活躍できるでしょう。以下では、美容業界の代表的な6つの勤務先を紹介します。

1.美容室・理容室

美容師が働くのが「美容室」、理容師が働くのが「理容室」です。美容師と理容師は、保有資格によって施術できる内容に違いがあるため、勤務先も分けられています。美容室では「容姿を美しくする」、理容室では「容姿を整える」という役割があるため、利用の目的も異なるといえるでしょう。

厚生労働省の「美容師法の概要」によると、美容室とはパーマネントウェーブや結髪、化粧などにより容姿を美しくする場所です。染毛やまつ毛エクステンションも含まれます。

また、厚生労働省の「理容師法の概要」によると、理容室とは頭髪の刈込や顔そり、染毛などで容姿を整える場所です。

カットやパーマ、カラーは美容室、理容室ともに施術可能です。ヘアセットやメイクは美容室、顔そりは理容室でしか施術できません。
参照元
厚生労働省
理容・美容のページ

2.エステサロン

エステティシャンが勤務するのがエステサロンです。チェーン展開している大規模なエステサロンや、個人経営のサロンなどがあります。
エステサロン業とは、手技や化粧品、機器などを用いて、肌やボディラインを整える施術をすることです。

エステサロンでは、エステティシャンがカウンセリングを行い、顧客の肌や身体の悩みに寄り添った施術を提案・実施。店舗ごとに得意とする分野・施術が異なるため、メニューはもちろん、顧客の利用目的や年齢層が多様な点も特徴です。
参照元
厚生労働省
55_エステティック業

3.リラクゼーションサロン

リフレクソロジストやアロマテラピストなどが勤務するのがリラクゼーションサロンです。
リラクゼーションサロンでは、オイルマッサージや足つぼマッサージ、ホットストーンを使用した施術など、店舗ごとに多種多様なサービスを提供しています。美容を目的としたエステサロンとは異なり、お客さまの心身の癒しを目的としているのがリラクゼーションサロンの特徴です。

4.ネイルサロン

ネイリストが勤務するのが、ネイルサロンです。
厚生労働省の「ネイルサロンにおける衛生管理に関する指針について」によると、ネイルサロンとは、爪の手入れや爪の造形、爪の修理、補強、爪の装飾など爪に係る施術を行う施設のこと。ネイルアートを行うイメージがあるかもしれませんが、爪の長さや形を整えたり、甘皮の処理を行なったりするなど、爪周りのケアも行います。

なお、ネイリストになるのに必須となる資格はありませんが、勤務先が美容室の場合は美容師免許が必要です。「昭和三十二年法律第百六十三号 美容師法」で、美容所として届け出た美容室で、顧客の身体に触れて施術ができるのは美容師だけとされています。美容師免許をもっていない方は、美容室以外の勤務先を探しましょう。
参照元
厚生労働省
ネイルサロンにおける衛生管理に関する指針について
e-Gov 法令検索
昭和三十二年法律第百六十三号 美容師法

5.まつ毛エクステサロン

まつ毛エクステサロンとは、まつ毛エクステを専門としているサロンです。アイリストがまつ毛パーマやまつ毛エクステなどの施術を提供しています。

厚生労働省の「まつ毛エクステンションの危害」によると、まつ毛エクステンションの施術は、美容師法に基づく美容に該当し、施術者には美容師の免許が必要です。
参照元
厚生労働省
まつ毛エクステンションの危害

6.化粧品販売

化粧品販売員は、化粧品関連の販売会社に所属し百貨店や小売店などの店頭に勤務。化粧品の販売や、PRとしてメイクやスキンケアのアドバイスを行います。

定期的に化粧品販売会社に出社し、営業担当とプロモーションの打ち合わせをしたり、活動状況の報告を行ったりする場合もあるでしょう。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
化粧品販売/美容部員

美容業界の仕事とは?代表的な9つの職種

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美容業界には、美容師や理容師など国家資格が必要な職種のほか、エステティシャンやアロマセラピストなど、無資格から挑戦できる職種もあります。ここでは、美容業界の代表的な職種について仕事内容や必要な資格を紹介するので、参考にしてみてください。

