- フリーター就職支援「ハタラクティブ」TOP
- お役立ち記事TOP
- 転職理由の書き方を解説!面接で本音を伝えて良い?好印象を与える例文
転職理由の書き方を解説!面接で本音を伝えて良い?好印象を与える例文
更新日
この記事のまとめ
- 面接で転職理由を質問するのは、入社意欲や応募先企業に合う人材かを確かめるため
- 転職理由は志望動機やキャリアビジョンとつながりを持たせるのがポイント
- 面接で転職理由を回答するときは、相手が分かりやすいよう簡潔にまとめることが大切
- 転職理由の本音がネガティブな内容の場合は、ポジティブに変換して伝えよう
- 転職理由の伝え方に悩んでいるなら、エージェントに相談するのも一つの方法
転職理由で好印象を残すためにはどのような答えが良いのか、分からなくて悩んでいる人もいるのではないでしょうか。転職理由の伝え方には「前職の不満はいわない」「ネガティブな本音をポジティブに変換する」などのコツがあります。このコラムでは、面接官が転職理由を質問する意図や伝え方のポイントを解説。また、転職理由のランキングや理由別の例文もまとめたので、良い答えが思いつかないとお悩みの際は参考にしてください。
面接官が転職理由を質問する意図
面接官が応募者の転職理由を質問することから判断したいのは、「早期退職の可能性」「入社意欲の度合い」「自社とのマッチ度」などです。面接官がチェックしている3つのポイントを以下で確認し、質問の意図に沿って答えましょう。
1.前職と同じ理由ですぐに辞めてしまわないか
転職理由が前職に対する不平不満だった場合、面接官は応募者が同じ理由で退職してしまわないか懸念する可能性があります。企業側が求めているのは、長く働いて会社に貢献してくれる人材です。転職理由が「会社の方針についていけなかった」「自分には向いていない仕事だった」といった前職の会社とのミスマッチだった場合、そのまま伝えてしまうと、早期退職のリスクが高いと判断される恐れがあるので注意しましょう。
「退職せずに続ける方法を考えたか」も大事
前職で不満を感じた際、いきなり退職するのではなく、まずは改善に向けて努力したかどうかも重要なポイントになります。たとえば、退職理由が「希望の仕事を任せてもらえなかった」という場合、異動や配置転換の交渉をしたか、スキルアップのため努力をしたかなどを質問されるでしょう。「改善のために努力したものの叶わなかった」旨を説明すれば、転職理由として納得されやすくなります。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
2.高い入社意欲や仕事へのやる気があるか
高い入社意欲や仕事へのやる気を持っているかという点も、面接官が転職理由を聞く際のチェックポイントの一つです。「どの企業でも使えるような内容を述べていないか」「雇用条件だけでなく業務内容や社風についても調べているか」などの視点から、自社への入社意欲や仕事に対する姿勢を測ります。説得力のある転職理由を考えるためには、事前の企業研究を徹底して行いましょう。
嫌なことから逃げたいだけと思われないよう注意
転職理由に入社後の目標やこれからやりたいことが含まれていないと、面接官に「嫌な仕事から逃げたいだけなのでは」と思われてしまいます。転職理由を述べる際は、「今勉強中の○○のスキルが、御社の新規事業で活かせると考えている。将来は○○の分野でスペシャリストを目指している」など、目標に向けた転職であることを伝えましょう。
3.自社や応募職種とマッチする人材なのか
面接官は、転職理由の内容から自社や応募職種とのマッチ度も確認しています。たとえば、単独営業が主流の会社に対して、「ノルマにとらわれずチームで仕事ができる環境に転職したい」という理由はマッチ度が低いと判断される場合があるでしょう。入社後のミスマッチを防ぐためにも、社風や働き方、仕事内容などを確認し、自分の希望や適性と合致する会社を選ぶことが大切です。
転職理由を質問する面接官の意図については、「面接で転職理由をどう伝える?答え方や回答例を紹介!」でも説明しているので、ご一読ください。
4.自社への理解を深めたうえで応募しているか
面接官は、応募者が十分な企業研究を行い、自社への理解を深めた状態で応募しているか確認しています。転職理由を聞くことで、「待遇面だけを見て自社を選んでいないか」「自社について確認せずやみくもに応募していないか」を判断する材料にしているようです。
