派遣社員とは?正社員との違いや勤務時間・雇用形態などを解説

派遣社員とは?正社員との違いや勤務時間・雇用形態などを解説の画像

この記事のまとめ

  • 派遣社員とは、人材派遣会社と雇用契約を結んで派遣先企業に就業する人を指す
  • 派遣社員の種類には「登録型派遣」「常用型派遣」「紹介予定派遣」などがある
  • 派遣社員と正社員の大きな違いは、就業先企業との雇用関係の有無
  • 登録型派遣社員が同一の派遣先に就業できるのは原則最大3年間
  • 派遣社員としての経験は、正社員就職を目指す際のアピール材料になる

未経験からスキルを活かした働き方まで可能な派遣社員。「派遣社員とは?」「正社員との違いは?」など、働き方に疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。このコラムでは、派遣社員とアルバイトや正社員、契約社員との雇用形態の違いや種類別のメリット・デメリットなどをわかりやすく紹介します。自分のライフスタイルと照らし合わせて働き方を選んでみましょう。

こんなお悩みありませんか?
例えば
  • 向いてる仕事なんてあるのかな?
  • 避けたいことはあるけれど、
  • やりたいことが分からない・・・
私たちは「やりたいこと」から一緒に探します!
ハタラビット

ハタラクティブは
20代に特化した
就職支援サービスです

\もう学歴・経歴に困らない!/

自分に向いている仕事を
簡単に診断してみましょう

性格でわかる
私の適職診断

さっそく診断START

派遣社員とは?

派遣社員とは、人材派遣会社と雇用契約を交わし、そこから派遣された先の企業に就業して働く人のことです。雇用形態としては非正規であり、実際に働く派遣先企業との雇用関係はありません。

そのため、派遣社員の給与支払いや福利厚生、勤怠管理などは登録先の人材派遣会社が担います。派遣契約の更新手続きも人材派遣会社と執り行うため、就業先の企業は関与しません。

長期派遣社員

長期派遣社員とは、派遣先で長期的に働くことを見込んだうえでの派遣形態を指します。派遣会社によって派遣期間の設定は異なりますが、6カ月以上~1年程度とするところが多いようです。

長期勤務を見込んでいるとはいっても、年に数回程度は定期的な契約更新が実施されます。場合によっては、契約終了になる可能性もゼロではありません。

長期派遣社員は、安定した収入を得られるのがメリットです。仕事の成果を派遣先から認められれば、直接雇用に繋がることもあるでしょう。

単発派遣社員

単発派遣社員とは、短い期間に限って働く派遣形態です。短期派遣の括りに含まれることもありますが、短期派遣より短く設定した期間での勤務を指す場合が多いでしょう。

短期間の派遣契約ではあるものの、労働者派遣法の改正により「一定要件を満たさない30日以内の日雇派遣は原則禁止」となったため、基本的に31日以上は勤務する必要があります。単発派遣社員として働きたい方は、単発派遣形態の案件の有無や充実度をもとに派遣会社を選定したほうが良いでしょう。

参照元
厚生労働省
労働者派遣法が改正されました

派遣社員の時給が高いのはなぜ?

派遣社員の給与は、契約社員や正社員の給与を時給換算したときより高いことも珍しくありません。これは、派遣社員の給与のなかにボーナスや交通費が含まれているから。多くの派遣社員は交通費は支給されません。また、ボーナスも支給されないのが一般的。そのぶん時給を高くしているのでしょう。
また、企業の直接採用に比べるとコストが安く済むため、還元の意味もあるようです。
未経験OK多数!求人を見てみる

派遣社員と正社員・契約社員の違い

派遣社員と正社員・契約社員の違い

  • 勤務時間
  • 休みの取りやすさ
  • 給与
  • 仕事内容
  • 交通費

派遣社員と正社員・契約社員の大きな違いは、「就業先の企業との雇用関係の有無」です。派遣社員は、あくまで派遣元の人材派遣会社と交わした契約のもとで、就業先の企業に派遣されて働く人のこと。そのため、前述したように、福利厚生や給与・税金、有給休暇といった管理は派遣元である人材派遣会社が行います。

一方、正社員と契約社員は就業先企業と直接雇用契約を結んで働く人です。無期雇用の正社員と違い、契約社員は有期雇用契約となりますが、福利厚生や社会保険などは正社員と同じく就業先の企業が管理します。

勤務時間

派遣社員は派遣元の人材派遣会社と結んだ契約の内容によって勤務時間が変わります。派遣先企業の就業時間を基本に、「残業はしない」という契約を交わしたうえで働けば、就業先で残業に応じなくても問題はありません。「残業も可」と契約を交わしていれば、残業を依頼されることもあるでしょう。