1.美容師

美容師とは、カットやパーマ、カラーリング、化粧などの技術で容姿を美しくする仕事です。
美容師になるには、美容師国家試験に合格する必要があります。美容師国家試験について、詳しくは後述する「美容師免許」をご一読ください。

資格取得後は、美容室や結婚式場などに就職して、アシスタントとして技術や経験を積んだ後にスタイリストとしてデビューするのが一般的です。美容師は美的センスに加えて、お客さまとのコミュニケーションを円滑に進める能力やコツコツと技術を磨く継続力も必要になるでしょう。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
美容師

2.理容師

理容師とは、顧客の要望にあわせてヘアカットや顔そりなどを行って、容姿を整える仕事です。
理容師師になるには、理容師国家試験に合格する必要があります。理容師国家試験について、詳しくは後述する「理容師免許」をご一読ください。

理容師は理容室へ就職するのが一般的です。理容室には、チェーン展開している大型サロンや短時間・低料金のサービスで理髪を行うチェーン店、個人経営の小型サロンなどがあります。理容室には、地域密着型や長年通っている常連客が多い店もあるため、コミュニケーション能力や気遣いができる人は向いているでしょう。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
理容師

3.エステティシャン

エステティシャンとは、髪の毛を除く顔や身体の手入れの「全身美容」を行う仕事です。エステティックサロンではカウンセリングやフェイシャルトリートメント、ボディケア、美容脱毛、ネイルケア、フットケアなどを行います。

エステティシャンになるために必須となる学歴や資格はありません。ただし、エステティシャンを養成する専門学校や資格はあるため、実務未経験の場合は事前に知識やスキルを習得しておくと就職・転職時に役立つでしょう。なお、マッサージをする際には、国家資格「あん摩マッサージ指圧師」が必要です。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
エステティシャン

4.アロマセラピスト

アロマセラピストとは、美と健康の維持・増進を目的に、精油の専門知識に基づきアロマオイルを使ってトリートメントを行う仕事です。勤務先としては、アロマセラピー専門のサロンやホテル、スポーツジム、福祉施設などが挙げられます。

アロマセラピストとして働く際、特に学歴や資格は必要とされませんが、アロマセラピーに関連する民間資格を取得する傾向があるようです。また、勤務先によっては、スクールや講座に通ってスキルアップすることを求められる場合もあります。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
アロマセラピスト

5.リフレクソロジスト

リフレクソロジストとは、主に手指を用いてお客の足の裏や手、耳を刺激する施術をし、健康維持や疲労回復を助ける仕事です。専門のサロンだけでなく、整体院や美容室、介護施設、ホテル、スポーツクラブなどさまざまな分野で導入されています。

リフレクソロジストになるために、必須となる学歴や資格はありません。ただし、専門教育機関においてリフレクソロジーの学習や訓練を経て民間資格を取得している方が多いようです。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
リフレクソロジスト

6.ネイリスト(爪、指先)

ネイリストとは、爪の施術を通して爪を整え美しく装う仕事です。仕事内容は、爪の手入れや色塗り、アート(装飾)、イクステンション(人工爪)、リペアに大別されます。

ネイリストになるのに必須となる学歴や資格はありませんが、ネイル専門の学校に通いプロの講師からスキルや知識を学ぶのが一般的です。

勤務先は、ネイル専門店や美容室、エステティックサロンなどです。なお、「4.ネイルサロン」で前述したように、美容室でネイリストとして働く場合は、美容師免許の取得が必要になります。企業で経験を積んだ後に、独立・開業する方もいるでしょう。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
ネイリスト

7.アイリスト(まつ毛、まゆ毛)

アイリストは、まつ毛エクステンションやまつ毛パーマなどを行う仕事です。5.まつ毛エクステサロン」で前述したように、アイリストとして働くため際には美容師免許が求められます。美容師と同じく、美容師免許を取得後にまつ毛サロンや美容院などでアイリストとして就職するのが一般的です。

知識や技術の証明として、美容師免許に加えてアイリスト向けの民間資格を取得する方もいるでしょう。未経験から就職した場合、始めは技術や接客に関する研修を受けたり、受付やカウンセリングを担当したりしながら徐々にスキルを身につけていきます。

8.美容部員

このコラムの「6.化粧品販売」で前述したように、美容部員は、デパートや小売販売店などの店頭で化粧法やスキンケアのための商品アドバイスや販売を行います。美容部員として働く際、特に学歴や資格は必要とされません。

