フリーターが専門学校を卒業すると就職に有利?中退した場合の対策も紹介

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この記事のまとめ

  • フリーターが専門学校へ進学する場合、資格を取得すれば就職で有利になる可能性がある
  • フリーターが専門学校に通う主なメリットは、専門的なスキルが得られやすいこと
  • フリーターが専門学校に通うデメリットは、学んだことと異なる分野に就職しづらいこと
  • 専門学校中退後はフリーターになる人が多い傾向にあるが、正社員就職も十分可能

「専門学校に行くと就職で有利になるの?」という疑問を持つフリーターは多いでしょう。フリーターが専門学校へ進学する場合、応募企業に役立つ資格を取得すれば、就職で有利になることも。ただし、資格の有無より実務経験を重視する企業もあるので、必ず有利になるわけではありません。このコラムでは、フリーターが専門学校に進学するメリットやデメリット、中退後の進路などを紹介しているので、ぜひお役立てください。

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フリーターが専門学校に進学すると就職に有利?

フリーターが専門学校へ進学する場合、資格を取得すれば就職で有利になる可能性があります。資格を持っていることは、その分野の知識を最低限習得していることの証明になるからです。そのため、自分が将来就きたい仕事に関連する資格が取得できる専門学校であれば、就職で有利になる可能性が高いといえるでしょう。
ただし、採用担当者の中には「専門学校へ進学して資格を取得するよりも、早く就職して実務経験を身につけてほしい」と考える人もいます。そのため、フリーターが専門学校へ進学して業務に役立つ資格を取得しても、就職で必ず有利になるわけではありません。
専門学校卒だと就職に有利って本当?実態を解説」では、専門学校への進学が就職に有利かどうかを、より幅広い視点で解説しています。また、専門学校を選ぶときのポイントも紹介しているので、あわせてご参照ください。

フリーターが専門学校に進学するときは、「何のために取るのか」「どの分野に活かすのか」を明確にすることが重要です。「資格の取得」だけが目的になってしまわないように気をつけましょう。

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フリーターが専門学校に進学するメリット・デメリット

フリーターが専門学校に進学する主なメリットは「仕事に役立つ資格が取得しやすい」「専門的なスキルを身につけやすい」などです。一方で、「応募企業が限られる」「進級や卒業ができない場合もある」などのデメリットもあります。メリットとデメリットを比較し、フリーターの状態から専門学校へ進学するべきか判断してみましょう。

フリーターが専門学校に進学するメリット

フリーターが専門学校に進学する主なメリットは以下の3つです。

・仕事に必要な資格を取得しやすい
・専門的なスキルを身につけやすい
・業界で活躍する人から直に学べることも

「取得したい資格があるけど1人で勉強を続けられる自信がない…」というフリーターの方は、専門学校への進学を検討してみても良いでしょう。

フリーターが専門学校に進学するデメリット

フリーターが専門学校へ進学するデメリットは、主に以下の3つです。

・費用がかかる
・学んだ分野以外の職種に応募しづらい
・進級や卒業が難しい場合もある

専門学校のメリットでは、「仕事に必要な資格を取得しやすい」「専門的なスキルを身につけやすい」などの点を紹介しました。しかし、学べる分野が専門的であるために、「学んだこととは違う分野に就職しづらい」というデメリットがあることも頭に入れておきましょう。
専門学校に進学するメリットやデメリットのより詳しい内容が知りたい方は、「ニートから就職したい!専門学校に通うメリットは?」を参考にしてみてください。フリーターの方にも役立つ内容が載っています。

目指す業界・職種によっては、業種未経験のフリータでも就職できる場合があります。フリーターが専門学校への進学を検討する際は、「専門学校で習得する知識や資格は、希望職種への就職に必要なのか」を考えることが重要です。

専門学校を中退したら…?フリーターになるしかない?

