大学中退から医療事務になれる？方法や適性をご紹介！

「大学中退で医療事務を目指せる？」と考える方もいるでしょう。医療事務は、就業に必須とされる学歴や資格がないため、大学中退で目指すことは可能です。
このコラムでは、大学中退から医療事務の仕事に就く方法や適性について解説します。また、医療事務を目指すメリット・デメリットや仕事内容、資格情報などもまとめました。大学中退で医療事務を目指したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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大学中退の場合も医療事務の仕事に就ける理由

大学を中退した場合であっても、医療事務の仕事に就くことは可能といえます。医療関係の仕事という点から、「医療事務はハードルが高い」と感じてしまうこともあるでしょう。しかし、医療事務は学歴や資格を問われない傾向にあるようです。
以下で、大学中退から医療事務の仕事に就ける理由を詳しく解説します。

学歴不問の求人があるから

医療事務の仕事では、学歴不問の求人が多数掲載されているようです。医療事務になるための必修科目や必須の資格などは定められていません。そのため、大学中退者も学歴不問の求人に応募し、採用されることで医療事務の仕事に就けます。

業務に必要な知識やスキルは大学で学ばないものが多い

医療事務の仕事をするうえで必要とされる専門的な知識やスキルは、大学の一般教養では学ばないものが多いようです。そのため、大学を中退していても業務を進める際にデメリットが生じることは少ないと考えられます。入社後に必要な知識を身に付けられる場合が多く、大学中退者も医療事務になれる可能性があるでしょう。

未経験歓迎の求人があるから

医療事務の求人を調べてみると、「未経験歓迎」と記載されているものを見かけます。先述のとおり、医療事務の業務に必要な知識やスキルは、入社後に仕事をしながら身に付けることも可能。そのため、「採用後に教育する」という体制をとっている会社では、「未経験歓迎」の求人を掲載する場合があるようです。
大学中退者も学歴不問で未経験歓迎の求人に応募すれば、採用の可能性は十分あるといえるでしょう。

大学中退者が医療事務になる方法

大学中退者が医療事務になる主な方法として、これから紹介する3つが挙げられます。医療事務を目指す際の就職活動の進め方は、民間企業の場合と大差ありません。以下の方法から自分に合ったやり方を選び、医療事務を目指しましょう。

学歴不問・未経験歓迎の求人に応募する

医療事務になる方法としてまず考えられるのが、自分で求人を探して応募することです。先述したように、「学歴不問」「未経験歓迎」の求人に応募すれば、大学中退者も採用される可能性があります。

求人サイトから探す場合は、医療系専門の求人サイトを利用するのがおすすめです。求人サイトから医療機関に直接応募する場合、連絡のやり取りを自分で行う必要があるため、社会人としての基本的なマナーが大切になります。

ビジネスマナーについては、「企業メールへの返信マナーを解説！時間や日程調整を伝える際の例文も紹介」や「面接で気をつけることは？模擬面接もやるべき？就職成功のコツを解説」のコラムで詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

専門学校に通う

専門学校に通い、医療事務に必要な知識やスキルを身に付けてから就職を目指すのも一つの手です。先述のとおり、医療事務に必須の資格はないものの、業務に役立てられる資格はいくつか存在します。このコラムの「医療事務に必要な資格はある？」で紹介する資格を取得できる専門学校もあり、資格取得を目指せるほか、そのまま医療事務として働ける就職先を紹介してもらえることもあるでしょう。

ただし、専門学校に通ってから就職するとなると、就職するまでに時間と学費がかかってしまうため注意が必要です。医療事務は無資格から挑戦できる仕事なので、未経験歓迎の職場で医療事務の経験を積んでから、独学で資格取得を目指したりより待遇に魅力を感じる職場に転職したりするのもおすすめです。

就職・転職エージェントを利用する

「自分で求人を見つけられない」「大学中退で未経験なことに不安がある」といった場合は、就職・転職エージェントを利用するのもおすすめの方法です。就職・転職エージェントを利用すれば、専任のアドバイザーが、適性や希望に合わせて求人紹介や選考対策をサポートしてくれます。就職のプロからアドバイスをもらえるため、大学中退で未経験から医療事務を目指したい場合も、スムーズに就職活動を進められるでしょう。