勤務先となる化粧品販売会社やメーカーなどでは、高校、短大・専門学校・大学の新卒者を対象とした定期採用が行われる傾向があります。専門性が高い仕事なので、入社後に基礎知識や実技訓練などの教育を受けた後に店頭で接客するのが一般的です。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
化粧品販売/美容部員

9.メイクアップアーティスト

メイクアップアーティストとは、メイクアップやヘアセットの技術を駆使して、個性やイメージを表現し、人をより美しく演出する仕事です。

メイクアップアーティストとして働く際は、美容師免許が必要となります。メイクを受注する美容室やプロダクションに勤務する方が多く、経験を積んだ後に独立する方もいます。また、フリーのメイクアップアーティストの下でアシスタントを勤めた後、独立する方もいるでしょう。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
メイクアップアーティスト

美容業界の現状

ここでは、美容業界の現状を解説します。美容業界を目指す方は、就職後のミスマッチを防ぐためにもしっかりと確認しておきましょう。

美容室は増加傾向

厚生労働省の「令和4年度衛生行政報告例の概況/3 生活衛生関係 (p.5)」によると、美容所(美容室)は増加傾向、理容所(理容室)は減少傾向にあります。

施設令和4年度(単位:施設数)対前年度比:増減数対前年度比:増減率(%)
美容所269,8895,6662.1
理容所112,468△ 1,935△ 1.7

引用:厚生労働省「令和4年度衛生行政報告例の概況/3 生活衛生関係 (p.5)」

美容所(美容室)は、年々増加傾向にあります。美容への関心の高まりによって、女性だけでなく男性も美しい髪を求めるようになっていることが要因の一つとして挙げられるでしょう。

理容所(理容室)が減少する背景には、高齢化や後継者不足により、個人経営の理容室が閉店していることが要因の一つ。また、理容室のメインターゲットであった男性客が、美容室を利用するようになっている点も、理容所減少の要因として考えられます。
参照元
厚生労働省
令和4年度衛生行政報告例の概況

減少傾向の理容室で行われている対策とは?

理容室は減少傾向ですが、「低価格にする」「内装にこだわる」「女性向けサービスを提供する」など、独自の対策を行っている店舗もあるようです。理容室を利用する方は一定数いるため、需要がなくなる可能性は低いものの、リピーターを逃さない対策が求められるでしょう。

美容師の数も増加傾向

厚生労働省の「令和3年度衛生行政報告例の概況/統計表7 生活衛生関係施設(者)数, 都道府県-指定都市-中核市(再掲)別 (p.19)」によると、令和3年度比で、令和4年度の美容師数は増加傾向、理容師数は減少傾向です。

職種令和3年度(全国)令和4年度(全国)
従業 美容師561,475571,810
従業 理容師206,747204,883

引用:厚生労働省「令和3年度衛生行政報告例の概況/統計表7 生活衛生関係施設(者)数, 都道府県-指定都市-中核市(再掲)別 (p.19)」
令和4年度衛生行政報告例の概況/統計表7 生活衛生関係施設(者)数, 都道府県-指定都市-中核市(再掲)別(p.19)」

美容室は増加傾向」で前述したように、美容室の増加、理容室の減少と比例して、美容師数も増加、理容師数は減少していることが分かります。
参照元
厚生労働省
衛生行政報告例:結果の概要

景気は上昇傾向

日本の少子高齢化による人手不足や物価高などは少なからず影響しているといえますが、前述した美容室の数が増加傾向といった点や美容・健康への関心の高まりを背景に、美容業界の景気は緩やかに上昇していると考えられます。
整髪・整容は生活にも必要不可欠なうえ、美に関する関心は高まってきているので、今後も景気は上向いていくことが予想されるでしょう。

セルフエステサロンが増加傾向

人手不足を一つの要因として、セルフエステサロンが増加傾向です。手軽さや低価格を売りに、セルフエステサロンを展開している企業もあります。セルフエステサロンでは、プロが使用する業務用痩身機や脱毛機をリーズナブルな価格で利用可能です。企業側にとっては、人手不足問題の解消や人件費を削減できるメリットがあるでしょう。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、人との接触を避けるサービスが増加し、セルフエステサロンの人気につながったようです。

