契約社員とパートの違いとは?働き方やメリット・デメリットを解説

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この記事のまとめ

  • 法的に契約社員とパートの違いはなく、両方とも「パートタイム労働者」にあたる
  • 契約社員とパートの違いは、一般的に労働時間の長さで線引きされる
  • 契約社員とパートにも年次有給休暇は付与され、2年間を期限に繰越しもできる
  • 契約社員とパートの違いやメリットとデメリットを比べ、自分に合った働き方を選ぼう

「契約社員とパートの違いって何?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。雇用形態にはいくつかの種類があり、異なるメリット・デメリットを持っています。就職や転職を納得できるものにするためには、それぞれの特徴を知ったうえで判断することが必要です。このコラムでは、主に「契約社員」と「パート」の2つの雇用形態について紹介。また、気になる社会保険や有給休暇の扱いについても解説します。

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契約社員とパートの違い

「契約社員」とは、期間の定めのある雇用形態。有期雇用の契約を結んで就業します。労働時間は正社員と同様にフルタイムが多い傾向です。一方「パート」は、短時間で働くことを選べる雇用形態です。正式名称は「パートタイム」。比較的時間の融通が利きやすいのが特徴です。

雇用形態はどちらも「非正規」

法的には契約社員とパートタイムの明確な線引きがなされていないため、両者とも「有期契約労働者」「パートタイム労働者」にあたり、雇用形態という点ではどちらも非正規雇用の一つです。働き方や労働条件は会社によって大きく変わることも。気になる求人があった場合には、詳細を事前に確認しておきましょう。

なお、厚生労働省の「非正規雇用の現状と課題」によると、2022年時点の非正規労働者は日本の労働者のうち36.9%と4割近くを占め、日本の経済を支える主要な労働力となっています。

参照元
厚生労働省
非正規雇用(有期・パート・派遣労働)

パートとアルバイトの違いは?

アルバイトも、法律上は契約社員やパートと同じ「有期契約労働者」ですが、一般的には若年層や学生に使われることの多い言葉です。雇用契約に定めがある、時給制で働くといった点が共通しています。
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契約社員とパートの具体的な違い

冒頭では契約社員とパートの法的な扱いの違いについてまとめましたが、ここではより具体的な違いについて説明します。法的には同じ「パートタイム労働者」でも、実際の働き方や働く条件は大きく異なります。

雇用契約期間

前述したように、契約社員は有期雇用契約を結んだ社員です。契約期間は企業によって異なるものの、1~2年が多いようです。契約期間満了の前に企業と面談などを行い、契約を更新するか終了するか判断がなされます

なお、契約社員の契約期間は、労働基準法第14条に基づき原則3年と上限が決められています。ただし、専門的な知識や経験、技術を要する業務を担う労働者や、満60歳以上の労働者の契約期間は最長5年です。

一方、パートも雇用契約期間は有期なので契約社員と同じです。さらに、契約社員もパートも、同じ企業での雇用契約期間が通算で5年を超えた場合は、労働者から申し込むことで雇用期間の定めのない「無期雇用転換」が可能。雇止めにあうことなく安定して働ける一方で、あくまでも「雇用期間の定めがない契約」になるだけなので、正社員になるわけではないことに注意が必要です。

契約社員の雇用期間は?無期雇用のルールや正社員との違いを解説」のコラムでは、契約社員の働き方や無期雇用転換について詳しく解説しています。合わせてご確認ください。

参照元
e-Gov法令検索
労働基準法(第十四条)

勤務時間

契約社員は「社員」と名がついているとおり、フルタイム勤務が一般的です。パートタイムは、前述したように短時間勤務を前提とした雇用。企業によって最低勤務時間は異なるものの、「1日3時間、週2日から」などより柔軟な働き方が叶います。

休日

契約社員は正社員に準じた働き方が多いため、前述したようにフルタイム(1日8時間・週5日)で働く傾向。そのため休日も週に2日程度で、企業の定める曜日になるケースが多いようです。

パートタイムは働く時間を契約社員より短くできるため、シフト制を導入する企業がほとんど。自分で勤務日時を決められるので、契約社員に比べると休日は多く取得できるでしょう。

給与

契約社員は月給制がほとんど。ただし、企業によっては時給制や日給制が採用されていることもあります。月給制の場合は給与が毎月一定額となるため、正社員に近い安定した収入に期待できるでしょう

いっぽう、パートタイムは短時間勤務も多いので働いた時間に対して支払われる時給制がほとんど。その月によって収入が変わるため、契約社員に比べると安定性に欠けると考えられます

ボーナスは?

