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転職理由は本音で答えた方が良い!ポジティブな表現に言い換える例文
更新日
この記事のまとめ
- 転職理由の本音は人間関係や職場環境、待遇などへの不満が多い
- 嘘をつくとばれたときに印象が悪くなるため、転職理由は本音を工夫して伝えよう
- 転職理由の本音を伝えるときには、仕事への熱意をあわせてアピールしよう
- 転職理由は志望動機と絡めて伝えると説得力が出る
転職活動で転職理由を聞かれた場合、本音を言って良いのか迷う方は多いでしょう。それは、転職理由の多くは給与の低さや人間関係などネガティブな内容であるため。転職理由はネガティブなことも多く、本音で伝えるかは悩むところです。ただ、全く嘘の理由を伝えるのは、ベテラン面接官に見抜かれるリスクも。このコラムでは、転職理由は正直に答えた方が良い理由と、ネガティブな本音をポジティブに言い換えるコツをまとめました。
会社に言いづらい転職理由の本音とは?
転職の理由は人によってそれぞれですが、「上司や同僚と考えが合わない」「残業が多い」「給料に不満がある」など、環境や会社に対するネガティブな理由が上位に挙げられます。
どんな会社や労働環境でも、ある程度の不満を持つことはあり、その不満が自身にとって耐えられないものであれば、転職を考えるのも自然なことでしょう。
事実と異なる転職理由を考える必要はありませんが、「本音と建前」という言葉があるように、伝え方を工夫したり前向きな理由を強調する方が、相手が抱く印象が良くなり、自分にとっても良い結果となるはずです。
以下は、厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果」から、割合が高かった転職理由を抜粋した、男女別の割合です(その他の理由を除く)。
転職理由 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
労働時間や休日など労働条件が悪い | 9.1% | 10.8% |
職場の人間関係が好ましくない | 8.3% | 10.4% |
給料や年収が少ない | 7.6% | 6.8% |
会社の将来が不安 | 7.1% | 4.4% |
仕事の内容に興味が持てない | 4.5% | 5.9% |
能力・個性・資格を生かせない | 4.0% | 4.3% |
介護・看護のため | 0.4% | 0.9% |
結婚のため | 0.3% | 1.3% |
出産や育児のため | 0.3% | 1.7% |
引用:厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概況 3転職入職者の状況 (2)転職入職者が前職を辞めた理由」
労働時間や休日など労働条件が悪い
長時間労働や休日の少なさは、仕事のモチベーションや自身のワークライフバランスに大きな影響を与えます。近年では「働き方改革」「柔軟な働き方」が浸透していることもあり、転職を考えるきっかけの一つとして、働きやすい環境を求めるという方は多いでしょう。
職場の人間関係が好ましくない
人間関係が良好でない職場は、ストレスの大きな要因となり、自身のメンタルヘルスにも影響を及ぼします。「仕事の人間関係に疲れた!ストレスによる影響と辛くて辞めたいときの対処法」のコラムでも扱っているように、職場の人間関係で悩み、退職の理由とする人は少なくありません。
給料や年収が少ない
自身のスキルや経験に見合った給与を得られない場合、転職を考える人は多いです。「同年代の平均年収に比べて著しく低い」「自分より成果を出してない人と給料が変わらない」といった場合、より適切な収入を得られる企業に転職を検討するでしょう。
スキルアップや新しいことに挑戦したいという転職理由もありますが、やはり多いのは職場や労働環境の不満。転職理由は「転職理由の書き方を解説!面接で本音を伝えて良い?好印象を与える例文」や「面接で転職理由を伝えるときのポイントは?答え方や回答例を紹介」でも紹介しているので、あわせてご覧ください。
参照元
厚生労働省
雇用動向調査
転職理由は本音で答えた方が良い5つの理由
面接の際に転職理由を尋ねられた場合、自分を良く見せようとして嘘をついてしまう人もいるようです。しかし、転職理由は本音で答えた方が転職者にとってもメリットがあります。ここでは、転職理由を本音で答えた方が良い理由を解説していきますので、参考にしてください。
転職理由は本音で答えた方が良い理由