転職理由の書き方・伝え方で大切な4つのポイント
面接で好印象を残す転職理由の伝え方には、「理由を誤魔化さない」「客観的事実を盛り込む」「転職理由と志望動機と関連づける」といったポイントがあります。転職理由の内容はもちろん重要ですが、答え方で面接官に与える印象が大きく変わる場合もあるため注意が必要です。
転職理由の書き方・伝え方で大切な4つのポイント
- 理由を誤魔化したり嘘をついたりしない
- 転職理由に客観的事実を盛り込む
- 志望動機やキャリアプランとつながりを持たせる
- ポジティブで意欲的な姿勢を示す
1.理由を誤魔化したり嘘をついたりしない
転職理由を適当に誤魔化したり、嘘をついたりして、本音とあまりにも異なる回答を述べるのは避けるべきです。転職理由の本音が「残業が多くて辛い」といったネガティブな内容の場合、面接官への印象が悪くなるのを恐れてあいまいにしたくなることもあるでしょう。しかし、転職理由を誤魔化して回答してしまうと、入社後の配属先や働き方、仕事内容が本来の希望と合わないなど、悪循環に陥りかねません。
重要なのは、本音を述べつつ、ポジティブな印象を残す伝え方です。残業時間を減らしたいのが転職理由でも、「△△の資格取得を目指して、勉強時間を確保したい」といった回答なら、前向きな姿勢を評価される可能性があります。
2.転職理由に客観的事実を盛り込む
転職理由に前職での労働環境や給与などに関する不満を盛り込みたいときは、客観的事実を述べましょう。たとえば、「月○時間以上の残業が当たり前だった」「○ヶ月間トップセールスを続けたが給与に反映されなかった」など、数字を示すと話の説得力が増します。そのうえで、状況改善のアクションを起こしたことや、今の会社では自分のキャリアプラン達成が難しいと伝えれば、面接官も納得しやすいでしょう。
3.志望動機やキャリアプランとつながりを持たせる
転職理由は、志望動機やキャリアビジョンと繋がりのある内容にしましょう。転職理由と志望動機を矛盾なく述べられれば、面接官に「目的が明確で入社後の成長や活躍に期待できる」と評価してもらえる可能性があります。
志望動機の組み立て方を詳しく知りたい方は、「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」をご一読ください。
退職理由と転職理由に違いはある?
退職理由が「前職を辞めた原因」であるのに対し、転職理由は「将来の目標」に重点を置いた内容を指します。面接でスムーズに回答するためには、事前に退職理由と転職理由のどちらも整理しておくことが大切です。退職理由と転職理由の違いについては、「転職理由と退職理由に違いはある?思いつかないときの対処法も解説」で詳しく説明していますので、参考にしてみてください。
4.ポジティブで意欲的な姿勢を示す
面接で転職理由を伝える際は、ポジティブで意欲的な姿勢を示しましょう。面接官に転職理由について言及された際にうつむいたり、自信のない態度を取ったりすると、企業側にも不安を与えてしまいます。「前職での経験を活かして御社で働きたい」という前向きな姿勢で受け答えをすれば熱意が伝わり、好印象を与えられる可能性があります。
好印象につながりやすい転職理由の例文
ここでは、転職理由の例文を5つのパターンで紹介します。以下を参考にして、面接で転職理由をどう回答するか、シミュレーションしてみましょう。
【転職理由】給与や評価制度への不満の場合
「私はエンジニアとして5年間、品質管理を担当していました。品質管理はマニュアルに沿った仕事が中心で、評価制度もなく、昇給も見込めないことからモチベーションを維持しにくいと感じています。将来はAIのシステム開発をするという夢があり、先月システムアーキテクト試験に合格したため、転職を考えるに至りました。等級制度と報酬制度が明確で、新しいシステム開発に挑戦する機会がある御社で、学んだ知識を活かして頑張りたいと考えております」
将来の夢に向けての転職だと伝えるのが重要
前職への不満が転職理由ではあるものの、将来の夢に向けての転職であることが伝わります。在職中にしっかりと勉強し、前向きに取り組んでいる点も高評価になるでしょう。また、転職理由と応募先企業を志望する理由に一貫性を持たせるのもポイントです。
面接官から「より条件の良い会社があれば転職するのか」と聞かれたら?
