履歴書の退職理由の書き方は?パターン別の例文を解説

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この記事のまとめ

  • 履歴書に書く退職理由の定番は、「一身上の都合により」
  • リストラによる退職は「会社都合」と履歴書に表記する
  • 履歴書の退職理由を偽ると経歴詐称になる可能性がある
  • 女性は結婚、出産を退職理由として書いてもOK
  • ネガティブな退職理由は言い方を変えてポジティブに変換しよう

履歴書に退職理由を書くとき、どこまで説明すべきか悩んでいませんか?このコラムはそんな方に向けて、退職理由の定番フレーズをご紹介。退職理由を具体的に書いた方が良い状況についてもお教えします。
企業が退職理由から何を読み取っているのかを知れば、退職理由のベストな書き方が分かるはず。ご紹介する方法で退職理由をポジティブに変換し、印象アップを狙いましょう!

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履歴書の退職理由で多いのは「一身上の都合により退職」

履歴書の職歴欄には今まで勤めていた会社を記入しますが、退職理由はどう書けば良いのでしょうか?
実は、履歴書に具体的な退職理由を書くかどうかは個人の自由です。ただし、「退社」とだけ書くとマナー違反とみなされるので、履歴書にはこれからご紹介する決まり文句を書きましょう。
記載する際は、「20××年×月 〇〇株式会社 一身上の都合により退職」のように、会社名の後に退職理由を書き添えます。

一身上の都合により退職

スキルアップ目的の退職から、人間関係のトラブル、家庭の事情まで、自己都合で退職した場合は全て当てはまります。怪我や介護、出産、育児といったやむを得ない事情でも同様です。
「一身上の都合」という言葉は良いイメージがないかもしれませんが、履歴書の退職理由としては定番の書き方。
面接で詳細を聞かれることが多いため、退職理由を簡潔に伝えられるように準備しておきましょう。
ちなみに、「仕事内容が合わなかった」「収入が低かった」といった場合も、自ら退職意思を示した際はすべて自己都合退職として扱われます。

例)
20××年×月 〇〇株式会社 入社
20××年×月 〇〇株式会社 一身上の都合により退職

会社都合により退職

リストラや倒産、事業所の廃止などにより、会社側から求められて退職した場合に該当します。「パワハラやセクハラが改善されなかった」「会社が法令違反を犯していた」などの理由で退職した場合も会社都合での退職です。
ただし、「倒産しそう」「経営が傾きそう」と自分で判断して退職した場合は自己都合になるため要注意。
会社都合退職も「一身上の都合」と同じく、面接時に詳しい理由を聞かれる場合があります。

会社都合退職に当てはまる事例

倒産やリストラによる離職
解雇された(自身が重大なミスを犯した場合を除く)
勤務時間や給与などが契約内容と著しく違っていた
賃金が大幅に減らされた
賃金の未払いが続いた
職場の上司や同僚から嫌がらせを受けた
退職を促す退職勧奨を受けた
契約更新が明示されている労働契約が更新されなかった

例)
20××年×月 〇〇株式会社 入社
20××年×月 〇〇株式会社 会社都合により退職

契約期間満了につき退職

採用時に企業と雇用期間を決めていて、期間満了時に退職する場合に使用します。派遣社員や契約社員など、期間のある労働契約を結んだ人のみが使用できる退職理由です。そのため、面接時に退職理由について質問されることも少ないでしょう。「契約期間満了まで働いた=与えられた仕事をやりきった」と評価されることもあります。
なお、契約期間の満了前に退職した場合は、このフレーズは使えないので注意してください。契約期間より前に自ら退職した場合は、「自己都合退職」となり、「一身上の都合により退職」を使います。

例)
20××年×月 〇〇株式会社 入社
20××年×月 〇〇株式会社 契約期間満了につき退職

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退職理由で嘘をつくのはやめよう

実際は自己都合退職だったにも関わらず、履歴書に「会社都合により退職」と書くことは経歴詐称にあたります。

退職理由の嘘は経歴詐称になる

経歴詐称とは、学歴や職歴、犯罪歴に関して虚偽の申告をすること。進学していない大学名を記載したり、中退しているのに卒業と書くことも経歴詐称にあたります。
経歴詐称は明らかに事実を偽っていることを指すので、人間関係が原因で退職し、面接で「キャリアアップしたかったから」と話す程度であれば詐称にはならないでしょう。
しかし、懲戒解雇されたにもかかわらず、退職理由を問われた際に全く別の理由を答えるのは、経歴詐称と判断されてもやむをえません。