- 嘘がばれたとき印象が悪くなるから
- すぐに辞めてしまうのではないかという疑問を払拭できるから
- 正直に話すことで良いイメージを与えるから
- 企業に貢献してくれる誠実な人材か見られているから
- 希望するような働き方をさせてもらえない可能性があるから
1.嘘がばれたとき印象が悪くなるから
面接官は数多くの応募者の面接を行い経験を積んでいるため、嘘がばれる可能性は高いでしょう。嘘をついたことが分かると面接での印象が悪くなり、合否に関しても不利に働く可能性が高いです。また、経歴に関することで嘘があれば、内定後にトラブルになる恐れもあります。
2.すぐに辞めてしまうのではないかという疑問を払拭できるから
企業が面接で転職理由を尋ねるのは、応募者が前職を辞めた理由を把握し、自社で同じような事態が起きないかを確認する意味があります。
転職することになった原因が自社で発生する可能性が低く、自社との相性が良いことが分かれば、面接官の「すぐに辞めてしまうのではないか」という疑問も払拭できるでしょう。
3.正直に話すことで良いイメージを与えるから
転職理由が人間関係のトラブルなどの場合、正直に話すことでマイナスのイメージを与えてしまうのではないかと心配な方もいるでしょう。しかし、理由を取り繕うよりも、正直に本音を話す方が好印象に繋がるパターンも多くあります。
好印象につなげるには、転職理由をポジティブに言い換えることも大切。本音の転職理由をポジティブに伝えるには「前向きな退職理由で好印象を与えよう!転職時の面接のコツや例文を紹介」を参考にしてください。
4.企業に貢献してくれる誠実な人材か見られているから
企業は責任感を持って仕事をし、企業に貢献してくれる人材を採用したいと考えています。転職理由で嘘をつく不誠実な人材に、企業は仕事を任せたいと思わないでしょう。そのため転職理由を正直に話し、だからこそ応募企業で働きたいという気持ちを伝えるようにしてください。
5.希望するような働き方をさせてもらえない可能性があるから
面接官は転職理由から、応募者の仕事に対する考え方や、どのような働き方を希望しているのかをチェックしています。そのため、転職理由を取り繕ってしまうと、採用されたとしても本来希望していたような働き方をさせてもらえない可能性も出てくるでしょう。
転職理由の本音を伝える3つの手順
面接の際に転職理由の本音を上手く伝えるには、応募企業への志望動機を絡めて説明するのが適切です。そのためには、まずは入社動機から考えていく必要があります。ここでは、本音で転職理由を伝える手順を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.入社の動機を考える
まずは、応募企業に入社したいと思った動機を考えましょう。志望動機は競合他社でもいえる内容ではなく、応募企業の事業内容や社風を調べたうえで、応募先だからこそ志望した理由を考えてください。
2.現職の不満から前向きな転職理由を考える
「現職での残業が多い」「給与が少ない」といった不満をポジティブな内容に変換しましょう。たとえば仕事の内容が退屈だったことが転職の本音だった場合、「やりやすい業務内容だったが、より専門的な知識が求められる仕事がしたかった」という転職理由に変換できます。
3.転職理由を志望動機に絡める
「自社であれば自身の現職の不満が解決できる」と企業に思ってもらえるように、転職理由と志望動機との関係性を明らかにしましょう。先ほどの例のように、仕事が簡単で退屈だったことが転職理由のホンネなのであれば、「より専門的な知識が求められ、自身のスキルを伸ばしていける御社で働きたいと思いました」といった志望動機に結び付けられます。
条件については正直に言うのを控える
面接の際、給与など条件の良さを転職理由として挙げるのは避けるべきです。給与を理由にすると、企業側に短期的な動機や個人的な利益だけを重視している印象を与え、企業への貢献や成長意欲が感じられないため、面接官の評価が下がるリスクがあります。そのため、転職理由としては、給与以外の前向きな理由を伝えることが重要です。
面接官に転職理由を伝えるときの注意点
転職理由で嘘をつく必要はありませんが、ネガティブな本音をありのまま伝えてしまうとマイナスの評価を受けてしまう可能性もあります。ここでは、面接官に転職理由を伝えるときに気を付ける点を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
面接官に転職理由を伝えるときの注意点