前職への不満を述べた場合、同じような不満に直面したときの対応方法を質問される可能性があります。面接官から「我が社より好条件の会社が見つかったらどうするのか」と聞かれたら、将来の目標を述べて「御社でなければ実現は難しい」とアピールしましょう。できるだけ長期的な目標を伝えると、応募先企業で長く働く意欲があることを伝えられます。
【転職理由】未経験職種へキャリアチェンジしたい場合
「前職は商社のリフォーム部で営業事務をしておりました。身につけた知識を活かして、希望に沿った提案をするのがやりがいでしたが、商社はメーカーの既製品しか扱っておらず、お客さまの要望に100%応えられないことを心苦しく感じていました。次第にオリジナルのキッチンや家具まで提案できる仕事がしたいと思うようになり、インテリア会社である御社を志望した次第です。
接客の経験はありませんが、営業事務の仕事でビジネスマナーや提案力は身についたと自負しております。これまでに培ったリフォーム関連の知識を活かし、お客さまの要望に合わせて家全体のコーディネートができるようになるのが目標です」
「なぜその職種に転職したいのか」が大事
志望職種に興味を持ったきっかけを明確にしているのが良い点です。転職理由と志望動機をつなげ、さらに知識も活かせるとアピールできています。未経験の職種に転職したい場合は、入社後に何がしたいかを説明し、意欲を伝えるのが重要です。
面接官から「希望通りに配属されないこともある」と言われたら?
やりたい仕事が明確なのは高評価につながるものの、希望が叶わなかった場合はどうするのか、という懸念を持たれやすい側面もあります。転職後に希望の仕事に就けたとしても、会社の事情で異動する可能性も。そこまで考えて転職を決めたのか、それでも応募先企業で働きたいという気持ちがあるのか、と覚悟を問われたら、積極的に意欲・熱意を示しましょう。
【転職理由】会社の将来性に不安がある場合
「私は現在、社員約100名の出版会社で働いています。専門誌を扱っているため固定客はいるものの、ここ10年は業績が伸びていません。そのため、デジタル出版の導入や、扱うジャンルの幅を広げることなどを提案しているのですが、コストの問題から難しいと却下され続けてきました。
御社は、一早くデジタル出版を始め、雑誌関連のグッズやコンテンツ制作も行うなど、新しいことに次々と挑戦している点に魅力を感じております。今の会社で身につけた、DTPオペレーターや校正のスキルを活かし、業界の垣根を超えた新規事業に携わりたいと考えています」
あくまでも前向きな転職であるとアピールしよう
今の会社に感じている不安が、転職先で解消できると明確に伝えられているのが良い点です。また、業績改善のために、自分ができることはやろうとした姿勢も好印象につながるでしょう。将来性に不安があって転職する場合も、「前の会社に見切りをつけた」と思われないようにするのが大切です。応募先企業でやりたいことを示し、前向きな転職であるとアピールしましょう。
【転職理由】転居や介護の場合
「夫の転勤がきっかけで退職し、こちらに引っ越してきました。子どもの保育園も決まり、夫の両親のサポートも得られることになったため、正社員として働きたいと考えております。
前の会社では3年間、経理として買掛金の管理や請求書作成などの仕事を担当しておりました。今後は決算書の作成などもできるようになりたいと考え、現在簿記1級を目指して勉強中です。経理のエキスパートを目指して、長く働きたいと考えております」
仕事に支障がないことを具体的に説明しよう
やむを得ない転職理由の場合、具体的に事情を話したうえで、現在は問題ないことを説明しましょう。例文のように「両親のサポートがある」と説明すれば、仕事に支障がないと面接官に伝わります。
また、応募先企業を選んだのが「残業がないから」「有給休暇が取りやすそうだから」といった条件面での理由ばかりだと、仕事の意欲が低いと思われる恐れも。志望動機にキャリアプランを織り交ぜて、働く意欲があるのをアピールするのもポイントです。なお、家庭の事情で転勤や残業に制限がある場合は、面接で伝えておきましょう。入社後に発覚すると、信頼を損ねる恐れがあります。