経歴詐称はリスクが大きい

経歴詐称が明らかになると、内定取り消しになったり、入社後に処分が下ったりする可能性があります。処罰の対象にならなかった場合でも、入社後に事実が分かると周囲の信頼を失ってしまうでしょう。
また、経歴に嘘をついて入社すると、その後もずっと嘘をつき続けなければなりません。嘘がばれないように気を配るのは、精神的な負担になるでしょう。

入社後長くその会社で働くことを考えると、やはり経歴詐称は避けるべき。採用選考がうまくいっても、入社後に「嘘がばれないか」と怯えながら働くことになってしまいます。
後ほどネガティブな理由をポジティブに変換するテクニックをご紹介するので、退職理由の説明に悩む方はぜひ参考にしてください。

結婚・妊娠は退職理由に書いてもOK

結婚や妊娠、出産が退職理由だった人は、その旨を履歴書に書いて構いません。「一身上の都合」という表現は曖昧で、面接官によっては「何か書けない理由があるのか」と想像する人もいるでしょう。
結婚や出産は多くの場合マイナス印象にはならないので、退職理由として書いて問題ありません。
「結婚に伴い退職」「出産の準備に伴い退職」などと記載しましょう。

ブランク期間中の活動をアピールしよう

結婚や出産でブランクがある場合、その間の活動を自己PR欄に書くと効果的です。資格取得のための勉強など、スキルアップのための活動があればアピールできます。
ブランク中、特に仕事に繋がる活動をしていなかった人は、前職で身につけたスキルを伝えてください。スキルは何でも良いというわけではなく、応募企業で活かせる能力をアピールしましょう。

家庭と仕事を両立できることを伝える

「子どもがいることで不利になるのでは?」と心配な人は、いざという時の子どもの預け先があることや、家族のサポートを受けられることなどを記載すると良いでしょう。

男性も「結婚」を退職理由に書ける?

男性であっても、結婚を退職理由として書くことは問題ありません。妻の転勤で男性側が仕事を変えることもあるでしょう。その場合は「配偶者の転勤に伴い退職」といった書き方をすればOK。
ただ、男性が結婚を理由に退職することは数としては珍しく、面接で事情を聞かれることがあります。結婚を理由に退職している場合、詳しい事情を説明できるように準備しましょう。

退職理由を詳しく書いた方がいい場合

先ほど述べた通り、履歴書には具体的な退職理由を書かなくても構いません。ただし、「転職回数が多い」「職歴にブランクがある」「職歴に一貫性がない」といった場合、詳しい理由を書くことで面接官の理解を得られる可能性があります。

転職回数が多い

最近では転職が当たり前になってきましたが、それでも数が多いと目を引きます。
転職回数が多いと選考で不利になるといわれますが、それは面接官に「うちに入社してもすぐ辞めるのでは?」と思われるため。「物事が長く続かない・忍耐力がない」と判断されると、評価が下がってしまいます。目安として、3回以上転職している人は転職回数が多いといえるでしょう。

仮に病気や怪我といったやむをえない理由があったとしても、「一身上の都合」と書くだけでは面接官は汲み取ってくれません。
退職にあたって面接官が納得するような理由がある人は、それを具体的に書くと良いでしょう。また、そのような理由がない人は、前向きな退職理由を記載することで印象アップを狙えます。

職歴にブランクがある

職歴にブランクがあると、企業側はその間に何をしていたかが気になります。特に直近に長いブランクがあると、「復帰後ちゃんと仕事ができるだろか」と思われがち。
そこで、家族の介護や自身の病気療養など、正当性のある理由で退職した方は、やはりその理由を書き添えると良いでしょう。資格取得などの勉強のためにブランクがある場合も同様です。仕事に関係する勉強のためのブランクはプラスに評価されることも多く、アピール次第で選考に有利に働きます。

職歴に一貫性がない

経験した業種に一貫性がないと、「スキルが中途半端なのではないか」「イメージだけで仕事を選んで失敗しているのではないか」と思われる可能性があります。
もし、明確な目的があって転職した人は、「〇〇職に転進するため退職」という風にその旨を簡潔に記載するのがおすすめ。詳しい事情は職務経歴書で説明すればOKです。
職歴に一貫性がない人は、応募企業で役立つスキルが身についていることを強調し、説得力のある志望動機を述べることが転職成功のコツになります。

