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理工学部の就職先におすすめの業界や職種は?就活の進め方もご紹介!
更新日
この記事のまとめ
- 理工学部の学生は大学院への進学率、就職率ともに高い傾向にある
- 理工学部出身者は金融やマーケティング、ITなどで採用ニーズが高い
- ITエンジニアや研究開発職、機械設計などの職種に理工学部出身者が多い
- 就職活動を円滑に進めるには、自己分析や業界研究が大切
- 自分に向いている求人を探すなら就職エージェントに相談しよう
理工学部の方には、どのような業界や職種が向いているのでしょうか。このコラムでは、理工学部で何を学ぶかを踏まえ、出身者の採用ニーズが高い就職先を詳しくご紹介します。理工学部出身者の主な進路や多くの出身者が活躍している職種、就職活動の取り組み方についても情報をまとめました。大学や大学院で理工学部を専攻したことで身につけた専門知識や技術を活かせる分野を理解し、志望企業への就活を成功させましょう。
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理工学部のニーズが高いといわれる就職先4選
金融・マーケティング・IT・電気などの業界は、理工学部を採用する傾向が高い業界です。各種就職ランキングでも、理工学部出身者が多く活躍していることが分かります。行きたい業界が決まっていない就活生は、採用ニーズの高い業界から優先して就職先を押さえておきましょう。
理工学部のニーズが高いといわれる就職先
- 金融業界
- 企画・マーケティング業界
- IT・通信業界
- 電気・機械業界
金融業界
金融業界では、近年独自のキャッシュレス決済やクラウドファンディングなど、新しいサービスが登場しています。そのため、金融業界全体でIT化・業務効率化の流れが加速しているようです。今後もIT技術者の採用を増やす動きが見られるでしょう。
また、金融関連の商品やサービスの開発には、数学や理工学を専攻していたときの知識が役立ちます。金融業界のことがもっと知りたい方は「金融関連の資格には何がある?その種類と取得時の注意点とは?」もぜひお読みください。
企画・マーケティング業界
企画・マーケティング業界は新しい市場の開拓や生産性向上を担う企画、マーケティングなどを画策し、事業領域の拡大・参入を目指しています。営業やマーケティングを通して収集したビッグデータを分析し、商品およびサービスの企画に活用する仕事です。データ分析や統計学を専攻している方に向いているでしょう。
データサイエンティストやデータアナリストなど、情報処理に明るい学術的なバックグラウンドを持つ技術者ニーズが高まっています。
IT・通信業界
IT・通信業界は、理工学部の就職先として常に人気ランキングの上位に位置しています。現在、IT投資が活発に行われていて、大手企業を中心にIoTやAI、RPA、フィンテックなどの新しいテクノロジーを実用に落とし込む新規プロジェクトが次々と展開されているようです。
このような案件では大規模な情報処理が求められるため、データを扱うエンジニアは今後も引く手あまたの状況が続くと考えられます。とくにITエンジニアはどの企業も恒常的な人手不足で求人数も豊富なため、就職しやすいといえるでしょう。「IT業界は未経験者も挑戦できる?おすすめな職種と転職成功のコツをご紹介」の記事では、IT業界の会社選びのコツなどをご紹介しています。是非こちらも参考にしてください。
電気・機械業界
電気・機械業界では、自動車や自動車部品メーカー、車載機器向けの電子部品、半導体を中心に、製造業全般で採用ニーズの高い状態が続いています。特に、工学部 電気電子工学科や理工学部 電気電子工学の出身者は、電気回路設計や電子機器の開発、制御システムの設計など、幅広い分野で就職先が多く、企業からの需要が非常に高いです。
量産開発の現場では、これまで以上に開発スピードの向上とコスト削減が求められており、生産性アップと適正な人員配置の取り組みが優先されています。機械系、電気系、組み込みソフトウェアを問わず、モノづくりにおけるエンジニアの求人数は今後も増加すると予測できるでしょう。
理工学部の就職先として人気のある4つの業界を紹介しましたが、それぞれの業界でどのような収入が得られるのか気になる方も多いのではないでしょうか。「平均年収を比較!年齢・業界別の金額や給与アップの方法をご紹介」のコラムでは、今回取り上げた業界の平均年収について解説しています。年収や給与アップのポイントを知ることで、これらの業界が人気の理由をさらに理解できるでしょう。
理工学部の出身が多い4つの職種
