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高卒の就職率はどのくらい?大卒との違いや都道府県別の内定率も紹介
更新日
この記事のまとめ
- 2024年に卒業した高校新卒者の就職内定率は99%以上
- 高卒者と大卒者の就職内定率に大きな差はない
- 2024年に高卒者の就職内定率が最も高かった県は「富山」「福井」「埼玉」
- 高卒者の就職が難しいといわれる理由に学歴フィルターの考え方がある
- 高卒者の就職は、既卒で3年を過ぎると難しくなる
「高卒の就職率はどれくらい?」と、気になる方もいるでしょう。高校新卒者と大学新卒者の就職内定率に大きな差はありません。ただし、卒業後時間が経つと就職が難しくなることもあるので注意が必要です。このコラムでは、高校卒業後の就職・進学者の割合や内定率、大卒者との違いについてご紹介します。また、都道府県別の内定率や高卒者の就職が苦労するといわれる理由も解説。高卒で就職を考えている方は、ご一読ください。
高卒の就職者の割合と内定率
文部科学省が発表した「令和6年3月高等学校卒業者の就職状況(令和6年3月末現在)に関する調査について」によると2024年3月に高校を卒業した方の就職希望率は14.0%でした。圧倒的に高等教育機関への進学が多いものの、決して就職希望者は少ないわけではありません。
参照元
文部科学省
令和6年3月新規高等学校卒業者の就職状況 (令和6年3月末現在)に関する調査について
2024年の高校新卒者の就職内定率と求人・求職者数
厚生労働省が発表した「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)」によると、「2024年3月に高校を卒業した人」の就職内定率は、同年3月末時点の調査で99%を超えています。詳しい内定率と求人・求職者の数は以下のとおりです。
・就職内定率:99.2%
・求職者数:121,123人
・内定者数:120,203人
・求人数:482,270人
上記の数字から高卒で就職を希望した人の大多数が内定を獲得できたことが分かります。また、過去の同時期における高校新卒者の就職内定率は以下のとおりです。
高校新卒者の就職内定率の推移
卒業年 | 就職内定率 |
---|---|
2023年3月 | 99.3% |
2022年3月 | 99.2% |
2021年3月 | 99.1% |
2020年3月 | 99.3% |
2019年3月 | 99.4% |
引用:厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)」
引用:厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)」
上記の数字と図から、1993年以降~2015年以前の就職内定率は99%を下回り、最も低い年は89%代まで落ち込んだことが分かります。しかし、2016年~2024年にかけては99%以上を保っているため「近年の高卒者の就職内定率は高い」といえるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)
都道府県別にみる高校生新卒の就職内定率
就職内定率は、住んでいる場所によってわずかに異なります。以下で高卒者の就職内定率を地域別にご紹介するので、自分の住居エリアの状況をチェックしてみてください。
高校新卒者の地域別就職内定率
厚生労働省が発表した「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)」から分かる、2024年3月に卒業した方の地域別の内定率は以下のとおりです。
北海道 | 0.988 |
---|---|
東北(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島) | 99.4% |
関東(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉) | 99.0% |
京浜(東京・神奈川) | 99.5% |
甲信越(新潟・山梨・長野) | 99.4% |
北陸(富山・石川・福井) | 99.8% |
東海(岐阜・静岡・愛知・三重) | 99.7% |
近畿(滋賀・奈良・和歌山) | 98.4% |
京阪神(京都・大阪・兵庫) | 98.9% |
山陰(鳥取・島根) | 99.5% |
山陽(岡山・広島・山口) | 99.4% |
四国(徳島・香川・愛媛・高知) | 99.0% |
北九州(福岡・佐賀・長崎) | 99.2% |
南九州(熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄) | 98.9% |
引用:厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)」
2024年は、上記14地域のうち10地域で高卒者の99%以上が内定をもらったことが分かります。
参照元
厚生労働省
令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)
高校新卒者の都道府県別の就職内定率ランキング
さらにここでは、47都道府県のうち、就職内定率が高かった県をご紹介します。
1位 | 富山、福井、埼玉(99.9%) |
---|---|
2位 | 新潟、岐阜、愛知、鹿児島(99.8%) |
3位 | 群馬、山口(99.7%) |
参考:厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・職内定状況」取りまとめ(3月末現在)」
1位の3県では、就職希望者のほとんどが就職の内定を得られていることが分かります。また、求職者数が8,732人と最も多かった愛知県は、99.8%という高い就職内定率を獲得。高卒者の場合は求職者数が多くても、就職が難しいというわけではないといえます。
一方、47都道府県のうち最も低かったのは千葉県と沖縄県で、就職内定率は96.8%でした。ただし、この数字も10人のうち9人以上が内定を獲得できていることを示すので「高卒で就職するのは難しい」とはいえないでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)
高卒は大卒より就職が大変?男女別の内定率
「大卒に比べると高卒の就職は難しいのでは?」と、考える方もいますが、過去の結果を見ると両者の就職内定率の割合に大きな差はないことが分かります。以下で内定率を男女別に詳しく見ていきましょう。
高卒の男女別就職内定率
前述したように厚生労働省が発表している「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)」によると、2024年3月に高校を卒業した人の就職内定率は99.2%(同年3月末時点)。うち、男子は99.4%、女子は99.0%となっています。また、男子の就職希望者は74,765人、女子は46,358人でした。男女で求職者数に差はあるものの、高卒者の就職内定率について大きな違いはありません。
参照元
厚生労働省
令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)
大学の男女別の就職率
厚生労働省の「令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します」によると、2024年3月に卒業した大学生の就職率は98.1%(同年4月1日時点)でした。高校新卒者(同年3月末時点)よりもやや低い結果ではありますが、就職希望者のうち9割以上が内定を得られていることが分かります。男女別の就職内定率を見ると、男子97.9%、女子は98.3%となっており、大学生新卒の就職内定率に関しては女子の方がやや高い結果でした。また、男女ともに高卒者の内定率をわずかに下回っています。
参照元
厚生労働省
令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します
なぜ「高卒は正社員就職に苦労する」といわれるのか?