パターン別!履歴書の退職理由を書くときの例

ここでは、履歴書に書く具体的な退職理由の例をご紹介します。自分に当てはまるものを参考にしてください。

退職の事情を伝える書き方

「親の介護に伴い退職」
「病気療養に伴い退職」
「配偶者の転勤に伴い退職」
「家族の看病に伴い退職」

向上心を示す書き方

「他業界への転職のため退職」
「キャリアアップのため退職」
「資格取得のため退職」
「資格を活かして働くため退職」

病気療養のために退職している人は、現在は完治しており業務に支障がない旨を書き添えます。定期的な通院が必要で仕事を休まなければならない場合は、「健康状態」や「本人希望欄」の
項目に記載しておくと良いでしょう。

職務経歴書には退職理由は書かなくて良い

職務経歴書は履歴書と合わせて提出する応募書類の1つ。応募企業からの指定がある場合は別として、基本的に職務経歴書には退職理由は書かなくても問題ありません。

ネガティブな理由なら書かなくていい

特に、人間関係のトラブルや待遇への不満といったネガティブな退職理由は書かないのが賢明。「神経質な人なのではないか?」「うちに入っても同じ理由で辞めてしまうのでは?」と思われかねません。たとえ正当な背景があったとしても、職務経歴書の記述だけでそれを伝えるのは難しいといえます。その場合は職務経歴書にあえて書くことはせず、面接で聞かれた際に直接伝えれば良いでしょう。
職務経歴書は決められたフォーマットがないため、退職理由の記入欄がないものを使えばOKです。

退職理由欄を書く場合の例文

ただ、応募企業から退職理由の明記を求められた場合は対応する必要があります。ここでは、いくつか例文を挙げるのでご確認ください。

会社の経営不振によるリストラの場合

会社都合で退職しました。SEの仕事にはやりがいを感じており、職場の人間関係も良好でしたが、会社の業績悪化によりやむをえず整理解雇となりました。

親の介護による退職の場合

親の介護のため退職しました。現在、両親は介護施設に入所しており、業務に影響はありません。気持ちを新たに、営業職の経験を活かして貴社に貢献したいと考えております。

残業の負担による退職の場合

月90時間に及ぶ長時間の残業が退職の理由です。効率よく業務を進められるよう工夫しましたが、残業を良しとする職場の風土もあって、勤務時間を減らすことはできませんでした。次は顧客一人ひとりと丁寧に向き合える環境で、自分のスキルアップの時間もとりながら働きたいと考えております。

キャリアの不満による退職の場合

店長を目指して5年間販売職を続けてきましが、キャリアアップの道が見えなかったため退職しました。現在の会社は新規店舗の出店予定がなく、このまま働いていても店長職に就くのは難しい状況です。貴社では販売職の経験を活かしてスタッフ指導や売上げ管理を行い、ゆくゆくは新規店舗の立ち上げにも関わっていきたいと希望しております。

退職理由を詳しく説明するときは、退職の理由にプラスして今後の意気込みや応募企業で活かせるスキルを入れると好印象です。
リストラによる解雇の場合も、職場で問題なく業務をこなしていたこと、仕事にやりがいを感じていたことなどをアピールすると良いでしょう。

企業が退職理由からチェックすること

そもそも企業は退職理由から何をチェックしているのでしょうか?企業の目線を把握することで、退職理由を説明しやすくなります。

仕事への意欲があるか

退職理由を通して、仕事に対してどんなモチベーションを持っているかが見られています。例えば、向上心のある人材を求める企業であれば、待遇に不満があって退職した人より、キャリアアップを見据えて退職した人を評価するでしょう。
仕事へのモチベーションは、企業への定着や売上げ貢献に関わる重要な要素。企業によっては、退職理由が採用の判断材料の1つとなるでしょう。

他責思考が強くないか

「自責思考」をとるか、「他責思考」をとるかも退職理由で評価される要素。退職理由から「自分に非はなく環境が悪かった」という態度が見えると、何かあった際に人のせいにする他責思考の人材と見られてしまいます。
他責思考が強い退職理由を挙げると、「責任感がない人」と評価される恐れがあるので気をつけましょう。