ネイルケアの関心の向上

近年では性別や年齢に関わらず「爪をきれいにしたい」と考える方が増え、ネイルケアへの関心が高まっているようです。とはいえ、比較的低コストでできる「セルフネイル」を楽しむなど、趣味でネイルをする方も一定数いるため、ネイリストとして働く際はプロとして高い技術やセンスを磨くことが求められるでしょう。

美容業界の課題

厚生労働省の「美容業の振興指針(令和6年厚生労働省告示第97号)三 営業者の考える今後の経営方針 (p.6)」によると、美容業界の営業者が考える今後の経営方針として、「接客サービスの向上」「既存の商品サービスの改善・強化」「価格の再設定」が挙げられています。
具体的な美容業界の課題について解説するので、参考にしてみてください。

ライバル店との差別化

前述したように、美容室は増加傾向にあります。そのなかで売上を伸ばすには、ライバル店との差別化が求められるでしょう。美容室は、フランチャイズ型や個人経営、店舗シェア型のサロンなど経営形態が多様化しています。ライバルと差別化するためには、技術だけでなくターゲットを絞った戦略や新たなサービスの展開などが重要です。

来店サイクルの短縮

美容業界のサービスでは、来店サイクルの長期化による売上減少が課題となります。そのため、顧客の来店意欲を高める必要があるでしょう。たとえば、SNSでの宣伝活動や技術の向上などが挙げられます。美容業界で働く際には接客スキルを高め、リピーターを増やすことが求められるでしょう。

客単価アップ

美容業界では、客単価のアップが課題となっています。厚生労働省の「美容業の振興指針(令和6年厚生労働省告示第97号)二 消費動向 (p.5)」によると、2022年の1世帯当たりの年間のパーマネント代の平均支出額は2,376円で前年比291円の減、カット代の平均支出額は5,790円で前年比317円の減です。

今後の経営方針として挙げられているように、客単価アップに向けた接客サービスの向上や既存商品・サービスの改善や強化が求められるでしょう。
参照元
厚生労働省
美容業の振興指針

美容業界の将来性

「美と健康」に対する関心は社会的に高まっており、美容業界は将来的に発展を続けると考えられます。しかし、流行や日本の少子高齢化の影響によって、求められるサービス内容は変化するでしょう。ここでは、美容業界の将来性について解説します。

シニア向けサービスの需要が増加する見込み

厚生労働省の「美容業の振興指針(令和6年厚生労働省告示第97号)⑵ 高齢者、障害者及び子育て世帯等への配慮 (p.18)」によると、在宅や老人福祉施設で美容所の来店が困難な高齢者の増加が見込まれるため、美容業界では高齢者向けの訪問美容サービスや送迎の推進が期待されています。

シニア向けのサービスは単に売上を伸ばすだけでなく、地域社会の課題解決や地域経済の活性化にも貢献できるでしょう。

男性をターゲットにしたサービスにチャンスがある

厚生労働省の「美容業の振興指針(令和6年厚生労働省告示第97号)⑵ サービスの見直し及び向上に関する事項 (p.33)」によると、多様化する消費者のニーズやライフスタイルにあわせたサービスの充実として「若い男性を対象としたメニュー」が挙げられています。若い世代を中心に、男性にも美容への関心が高まっているため、男性をターゲットにした商品やサービスの強化に売上アップのチャンスがあるでしょう。
参照元
厚生労働省
美容業の振興指針

美容業界における職種別の平均年収

ここでは、職業情報提供サイト(日本版O-NET)をもとに、美容業界の主な職種について、平均年収と雇用形態別の割合をご紹介します。なお、雇用形態については、「正規の職員、従業員」「パートタイマー」「自営、フリーランス」のみ抜粋し、まとめました。

職種平均年収正規の職員、従業員パートタイマー自営、フリーランス
美容師379.7万円42.9%24.5%0.531
理容師379.7万円18.5%7.4%0.852
エステティシャン320.6万円43.6%18.2%0.491
アロマセラピスト394.3万円17.5%26.3%0.702
リフレクソロジスト394.3万円18.5%18.5%0.833
ネイリスト(爪、指先)320.6万円51.9%46.2%0.519
美容部員361万円62.5%23.2%0.161
メイクアップアーティスト379.7万円48.0%22.0%0.5