高校・大学ともに、新卒者の就職内定率は9割以上と高いのが現状ですが「高卒は就職に苦労する」というイメージを持たれる傾向にあります。なぜ、高卒=就職に苦労すると思われるのでしょうか。考えられる理由は、以下のとおりです。
高卒者は専門的な知識やスキルが不足していると捉えられるため
仕事に活かせる専門知識やスキルは、就職活動で武器になります。しかし、専門学校や短大、大学に進学しないと専門分野を学べないこともあるので「高卒者は不利」というイメージを持つ人がいるようです。
また、職種によっては短大や大学の卒業資格が必須の仕事もあります。たとえば、医師・獣医師・薬剤師になるには、大学の正規課程を修めたうえで国家試験に合格することが求められるのです。高卒で医師・獣医師・薬剤師になることはできません。このように、高卒者の場合は専門的な知識や技術を求められる仕事には就きにくいという傾向があります。とはいえ、前述のとおり就職率は高水準を保っているため、自分の力を発揮できそうな就職先を見つけることが大切です。
高卒就職にはメリット・デメリットの両方があるので、詳しく知りたい方は「高卒で就職するメリット・デメリットは?大卒との違いやおすすめの職業を紹介」を、ご覧ください。
学歴フィルターによって高卒者は不利という考えがあるため
学歴フィルターとは、難関大学や有名大学といった特定の大学出身者を合格させる選考の手法のこと。応募者数が多くなりがちな大手企業において、選考を効率化したい場合や特定の学歴を持つ人を採用したい場合に用いられると考えられています。学歴フィルターによって「高卒は大卒に比べて就職が難しいのでは…?」と思う方もいるようです。また、応募条件に「大卒以上」とある求人に高卒者が応募しても、採用に至る可能性は低いといえるでしょう。
ただし、反対に考えると、応募先の採用ニーズや応募条件を事前に確認することで、効率よく就職活動を行えるということになります。「高卒以上」「学歴不問」などの記載がある求人に応募すれば、学歴を気にせず選考に進めるでしょう。高卒者が正社員になりやすい業種について知りたい方は「高卒者が就職するのにおすすめの仕事は?正社員になるメリットや方法も紹介」をご覧ください。
高卒は新卒から時間が経つと就職が厳しい?