- 新しい職場での仕事への熱意を伝える
- 応募企業との相性の良さを伝える
- 前職の愚痴に聞こえる転職理由は伝えない
新しい職場での仕事への熱意を伝える
企業は同じ程度のスキルを持つ応募者が複数いたら、より志望度が高く熱意のある人を採用します。そのため、転職理由は新しい職場や新しい仕事に対する熱意が感じられる内容にしましょう。
熱意を伝えるには「入社したらやりたいこと」「志望先で叶えたいキャリアプラン」などを述べるのがおすすめ。転職理由を面接で伝えるときのポイントは「転職理由はスキルアップ!考える際のポイントは?面接で伝える例文も紹介」でも紹介しています。
応募企業との相性の良さを伝える
面接官は転職理由から、応募者の考え方が自社の文化に馴染めるかどうかもチェックしています。そのため、転職理由から自身の人間性も見られている点を意識し、「この人なら、うちの会社で馴染める」と判断してもらえるような転職理由を伝えましょう。
前職の愚痴に聞こえる転職理由は伝えない
自分では意識していなくても、前の職場の方に落ち度があるような転職理由を伝えると、自分勝手な人だと受け取られてしまう可能性があります。そのため転職理由は、転職を人のせいにするような言い方にならないように注意しましょう。
「前職を辞めた理由と転職理由が同じになってしまう…」という方は「転職理由と退職理由に違いはある?思いつかないときの対処法も解説」で退職理由と転職理由の違いを知っておくのがおすすめです。また、転職理由の伝え方だけでなく、応募書類の書き方にお悩みの方は「転職理由の書き方は?人間関係やスキルアップなど理由別の例文を紹介!」をご覧ください。
ネガティブな転職理由の本音を前向きに言い換える例文
転職理由の本音はネガティブになりやすいですが、嘘をつかずに自身の評価を下げない転職理由を伝えるには、言い方を工夫することが大切です。ここでは、面接における転職理由の本音の伝え方を紹介しますので、自身の転職理由に近いものを参考にしてみてください。
1.残業が多すぎる場合
残業は応募企業でも発生する可能性があるため、「残業せずに早く帰りたい」ことをアピールするのはNGです。具体的な残業時間を示したうえで、残業しない理由を「効率的に仕事を進めたい」など、企業側のメリットも含めた言い方で伝えると良いでしょう。
本音を伝える例文
「前職では残業が月60時間以上あり、資格取得のための時間を確保できなかったため転職を決意しました。」
「残業の多さは前職での課題でした。そのため、時間管理スキルを向上させ、効率的な業務スケジュールを立てたいと思います。」
2.年収が不満だった場合
「給与が安くて不満だった」と本音を直接的に伝えてしまうと、「転職後も、給与が不満だったらすぐに他へ行ってしまうのでは?」と企業側も不安になってしまいます。そのため、年収が不満だった場合は、「若手でも実力で評価してほしい」といった表現にし、前向きな気持ちを伝えるのがおすすめです。
本音を伝える例文
「前職では営業部署内でも月間契約数トップを数回経験しましたが、実績ではなく勤続年数でポジションが決まる社風だったことから、より実力を評価してくれる企業に転職したいと考えました。」
「前職は、年功序列でなかなか昇給が難しいと感じたため、実力主義の企業で成果を上げ、適切な評価を受けられる企業で働きたいと考えています。」
3.人間関係のトラブルが原因の場合
人間関係のトラブルをそのまま転職理由として伝えるのはNGです。なぜなら、人間関係の問題は、どのような企業や組織でも起こるからです。「前職の上司のパワハラで転職したい」や「前職の先輩との関係性が良くない」など、特定の個人を攻撃するのはよくありません。「チームで働きたい」など、ポジティブな表現に変え、前向きな印象をあたえる言葉で伝えましょう。
本音を伝える例文
「前職は個人プレー重視の職場だったため、チームで仕事ができる環境で働きたいと思い、転職を決意しました。」
「年齢や勤続年数にとらわれず、風通しのいい社風で率直な意見が出し合えるような職場で働きたいと思い希望しました。」
4.成果に見合った評価をされなかった場合
「全く評価されなくて不満」と、自身の評価について不満を述べても、「会社や周囲の状況を気にせず主張する人」といった印象を与えてしまいます。そのため、成果が評価されなかったことが理由の場合は、「応募企業であれば自身を正当に評価してもらえると考えた」というポジティブな志望動機に繋げましょう。
本音を伝える例文