引用:職業情報提供サイト(日本版O-NET)「美容師」「理容師」「エステティシャン」「アロマセラピスト」「リフレクソロジスト」「ネイリスト(爪、指先)」「美容部員」「メイクアップアーティスト

アロマセラピストやリフレクソロジストは、フリーランスや自営業として働く方の割合が比較的高く、平均年収も高い傾向にあります。一方、ネイリストはパートの割合が比較的高いため、平均年収も低い傾向にあるといえるでしょう。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
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美容業界で働くやりがいや魅力

美容業界では、以下のようなやりがいや魅力を感じながら働けるでしょう。

  • ・専門的な知識やスキルが身につく
    ・顧客と深く関われる
    ・顧客が喜ぶ姿を直接見られる
    ・実力が評価に反映されやすい
    ・実績を積めば独立することも可能

美容業界で働くと、実務経験を通して専門的な知識やスキルが身につくでしょう。また、人と接することが好きな方は、顧客と深く関われる点に魅力ややりがいを感じられるかもしれません。

美容業界のなかには、未経験からチャレンジできる仕事があることも魅力の一つです。未経験から美容業界を目指す場合は、入社後の研修や資格取得支援制度が充実している会社を選んでみると良いでしょう。

美容業界を目指す前に把握しておきたい注意点

美容業界を目指す方は、以下のような大変な部分や注意点も把握しておきましょう。

  • ・接客中心のため拘束時間が長い傾向にある
    ・状況によっては休憩時間を落ち着いて取れない場合がある
    ・ノルマを課せられる場合がある
    ・直接クレームを言われることがある

就業先によって勤務時間や働き方は異なりますが、美容業界は土日祝日の出勤を求められるのが一般的です。仕事帰りに店舗を利用するお客さまもいるため、帰宅が夜遅くなる日もあるでしょう。

ノルマはあくまで「目標」と捉え、達成できなくてもペナルティが発生することは少ないようです。給与がインセンティブ制・歩合制の場合、「ノルマがあるから、やりがいを感じる」という方もいます。プライベートで通っている美容室やエステサロンがあれば、実際に働いている方に美容業界で働くメリットやデメリットを聞いてみると参考になるでしょう。

美容業界に向いている人

美容業界に向いているのは、美を追求したい方や美意識が高い方、人と関わるのが好きで気遣いができる方といった傾向があります。以下で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
美容業界に向いている人
美意識が高い人
人と関わることが好きでサービス精神旺盛な人
観察する力がある人
体力がある人

美意識が高い人

美意識が高い方は、美容業界で働くのに向いています。店舗に訪れるお客さまのなかには美意識が高い方もいるかもしれません。現場で働くスタッフを参考にする方もいるため、スタッフが美容に無頓着だと、サービスに説得力がなくなってしまうでしょう。

美容業界で働く一員として、普段から身だしなみだけでなく、メイクやヘアスタイルにも気を配るのがおすすめです。自分の美意識の高さは、顧客からの評価やリピート率アップにつながる可能性もあるでしょう。

人と関わることが好きな人

人とコミュニケーションを取るのが好きで、おもてなしの心がある方も美容業界で活躍しやすいといえます。美容業界で安定した収益を確保するには、顧客を獲得しなければなりません。

顧客を得るためには、知識の豊富さや技術の高さだけでなく、人柄も大事な要素です。親しみやすい・相談しやすい・心遣いが温かいなど、顧客が安心できるような人柄であれば、自然とリピートしてもらえるでしょう。

観察力がある人

観察力があると、美容業界で働くのに向いているといえます。多くの顧客は、数週間~数ヶ月の間隔で来店します。前回の来店時と異なる点や好みの変化を把握できていると、顧客の不安や悩みに気づきやすくなったり、「覚えてくれている」というポジティブな印象を与えられたりするでしょう。

一度でも接客や施術を担当したら、会話の内容や顧客の情報をノートにまとめて管理しておくことをおすすめします。

体力がある人

体力がある方も、美容業界で求められる人材といえるでしょう。美容業界のなかで顧客に対面で接する仕事は、1日中座らずに働くこともあります。体力的な大変さを感じる場面が少なくないため、向き不向きはあるといえるしょう。