卒業から時間が経つと、高卒者が正社員になるのは難しくなる傾向にあります。ここでは、その理由と就職活動を行うべきタイミングを見ていきましょう。
高卒で就職せずにいると若さを武器にできない
職歴がないまま年齢を重ねると、スキルが身につかず若さを武器にしにくくなるので、次第に就職できる確率は下がってしまいます。若い人材を自社で一から教育したいと考える企業は多いため、職歴がない人はできるだけ若いうちに就職活動を始めるのが賢明です。特に若手が不足している企業にとっては、新卒に年齢が近い人ほど魅力的な人材に映ります。
卒業後3年以内は高卒既卒扱いで就職チャンスが大きい
高卒者の内定率は新卒のタイミングが高いと予想されますが、卒業後3年ほどは「既卒」として扱われ、就職が有利になる可能性があります。既卒とは「高校や専門学校、大学などを内定がないまま卒業し、正社員として働いた経験がない人」を指す言葉です。若手が欲しい企業では、既卒を新卒と同様の条件で募集していることもあります。
厚生労働省による「若年者雇用を取り巻く現状」の資料には、働かない期間が長引くと正社員として就職できる確率が下がるというデータが掲載されています。フリーター期間が半年以内の場合、正社員になった人は64.0%いる一方、3年を越えると48.9%の人しか正規で就職できていないのです。このような過去のデータからも、高校卒業後、就職内定率が高いうちに、できるかぎり早く就職活動をスタートすることが重要だといえます。
引用:厚生労働省「若年者雇用を取り巻く現状」
参照元
厚生労働省
若年者雇用を取り巻く現状
高卒就職せずフリーターになる割合
高卒者の就職内定率は高いものの、卒業後に就職せずフリーターになる人の割合は低くありません。厚生労働省は「平成30年若年者雇用実態調査」で、最終学校卒業から1年間に就職した人・していない人の割合を発表しています。進学しなかった高卒者の卒業後の状況は以下のとおりです。
・正社員として働いた:61.9%
・正社員以外の労働者として働いた:30.7%
・働いていなかった:6.2%
上記の結果から、進学していない高卒者のうち、正社員にならなかった人は36.9%いることが分かります。また、正社員以外の労働者として働いた理由とその割合は、以下のとおりです。
・もともと正社員を希望していなかったため:24.6 %
・自分の希望条件に合わなかったため:14.0%
・正社員求人に応募したが採用されなかったため:13.7%
上記のように、高校卒業後に正社員として働く気がない人や希望に合う就職先を見つけられなかった人が、フリーターになることがあるようです。また、家庭の事情や資格取得の勉強のために非正規で働いた方もいます。
参照元
厚生労働省
平成30年若年者雇用実態調査の概況
高校卒業後のフリーターの年齢と就職率の関係
厚生労働省が発表した「平成30年若年者雇用実態調査の概況」によると2015年10月~2018年9月の間に、正社員採用の予定があった事業所の割合は全体の49.9%。その事業所におけるフリーターからの応募率と採用率は以下のとおりです。
・フリーターから応募があった事業所の割合:25.4%
・フリーターを正社員として採用した事業所の割合:18.5%
正社員採用を考えていた事業所では、フリーターも採用していることが分かります。
また、事業所が採用したフリーター(18.5%)の年齢層は以下のとおりです。
・15~34歳のみ:10.0%
・35~44歳のみ:2.1%
・15~34歳および35~44歳の両方:6.4%
35~44歳のみの採用は約2割に留まることから、高卒のフリーターが正社員として就職できる確率は35歳を過ぎると低くなることが分かります。高卒で非正規社員の方や仕事をしていない方は、何歳で正社員就職をするか目標を決めて行動すると良いでしょう。
参照元
厚生労働省
平成30年若年者雇用実態調査の概況
ここまで、高卒者の就職の現状についてお伝えしました。高卒の就職内定率は低いものではなく、在学中であれば学校のサポートを受けながら就活を進められます。しかし、すでに卒業していると自分で仕事を探さなければならないため、どのように就活をすべきか分からない方もいるでしょう。理想の働き方を叶えるためには、優良企業を見極め自分に合った職場を探すことが大切。就活をうまく進められるか不安な方は、家族や友人に相談するほか、プロの力を借りるのも良い方法です。就職エージェントを利用すると、一般に公開していない非公開求人も紹介してもらえるので、自分一人では見つけられなかった企業と出会えます。
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高卒の就職に関するFAQ
大学に進学する方が多いものの、高卒で就職を決める人も一定数いることが分かりました。しかし、学歴がネックとなり就活に身が入らないこともあるでしょう。以下の質問と回答を参考にして、内定を掴み取ってください。
大学中退は高卒?学歴の定義について教えて下さい
最終学歴は「最も教育水準の高い教育機関での卒業歴」のことです。大学を中退している場合は、大学に通っていても卒業はしていないので、最終学歴は高卒になります。こちらの「最終学歴が中退の場合は履歴書にどう書く?学歴別に書き方を紹介します!」ではその他の例も挙げて説明していますので、参考にしてください。
高卒は大卒に比べて就職に不利ですか?
就職率は同じですが、給与や就ける仕事などの条件が異なります。大卒者のほうが、スキルや知識が高いという考え方から、条件が良い企業がほとんど。ただし、学歴だけが評価対象ではありません。詳しくは高卒の就職事情にフォーカスしたこちらの記事「高卒の平均年収は?大卒と変わらない?給与の高い仕事と収入アップのコツ」をご覧ください。
高卒の場合、どんな求人が狙い目ですか?
採用されやすいのは、接客や工業系。学歴不問や未経験歓迎の求人もおすすめです。また、採用の際に企業が高卒者に求めるスキルとして、人柄やコミュニケーション能力などが挙げられます。詳しくは「高卒歓迎求人によくある特徴とは?求められるスキルをご紹介」を、ご覧ください。
高卒から高収入を目指せる仕事を教えてください
給与水準の高い企業や、専門性の高い仕事がおすすめです。一般的に、給与水準が高いのは大企業。大企業でも高卒の新卒者を採用対象とすることはありますし、他企業で得た経験・スキルを武器に転職することが可能です。どのような仕事があるか詳しく知りたい方は「ハタラクティブ」へ、お気軽にご相談ください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。