【転職理由】病気や怪我が原因の場合
「前職では接客業をしていましたが、椎間板ヘルニアが悪化してしまいました。休職するべきか会社と相談しましたが、医師の判断もあり、退職して治療に専念することにしました。手術とリハビリを行い、現在は仕事に復帰しても問題ない程度に回復しています。医師からも許可が出ていますので、御社で働くうえでは支障はありません。今後も再発しないよう、定期的に通院は続けていく予定です。」
現在は問題なく働ける健康状態であることをきちんと伝えよう
病気や怪我が転職理由の場合は、現在は問題なく働ける健康状態であることをきちんと伝えましょう。採用担当者の不安を払拭するためには、医師から仕事復帰の許可が出ている旨を添えるのが効果的です。可能であれば、医師からの許可を証明できるものを用意しておくとより説得力が増すでしょう。
【アンケート調査】転職理由ランキング
ハタラクティブが正社員551人に転職活動を始めたきっかけを調査し、「若者しごと白書2024」を発表。結果は以下のようになりました。
順位 | 理由 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 給与が低い | 44.6% |
2位 | やりがい・達成感がない | 29.9% |
3位 | 人間関係が悪い | 23.0% |
4位 | 企業や業界の将来性が不安 | 15.8% |
5位 | 残業や休日出勤が多い | 13.8% |
引用:ハタラクティブ「若者しごと白書 3-4. 就職活動・転職活動を始めたきっかけ」
1位.給与が低い
転職活動を始めた方の44.6%が、給与が低いことを理由に挙げています。ただ、給料面を面接で率直に伝えてよいものかと迷う場合もあるでしょう。「給与を上げたい」が転職理由の場合、企業によって面接の際にポジティブに受け取られるケースとそうでないケースに分かれます。「【転職理由】給与や評価制度への不満の場合」では、面接で使える転職理由の伝え方について例文を紹介しているので、参考にしてみてください。
2位.やりがい・達成感がない
転職を始めるきっかけとして、給与が低いことに続いて「やりがい・達成感がない」と答える人が多いという結果になりました。やりがいがないと感じる要因としては「正当な評価を受けていない」「仕事に飽きた」「人の役に立っている実感がない」など人によって異なるでしょう。
「仕事にやりがいを感じない原因とは?対処法も合わせて紹介」では、仕事にやりがいを感じない原因とその対処法について詳しく解説しています。「やりがい・達成感がない」と感じている方は、チェックしてみてください。
3位.人間関係が悪い
転職理由の3位には、「人間関係が悪い」がランクイン。「上司や同僚との関係が良くない」「嫌がらせに遭っている」「会社の雰囲気に緊張感がある」など、具体的な問題はさまざまでしょう。
人間関係に悩みつつも、今のところ具体的な問題が起きていないので現在の職場環境のままで良いと考える人もいます。しかし、人間関係の問題が思わぬ形で業務や心身に悪影響を及ぼすこともあります。快適に仕事ができるように雰囲気が良い職場環境を求めることは、転職を考える大事なきっかけです。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
転職理由の伝え方のNG例文
転職理由で避けたほうが良いのは、「上司が話を聞いてくれない」など、転職しても解決しない可能性のある理由です。また、伝え方によっては「意欲が低い」と見なされる理由や、企業側のメリットが感じられない理由も避けるのが無難でしょう。ここでは、転職理由のNG例文を紹介します。
【転職理由】人間関係のストレスの場合
「前の職場は人間関係が悪く、仕事が進まない点に不満を感じていました。部署内でチームワークがなく、分からないことがあっても質問しにくい雰囲気がありました。私は、自分なりに調べて解決できるように努力してきましたが、ミスをすると叱責され、転職しようと思いました」