また、美容師のように、内定を得ても、プロになるまではアシスタントとして経験を積む必要のある仕事も。場合によっては閉店後に施術の練習を行うことがあるため、体力があると働きやすいといえるでしょう。

専門知識や技術を習得する向上心のある人

専門知識や技術を習得する向上心がある方や勉強熱心な方は、美容業界に向いているでしょう。美容業界で活躍するためには、専門的な知識や高いスキルが求められます。免許や資格を保有していても、実務経験を通して専門性を高めたり、スキルアップしたりする向上心が重要です。

また、未経験から美容業界を目指す方は、知識やスキルを習得していく向上心や熱意が選考で重視されるでしょう。

美容業界への就職で必須となる免許や役立つ資格

美容業界への就職で必須となる免許や役立つ資格の画像

美容業界の中でも、美容師や理容師、アイリストを目指す場合は国家試験に合格する必要があります。また、必須でなくても資格を保有していると就職・転職の選考で有利になる可能性があるでしょう。
ここでは、美容業界で必須の免許や役立つ資格を紹介するので、目指す職種にあわせて参考にしてみてください。

美容師免許

職業情報提供サイト(日本版O-NET)の「美容師」によると、美容師になるためには、都道府県知事指定の美容師養成施設昼間・夜間課程の通常課程は2年以上(修得者課程は1年以上)、通信課程の通常課程は3年以上(修得者課程は1年6月以上)で知識・技能を修得し卒業する必要があります。その後、美容師国家試験の合格を経て、美容師免許を申請。申請が通れば美容師免許証が交付されます。

高校や大学・短大・専門学校卒業後に、美容師養成校に通い美容師国家試験を受けるのが一般的です。美容師になるためには、養成校や通信課程で勉強する必要があるため、費用や時間が掛かる点を考慮しておきましょう。

参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
美容師

理容師免許

理容師になるには、都道府県知事指定の理容師養成施設昼間・夜間課程の通常課程は2年以上(修得者課程は1年以上)、通信課程の通常課程は3年以上(修得者課程は1年6月以上)で知識・技能を修得し卒業する必要があります。その後、理容師国家試験の合格を経て、理容師免許を申請。申請に通れば理容師免許証が交付されます。

1.美容室・理容室」で前述したように、美容師と理容師は施術できる内容が異なるため、資格取得の際は、違いを把握してどちらの職種で働きたいか検討しましょう。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
理容師

エステティシャン・アロマセラピスト向けの資格

エステティシャンやアロマセラピストになるために必須の資格はありません。ただし、未経験から就職を目指す場合は、資格があると選考で有利になる可能性があるでしょう。

エステティシャン向けの資格とは、「認定エステティシャン」「認定上級エステティシャン」などです。基礎的な知識やスキルが認定される資格だけでなく、脱毛に特化した専門的な資格もあります。資格の種類は豊富にあるため、目指す分野を明確にしてから選びましょう。

アロマセラピスト向けの資格は、「アロマテラピー検定」「アロマテラピーアドバイザー」などです。アロマの知識を認定する試験や、講師を目指す方向けの試験もあります。チャイルドケアや介護アロマなどの分野もあるため、提供する人にあわせて取得する資格を選ぶのも一つの方法です。

ネイリスト向けの資格

ネイリストになる際に必須の資格はないため、「未経験可」「無資格可」のサロンであれば資格がなくても就職できる可能性があります。ただし、技術や経験がない場合は、資格取得で知識や技術を身につけたほうが選考で有利になるでしょう。

ネイリスト向けの資格には、「JNAジェルネイル技能検定試験」や「JNECネイリスト技能検定試験」などがあります。資格取得は、独立や開業する際にも、客観的な知識やスキルの証明として役立つでしょう。

アイリスト向けの資格

5.まつ毛エクステサロン」で前述したように、アイリストがまつ毛エクステンションの施術をするためには、美容師の免許が必要です。また、民間資格としては、「アイデザイナー技能検定試験」や「アイリスト技能検定試験」などがあります。基本的には実務を通してスキルを高められますが、より細かな知識や技術を得たいという場合は、民間資格の取得を検討してみましょう。