専門学校を中退したあとは、フリーターとして働く人が多いようです。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「労働政策研究報告書 No.199大都市の若者の就業行動と意識の分化―『第4回 若者のワークスタイル調査』から―(p28)」では、専門学校を中退した人がフリーターになる割合が、男性の場合は53.8%、女性は60.9%と明示されています。
しかし、専門学校を中退した場合でも正社員就職は可能です。同機構の調査(p125)によると、専門学校を中退した人の内、正社員になろうとした人の割合は男女計で82.5%。その内、正社員になれた割合は57.6%です。専門学校を中退しても、正社員になる意志があれば正社員就職は十分可能だといえます。

専門学校を中退した人が正社員就職を成功させるには、以下のポイントを意識すると良いでしょう。

・1.中退理由や今後の目標を明確にして就活する
・2.フリーター期間で身につけたスキルが役立つ仕事を選ぶ
・3.特定の企業にこだわらない

中退理由の伝え方は、「大学中退理由はどう伝える?嘘はNG?履歴書や面接での説明方法を紹介」をチェックしてみてください。

参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書No.199

専門学校卒業後フリーターになる人の割合

独立行政法人労働政策研究・研修機構の「労働政策研究報告書 No.199大都市の若者の就業行動と意識の分化―『第4回 若者のワークスタイル調査』から―(p28)」によると、専門学校卒業後フリーターになる人の割合は、男性が15.4%、女性が19.2%です。また、離学直後にフリーターになる人の割合を学歴別にまとめると、以下のようになります。

単位:%

  男性 女性
高卒 29.8 35.6
専門・短大・高専卒 15.4 19.2
大学・大学院卒 9.3 9.6

上記から、専門学校卒業後フリーターになる人の割合は、高卒に比べると低く、大学・大学院卒に比べると高いことが分かるでしょう。また、専門学校卒業後フリーターになる人の割合は、男性に比べて女性の方が高い傾向にあることが分かります。

専門学校卒業後フリーターになる理由

専門学校卒業後フリーターになる理由は、「正社員になりたくない」「家庭の事情でどうしても正社員になれない」など、人によってさまざま。フリーターになる理由によって大きく「夢追求型」「モラトリアム型」「やむを得ず型」「ステップアップ型」の4つに分類できます。それぞれの定義を以下で確認してみましょう。

・夢追求型:仕事以外にしたいことがある
・モラトリアム型:「やりたいことを探すため」「正社員になりたくない」などの理由がある
・やむを得ず型:「病気」「両親の介護」などのやむを得ない事情がある
・ステップアップ型:希望の職種に就くための勉強や準備をしている

専門学校卒業後フリーターになる人は、上記4つの内「やむを得ず型」に当てはまる人が多いようです。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「労働政策研究報告書 No.199大都市の若者の就業行動と意識の分化―『第4回 若者のワークスタイル調査』から―(p120)」に掲載されている「学歴・年齢とフリーター類型の関係」から、データを抽出すると以下のようになります。

2016年調査(単位:%)

    夢追求型 モラトリアム型 やむを得ず型 ステップアップ型
男性 非大卒 8.1 33.8 33.8 24.3
大卒以上 17.2 13.8 36.2 32.8
女性 非大卒 17.6 29.7 33.1 19.6
大卒以上 10.3 12.6 37.9 39.1
男女計 非大卒 14.4 31.1 33.3 21.2
大卒以上 13.1 13.1 37.2 36.6

※25-29歳のデータを抽出

専門学校卒業後のフリーターは「非大卒」に当てはまるので、男女計の結果でいうと最も多い型は、やむを得ず型(33.3%)です。次いで、モラトリアム型(31.1%)、ステップアップ型(21.2%)となり、夢追求型(14.4%)が最も低い値となっています。
男女別に見ると、男性はモラトリアム型(33.8%)とやむを得ず型(33.8%)が最も多く、女性はやむを得ず型(33.1%)が最も多いようです。一方、大卒以上の場合、男女計および男性のみではやむを得ず型が最も高く、女性のみではステップアップ型が最も高い値となっています。

専門学校や大学を卒業しても、「ケガや両親の介護などによって、フリーターにならざるを得ない場合がある」と念頭に置いておきましょう。

参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書No.199

専門学校卒業後フリーターになっても就職できる?