正社員は派遣社員と異なり、実働8時間のフルタイム勤務が基本。場合によっては残業もあり得るでしょう。契約社員も就業している会社との直接契約のため、現場で命じられれば残業に対応しなければならないことがあるでしょう。

休みの取りやすさ

派遣社員、正社員、契約社員のどの雇用形態においても、就業先の慣例や雰囲気次第というのが実情です。また、繁忙期によっても休日の取りやすさは変わるでしょう。

ただし、派遣社員であれば週4日や短時間の勤務など働き方を選べるメリットがあります。また、契約期間満了後、数週間の休業期間を設けたあと次の派遣先へ就業するといった働き方もできるため、正社員や契約社員に比べると長期休暇は取りやすいといえます。

給与

派遣社員は時給制が一般的で、前述のとおり比較的高めに設定されていることが多いようです。しかし、時給制なので祝日が多かったり勤務日数が少なくなったりすれば、そのぶん支給額が減ることに。

正社員と契約社員は月給制・年俸制が一般的です。派遣社員と比べて時給換算した場合の給与が低いことはあるものの、交通費や役職手当といった待遇面は派遣社員より良いでしょう。祝日が続き勤務日数が減ったとしても、安定した月額給与を受け取れるのは月給や年俸制の強みです。

仕事内容

派遣社員は派遣元の人材派遣会社が間に入った契約で業務内容を定めているため、担当する領域が明確です。また、派遣社員の場合は派遣元の会社が派遣先との間を取り持ってくれるため、契約に無い業務を依頼されても断れるなど、トラブルに発展しづらい環境です。

正社員は企業の経営を担う人材のため、本来の専門業務以外の仕事や雑務を任されることもあるでしょう。また、会社からの命令には従う必要があるため、急な異動や配置換えにも対応しなければいけません。契約社員も、直接契約をしている企業から契約外の業務を命じられることがあります。就業先の企業によっては、正社員と同等の働きを要求されることもあるようです。

交通費

派遣社員は時給に交通費が含まれているのが一般的です。別途支給・一部支給される場合もありますが、その分時給が安く設定されることが多い傾向にあります。

正社員と契約社員は、給与とは別に交通費が支給される場合がほとんどです。そのため、遠方から通勤することになっても安心でしょう。ただし、交通費の支給は義務ではありません。「通勤手当」のため、正社員に対して全く支給しなくても違法ではない点に注意しましょう。

派遣社員と正社員・契約社員にはそれぞれ違いがあり、働くうえでのメリット・デメリットもあります。それらを踏まえて、自分のライフプランに応じた働き方を選ぶことが大切です。派遣社員と正社員の違いとは何かについては、「正社員型派遣とは?派遣と正社員の働き方の違いについても解説」もぜひご参考にしてください。

派遣社員とアルバイトの違い

派遣社員とアルバイトでは、雇用主や雇用契約期間に違いがあります。アルバイトは仕事先が雇用主となり、雇用契約や給与の支払いは仕事先から行われます。一方、派遣社員は人材派遣会社が雇用主で、派遣先会社とは雇用契約を結びません。
また、アルバイトの求人は自分で探し、応募や面接などの選考もすべて自分で進めていく必要があります。業務内容は、専門性が不要の求人も多くあるため、未経験でも応募しやすいメリットがあります。勤務もシフト制の場合は自由度が高く、柔軟な働き方が可能です。

派遣社員の種類と特徴

派遣社員の種類と特徴

  • 登録型派遣社員
  • 常用型派遣社員
  • 紹介予定派遣社員

派遣社員の契約形態には「登録型派遣」と「常用型派遣」のほか、就業先の企業への直接雇用を前提とした「紹介予定派遣」などがあります。それぞれの働き方の特徴や、メリット・デメリットを見てみましょう。

登録型派遣社員

派遣元の会社に登録し、派遣先の企業で働くのが登録型派遣社員です。一般に「派遣」といえば、この形態を指すことが多いでしょう。登録型派遣社員の雇用契約は就業している期間に限るため、実際に働いている期間のみ給与が発生します。

登録型派遣社員の特徴

勤務地や時給、業務内容など、派遣社員が自分の希望に応じた働き方を選択できる一方で、同じ派遣先には最大3年しか就業できないため、雇用が安定しづらいでしょう。また、派遣社員としての契約期間が満了したあとに次の就業先が見つからなかった場合、給与の保障がないので生活が不安定になることもあります。