未経験者は接客経験や接遇スキルが役立つ

未経験から美容業界を目指す場合、接客経験や接遇スキルがあると役立つでしょう。美容業界では人と接する業務がメインであるため、接客マナーを学び、スキルを高める必要があります。知識や技術に加えて、コミュニケーション能力や気遣い、おもてなしの心などがあると顧客から評価されやすくなるでしょう。

美容業界の志望動機

美容業界の志望動機の画像

ここでは、美容業界を目指す方に向けて志望動機の例文を紹介します。未経験から就職を目指す場合と美容業界で働いた経験のある場合を紹介するので、自分に合うものを参考にしてみてください。

未経験者の志望動機

未経験者の志望動機では、美容業界に興味をもった理由を明確にするのがポイントです。業界未経験でも適性があることをアピールするために、コミュニケーション能力など活かせるスキルがあれば積極的に伝えましょう。

未経験者の志望動機の例文

「私は、3年前にはじめてデパートの化粧品売り場でメイクをしてもらったのがきっかけで、美容部員の仕事に興味をもち始めました。

それまで美容に無頓着だった私にとって、デパートのコスメカウンターに行くのはハードルが高く、なかなか足を踏み入れられませんでした。しかし、いざ入店してみると、美容部員の方が常に優しく声を掛けてくれ、緊張はいつの間にか和らいでいました。

会話をしながらも、私の顔型や雰囲気に合うメイクをしてくださり、私はすっかりその美容部員の方とお店のとりこになりました。私自身、飲食店で3年ほど接客の経験があり、物腰の柔らかさを評価していただいたこともあるため、その経験を業務に活かせると感じております。

美容の知識に関してはやや不十分な面もありますが、私と同じように『コスメカウンターは入りにくい』と感じている方のイメージを覆せるような、誰にも負けない温かい対応で尽力します」

経験者の志望動機

経験者は即戦力を求められるため、前職での実績を具体的に伝えましょう。転職理由を明らかにし、応募先企業ではどのようなキャリアを積みたいのかをアピールするのがおすすめです。

経験者の志望動機の例文

「私は、エステティシャンとして約4年間エステサロンで勤務しておりました。契約数が社内ランキングで常に上位5%であったことや、指名数が社内で最も多かったことなどから、入社2年で主任に昇格した実績があります。

前職は、外面からのアプローチが中心のエステサロンでしたが、内面からのケアにも注目したく、在職中にマクロビオティックセラピストの資格を取得しました。貴社は、『内側から美しく』をコンセプトにしたトータルビューティーサービスを提供しているため、前職で培った外面からのアプローチ方法やマクロビオティックセラピストの資格を活かして、よりお客さまの美に貢献できるのではないかと感じております。

入社後は、主任としての経験を活かしつつも、新しいことを一から学ばせていただく姿勢で、業務へ真摯に向き合いたいと考えております」

応募先企業と接点を見つけてアピールする

志望動機に説得力をもたせるためには、応募先企業と接点を見つけてアピールしましょう。志望動機には、「なぜ美容業界なのか」「なぜそのサロン(お店)なのか」「そのサロン(お店)で何をしたいのか」といった情報を盛り込むのが基本です。

その際、実体験に基づく応募先企業との接点を添えると説得力が増すでしょう。さらに、入社後どのように業務に貢献するかをアピールすると、採用担当者に採用のメリットを感じてもらいやすくなるのでおすすめです。

美容業界に就職・転職するコツ

ここでは、美容業界に就職・転職するコツを紹介します。働く目的を明確にすることから始め、就職・転職するために不足していることや、必要なことは何か考えてみましょう。

1.働く目的を明らかにする

美容業界に興味がある場合、「なぜ美容業界で働きたいのか」を掘り下げて考えましょう。働く目的を明らかにすることで、将来のビジョンや現在の自分に必要なことも明確になります。場合によっては、「ほかの仕事にも興味がある」という新たな発見が生まれることもあるでしょう。

働く目的を明らかにする方法や仕事の決め方について詳しく知りたい方は、「仕事の決め方で大切なことは?自分に合ってるか不安なときの対処法を解説」のコラムもぜひご確認ください。