「前職では目標の達成度に応じて従業員を評価する制度がなかったため、成果による手ごたえが得られにくい環境でした。御社は成績に応じたインセンティブ制度を設けていると募集要項にありましたので、成果に見合ったポジションを得られると考え、転職を決意しました。」
5.業界の将来に不安を感じた場合
企業の業績や経営に危機感を感じ、将来性のある企業で働きたいと思い転職するケースもあるでしょう。しかし、「将来性」という言葉は、受け手に曖昧な印象を与えてしまいます。さらに「うちに来ても、将来性がないと判断したらすぐにやめてしまうのではないか」と面接官に不安を与えることも。そのため、前職ではどのような将来性に問題があったのかを、明確に伝えることが大切です。
本音を伝える例文
「前職は売上が△年間減り続け、退職者も年々増加しており、今後に不安を感じ、転職を考えました。今まで、△年間専門分野で経験した知識と技術を活かして、御社に△△の部分で貢献していけると確信しております。」
転職理由の回答例は「転職理由別の例文紹介!好印象を与えるためのポイントをおさえよう」でも紹介しているので、あわせてご覧ください。
本音と建前を使い分けよう!退職時に転職理由を伝えるコツ
転職する場合は、在職中の職場に退職したい旨を伝える必要があります。円満退職したい場合、転職理由はどのように伝えればよいのでしょうか。ここでは在職中の職場に転職理由の本音を伝える方法を紹介します。
現職では目指せない理由を伝える
退職理由は「現職では実現できないことにチャレンジしたい」という理由を話すのがおすすめです。現職では確実に実現できないような理由であれば、職場も引き止めにくくなるでしょう。
本音と建前に気を付けて伝える
転職理由を本音で話してしまうと、現職の給与や待遇への不満、残業時間の長さなど、ネガティブな理由になってしまうことも。現職の不満をそのまま口に出してしまうと退職の際にこじれる原因になるため、本音と建前はうまく使い分けましょう。「転職理由を言い換える方法とは?ポジティブな伝え方を例文とあわせてご紹介」のコラムを参考に、円満退職を目指して下さい。
「転職したい」と思う理由には、スキルアップなどのポジティブなものだけではなく、現職の不満などのネガティブなものがあるのは不思議なことではありません。しかし、今の会社を辞めたいという気持ちだけで行う転職活動では、次の職場でも同じような状況になってしまう可能性があります。新しい職場でどのような仕事をしたいか、どのような環境で働きたいかといったポジティブな面を考え、失敗しない転職を目指しましょう。
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転職理由の本音に関するFAQ
ここでは、「転職理由が思いつかないときはどうしたらいい?」「転職理由で避けたほうがいいことは?」など、転職理由の本音に関する疑問にお答えします。
転職理由が思いつかない場合はどうしたらいい?
転職理由が思いつかない場合は、まず退職のきっかけを思い出し、箇条書きでいいので書き出しましょう。そして、自分が実際に状況改善の為に行った行動や提案もすべて書き出します。最後に志望先の企業だからこそ実現できることを書き出すことで、転職理由が明確になるはずです。さらに詳しく知りたい方は「面接で伝える退職理由が思いつかない!例文や印象アップのコツを紹介」も参考にしてみてください。
転職理由で避けたほうがいいものはありますか?
転職理由を述べる際避けたほうがいい表現は、勤めている企業の不平不満を言ったり、給与の低さなど、自分の考えだけを伝えることです。
さらに、転職理由がハッキリせず、曖昧な表現をするのも辞めたほうが良いでしょう。より詳しい情報は、「転職の目的がないと成功しない?明確化したほうがいい理由と整理する方法」も参考にしてみてください。
短い期間で転職を繰り返している場合はどのように伝える?
転職を短い期間に繰り返している場合、入社してもすぐ辞めてしまうのではないかと懸念されます。そのため、「前職は配属される予定が営業でしたが、実際に配属されたのは営業事務でした。営業のサポートに専念してきましたが、△年後配置替えを希望し、移動が叶わなかった為、転職を決意しました」など、やむを得ず退職したことが伝わるような転職理由にするとよいでしょう。
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その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。