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内定承諾書や添え状とは?具体的な書き方や提出時のポイントなどを紹介
更新日
この記事のまとめ
- 内定承諾書とは、会社に内定承諾の旨を伝える書類
- 内定承諾書は内定決定後に自宅へ郵送で届くか、内定式で記入することが多い
- 内定承諾書に法的な効力はないものの、内定者の内定辞退を防ぐ目的が考えられる
- 内定承諾書の記入内容や提出期限は企業によって異なる
- 内定承諾書を提出後に内定辞退しないといけないときは、すぐに会社に電話で連絡する
「内定承諾書がどのような書類なのかよく分からない」「会社が提出を求める理由が知りたい」という方は多いようです。このコラムでは、内定承諾書の概要や提出理由、いつどのように届くのかなどを解説。また、内定承諾書の法的な効力や提出後に内定辞退せざるを得なくなったときの対処法を紹介しています。郵送時のポイントや添え状の意味などもあわせてまとめているので、ぜひ参考にしてください。
内定承諾書とは?
内定承諾書とは、応募者が内定承諾することを、会社に伝えるための書類を指します。「入社承諾書」「就職承諾書」「採用承諾書」「内定誓約書」など、会社によって呼び方は異なるようです。しかし、どのような名称であっても、「内定を承諾して、入社する意思を固めたこと」を表す書類であることに変わりありません。応募者と会社のどちらも、この書類の提出をもって、入社への準備を本格的に進めていくことになる重要なものといえるでしょう。
内定承諾書はいつどのように届く?
内定承諾書は、内定決定後に郵送で配布されるのが一般的です。以下では、内定承諾書を受け取るタイミングや書き方、郵送方法のポイントなどについて解説します。
内定承諾書を受け取るタイミング
内定承諾書は、内定が決まったあとに内定者へ郵送する企業が多いようです。内定通知書のほか、入社手続きに必要な書類とともに送られてきます。内定の決定は、電話やメールで採用担当者と応募者がやり取りをして決まることもあれば、内定通知書の送付をもって決まることもあるなどさまざまなようです。
内定承諾書の提出期限
内定承諾書の提出期限は企業によって異なりますが、1週間~1ヶ月が一般的なようです。ただし、企業へ入社する意思が固まったら、できるだけ早く必要書類とともに内定承諾書を提出しましょう。決められた提出期限を過ぎてしまった場合、入社前から悪い印象を与える可能性があります。また、「内定不承諾」と見なされ、採用がなかったことになってしまう場合もあるため、可能な限り早めに済ませておきましょう。
内定式に内定承諾書の提出を求める企業も
内定承諾書の提出を、郵送ではなく内定式に求める企業もあります。内定式とは、次年度に入社を控えた人が対象となる式典。式典の内容は、入社の事務手続きや内定者同士の親睦を兼ねた食事会、業務内容の説明などが多いようです。企業の大きさや社風によってプログラムや所要時間は異なりますが、事前に電話やメール、内定通知書の同封物などを通して詳しい内容が把握できるでしょう。内定承諾書の意味や効力とは
内定承諾書は、内定辞退を防ぐ目的で用いられます。しかし、法的な効力を持つ書類ではありません。では、なぜメールや電話で内定の意志を伝えているのに書面で残す必要があるのでしょうか。以下で、内定承諾書の効力とあわせて解説していきます。
内定承諾書を提出させる意図
求職者は内定が出ても、「第一志望の会社でなかった」「面接ややり取りを通じて、何か違うと感じた」といった理由から、内定承諾後も辞退できます。一方で、会社は内定者から欠員が出てしまうと、再度採用のために時間やコストを費やさなければなりません。会社側としては、よほどの理由がない限り、内定者の内定辞退を避けたいのが本音。書面上で誓約を交わすことにより、内定者に入社の意思を固めてもらうという意味合いで提出を求める企業が多いようです。つまり、内定承諾書は内定辞退を防ぐ役割を果たしているといえるでしょう。
内定承諾書の効力
内定承諾書には法的な効力はありません。会社に提出したあとでも、内定を辞退することは可能です。しかし、法的に効力がないといっても、一度内定を出してくれた会社に大きな迷惑が掛かることを忘れてはいけません。また、会社側の損失だけでなく、大学や人材紹介会社からの推薦で選考を受けていた場合、大学・人材紹介会社はその企業から信頼を失ってしまう恐れもあります。書面に署名・捺印することの意味と重要性を考えたうえで、責任のある行動を心がけましょう。
上記のように、よほどの理由がない限り、内定承諾書を提出してからの辞退は避けるべきといえます。特に、提出後も就職・転職活動を続けるのは失礼な行為といえるでしょう。もし、内定をもらった時点で「入社して大丈夫か」と迷うなら、その場で保留の意思を伝えてください。会社によっては、期日を設けて返答を待ってくれる場合もあります。
内定承諾書が届いたら
内定承諾書が届いたら、まずは書かれている内容を確認しましょう。内定を承諾する旨と、内定取り消しになる条件も確認が必要です。具体的には以下のような理由で内定が取り消されることがあります。