2.専門学校や独学で知識・技術を習得する

美容業界で働くために、専門学校に通うのも一つの方法です。
特に、美容師や理容師を目指し国家資格を受けたい場合は、養成施設に通わなくてはなりません。ほかの専門スキルをみにつける場合も、専門学校に通ったほうが手厚いサポートを受けられるので、勉強へのモチベーション維持もしやすくなるでしょう。

3.資格を取得する

資格が必須の職種でなくても、「△△資格保有者優遇」「△△資格保有者歓迎」といった求人はあります。応募できる求人の選択肢を広げるために、資格取得を検討するのも一つの方法です。

資格取得のメリットに興味がある方は、「資格なしは就職で不利?企業が資格よりも重視しているポイントを紹介!」のコラムをぜひご覧ください。

4.業界・企業研究をする

就きたい職種や興味のある企業が決まったら、応募するかどうか、どのような労働環境で働くことになるのかを知るために、企業研究を行いましょう。求人票だけでなく、口コミのチェックやOGOB訪問を踏まえ、多角的な視点から自分に合う働き方ができるかを考えることが大切です。

「美容業界で働きたい」という前向きな気持ちがある場合も、改めて業界研究をしてみると良いでしょう。業界の構図やほかの業界との関係性を知ることで、美容業界に対しての理解を深められます。業界の知識量を増やすことは、面接対策としても役立つでしょう。

5.研修が整っている職場を探す

未経験から美容業界への就職・転職を目指す場合は、研修や教育体制が整っている職場を探すのがおすすめです。企業の採用ページや求人情報で、研修制度や教育体制についての内容を確認します。また、研修を経て何年くらいで独り立ちできるかも把握してくと、入社後にギャップを感じるリスクを減らせるでしょう。

6.就職・転職エージェントに相談する

「美容業界を目指すか迷う」「求人の探し方が分からない」といった場合は、就職・転職エージェントに相談するのも一つの方法です。就職・転職エージェントでは、ニーズに合った支援や求人紹介を受けられます。就職エージェントを選ぶ際には、「第二新卒向け」や「20〜30代向け」など、職歴や年齢に合ったサービスを選びましょう。

ハタラクティブは、20代を中心とする若年層に向けた就職・転職エージェントです。キャリアアドバイザーが丁寧なカウンセリングを行い、一人ひとりにぴったりの求人をご紹介。自己分析や書類作成、面接練習のサポートも行っています。無料の適職診断もあるため、美容業界に興味はあるけど目指す職種に悩むといった方はお気軽にご相談ください。

美容業界の職種に関するよくある質問

美容業界に挑戦するなら、業界について知ることが大切です。ここでは、美容業界を目指す方にありがちなお悩みをQ&A方式で解決します。

美容業界で働く人の年収はどれくらいですか?

職業情報提供サイト(日本版O-NET)」によると、美容師・理容師・メイクアップアーティストの平均年収は379.7万円。アロマセラピスト・リフレクソロジストは、394.3万円。美容部員は、361万円。エステティシャン・ネイリスト(爪、指先)は、320.6万円となっています。

経験を重ねて知識と技術に磨きをかければ、さらなる年収アップが期待できるでしょう。なお、日本人の平均年収について知りたい方は、「平均収入の実態を年代別・男女別・地域別にご紹介!年収アップの方法も解説」のコラムをご参照ください。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
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10年後の美容業界について教えてください

近年では年齢・性別問わず美容への関心が高まっていることから、今後も安定したニーズが見込まれるでしょう。このコラムの「美容業界の将来性」で解説しているように、シニア向けの訪問サービスや男性向けのサービスの需要が高まる可能性もあります。

美容業界の将来性については、「美容業界の職種って?現状や今後の市場規模も解説」のコラムもご参照ください。

美容業界にはどのような業種がありますか?

美容業界には、「美容師」「エステサロン」「ネイルサロン」「化粧品販売」などの業種があります。職種について詳しく知りたい方は、このコラムの「美容業界の仕事とは?代表的な9つの職種 」を、仕事内容や必要なスキルについては、「美容業界の仕事とは?代表的な職業や求められるスキルをご紹介」のコラムをご覧ください。

若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブでは、求人紹介のほか、履歴書や志望動機の作成方法・添削アドバイスを行っています。未経験から美容業界に挑戦したい方は、ぜひご相談ください。

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  • 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
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