不満や愚痴は自分の評価を下げるのでやめよう
上記のような理由を述べると、面接官に「本人のコミュニケーション能力が低いのでは」と不安視される恐れがあります。また、職場の問題を他責にする人と見なされ、印象が悪くなりやすいでしょう。人間関係がうまくいかないことは、どのような会社でもあり得ます。人間関係のストレスを転職理由にするのは避け、「チームで協力して仕事を成し遂げたい」といった前向きな理由に変換しましょう。
【転職理由】ワークライフバランスを大事にしたい場合
「前職は映像制作を担当しており、やりがいはあったものの、残業が多いのをストレスに感じていました。私はプライベートな時間も充実させて、仕事への活力にしたいです。御社は働き方改革を進めており、ワークライフバランスが取りやすいと感じて志望いたしました」
楽をしたいと思われないように注意しよう
ワークライフバランスを理由にすると、「楽な仕事をしたいのでは」と思われる可能性もあります。大事なのは、余暇時間で何をしたいかです。スキルアップのために勉強したい、人脈を作りたいといった目的があれば、意欲があることが伝わるでしょう。また、残業の多さを退職理由にする場合は、「月に60時間の残業が1年続いた」など、具体的に説明するのが大切です。
面接官から「弊社も繁忙期は残業することがある」と言われたら?
過度の残業が理由で退職した場合、応募先の企業に「弊社も繁忙期は残業することがあるが、問題はないか」と確認される場合があります。そのようなときは、どの程度の残業が発生するかを確認したうえで、過度の残業が発生しない限りは対応していきたいという旨を伝えましょう。
【転職理由】成長したい場合
「新卒で就職してからの5年間、事務職としてPCスキルを身につけました。しかし、もっと仕事の幅を広げたいと思い、転職を考えております。御社では自分のスキルを磨いて成長し、事務職のエキスパートを目指したいと思います」
あなたを採用するメリットを伝えよう
スキルアップを転職理由にする場合、自分が成長したいことばかりを強調してしまうと「会社は勉強の場ではない」「企業側のメリットは?」と思われる恐れがあります。自分の成長が会社への貢献につながるとアピールするのを忘れないようにしましょう。
また、今の会社では成長できない理由も必要です。「簿記の資格を取得して経理を担当したいが、今の職場で配置転換は難しいといわれた」といった説明が必要です。
転職理由を面接で述べるときの注意点
面接で転職理由を聞かれたら、履歴書に記載した内容を補足するイメージで述べましょう。履歴書に記載した転職理由と異なる内容を述べると、一貫性のなさから疑念を抱かれてしまいます。また、転職理由で嘘をつくのは避けるべきですが、本音で伝えるのも避けたほうが良いケースがあります。何を伝えて、何を言わないのかを決めておきましょう。
1.伝えるべきではない本音はなるべく避ける
転職理由で嘘はつかないのが基本ですが、「転職理由の伝え方のNG例文」で述べたような伝えるべきでない本音をそのまま伝えるのも危険です。転職先でも起こり得ることや漠然とした理由は早期離職を懸念されるため、避けたほうが良いでしょう。
前述のとおり、「上司と合わない」といった人間関係に関する内容や、「なんとなく雰囲気が悪くて」といった抽象的な理由は、ただの愚痴とも受け取られます。面接でつい本音をいってしまわないためには、「この話には触れない」と決めておくのがおすすめです。
2.転職理由は1分程度にまとめる
面接で述べる転職理由は、1分程度にまとめましょう。転職理由について質問されたら、退職・転職を考えたきっかけや自分の将来のビジョンなどを、分かりやすいよう具体的に説明します。履歴書の内容を面接で深掘りされることもあるため、スムーズに受け答えできるように準備しておきましょう。履歴書で伝えきれなかったエピソードや付け加えたいアピール要素を盛り込むのもおすすめです。
履歴書の転職理由の書き方が知りたい方は、「転職理由の書き方は?人間関係やスキルアップなど理由別の例文を紹介!」も参考にしてみてください。