そもそもボーナスは義務ではなく、企業によって支給の有無や支給条件が異なります。そのため契約社員やパートに支給されるケースもあれば、正社員もボーナスが出ないケースも。しかし、一般的にパートには支給されず、契約社員には支給されることが多いようです。ただし、正社員より額は低いことが多いでしょう。

仕事内容

契約社員は正社員より責任の軽い仕事を担当するものの、パートよりは責任の重い内容であることがほとんど。契約社員の働き方が正社員に準じているのが要因です。そのため、契約社員のほうがパートに比べると給与水準が高かったり、残業が多かったりすることも珍しくありません。

契約社員とパートにも有給はある!

契約社員やパートで働く場合も、要件を満たしていれば年次有給休暇が付与されます。要件は「雇い入れの日から6ヶ月経過していること」「その期間の全労働日の8割以上出勤したこと」の2つです。

年次有給休暇は労働基準法の第39条で付与することが定められているため、「契約社員には有給はない」「パートは有給を使えない」というのは違法。「労働者が取得できる有給休暇とは?日数や消化期限について解説」のコラムでも述べているように、有給休暇は労働者の意思で取得できます。

契約社員の場合は基本的に正社員と同様にフルタイムで働くため、入社から6ヶ月経過すると10日間の有給が付与されます。その後は勤続年数によって付与される日数が増えていくルールです。一方、パートはフルタイムで働いた場合よりも付与される日数が少なく、有給の日数は所定労働日数と継続勤務期間によって変動します。

繰越も可能

契約社員とパートも、正社員と同じく有給休暇を繰越せます。有給休暇の繰越しについては労働基準法第115条で定められており、付与日から2年間は有効です。

有給の消化は義務

労働基準法の改正により、2019年4月から全ての企業で年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、年5日の取得が義務付けられました。
パートとして働く場合は、条件である「年10日以上の有給付与」に注意。週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満の場合は、「勤続年数が3年以上の週4日以上」または「勤続年数が5年以上の週3日」「勤続年数6年以上の週3日」などが当てはまります。

参照元
e-Gov法令検索
労働基準法

契約社員として働くメリットとデメリット

ここでは、契約社員のメリットとデメリットを紹介します。就職・転職の選択肢に「契約社員」を入れるかどうかの参考にしてください。

契約社員として働くメリット

契約社員として働くことで、パートやアルバイトに比べると高い給与を得ることができます。
東京都産業労働局が実施した調査によると、令和元年の調査における契約社員の年収見込み額は平均301万円でした。同機関が実施した令和3年のパートタイマーに関する調査では、平均年収は172.7万円。ただし、パートタイマーのほうが働く時間が短い傾向が強いため、一概に「どちらが高い」とは言い切れないのも事実です。

また、任される業務の専門性がパートに比べて高いところも、契約社員で働くメリット。正社員と変わらない業務を任されるケースも多いので、より専門的なスキルを身につけるチャンスを得られます。実力が認められれば、正社員登用の可能性もあるでしょう。

参照元
東京労働局
令和元年度 契約社員に関する実態調査
令和3年度 パートタイマーに関する実態調査

契約社員として働くデメリット

契約社員は時給制の契約でないかぎりフルタイム労働が多いため、パートに比べると時間の融通は利きにくいといえます。また、有期雇用にもかかわらず正社員と同じような仕事内容を任されることも多く、パートタイムと比べると責任が重くなることも。もし責務を果たせない状態が続いた場合、契約が更新されない恐れもあるでしょう。

パートとして働くメリットとデメリット

ここでは、パートのメリットとデメリットを3つずつ紹介します。短時間労働者であるパートタイムは、生活スタイルによってはメリットを最大限に活かせる雇用形態になる可能性も。自分の状況とメリット・デメリットを照らし合わせて、働き方を決定しましょう。

パートとして働くメリット

パートで働く大きなメリットは、シフトの融通が利きやすいこと。出勤日数・時間を調整しやすいので、家事や育児、ほかの仕事と掛け持ちで働きたい人にとって魅力的な雇用形態です。

また、扶養内で働きたい人にもおすすめ。パートには扶養内での勤務を希望する人も多く、職場の理解が得やすい傾向にあります。

パートとして働くデメリット

シフト制の場合、経営状況や人員の関係で希望する日時の勤務に入れない恐れも。前述したようにパートは時給制がほとんどなので、契約社員と比べると、安定した給与を得られないことが多い傾向です。