前職と同じ理由で辞めないか

退職理由からは、「前職と同じ理由で辞めないか」もチェックされていると思いましょう。企業は採用した人材に長く働いて欲しいと思っています。繁忙期がある企業に対して、前職の退職理由を「残業が多いこと」と説明すると、「また同じ理由で辞めてしまう」と思われるでしょう。
また、退職理由で不平不満だけを述べると、何か不満があればすぐに辞めてしまうと思われます。職場に不満があって退職する場合も、不満を解消するための行動をとったことを説明してください。

実際に多い退職理由

転職を考えている人の中で、実際にはどんな退職理由が多いのでしょうか?ここではよくある退職の理由をまとめたので、退職を考えるときの参考にしてください。

人間関係が悪かった

人間関係は退職理由の中でも上位に上がる原因です。上司や同僚との関係がうまくいかなかったり、職場内の派閥に悩んでいたり、その状況はさまざま。職場で孤立してしまい、仕事に行くのが嫌になるパターンもあります。職場内に悩みを相談できる相手がいないと、精神的に辛い状況が続くでしょう。

残業が多かった

長時間残業が負担になって退職に至る人も少なくありません。残業はどこの職場にもありますが、連日の長時間残業は負担が大きく、場合によっては心身に支障をきたすこともあります。
残業が多いためにスキルアップの時間がとれない、家庭と仕事を両立できないという悩みも多いようです。中には「残業するのは当たり前」という考えが根付いており、定時に退社したり、先輩より先に帰ったりするのが難しい企業もあります。

給与が少なかった

働きに対して給与が見合っていないのも、よくある退職理由の1つです。長年働いても大幅な昇給が見込めない場合、モチベーションを保って仕事を続けるのは難しいでしょう。
また、年功序列の企業では若いうちは満足な給与が得られないこともあります。

会社の将来が不安だった

業界や会社の将来に不安を感じて退職する人もいるでしょう。斜陽産業といわれる業界に属していたり、事業が次々と縮小していたりすると、5年後、10年後も同じ会社にいることに不安が出てきます。自分から早期退職の募集に応募し、新しいキャリアを考える人もいるようです。

業務内容が合わなかった

業務内容が自分の適性と合わずに退職する人もいます。よくあるのは、就職前の下調べが足りず、入社後のミスマッチに悩むパターン。自分がやりたい仕事ができない、あるいは全く向いていない仕事に就くことなり、新しい環境でのやり直しを考えるようになります。

面接での退職理由の伝え方

面接では履歴書に記載した退職理由を詳しく聞かれることがあります。面接官の評価を下げないためには、どのように回答すれば良いのでしょうか?

ネガティブな退職理由はポジティブに

たとえネガティブな退職理由であっても、面接ではポジティブに表現するよう心がけましょう。「人間関係に不満があった」というネガティブな理由をそのまま伝えると、「うちでも同じ問題を抱えるのでは?」と思われてしまいます。
人間関係に不満があった人は、「チームワークを大切にする職場で働きたかったから」といった表現を使うと前向きな印象になるでしょう。
残業の多さが原因で退職した人は、改善のために努力したことを伝えたうえで、次は残業を減らしてどのような働き方を実現したいのか説明しましょう。
退職理由から「転職を通してこうなりたい」という向上心が伝わると、評価アップにつながります。

嘘の退職理由を言わない

ネガティブな退職理由を視点を変えてポジティブに言い換えるのはOKです。しかし、全くの嘘の退職理由は言わないのが賢明でしょう。深堀りされたときに回答に困りますし、ベテランの面接官は応募者の嘘を見抜きます。嘘だと分かると不誠実な印象になり、評価は下がってしまうでしょう。
職場に何らかの不満があって転職することは、面接官も理解しているものです。退職理由は表現を工夫しつつ、基本的には正直に回答するのをおすすめします。

退職理由は志望動機とリンクさせる

退職理由は志望動機とリンクさせると、転職の動機が明確であることを示せるでしょう。例えば、自分のスキルを活かせなかったのが退職理由なら、「貴社では〇〇のスキルを活かして活躍したい」という志望動機が考えられます。
退職理由と志望動機に一貫性がある人材は、「転職後のミスマッチが少なく長く働いてくれる」と判断される可能性が高いでしょう。

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