なお、就職・転職エージェントは多数存在し、それぞれ得意な分野や提供しているサービスに違いがあります。そのため、支援実績や医療系の求人を取り扱っているかなどを確認し、自分にあった就職・転職エージェントを選ぶことが重要です。

医療事務の仕事内容

大学中退で未経験から医療事務を目指すのであれば、仕事内容について把握しておくことも大切です。医療事務の仕事は、レセプト業務をはじめ、受付での患者への対応やカルテの管理、医師や看護師へのサポートなど多岐にわたります。以下で、それぞれの業務について詳しくまとめたので、確認してみましょう。

受付業務

受付では、主に以下のような業務を担当します。

• ・診察券や保険証の受け取りと確認をする
• ・初診の患者に問診票を記入してもらう
• ・診察券やカルテの作成をする
• ・診察室への案内する
• ・診察室にカルテを回す

上記のほか、受付が始まるまえに院内の清掃や予約患者のカルテの準備、電話対応などをすることもあり、業務内容は職場によって若干異なります。診察室への案内や電話対応などでは、医療の知識が求められる場合もあるので習得が必要です。

また、電子カルテを使用する医療機関も多く、文字入力といったPCの基本的スキルが必要な場合もあります。受付では幅広い業務を行うため、多様なスキルを身につけられるでしょう。

レセプト作成

医療事務の代表的な業務がレセプトの作成です。レセプトとは、患者の診療費を保健組合に請求する際に提出する診療報酬明細書のことを指します。受診した医療機関や科目、診療行為などが記載されており、診療行為を点数化して、診療報酬額が決定されます。

提出したレセプトは厳正な審査を受けますが、レセプトに誤りがあると病院への医療報酬の支払いが遅れる可能性があるため、正確性が必要です。点数化するためには医療の知識や計算方法などを覚えなければならず、最初のうちは大変だと感じることもあるようなので留意しておきましょう。

会計業務

レセプト作成で計算した診療報酬額のなかから、患者が負担する診察費用を徴収し、請求書を渡す業務です。誤って診療費用の過不足が生じてしまうと、患者さまや職場に迷惑がかかってしまう場合があるため、ここでも業務の正確さが求められます。

クラーク

クラークとは、医師や看護師と患者さまの連携を事務的にサポートする仕事です。主に患者対応やデータの管理、事務手続きなどを行います。クラークには、「外来クラーク」と「病棟クラーク」があり、外来クラークは、診療科目ごとに受付がある場合に配置されていることが多い職種です。一方で病棟クラークは、入院設備のある病院に配置されます。どちらも病院や規模によって配置される人数などは異なります。

なお、規模の大きな病院の場合、受付業務や入退院受付業務、会計業務など、分業化されているのが特徴です。

大学中退後に医療事務を目指すメリット・デメリット

大学中退者の方のなかには、「医療事務の仕事に興味はあるけど、目指すかどうか悩んでいる」という人もいるでしょう。決断しかねている場合は、大学中退後に医療事務を目指すメリットとデメリットから判断するのも一つの手です。以下で考えうる主なメリット・デメリットについてまとめたので、チェックしてみてください。

メリット

まずは、大学中退後に医療事務を目指すメリットをご紹介します。

• ・需要が見込める
• ・学歴に左右されることが少ない
• ・続けやすい

医療は多くの人から必要とされており、今後も需要があると考えられます。また、医療事務の仕事は学歴に左右されにくく、将来的にも続けやすい点もメリットといえます。それぞれについて、以下で詳しくみていきましょう。

需要が見込める

高齢化が進む日本では、今後も医療の需要は高まっていくでしょう。それに伴い、医療機関の規模が拡大したり数が増えたりすることも考えられ、医療事務の仕事をする人も必要とされる可能性があります。

学歴に左右されることが少ない

先述のとおり、医療事務の仕事は学歴よりも、レセプトやクラークといった医療事務ならではの知識と経験が重視されやすい傾向です。
大学を中退して就職する際、企業によっては大卒よりも待遇が下がってしまう可能性もあります。しかし、医療事務の仕事であれば、学歴によって待遇や業務内容が変わることは少なく、大学中退後に医療事務を目指すメリットといえるでしょう。

続けやすい

医療事務の仕事は、医療機関によって業務内容に大差はないようです。そのため、医療事務の経験を積んでおけば、引っ越しや人間関係による転職を考えた際に、ほかの医療機関で採用されやすいといえます。医療機関は全国各所に存在するため、ライフスタイルが変化しても医療事務の仕事を続けやすい点は大きなメリットといえるでしょう。