専門学校卒業後フリーターになった場合でも就職は可能です。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「労働政策研究報告書 No.199大都市の若者の就業行動と意識の分化―『第4回 若者のワークスタイル調査』から―(p125)」に掲載されている「フリーターから正社員になろうとした割合」と「その内正社員になれた割合のデータ」を抽出すると、以下のようになります。

(男女計)単位:%

  正社員になろうとした割合 正社員になれた割合
高卒 61.6 50.5
専門・短大・高専卒 67.8 54.2
大卒・大学院卒 73.5 62.5

専門学校卒業後のフリーターが正社員になろうとした割合は67.8%。その内、正社員になれた割合は54.2%です。大学・大学院卒の割合よりは低いものの、正社員になる意志があれば半数以上は正社員就職できることが分かります。

ただし、基本的に専門学校卒業後のフリーター期間が長くなるほど、正社員就職は難しくなるようです。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「労働政策研究報告書 No.199大都市の若者の就業行動と意識の分化―『第4回 若者のワークスタイル調査』から―(p128)」には、フリーター期間と正社員移行率の関係が以下のように掲載されています。

図表6-34フリーター継続期間と正社員になれた割合(N=640)の画像

 

引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書 No.199大都市の若者の就業行動と意識の分化―『第4回 若者のワークスタイル調査』から―(p128)

上記から分かるように、フリーター期間が1年を超えてからは正社員移行率が低下傾向です。フリーター期間が5年を超えると、男性の場合は40%以下、女性の場合は20%以下まで正社員移行率が低下します。

「専門学校卒業後フリーターを選んだけど、正社員就職を目指したい!」という方は、早めに対策を始めましょう。

参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書No.199

専門学校卒業(もしくは中退)後、「1人で就活を進めるのが不安…」という方は就職エージェント「ハタラクティブ」の利用をおすすめします。ハタラクティブは、フリーターや既卒、第二新卒などの若年層に特化した就職支援サービスです。就活のプロが、企業研究のアドバイスや応募書類の添削、面接対策などをマンツーマンでサポート。また、経験よりも人柄を重視した企業の求人が多いので、専門学校を中退した人や学歴に自信がない人でも安心してご利用いただけます。サービスはすべて無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

こんなときどうする?専門学校への進学を迷っている方のお悩みに答えるQ&A

ここでは、専門学校に進学するか悩んでいる方に向けて、Q&A形式で疑問に答えていきます。

専門学校にはどんな分野がありますか?

専門学校が就職に有利」、それってホントなの?」でも紹介しているとおり、ゲーム系や美容系、保育系、福祉系など、専門学校の種類は多岐にわたります。また、その種類の中でも更に細かい分野に分かれるものもあるでしょう。じっくりと調べていくうちに、今まで知らなかった職業を知れる可能性もあります。パンフレットを取り寄せたり、実際に見学にいったりと、さまざまな方法で情報を集めてみてください。

ハロワでも専門知識を学べるって本当?

ハローワークでは、「公共職業訓練」という専門的なスキルを学べるコースが用意されています。基本的には無料で受講できるので、気になる方はお近くのハローワークに問い合わせてみてください。
プログラミングや電気設備、デザイン関連、医療事務など、学べる科目も豊富です。コースによっては専門分野の資格が取得できる場合もあるので、就職に有利になる可能性もあるでしょう。「公共職業訓練とは?コースの種類や受講するメリットを解説!」でも詳しく述べているので、ぜひ参考にしてみてください。

介護職に就くなら専門学校は必須ですよね?

介護職というと資格は必須と考える方も多いですが、なくても就職は可能です。初めはアシスタントとして業務に携わり、実務経験を積みながら資格を取得する方法もあります。「ニートから就職を目指そう!介護職の魅力と目指し方」でも解説しているとおり、未経験者が介護職に就く場合は、教育体制が整っている企業を選ぶのがおすすめです。

専門学校に通うか就職を目指すか迷っています。

専門学校に通うメリットは数多くありますが、関心分野が働きながら学べることであれば、就職を検討するのも良いでしょう。「ニートから就職したい!専門学校に通うメリットは?」にもあるとおり、就活では年齢が重視されることも。進学した場合、就職までの期間が年単位で延びてしまうため、慎重な判断が必要です。もし、「考えても答えが出ない…」と悩んだら、ぜひハタラクティブにご相談ください。就活アドバイザーがあなたのお悩みにお答えします。

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