常用型派遣社員

常用型派遣社員は、「無期雇用派遣社員」として派遣元の企業に入社したあと、就業先に派遣される雇用形態を指します。月給制であることが多く、正社員に近い働き方。常用型派遣社員で契約期間満了後に次の就業先が見つからなかった場合、派遣元企業での就業あるいは待機となるため、その期間にも給与が発生します。

常用型派遣社員の特徴

派遣元企業の社員としての雇用なので福利厚生も正社員に準ずる場合が多く、登録型派遣社員と比較して収入や雇用が安定しています。一方で勤務地や時間などを選びづらくなるので、派遣社員として自由な働き方をすることは難しいでしょう。また、同じ業務を行っていたとしても、直接雇用された正社員より待遇が低くなる場合もあるようです。

紹介予定派遣社員

紹介予定派遣社員とは、派遣先での正社員・契約社員などへの直接雇用を前提として働く人のことです。最長6か月間勤務し、その期間に派遣先の企業と派遣社員の双方が希望すれば、直接雇用を結べます。

紹介予定派遣社員の特徴

実際に働いてから就職を決められるため、正社員として入社する前に企業とのマッチ度を見定められます。また、6か月以内という短期間で登用が決定されるので、働きながら早期の直接雇用を目指せるのもポイント。ただし、直接雇用は必ずしも「正社員」とは限りません。派遣と条件が変わらない契約社員や、その他の雇用形態での採用となる可能性も念頭に置いておきましょう。

派遣社員という働き方のニーズ

派遣社員の働き方には、企業側と求職者側それぞれの立場から見たニーズがあります。下記で、派遣社員のニーズについて理解しておきましょう。

企業側からのニーズ

企業側から見た派遣社員のニーズは、その時々の状況に応じて必要な人材を確保できる点でしょう。正社員のような無期限雇用ではないため、業務量の増減や経営状態によって人員を調整できるのが企業側のメリットと考えられます。

求職者側からのニーズ

求職者側から見た派遣社員のニーズは、希望する勤務時間や労働条件に合わせた職場を自分で選べること。ライフスタイルに合わせた働き方がしやすい人にとっては働きやすい雇用形態といえます。

また、派遣契約に準じて業務を遂行するため、特化した分野の業務のみに携わり、自身の専門的スキルやキャリアを活かす仕事に専念できるでしょう。

派遣社員の働き方については、「正社員より高給与も可能?派遣社員とは?」でも詳しく解説しています。

派遣社員として働く方法

派遣社員になるには、派遣会社に登録し、勤め先の会社を紹介してもらうのが一般的な流れです。以下で、派遣社員になるための大まかな手順を確認しておきましょう。

  • 1.自身の経歴や希望勤務条件をまとめる
  • 2.人材派遣会社に登録する
  • 3.仕事を紹介してもらう
  • 4.派遣先に出向する

派遣社員として希望に叶った仕事を紹介してもらうコツは、自身の要望やキャリアビジョンなどを具体的に伝えることです。また、各人材派遣会社の特徴や得意分野を把握したうえで、自分に合った登録先を選ぶこともポイントです。

派遣社員として働く方法については「派遣社員になるにはどうしたら良い?登録までの流れも解説します!」もあわせてご覧ください。

派遣社員の働き方が向いている人

派遣社員の働き方が向いている人

  • 仕事とプライベートの切り替えをしたい人
  • これまでのスキルやキャリアを活かして働きたい人
  • 最終的に正社員へステップアップしたい人

業務内容や勤務地などを自分で決められる派遣社員はどのような人に向いている働き方でしょうか。ここでは、派遣社員の働き方が向いている人の特徴を紹介します。

仕事とプライベートの切り替えをしたい人

仕事とプライベートの時間を分けて、休みの日は仕事のことを考えず自由に過ごしたいと考えている方には、派遣社員の仕事が向いています。派遣社員は契約期間や勤務時間があらかじめ契約において決められているため、業務内容が急に変更になることはありません。また、残業も少ないためプライベートの時間を確保できます。

これまでのスキルやキャリアを活かして働きたい人

派遣の仕事は自分で選択可能です。そのため、これまでの経験やスキルを活かした業務も選べます。派遣先企業では、即戦力の人材を求めていることもよくあるので、これまでのスキルをさらにレベルアップさせたい人や、業務経験を増やし仕事の幅を広げたい人にも向いている働き方といえるでしょう。

