- フリーター就職支援「ハタラクティブ」TOP
- お役立ち記事TOP
- SNEPとは?孤立無業者の実態や解決策を解説
SNEPとは?孤立無業者の実態や解決策を解説
更新日
この記事のまとめ
- SNEPとは、無職で家族以外の人との交流がない20~59歳の人
- SNEPによる社会問題には、生活保護による財政負担増や働き手不足などがある
- SNEPから社会復帰を目指すためには、公的機関の活用がおすすめ
「SNEPの意味とは?」「無職で人や社会との交流が薄れている自分はSNEP?」などと疑問を持つ人もいるのではないでしょうか?SNEPとは、無職で社会や家族以外の人との交流がない、20~59歳の人を指します。このコラムでは、SNEPの意味や原因、社会復帰する方法について解説。ニートやひきこもりとの違いについても紹介しているので、参考にしてみてください。
SNEPとは?
SNEP(スネップ)とは、「Solitary Nonemployed Persons」の略称で、孤立無援かつ無職の人々(孤立無業者)という意味です。東京大学社会科学研究所教授である玄田有史氏が提唱した概念で、具体的には「無職で人との交流がない、20~59歳の人々」のことを指します。
たとえば、大学を中退して就職せず家族以外の人や社会との交流がない人は、SNEPにあてはまる可能性があるでしょう。
SNEPとニートの違い
SNEPとニートの違いは、年齢層です。厚生労働省の「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書 (p.63)」によると、ニートは「15~34歳で家事や通学、就職、職業訓練をしていない人」と定義されています。一方で、SNEPは年齢層を20~59歳と幅広く定義しているのが違いです。加えて、ニートの定義では就業状況が重視されているのに対して、SNEPは「社会や家族以外の人との付き合いがない」点にフォーカスしているのも両者の違いといえるでしょう。
ニートの定義ついて詳しくは、「ニートの定義とは?フリーターとの違いや就職を目指す際のコツも解説」をご参照ください。
参照元
厚生労働省
「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究」
SNEPとひきこもりの違い
SNEPとひきこもりの違いは、外出の有無といえるでしょう。厚生労働省によると、ひきこもりとは就学や就労、交遊などの社会的参加を避けて、原則的には6ヶ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態のことです。
一方で、SNEPの中には外出する人も含まれています。ひきこもりは、SNEPやニートの中でも家庭にとどまり外出しない人を指すといえるでしょう。ひきこもりの定義について詳しくは「大学中退後のひきこもり状態から卒業!就職する方法やニートとの違い」をご参照ください。
参照元
厚生労働省
ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン
SNEPの人数は?孤立無業者の実態
孤立無業者(SNEP)の現状と課題によると、SNEPは2011年時点で162万人です。また、60歳未満の未婚無業者の約6割がSNEPであるとされています。男女別では、女性よりも男性の孤立無業率が高いようです。
2006年から2011年の間で起きたリーマン・ショックや東日本大震災は、労働市場に大きな影響を与えました。結果として、2000年代にSNEPに陥る人も増えたとされています。
参照元
東京大学社会科学研究所
孤立無業者(SNEP)の現状と課題
SNEPが社会に与える影響
SNEPが社会に与える影響としては、生活保護が増えて財政の負担が増える、働き手不足につながるなどが挙げられます。SNEPに関する問題は、社会全体で取り組むべき課題であるといえるでしょう。
また、未婚の場合には孤独死につながる可能性があるという点も、SNEPの社会問題です。無業の期間が長引くほど就労意欲は低くなる傾向があるため、SNEPを続けるリスクを回避したい方は早めに行動することをおすすめします。
SNEPになる原因は?
SNEPになる原因は、ニートに陥る原因と同じようなものがあるでしょう。具体的に、SNEPになる原因や状況を解説します。
中退などで友人と疎遠になった
大学や専門学校などの中退がきっかけで、SNEPに陥る人もいるでしょう。日常的に人と交流できる大学や専門学校といった場所がなくなるのは、SNEPに陥りやすい原因になります。また、人間関係がうまくいかず友人と疎遠になった場合も、SNEPの原因となる可能性があるでしょう。
就職・転職活動がうまくいかなかった
就職や転職に失敗して「社会に必要とされていない」と自分を責めると、SNEPになる可能性があるでしょう。また、無職の期間が長くなると社会から孤立して、再就職や転職活動に取り組むハードルが高くなってしまう恐れもあります。
やむを得ない理由で働けなくなった
怪我や病気などで勤怠に影響が出て、退職せざるを得ない状況になった場合、SNEPになる可能性があります。また、家族の介護や看護などで、会社を辞めたり友人との交流が減ったりするとSNEPに陥る人もいるでしょう。
ニートの問題と原因とは
ニートになる原因も、就職活動の失敗や人間関係の躓きなどがあります。また、親が過保護過ぎることや裕福な家庭環境の場合も、働く必要がないためニート状態になりやすいようです。ニートの期間が長く続くと、家族に経済的な負担を掛ける、社会復帰しづらくなるといった問題が出てくるでしょう。ニートになる原因について詳しくは「ニートになる原因と心理的要因は?生活を改善して正社員就職を目指す方法」をご参照ください。
SNEPから社会復帰するには?孤立しないようにする方法
SNEPから社会復帰を目指すためには、少しずつ人や社会とのつながりを持つことが大切です。社会から孤立しないようにする方法について解説するので、参考にしてください。
少しずつ人とのつながりを持つことが大切
社会から孤立しないようにするためには、少しずつ人と交流する機会を作ってみましょう。趣味や好きなことを通じて出かけたり、ボランティアに参加したり、苦手意識を克服できる形で人とのつながりを持つのがおすすめです。
SNEPの期間が長いと、社会復帰に向けての就職活動はハードルが高く感じてしまいます。まずは、趣味や好きなことを通じて人や社会とのつながりを持つと、就職や仕事を探すきっかけにもなるでしょう。
公的機関を活用するのもおすすめ
前述した人とのつながりを持つために、ハローワークや地域若者サポートステーションなど、公的機関を活用するのもおすすめです。ハローワークでは就職に関する相談や、就職に向けた講座を受けられます。
地域若者サポートステーションでは、コミュニケーションやビジネスマナーの講座も開催されているため、苦手意識のある人は参加してみると良いでしょう。地域若者サポートステーションについては、「サポステとは?就職支援サービスの内容や利用方法を解説」のコラムも参考にしてください。
離職期間を短くする
離職期間はなるべく短い方が、SNEPになったとしても社会復帰へのハードルは低くなるでしょう。前述したように、離職機関が長くなるほど就職は難しくなるため、社会復帰したいと思ったらなるべく早く行動するのがおすすめです。
離職期間を短く、就職や転職活動をスムーズに進めるためには、サポートが手厚い就職・転職エージェントを利用する方法があります。就職・転職エージェントとは、民間企業が提供する就職支援サービスのこと。専任のエージェントが就職活動全般をサポートしてくれるので、就活に不慣れな方も安心です。
「社会復帰したいけど一人では不安…」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、若年層に特化した就職・転職エージェントです。学校を中退した方やフリーターの方など、学歴や経歴に不安がある若年者の方を中心に対応しています。求人紹介をはじめ、面接対策や応募書類の添削など、丁寧な就職・転職サポートを実施。ご登録・ご利用はすべて無料ですので、お気軽にご相談ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。