履歴書に書いた転職理由と内容を一致させる
転職理由は、履歴書と面接で内容を一致させ、矛盾がないようにしましょう。たとえば、面接で「新しいことに挑戦したい」と伝えているのに、履歴書には「ライフワークバランスを大切にしたい」と書かれていると、担当者を混乱させてしまう恐れがあります。そのため、転職理由には一貫性を持たせましょう。
履歴書の転職理由も簡潔にまとめよう
履歴書は面接と異なり、じっくりと転職理由を考える時間がありますが、内容が膨らみ過ぎないように注意してください。履歴書も面接と同様に要点を絞って分かりやすくまとめることが大切です。採用担当者は数多くの履歴書を見るため、「分かりにくい」と思われてしまうと最後まで読んでもらえない恐れがあります。要点を絞りつつも履歴書で企業側の興味を惹き、面接で詳しく聞いてもらうのが理想的です。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
3.不安を感じさせないようにする
転職理由を伝えるときは、堂々と回答するのがポイントです。「転職理由に疑問を持たれたらどうしよう」という不安から暗い表情や小さな声で話すと、自信がないように見えてしまいます。また、面接官に「転職理由で後ろめたいことがあるのでは」といったネガティブな印象を与える恐れも。面接では姿勢を正して聞き取りやすい声量に気を配り、ポテンシャルを期待させるように意識してみましょう。
転職理由が思いつかないときの5つの対処法
転職理由が思いつかないときは、以下の手順で考えてみるのがおすすめです。
転職理由が思いつかないときの対処法
- 転職のきっかけになった事柄を書き出す
- 自己分析をして転職活動の軸を明確にする
- ネガティブ要素はポジティブな表現に変換する
- 転職後の目標を明らかにする
- 転職エージェントに相談する
1.転職のきっかけになった事柄を書き出す
転職理由が思いつかない場合は、転職したいと思ったきっかけを紙に書き出してみてください。退職の原因になった出来事や、「仕事の専門性を高めたい」「新しいことに挑戦してみたい」など転職で叶えたいことを思いつく限り挙げましょう。自分の状況を客観的に見つめ直すことで、転職理由に盛り込める要素を分かりやすく整理できます。
2.自己分析をして転職活動の軸を明確にする
転職活動が思いつかないときは、自己分析をして転職活動の軸を明確にしましょう。前職を含めた今までの経験を振り返って棚卸し、どのようなときにやりがいを感じたか、どの点を大変だと感じたかをメモ帳やノートなどに書き出してみるのがおすすめです。自分の得意なことや達成感を感じた体験を洗い出すことで、転職活動に何を求めているのか明確になってくるでしょう。
3.ネガティブ要素はポジティブな表現に変換する
書き出した内容のなかにネガティブな転職理由がある場合は、前向きな表現に変換しましょう。勤めていた会社に対する不満や一緒に働いていた人への批判を含んだ転職理由を面接官にそのまま伝えると、自分の印象を下げるリスクがあります。
下記を参考に、ネガティブな理由をポジティブに言い換えてみましょう。
ネガティブ要素 | ポジティブな表現 |
---|---|
給料が安い/昇格やキャリアアップできない | 具体的・正当な評価を受けたい/自分の成果を感じられる環境で働きたい |
人間関係が良くない | 切磋琢磨できる環境で働きたい/仲間と協力しながら業務に取り組みたい |
特定の業務しかやらせてもらえない | 業務範囲を広げてステップアップしたい |
労働条件が良くない | メリハリのある働き方をしたい/ワークライフバランスを保ちたい |
転職理由を前向きに変換する方法は「面接ではポジティブな転職理由を伝えるべき?適切に言い換える方法とは?」や「転職理由を言い換える方法とは?ポジティブな伝え方を例文とあわせてご紹介」で解説しているので、ぜひご覧ください。
4.転職後の目標を明らかにする