文部科学省の「学校基本調査-令和5年度 結果の概要-」によると、令和5年3月に大学を卒業した理学部学生の就職先で多かったのは情報通信業、工学部学生では製造業でした。
産業 | 理学(人) | 工学(人) |
---|---|---|
農業,林業 | 35 | 83 |
漁業 | 2 | 14 |
鉱業,採石業,砂利採取業 | 6 | 17 |
建設業 | 225 | 8696 |
製造業 | 1648 | 12295 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 70 | 522 |
情報通信業 | 2102 | 10354 |
運輸業,郵便業 | 102 | 895 |
卸売業,小売業 | 674 | 2715 |
金融業,保険業 | 344 | 506 |
不動産業,物品賃貸業 | 95 | 831 |
学術研究,専門・技術サービス業 | 543 | 3096 |
宿泊業,飲食サービス業 | 93 | 204 |
生活関連サービス業,娯楽業 | 76 | 277 |
教育,学習支援業 | 972 | 725 |
医療,福祉 | 193 | 491 |
複合サービス事業 | 62 | 129 |
サービス業(他に分類されないもの) | 745 | 4679 |
公務(他に分類されるものを除く) | 596 | 2343 |
上記以外のもの | 104 | 355 |
引用:文部科学省「学校基本調査 / 令和5年度 高等教育機関 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(大学)」
理工学部出身者の多い職種には、ITエンジニアや研究開発職、機械設計などがあります。それぞれの職種の役割についてチェックしてみましょう。
理工学部の出身が多い職種
- ITエンジニア
- 保険・金融関連の専門職
- 化学系メーカーなどの研究開発職
- 機械設計
ITエンジニア
ITエンジニアとは、コンピュータや通信を駆使した情報技術に特化した技術者の総称です。システムエンジニアやプログラマー、Webエンジニア、データサイエンティストなど、専門分野によって仕事内容は大きく異なります。これらの職種は、理系の就活生に人気の職種ランキングでも常に上位に位置しており、技術トレンドに敏感な人や興味のある人に特におすすめです。
どの仕事も最先端の技術を常に吸収し続ける必要があるため、技術トレンドに敏感な人や興味のある人が向いているでしょう。「エンジニアとは何をする人?仕事内容や求められる能力をわかりやすく解説!」の記事では、ITエンジニアの仕事内容について詳しく触れています。分野ごとに解説しているので是非参考にしてください。
保険・金融関連の専門職
保険・金融関連の専門職は、プロフェッショナルとして一人前になるまでに時間を要する仕事です。
入社後も多数の資格取得を求められるため大変ですが、高い専門性から転職市場における価値も高い評価を受けています。
理系出身者に特に人気がある職種として、各種職種ランキングでも上位に位置する多いのが「アクチュアリー」があります。アクチュアリーは、数理統計や確率などの数学的手法を用いて保険や年金の積立額を決めたり、将来の保険金支払いに備えた準備金をチェックしたりして、経営の健全性を維持する役割を担っています。統計学などを専攻している学生に特に人気の高い職種です。
化学系メーカーなどの研究開発職
研究開発職は、化粧品業界や化学メーカー、素材開発をしている機械電気メーカーなどで商品の根幹となる要素技術の研究と開発を行います。生物学科の出身者にとって、製薬会社や食品メーカーでの研究職・研究開発職、品質管理・品質保証などは、専門知識を活かせる就職先として人気があります。
これらの職種では、生物学の知識を活かして新しい製品や技術を生み出し、社会に貢献できるやりがいが期待できるでしょう。ひとつの研究(技術開発)の結果が出るまで5〜10年かかることが一般的で、研究開発に対する情熱と粘り強さが求められます。また、企業によってはかなり専門的な知識を求められることもあるため、大学院で専門的な分野を専攻してから就職する人も少なくありません。
機械設計
機械設計は、素材や形状のデザイン、機能をチェックをしながら商品の試作品を開発する仕事です。とくに、機械工学科や電子工学科などを専攻している就活生から非常に人気が高いのが特徴。機械設計は、製品を作成するすべての部署と関わり、多くの関係者と協力しながら仕事を進めます。そのため、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力が求められるでしょう。
参照元
文部科学省
学校基本調査
理工学部の進路は?