・履歴書の内容に虚偽が発覚した場合
・健康上の理由により、就業が難しいと判断される場合
・内定者に犯罪行為があった場合
内定承諾書にサインをする前に、まずは内容をしっかり確認しましょう。内定取り消しに関して詳しく知りたい方は「内定取り消しの理由とは?違法になるケースも併せて解説」にて詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
内定承諾書の書き方
内定承諾書は、会社によって書式が異なるものの、基本的には日付、住所、氏名を記載し、捺印をするものが多いようです。どのような書式も特別難しい内容ではありませんが、記入ミスや記載漏れがあると手間がかかってしまうので、間違えのないよう気をつけましょう。また、内定通知書と一緒に、労働時間や業務内容などの労働条件が記載されている書面も同封されているのが一般的です。法的な効力はないといっても、内定承諾書へのサインは、主に「その書類に記載されている労働条件に承諾した」という意味になります。雇用契約内容は確認してから記入・提出するようにしましょう。
内定承諾書の郵送方法
内定承諾書を会社へ提出する方法は、郵送が一般的です。内定承諾書に返信用封筒が同封されている場合は、そちらを使用して郵送しましょう。返信用封筒がない場合は、内定承諾書を折らずに封入できる白い封筒を用意します。多くの場合、封筒のサイズはA4で対応できますが、内定承諾書が手元に届いてからサイズを確認し、購入すると無駄がなくなるのでおすすめです。
書類郵送時の8つのポイント
内定承諾書を郵送する前に、以下のポイントを押さえておきましょう。
1.白くて丈夫な封筒を使用する
内定承諾書を郵送する際は、白くて丈夫な封筒を用意しましょう。茶封筒は一般的な事務書類を封入することが多く、白い封筒は正式な書類を送る際に用いられるのが基本です。また、正式な書類であるほど、中身を守る必要性が高まります。厚くて丈夫な封筒だと、内定承諾書の折り曲げや汚れなどの心配も少なくなるでしょう。
2.封筒の表面に「内定承諾書在中」と赤字で記載する
会社には採用に関する内容以外にも、毎日多くの書類が届きます。そのため、内定承諾書を郵送する際は、表面に「内定承諾書在中」と赤字で記載し、四角で囲んでおきましょう。内容物がひと目で分かり、ほかの書類に埋もれる心配がありません。これは手書きではなくスタンプでも可とされているので、不安な場合は活用しましょう。
3.送り先の住所は省略しない
送り先の住所は都道府県から記載し、番地は漢数字で記入しましょう。ビルの一角にある会社では、正式なビル名や号室もしっかり記載します。
4.部署宛は「御中」、個人宛は「様」をつける
内定承諾書を送る宛名には企業名を記載します。採用を担当している部署が分かる場合は、部署名も書きましょう。また、部署名までしか分からない場合は企業名・部署名を記載したあと「御中」で締めます。採用担当者名が分かるときは「御中」は使いません。企業名・部署名に加えて、個人名まで記載し「様」をつけましょう。
5.封筒の裏面左下に氏名と住所を記載する
自分の名前と住所は、内定承諾書を入れた封筒の裏面に記載するのがマナーです。記載しておかないと切手不足といった郵送時トラブルの際、会社に支払いをさせてしまう可能性もあるので、しっかり記載しておきましょう。
6.クリアファイルに書類を入れてから封筒に入れる
内定承諾書を送るときは、書類をクリアファイルに入れてから封筒に入れましょう。丈夫な封筒を用意するのが前提ではありますが、それでも雨や汚れを防ぐためには完璧ではありません。クリアファイルに入れておけば、水濡れや折り曲げ、汚れなどを防げるでしょう。
7.簡易書留で郵送する
郵便物の配達は、紛失や誤配達といったトラブルが起こる可能性があります。このようなトラブルを防ぐには、「簡易書留」を使って内定承諾書を郵送するのがおすすめ。簡易書留は、郵便物の受け取りから配達までの過程を記録し、トラブル発生時には実損額の損失も補償してもらえるサービスです。
8.添え状を同封する
添え状とは、同封したものを記載した書類のことです。ビジネスシーンではお礼状としての役割も果たすため、同封すると好印象を与えられる可能性があります。
内定承諾書の提出時に使う添え状とは
添え状とは、一般的に郵便物や書類、ファックスを送付する際に添付する書類のことです。郵便物の個数や書類の枚数などを記載し、同封物の漏れを防ぐための役割を担っています。内定承諾書を提出する場合、添え状を同封するのがおすすめです。以下で、添え状の記載内容やポイント、例文を挙げているので、作成時の参考にしてください。
添え状の必要事項
添え状に記載する必要事項は、以下のとおりです。
・発送年月日
・宛先(会社名、送り先部署名、担当者名)
・自分の住所、氏名、電話番号、メールアドレス
・件名
・拝啓(より丁寧に書く場合は謹啓)
・時候の挨拶
・内定に対するお礼の言葉
・本題(具体的な書類の内容)