転職のきっかけが整理できたら、次に将来の目標を明らかにします。転職先の会社で実現したいキャリアプランや、自分が目指したい将来像などを具体的に設定しましょう。面接官に納得してもらうためには「前職での課題を解決できる会社に転職し、目的を達成したい」という流れで伝えるのが効果的です。
転職理由の例文は「転職理由別の例文紹介!好印象を与えるためのポイントをおさえよう」のコラムにもまとめています。ワークライフバランスやキャリアアップなど転職理由別に紹介しているので、例文を参考にしながら、面接官に納得してもらえる転職理由を考えましょう。
5.転職エージェントに相談する
転職理由が思いつかない場合は、転職エージェントに相談するのもおすすめです。転職のプロであるアドバイザーは、応募先企業のニーズや採用傾向などを把握しています。そのため、企業ごとに合わせた転職理由の伝え方を教えてもらえるでしょう。また、転職エージェントの面接練習では、好印象を残す話し方や、要点を絞った伝え方についても教えてもらえます。
転職エージェントの主なサービスや利用方法については「転職エージェントの賢い使い方を解説!基本の流れと使い倒すコツ」のコラムで解説していますので、ご覧ください。
好印象な転職理由の伝え方が分からずお悩みの方は、ぜひハタラクティブをご利用ください。転職エージェントのハタラクティブは、フリーターや第二新卒、既卒などの若年層に特化。専任のアドバイザーが求人選びから内定獲得後のフォローまでサポートいたします。応募書類の作成や面接対策などもサポートするので、自分の状況に合った転職理由や、印象の良い伝え方を理解したうえで選考に臨めますよ。企業とのやり取りはアドバイザーがすべて代行するので、今の仕事が忙しい方や初めての転職活動で不安な方も安心です。まずはお気軽にご相談ください。
転職理由に関するQ&A
ここでは、転職理由に関してよくある疑問やお悩みをQ&A形式で解決します。
転職理由の模範解答はある?
どの企業にも通用する模範解答はありません。応募者の状況や志望先によって、好印象につながる答え方は異なります。どこにでも通用しそうな抽象的な理由は、志望度が低いと思われる恐れがあるため避けるのが無難です。転職理由が思いつかない人は、「転職して何がしたいかわからない…そんなときはどうする?適職の見つけ方!」のコラムを参考にして、なぜ転職したいのかを今一度考えてみましょう。
転職理由が「結婚」でも良い?
転職する理由を「結婚を機に」と述べても問題ないでしょう。結婚による転職を理解してくれる企業は増えており、選考で不利になる可能性は低いといえます。ただし、結婚を機に転職する場合は、転勤や希望年収、育休の取得率など、応募先に求める条件をパートナーと話し合っておくのがおすすめ。「結婚を機に転職するのは難しい?適切なタイミングや転職理由の例文も紹介!」のコラムで、転職成功に大事なことをまとめていますので、参考にしてみてください。
転職前に空白期間が1ヶ月あると良くない?
3ヶ月以内の空白期間であれば問題ないでしょう。転職活動には3ヶ月程度かかるといわれており、企業側も許容範囲とするのが一般的です。ただし、転職活動の面接では、1ヶ月の空白期間ができてしまった理由について正直に話しましょう。「空白期間は『リフレッシュしていた』と伝える?企業に伝えるブランクの理由」のコラムで、説明の仕方を解説していますので、ご一読ください。
転職理由で好印象を残すには?
仕事への意欲を感じさせる、前向きな理由が良いでしょう。転職の目的をよく考え、仕事を通して成し遂げたいことや、応募先企業でなければできないことなどを伝えてみてください。「転職の目的がないと成功しない?明確化したほうがいい理由と整理する方法」のコラムを参考にして、転職する理由を明らかにしましょう。ハタラクティブでは、プロのアドバイザーが転職理由の伝え方について相談に乗ります。ぜひお気軽にご活用ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2014年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。