理工学部の学生の主な進路には、大学院への進学と企業への就職の2種類があります。下記に、それぞれの進路のポイントをまとめました。
大学院に進学する
文部科学省の令和5年度学校基本調査によると、大学卒業後に大学院へ進学した学生は理学系がおよそ40%でした。
学部 | 卒業者数 | 進学者数 | 割合 |
---|---|---|---|
理学部 | 18189 | 8066 | 44.3% |
工学部 | 87851 | 33949 | 38.6% |
引用:文部科学省「学校基本調査 / 令和5年度 高等教育機関 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(大学)」
これは、研究職や技術職の求人では、大学院修了が応募条件になっている場合もあるからです。大学院を修了していると初任給も高くなるので、このようなメリットを踏まえて進学を考えている学生もいるでしょう。
大学院卒と大学卒の就活に関する違いは、「大学院卒と学部卒の違いは?就活アドバイザーに詳しく聞いてみました!」でも解説しているので、ぜひ参考にお読みください。
企業へ就職する
文部科学省の同調査によると、理学部から無期雇用(正社員)就職した人は約45.1%、工学部から無期雇用(正社員)就職した人は約55%でした。
「博士課程からは就職できない?主な勤め先や就活を成功させる方法を紹介」のコラムでも触れているように、大学院卒の就職は厳しいという意見もあるため、学部卒で就職を選ぶ人も一定数存在します。
参照元
文部科学省
学校基本調査
理工学部の就活の進め方
就職活動では、自己分析や業界研究が重要です。理工学部では、自分の学びがどのように社会で活かされるかを考えることが必要。ここでは、理工学部の学生や出身者におすすめの就職活動の流れをご紹介します。
理工学部の就活の進め方
- 自己分析を行う
- 業界研究をする
- 就活エージェントに相談する
自己分析を行う
自己分析は就活でも転職でも、最初にやるべき。仕事選びの軸を決定したり、志望動機につなげたりと、応募先を選ぶために大切な作業です。これまでの行動や経験を分析し、自分の得手不得手を理解します。また、自分について深く理解できるので得意なことや大切にしている考え方についての発見も期待できるでしょう。
自分の方向性が理解できれば、取り組みたい仕事は何か、どのような働き方を実現したいかなどが見えてくるはずです。自身の適性と照らし合わせながら、進みたい道について考えましょう。「自己分析のやり方が知りたい!ノートやツールを使って実践しよう」のコラムでは、自己分析の効果的な方法を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
業界研究をする
業界研究を通して、業界の種類や違いを理解することが大切です。業界研究を行えば、自分の知らなかった業界を見つけられる可能性もあります。イメージだけに固執せず、複数の業界を比較検討したうえで、志望する業界を絞ると求人を見つけやすくなるはずです。
自分が希望する業務に携われるところや、知識・経験を活かせる分野を探しましょう。
就活エージェントに相談する
「理工学部出身に向いている求人を見つけたい」「自分に向いている職種を知りたい」と考えている方は、就職・転職エージェントに相談するのも一つの手です。特に、理工学部出身者に強い大学であっても、就活生にとって就職活動はつらいと感じることが少なくありません。就職・転職エージェントでは、求職者の希望条件や適性に合った求人を紹介しています。適切な対応で理工学部出身者に向いている就職先を見つけられるでしょう。
就活エージェントは求人の紹介だけでなく、面接対策のアドバイスやESの添削など就活生の就活に対して総合的に頼れる点もメリットの一つです。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。