最終的に正社員へステップアップしたい人

経験を積んで最終的には正社員登用されたい人も派遣社員としての働き方が向いているでしょう。紹介予定派遣を利用すれば、最長6か月勤務した後に派遣先の企業に直接雇用してもらえる機会があります。派遣期間中に派遣社員側は職場の雰囲気を確認し、企業側は働きぶりをチェックし、お互いが合意すれば直接雇用となります。

職場の雰囲気や業務内容を経験した上で雇用を結べるため、安定して働き続けたい方に向いているといえるでしょう。派遣からの正社員登用について知りたい方は「派遣法の『3年ルール』とは?正社員になれる?改正のポイントを解説」もあわせてご覧ください。

派遣社員から正社員を目指す3つの方法

派遣社員から正社員を目指す3つの方法

  • 派遣先に正社員として就職する
  • 紹介予定派遣を利用して正社員になる
  • 派遣社員としての職歴を武器に正社員へ転職する

最後に、派遣社員から正社員を目指す際の方法をご紹介します。派遣社員から正社員に就職したいと考えている方は、以下を参考に自分に合ったやり方でキャリアチェンジを叶えましょう。

1.派遣先に正社員として就職する

もともと派遣社員として勤めていた派遣先の企業に、正社員として改めて就職するのが一つの方法です。この場合、派遣先の企業から能力や人柄を買われて、正社員として就職することが多いでしょう。

派遣社員として勤務していた企業のため、職場の風土や人間関係などを把握したうえで就職できるのが利点といえます。

2.紹介予定派遣を利用して正社員になる

前述の「紹介予定派遣社員」の制度を利用して、正社員就職を目指す方法もあります。紹介予定派遣社員は、派遣先と直接雇用契約を結ぶ想定で働く派遣形態です。そのため、派遣先との相性を確かめたうえで正社員になれる可能性があります。

ただし、前述した通り必ずしも正社員として採用されるとは限りません。正社員就職を目指すのであれば、事前に契約内容を確認することをおすすめします。また、派遣先の合意を得られなければ、直接雇用に至らない場合もあるため注意が必要です。

3.派遣社員としての職歴を武器に正社員へ転職する

派遣社員としての職歴を就職活動でアピールして、正社員に転職するのもおすすめです。派遣社員で培った社会人スキルや業務経験は、就職活動で応募先企業に自身を売り込むための強みになります

これまでの職歴や保有するスキルを洗い出し、自身の採用メリットを応募先企業に自信を持ってアピールしましょう。

派遣社員として働く方の中には、「正社員未経験だから採用されないかも」「正社員になろうとして失敗したし…」といった理由で就職活動に踏み切れない方もいるのではないでしょうか。一人での就職活動に不安を感じるときは、転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントには、派遣やフリーターからの正社員就職・転職を支援しているサービスも数多くあります。

ハタラクティブは、20代を中心とした若年層特化型の就職支援サービスです。社会人経験のある方はもちろん、正社員未経験の方の就職活動もサポート。プロの就職アドバイザーがマンツーマンでカウンセリングを行い、ご利用者のポテンシャルや適性に応じた求人をご紹介しています。

選考から内定、入社後までを包括的にフォローしているため、一人での就職活動に不安を抱える方も安心してご利用可能です。「自分に自信がない」「正社員になんてなれないかも…」とお悩みの方は、ぜひ一度ハタラクティブへご相談ください。

派遣社員としての働き方に関するFAQ

ここでは、派遣社員として働きたいと考えている方の疑問やお悩みにQ&A方式で回答していきます。派遣社員への転職を検討している方は、ぜひこちらで不安を解消していってください。

派遣社員は社会保険に加入できますか?

派遣社員も条件を満たしている場合は社会保険への加入が義務付けられています。
加入できる社会保険は、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険など。詳しくは「社会保険の加入義務はパート・アルバイトにもある?条件を解説」のコラムでご確認ください。

派遣社員は未経験でもなれますか?

派遣社員は未経験から挑戦できます。
正社員として採用されるのが難しい大企業や業界も、派遣社員であれば未経験から挑戦できる可能性もあります。興味のある業界や企業があれば、まずは派遣社員を募集していないかチェックしてみましょう。

派遣社員はプライベートの時間を確保できますか?

派遣社員は、最初に業務内容や勤務地、勤務時間などの条件を確認し、自分に合った職場を選択できます。そのため、育児で残業が難しい、介護があるから完全週休2日制が良いなどさまざまなライフスタイルに合わせて柔軟に対応可能です。
また、正社員のように異動や転勤がないため、自分の望む場所や仕事内容で働けるでしょう。

ハタラクティブ
のサービスについて

こんな人におすすめ
  • 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
  • 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
  • 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方

ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。

※2014年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数

この記事に関連するタグ