・締めの言葉
・敬具(謹啓の場合は謹白)
・書類の種類、部数
・以上
添え状を書くときのポイント
添え状を書くときは、以下のポイントを押さえておきましょう。
・「発送年月日」「署名」「敬具」「以上」は右側に寄せる
・「宛名」「拝啓」は左側に寄せる
・「件名」「同封物」は中心に記載する
・本文は簡潔に書く
・同封物は箇条書きで記入する
添え状の例文
2020年5月7日
株式会社△△
人事部
山田太郎様
田中花子
東京都○○区△△△△△
電話番号:000-0000-0000
メールアドレス:××@××.××.××
書類送付のお知らせ
拝啓
□□の候、貴社におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度は内定を頂きましたこと誠に感謝申し上げます。
つきましては、ご指示いただいた書類をご送付いたしますのでご査収の程よろしくお願い申し上げます。
入社後は身を引き締め、日々精進していく所存ですのでご指導の程、宜しくお願い申し上げます。
末筆になりますが、貴社のご隆盛を心よりお祈り申し上げます。
敬具
記
同封書類
・内定承諾書 1通
以上
添え状を作成したら、誤字・脱字や紙の汚れがないかを確認し、問題がなければ郵送します。添え状の作成は、手書きでもパソコンでもかまいません。手書きの場合、手間や時間が掛かるため、丁寧な印象を与えられるのに対し、パソコンの場合は、文書作成のスキルをアピールできるといったメリットがあります。入社する会社の社風や事業に合わせて作成すると良いでしょう。添え状の書き方については、「内定承諾書に添え状はいらない?手書きはOK?テンプレートと文章例も紹介」のコラムでも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
内定承諾書を提出後に辞退せざるを得なくなったら?
内定承諾書を提出したら、就職・転職活動を終了し、入社に向けた準備を進めるのが社会人としてのマナーです。しかし、内定承諾書を提出したあとに、自分や家族の怪我や病気といったやむを得ない事情で内定を辞退することもあるでしょう。もし、内定承諾後に辞退する場合、一番大切なのは「できるだけ早く企業に連絡を入れること」です。企業側は、「自社に来てくれる」という認識で入社準備を進めています。連絡が遅くなるほど、採用計画の立て直しにも影響し、迷惑をかけてしまうでしょう。そのため、内定辞退の連絡は、早めに行うことが重要です。また、気まずさや不安感があっても、内定辞退の意思は必ず電話で伝えましょう。メールや手紙は、相手が確認したか分からず、一方的な報告になりかねません。トラブルに発展しないためにも避けた方が無難です。意思疎通がきちんと取れる電話で、誠意を持って謝罪をしたあと、辞退の理由について簡潔に述べましょう。内定辞退の伝え方については、「内定辞退はいつまでに連絡する?メールでも良い?よくある辞退理由と伝え方」のコラムで詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
どのような会社か理解できないまま就職・転職活動を進めてしまった場合、面接段階で違和感があり内定後に辞退するか悩んでしまう人もいます。一人で就職を進めるのが不安な方は、就職エージェントを利用するのも1つの方法です。
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内定承諾書に関するFAQ
ここでは、内定承諾書に関する疑問について、Q&A方式でまとめました。
内定承諾書の提出時に添え状は必ず付けますか?
内定承諾書の提出時には添え状を添えるようにしましょう。添え状は必ず同封しなければならないアイテムではありません。しかし、添え状の有無で印象が変わる可能性があります。「いらない」と判断して同封しないと、「ビジネスマナーの基本を知らないのでは」と担当者も不安に思う可能性が高いといえるでしょう。書き方については、このコラムの「内定承諾書の提出時に使う添え状とは」を参考にしてください。
内定承諾書の提出後に内定辞退は可能ですか?
内定承諾書を提出したあとに、内定を辞退することは可能です。理由としては、内定承諾書は法的な効力を持たないためです。しかし、内定承諾書提出後の内定辞退は企業に大きな迷惑を掛けてしまうので、内定を辞退する際はすぐに連絡を入れるようにしましょう。内定辞退の方法や断り方のポイントを詳しく知りたい方は「転職活動での内定辞退…伝え方とマナー」のコラムで解説しているので参考にしてください。
内定承諾書を簡易書留で郵送しても大丈夫ですか?
内定承諾書の送付は、簡易書留でも普通郵便でもどちらでも可能です。特に、簡易書留は配達過程の記録や損失補償も行っているので、より安全性が高いといえるでしょう。また、内定承諾書は紛失してはいけない重要書類のため、コピーやスキャンをして予備を保管しておくのもおすすめです。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。