退職金にも税金はかかる!計算方法と注意点のまとめ

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【このページのまとめ】

  • ・退職金に課税されるのは所得税、住民税、復興特別所得税
    ・退職金は退職後の生活資金としての意味合いが強く、特別な軽減措置が取られている
    ・退職金の課税対象は、支給額から退職所得控除額を引いた残りの額の1/2(50%)
    ・退職金を対象とした軽減措置を受けるには「退職所得の受給に関する申告書」の提出が必要
    ・退職金額は会社の就業規則で確認できる

退職手当、退職慰労金と呼ばれることもある退職金は、退職を理由に企業から支払われる手当です。これから先のライフプランを考えるなら、退職した際に支給される退職金の額はきちんと知っておきたいところ。

今回は退職金額の調べ方や、退職金にかかる税金の種類とその税率、退職金控除を受けるための手続きについてご紹介します。

◆退職金にも税金はかかる?

退職金にかかる税金は所得税、住民税、復興特別所得税(2037年12月31日まで)の3つです。ただし、退職金は退職後の生活資金としての意味合いが強いことから、税負担が大きくならないよう軽減措置が取られています。

【退職金に課税される税金の計算方法】

・課税退職所得金額を算出する

まず課税される退職金は、退職金総支給額(額面)ではありません。支給額から退職所得控除額を引いた残りの額の1/2(50%)が、「課税退職所得金額」として課税対象になります。

「課税退職所得金額」 = (退職金の総支給額 - 退職所得控除額) ✕ 50%

「課税退職所得金額」を計算するために必要な退職所得控除額は、以下の計算式で算出できます。

勤続年数が20年以下の場合の退職所得控除額 
              = 40万円 ✕ 勤続年数

勤続年数が20年を越える場合の退職所得控除額 
              = 800万円 + 70万円 ✕ (勤続年数 - 20年)

・「課税退職所得金額」に課税される所得税を算出する

算出された課税退職所得金額には通常の税率で所得税が課税されます。

平成29年分所得税の税率と控除額は以下のとおりです。

課税退職所得金額が1,000円~1,949,000円まで、税率は5%で控除額は0円
課税退職所得金額が1,950,000円~3,299,000円まで、税率は10%で控除額は97,500円
課税退職所得金額が3,300,000円~6,949,000円まで、税率は20%で控除額は427,500円
課税退職所得金額が6,950,000円~8,999,000円まで、税率は23%で控除額は636,000円
課税退職所得金額が9,000,000円~17,999,000円まで、税率は33%で控除額は1,536,000円
課税退職所得金額が18,000,000円~39,999,000円まで、税率は40%で控除額は2,796,000円
課税退職所得金額が40,000,000円以上、税率は45%で控除額は 4,796,000円

退職時に支払うべき所得税 = (課税退職所得金額 - 控除額) ✕ 税率

・「課税退職所得金額」に課税される住民税額を算出

住民税は市町村民税6%と都道府県民税4%を合わせた計10%が一律で課税されます。

退職時に支払うべき住民税 = 課税退職所得金額 ✕ 10% 

・「課税退職所得金額」に課税される復興特別所得税額を算出する

復興特別所得税の税率は 所得税額の2.1%です。

よって、退職時に支払うべき復興特別所得税額 = 所得税額 ✕ 2.1%  

参照元:国税庁「退職金にかかる税金」
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/02_3.htm

◆退職金手取り額の計算例

先ほどの計算式を使って、実際に退職金の手取り額を算出してみましょう。

【勤続年数30年で退職金が3000万円の場合】

退職所得控除額 = 800万円 + 70万円 ✕ 10年
        = 1500万円

課税退職所得金額 =(3000万円 - 退職所得控除額 ) ✕ 50%
         = 1500万円 ✕ 50%
         = 750万円

所得税額 = 課税退職所得金額 ✕ 23% - 控除額
     = 172万5000円 - 63万6000円     
     = 108万9000円

復興特別所得税額 = 所得税額 ✕ 2.1% 
         = 108万9000円 ✕ 2.1%
         = 2万2869円

住民税 = 課税退職所得金額 ✕ 10%
    = 750万円 ✕ 10%
    = 75万円
退職金手取り額 = 3000万円 - (108万9000円 + 2万2869円 + 75万円)
        = 2814万7131円 

【勤続年数24年と3ヶ月で退職金が2000万円の場合】

退職所得控除額 = 800万円 + 70万円 ✕ 5年(勤続年数は端数切り上げ)
        = 1150万円

課税退職所得金額 =(2000万円 - 退職所得控除額 ) ✕ 50%
         = 1150万円 ✕ 50%
         = 575万円

所得税額 = 課税退職所得金額 ✕ 20% - 控除額
     = 115万 - 42万7500円
     = 72万2500円

復興特別所得税額 = 所得税額 ✕ 2.1% 
         = 72万2500円 ✕ 2.1%
         = 1万5172円(1円以下端数切り捨て)

住民税 = 課税退職所得金額 ✕ 10%
    = 575万円 ✕ 10%
    = 57万5000円

退職金手取り額 = 2000万円 - (72万2500円 + 1万5172円 + 57万5000円)
        = 1868万7328円 

【勤続年数20年で退職金が1000万円の場合】

退職所得控除額 = 40万円 ✕ 20年
        = 800万円

課税退職所得金額 =(1000万円 - 退職所得控除額 ) ✕ 50%
         = 200万円 ✕ 50%
         = 100万円

所得税額 = 課税退職所得金額 ✕ 5% - 控除額
     = 5万 - 0円
     = 5万円

復興特別所得税額 = 所得税額 ✕ 2.1% 
         = 5万円 ✕ 2.1%
         = 1050円

住民税 = 課税退職所得金額 ✕ 10%
    = 100万円 ✕ 10%
    = 10万円

退職金手取り額 = 1000万円 - (5万円 + 1050円 + 10万円)
        = 984万8950円

◆必ず「退職所得の受給に関する申告書」を提出しよう

退職の際は「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出することで、源泉徴収による納税が可能になります。

もし「退職所得の受給に関する申告書」の提出がないと退職金を対象にした税制上の軽減措置を受けることができず、所得税は一律20%に。軽減措置を受けるためには、税額を再計算してもらうための確定申告が必要になります。

「退職所得の受給に関する申告書」は、税務署で入手または国税庁のWebサイトからのダウンロードが可能です。

◆退職金の額は会社の「就業規程」で確認できる

今仕事を辞めたら退職金はいくらもらえるのか、これからのライフプランを考えるうえでも正確な数字を知っておきたいところです。今の会社を退職した場合にいくらの退職金がもらえるかは、会社の就業規則で確認することができます。

一般的には退職金を算出するための計算方法が記載されているので、その式に勤続年数を当てはめれば退職金額がわかります。

ただし、退職金の支給は企業に義務づけられているわけではありません。もし、就業規則に退職金に関する記載がなければ、退職金は出ないと考えた方がいいでしょう。退職金の支給を行なっている企業の割合は約85%。残り約15%の企業では退職金の支給が行われていないことになります。

退職金の支給額を算出する計算式は企業によって異なるため、勤続年数が同じ人でも企業によってその額は大きく変わります。また、会社都合退職か自己都合退職かによっても、退職金額は変わってくるので確認しておきまましょう。

参照元:厚生労働省「平成20年就労条件総合調査結果の概況」http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/08/3c.html


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