デメリット

大学中退後に医療事務を目指す際は、メリットだけでなくデメリットも押さえておきましょう。具体的なデメリットは以下のとおりです。

• ・異業種の転職先で医療事務の知識や経験を活かしにくい
• ・覚えることが多い
• ・仕事がAIメインになる可能性がある

デメリットについても把握しておくことで、入社後のミスマッチに悩んだり早期離職してしまったりすることを防げる可能性があります。それぞれのデメリットについて詳しくみていきましょう。

異業種の転職先で医療事務の知識や経験を活かしにくい

医療事務では、レセプトやクラークといったスキルや医療の知識が身に付けられる仕事です。手に職をつけられる一方で、「異業界では医療事務の仕事で得た知識や経験を活かしにくい」というデメリットがあります。医療事務からほかの事務職に転職する場合も、業務内容や求められるスキルが異なるため、一からのスタートになってしまう可能性もあるでしょう。

覚えることが多い

医療事務はレセプトやクラークといった業務のほか、仕事で必要な医療の知識も覚えなければなりません。人によっては、覚えることが多いという点をデメリットと感じる場合もあるでしょう。

仕事がAIメインになる可能性がある

技術の進歩に伴い、さまざまな業界でAIの活躍が期待されています。現在、医療事務の仕事は人の手で行われていることが多いですが、将来的にAIが業務を担う可能性もゼロではありません。
AIの可能性は未知数ではあるものの、医療事務の仕事が将来的にAIメインになる可能性がある点はデメリットとも考えられるでしょう。

医療事務に向いている人・向いていない人の特徴

医療事務の仕事はほかの事務職とは異なる知識やスキルが求められるため、適性によっては「仕事が難しい」と感じてしまうことも。反対に、医療事務に向いている場合は、仕事にやりがいや楽しさを感じやすいといえるでしょう。
以下で、医療事務に向いている人と向いていない人の特徴を紹介するので、参考にしてみてください。

向いている人にみられる特徴

医療事務が向いている人にみられる主な特徴として、以下の3つが挙げられます。

• ・医療業界に携わりたい人
• ・安定を求める人
• ・一から学ぶことに抵抗がない人

それぞれの特徴について、以下で詳しくみていきましょう。

医療業界に携わりたい人

医療事務の仕事は、医療業界に携わりたい人に向いているでしょう。医療事務はその名のとおり事務職になりますが、勤務先は病院やクリニックといった医療機関である場合がほとんどです。また、業務によっては医療の知識が求められることもあり、医療を身近に感じられる環境といえます。

医療業界の仕事は資格を必要とすることが多いものの、医療事務に必須の資格はありません。学歴不問で未経験から始めやすいため、「医療業界に憧れがある」「患者の助けになりたい」と感じている方におすすめです。

安定を求める人

一般企業で事務職をする場合、会社の業績によって給与や賞与に影響がでる可能性も考えられます。しかし、医療の需要は今後高まっていくと想定でき、医療事務の勤務先である病院やクリニックの経営面への心配は少ないでしょう。そのため、医療事務の仕事は安定して働ける環境にあるといえます。

また、医療事務として働く場合、転勤が発生することはあまりありません。現在暮らしている場所で長く働きたいと考えている方にとっても、医療事務の仕事は向いている可能性があるでしょう。

一から学ぶことに抵抗がない人

このコラムの「覚えることが多い」で紹介したように、医療事務は業務や医療の知識など覚えることが多く、入社後は一定量の勉強が必要になります。また、医療技術の進歩や制度の改訂なども考えられ、業務や知識が定着したあとも、知識のアップデートが必要になることも。そのため、一から学ぶことに抵抗がない人であれば、医療事務の仕事に躓く可能性は低いといえるでしょう。

向いていない人にみられる特徴

続いて、医療事務が向いていない人にみられる主な特徴を紹介します。

• ・人間関係を築くのが苦手な人
• ・身体を動かしたい人
• ・物を作る仕事がしたい人

上記の特徴が自分に当てはまる場合、医療事務の仕事がつらい、やりがいを感じないと感じてしまうことも。入社後の自分を想像し、医療事務の仕事を続けられそうか考えてみましょう。

