専門実践教育訓練とは、主に国家資格の取得を目的とした厚生労働省の政策の一つ
「専門実践教育訓練とは?」「どのような人が対象になる?」と疑問に思う方もいるでしょう。専門実践教育訓練は、一定の条件のもと給付金を受け取りながら国家資格の取得を目指せる制度のことです。
このコラムでは、専門実践教育訓練についての基礎知識や給付金を受給するための条件について解説しています。専門実践教育訓練に興味のある方や、自分が給付金の受給対象かどうか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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専門実践教育訓練とは
専門実践教育訓練とは、厚生労働省の政策の一つです。業務独占資格(看護師、美容師など)や名称独占資格(調理師、介護福祉士など)の取得を目標とする講座をはじめ、専門学校の職業実践専門課程、専門職大学院などの指定された訓練を受講することにより、労働者の雇用の安定や中長期的なキャリア形成を支援しています。一定の条件を満たすと働きながら給付金を受給することも可能なため、「訓練をとおして資格を取りたい」「訓練で得た知識を活用してキャリア形成をしたい」など、今後のスキルアップにつながる講座を受講する方もいるようです。
指定講座は介護福祉士や調理師、美容師、栄養士などさまざまで、主に国家資格を目指すものが中心となります。たとえば、「ハローワーク経由で保育士資格取得を目指したい」といったことも可能です。どのような資格が対象になるのかは、厚生労働省の「特定一般教育訓練 新規指定講座一覧(令和8年4月1日付け)」で確認できます。求職者の間で「ハローワークの資格取得の助成金」や「ハローワークの資格取得の補助金」と呼ばれることも多く、費用を抑えてスキルアップしたい方に適しているでしょう。
参照元:厚生労働省「特定一般教育訓練の指定講座を公表しました(令和8年4月1日付け指定)」
専門実践教育訓練と職業訓練の違い
資格取得を目指したり技術を学んだりすることから、専門実践教育訓練と職業訓練と混同する方も一定数いるでしょう。以下で、違いをチェックしてみてください。
職業訓練
公共職業訓練と求職者支援訓練をまとめて「職業訓練」と呼び、基本的には離職者に向けて開講されています。受講期間は3ヶ月~2年と幅広く、なかでも半年程度のものが大半。原則として受講は無料で、交通費や受講手当の支給があります。国や都道府県の施設を使用することが多いようです。
職業訓練で学べるコースの種類については、以下のコラムでまとめているので、ぜひご一読ください。
専門実践教育訓練
スキルアップを支援するための「教育訓練給付制度」には、一般教育訓練・特定一般教育訓練・専門実践教育訓練の3種類があり、在職者も受講できます。ただし、受講するには受講料が必要で、民間の専門学校や大学の講座を受けるため、期間は1~3年と長いのが特徴です。
職業訓練と専門実践教育訓練では、受講期間や目指せる資格のほか、受講料が必要かどうかといった違いがあります。受講を検討する場合は、自分に受講資格があるかどうかや、目指す資格・スキルの講座があるかなどを確認しましょう。
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専門実践教育訓練の教育訓練給付金とは
専門実践教育訓練の「教育訓練給付金」とは、在職者(雇用保険の被保険者)や離職者(被保険者だった人)が、厚生労働省が指定する講座を受講・修了することによって、受講者本人が施設(講座の開講元となる専門学校など)に支払った教育訓練経費の一部をハローワークが支給してくれるものです。そもそも、専門実践教育訓練は雇用保険の一部として運営されており、教育訓練給付金は雇用保険の給付制度に当てはまります。
ハローワークインターネットサービスの「教育訓練給付制度」によると、支給条件は以下のとおりです。
対象者
- ・雇用保険の対象期間が3年以上(初めて制度を使用する場合は2年以上)の人
- ・受講開始の時点で被保険者ではない人は、離職日の翌日から受講開始日までが1年以内であること
対象期間
支給相当額
支給されるのは、自分が支払った教育訓練経費の50%(年間で40万円までの上限があり、3年間で最大120万円まで)です。なお、受講修了後に定められた資格を取得し、修了の翌日から1年以内に再就職をした場合は、経費の20%を追加支給されます(基本の50%と追加の20%を合わせて最大168万円まで)。
なお、実際に給付を受けるには、管轄のハローワークで教育訓練給付金の申請を行う必要があります。まずは受講前にハローワークへ「教育訓練給付金支給要件照会票」を提出し、自分が受給対象か確認しましょう。受講中や修了後には、所定の「教育訓練給付金支給申請書」などに必要事項を記入し、ハローワークの教育訓練給付金の窓口へ提出して手続きを進めます。
参照元:ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付制度」
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専門実践教育訓練の教育訓練支援給付金とは
「教育訓練支援給付金」とは、前項で説明した教育訓練給付金を受給した人のなかで、一定の要件を満たしている人が失業状態にある場合、雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)の一部が追加で支給される制度のことです。ハローワークインターネットサービスの「専門実践教育訓練の教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金の支給申請手続について」によると、教育訓練給付金と同様に、受給には以下のような条件があります。
対象者
- ・教育訓練給付金の給付対象となっており、初めて専門実践教育訓練を受講する、受講開始時点で45歳未満の人
- ・専門実践教育訓練の修了見込みがあること
対象講座
支給相当額
- ・失業保険の60%(離職する直前6ヶ月の賃金から算出された基本手当の日額60%)
失業保険とは
失業保険とは、雇用保険の被保険者が何らかの事情で離職した場合に、再就職先が決まるまで受給できる給付金のことです。受給には、最寄りのハローワークで必要な手続きを踏む必要があります。
参照元:ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付制度」
対象期間
給付金の支給は、原則として講座の修了までです。教育訓練支援給付金は、実際に専門実践教育訓練を受講しないと支給されないため、講座を欠席した日は支給対象外になります。また、2ヶ月間の出席率が8割未満になると、それ以降の給付が打ち切りになるほか、決められた期間内で修了が見込まれない場合も支給されなくなるので注意が必要です。
なお、インターネット上などで「教育訓練給付制度を利用して失業保険を延長できる」という情報を見かけることがありますが、これは一定の条件を満たして公共職業訓練等を受講する場合の「訓練延長給付」などを指しているケースが多く、要件が厳格に定められています。ご自身の状況で適用されるかどうかは、事前にハローワークの窓口で相談しておきましょう。
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