また、短時間勤務のために所定労働時間や給与額などの条件を満たせず、社会保険に加入できない可能性もあるでしょう。

社会保険の加入条件

従業員数101人以上の企業で働いている人のうち、「週の所定労働時間が20時間以上」「月額賃金が8.8万円以上」「2か月を超える雇用の見込みがある(フルタイムで働く方と同様)」「学生ではない」の条件を満たせば、パートやアルバイトも社会保険に加入できます。
社会保険に加入することで年金額が増えるほか、傷病手当や産休手当の対象に。条件によっては国民年金保険料・国民健康保険料より安くなることもあるでしょう。詳しくは「社会保険とはどんな制度?アルバイトやパートでも加入対象になる?」のコラムでご確認いただけます。
 

参照元
厚生労働省
社会保険適用拡大特設サイト

パートから契約社員へ転換すべき?

収入面で考えるとパートよりも契約社員のほうが優れているように感じる人もいるかと思いますが、一概にどちらが良いとは言い切れません。契約社員とパートには異なるメリット・デメリットがあり、それが魅力的に映るかどうかはその人の働く目的や考え方によって変わるためです。

雇用形態を選ぶときは、まず「自分が仕事に何を求めるか」を整理してください。そして、仕事に求めることとそれぞれのメリット・デメリットを照らし合わせて、働き方を決めましょう。

安定性を重視するなら正社員がおすすめ

これまで解説してきた契約社員もパートタイマーも、雇用期間に定めのある「有期労働者」です。企業の経営が傾いたり、企業の方針として有期労働者を減らすことになったりすれば、契約が更新されずに仕事がなくなってしまうリスクがある働き方といえます。

より安定した雇用と給与を求めるなら、雇用期間に定めのない正社員として働くことを視野にいれるのがおすすめです。

正社員は雇用期間に定めがないため、基本的には定年まで働き続けられるのが特徴。また、給与も安定していてボーナスや定期昇給が設けられている企業も多いため、勤続年数や実績に応じて給与アップに期待できます。正社員として働くメリットについては「正社員のメリット・デメリットとは?派遣や契約社員についても解説!」のコラムをご覧ください。

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契約社員とパートの違いが分かるQ&A

契約社員とパートの違いを知り、これからの働き方を考えるためのQ&Aをお届けします。

契約社員とパートの違いは?

パートタイマーは正社員より短い労働時間で働く人を指し、契約社員はあらかじめ契約期間を定めて働く人を指します。
契約社員の労働時間は職場によって異なりますが、正社員と同じフルタイムで就業する場合が多いようです。パートタイムと契約社員は労働時間や契約方法に差がありますが、どちらも「非正規雇用」と呼ばれる雇用形態にあてはまります。両者の詳しい違いは、このコラムの「契約社員とパートの違い」をご覧ください。

契約社員は具体的にどんな働き方?

契約社員とは、一定の期間に限定した有期労働契約を結ぶ働き方です。
正社員に準じた勤務が基本で、フルタイムが一般的。仕事内容も正社員に近く、パートやアルバイトに比べると責任の大きな業務を担当することが多いようです。

契約社員と正社員の違いは?

契約社員と正社員では、契約する雇用期間や賃金、福利厚生などに違いがあります。
正社員は契約社員と比べて給与が高く、適用される福利厚生も手厚いのが特徴です。契約期間も定年までの無期雇用なので、安定して働けるのもメリットでしょう。ただし、契約社員と比べて残業が発生しやすい、異動や転勤があるといった面もあります。

フリーターは正社員になるのが良い?

より高い収入を得たいのであれば、正社員になるのがおすすめです。
正社員になれば職場によってはボーナスや住宅手当などが支給され、大幅な収入アップが見込めます。また、正社員は任される仕事の範囲が広いので、仕事を通してスキルを身につけたい方にも向いています。自分に向いている雇用形態に迷ったときは、「正社員になるべきか?雇用形態を比較して自分に合った働き方を見つけよう!」も参考にしてください。

契約社員から正社員になる方法は?

一つ目は、今の職場で正社員登用制度を利用して正社員になる方法があります。
そういった制度がなければ、就職活動をして正社員として採用してくれる職場を探しましょう。いきなり正社員になるのに抵抗がある方は、紹介予定派遣で派遣から正社員を目指す道もあります。就職エージェントのハタラクティブでは、未経験者を歓迎する正社員求人を扱っているので、正社員を目指す方はぜひご相談ください。

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