人間関係を築くのが苦手な人

医療事務の仕事では、患者以外にもほかの事務員や医師、看護師などと関わります。仕事を円滑に進めるためには、職場の人と良好な関係性を築く必要があり、人間関係の構築に苦手意識がある場合は働きにくさにつながる可能性もあるでしょう。

職場の人とうまく関係を築けないと、人によっては仕事のしにくさや居心地の悪さを感じてしまうことも考えられるので注意が必要です。

身体を動かしたい人

医療事務の仕事は、執務スペースで働く時間がメインになります。勤務中は座って受付業務や電話対応をしたり、執務スペース内にある資料を取りに行ったりする程度の運動量であり、体力が必要になる場面は多くありません。

また、執務スペースは患者から見えるようになっているのが一般的なため、仕事中に「身体を大きく動かしてストレッチをする」といったことも難しいと考えられます。そのため、「身体を動かしたい」という人にとって、医療事務は不向きといえるでしょう。

物を作る仕事がしたい人

医療事務の業務内容は基本的にはルーティンワークとなり、日によって変化がある仕事ではありません。決められたことを正確に行うことが求められるため、個性を活かして何かを作る仕事がしたい人にとって、医療事務の仕事はストレスを感じやすい可能性も考えられます。

物を作る仕事に興味がある方は、「クリエイティブな仕事がしたい！おすすめの職種20選や向いている人を解説」のコラムをぜひチェックしてみてください。おすすめの職種や働くために必要なことなどを紹介しています。

医療事務に必要な資格はある？

医療事務に必須の資格はないものの、取得していることで仕事に活かせる資格はいくつか存在します。保有資格があれば選考時のアピール材料にもなり得るので、余裕のある方は以下の資格取得を検討してみるのもおすすめです。

• ・メディカルクラーク（R）
• ・医療事務認定実務者（R）
• ・診療報酬請求事務能力認定
• ・医療事務管理士（R）
• ・電子カルテオペレーション

上記の資格については、「医療事務は高卒からなれる！求人選びのコツや役立つ資格をご紹介」のコラムで詳しくご紹介しています。ぜひご一読ください。

大学中退者が医療事務を目指す際のチェックポイント

大学中退から医療事務を目指すと決めたら、「雇用形態」と「職場の規模」の2点についてよく確認しておく必要があります。確認を怠ってしまうと、「本当は正社員が良かったのにパートの求人に応募してしまった」「大きい病院の医療事務に就職したけど思っていた業務とのギャップがある」というような事態を招いてしまう恐れも。医療事務の仕事を探す際は、以下で解説する内容を参考にしてみてください。

雇用形態

医療事務の仕事を探す際は、雇用形態について確認が必要です。まずは、自分が希望する雇用形態を明確にしておきましょう。正社員であれば給与が安定していたり、賞与が支給されたりするなどのメリットがありますが、医療機関によっては経験が求められる場合もあり、採用の難易度がやや高まります。
一方で、アルバイトやパートであれば、学歴や経験を問われないことも多く、医療事務の仕事に就きやすい点がメリットです。まずは非正規雇用から始めて、医療事務の経験を積んでから正社員を目指すのも一つの手といえます。

雇用形態が定まったら、求人票を確認する際に、自分の希望する雇用形態かどうかしっかりと確認しておきましょう。

職場の規模

医療事務の勤務先は入院設備の整っている病院や診療のみのクリニックなどさまざまであり、規模がそれぞれ異なります。
たとえば、職場の規模が大きければ患者の入院手続き業務を行うことも。複数の医療事務スタッフが所属し、事務作業が分業化されている可能性もあります。一方、クリニックに勤務する場合は外来診療の関連業務が主になるでしょう。少人数運営であれば、幅広い業務を担当したりスタッフ間の連携がしやすかったりすることも考えられます。

人によって働き方に好みがあり、自分に合わない職場だと仕事につらさを感じやすくなるでしょう。そのため、志望先の規模や特色を確認して自分の働きやすい職場かどうかを判断することも大切です。
「どの職場が自分に合っているか分からない」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにぜひご相談ください。

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医療事務以外の仕事と迷っている場合は、自分に合った仕事を調べられる適職診断をしてみるのもおすすめです。サービスはすべて無料で利用できるので、お気軽にお問い合わせください。