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ニートは資格を取れば就職できる?おすすめの勉強法や就活のコツもご紹介!
更新日
この記事のまとめ
- ニートが資格を取ると、就活で意欲をアピールできたり仕事の選択肢を広げたりできる
- ニートが就職したいなら、資格取得だけでなく志望動機や目標を明確にすることも大事
- 国家資格や、志望業界との関連性があり短時間で取得できる資格がおすすめ
- ニートが資格を取るための勉強法には「通学」「通信講座」「独学」の3つがある
- 資格がない場合も就職エージェントを活用し、未経験歓迎の求人を選べば就職は目指せる
「ニートが資格を取れば一発逆転できる?意味ない?」とお悩みの方もいるでしょう。資格を取得すると、就活で働く意欲をアピールする材料になります。ニートが資格取得を目指す際は、志望する業界や職種との関連性を考慮しましょう。このコラムでは、ニートが資格を取るメリットや注意点、勉強法をご紹介。ニートが就職に成功するコツもまとめました。自分に合う資格や就活の方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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ニートは資格を取れば一発逆転できる?意味ない?
ニートの方が資格を取得すると、就活に役立つ可能性があります。たとえば、自分が志望する職種に関連する資格を取れば、業務に活かせるスキルや知識があることをアピールできるでしょう。また、働く意欲を示せることもメリットの一つです。
ただし、資格取得だけで「脱ニート」や正社員就職を叶えるのは難しい場合があります。選考では、資格以上に、志望動機やポテンシャルなどが重視される傾向があるからです。
資格を取るには時間とお金がかかります。就活は年齢が若いほうが有利になるので、資格取得に時間がかかりブランクが長引くと、就職で不利になる恐れも。したがって、まずは自分のやりたい仕事や将来の目標を明確にして、その仕事に就くために資格取得が必要か考えることが大切です。
「ニートから就職するには?おすすめの職種や支援サービスをご紹介!」のコラムでは、ニートから就職を目指す際におすすめの仕事を紹介しているので、ぜひご一読ください。
ニートが資格を取得する4つのメリット
ニートの方が資格を取得すると、就活でビジネスマナーや働く意欲をアピールできるといったメリットがあります。ここでは、ニートが資格を取ることで就職活動や入社後に得られるメリットを紹介しますので、ぜひご一読ください。
1.ビジネスマナーが身につく
「ビジネス実務マナー検定」や「秘書検定」の資格を取得すれば、ビジネスマナーが身につき、就活でもアピールできます。社会人経験がない場合、基本的なビジネスマナーや言葉遣いに対する不安を解消できるでしょう。
ビジネスマナーは社会人として活躍するために必要なマナーなので、業種や職種に関わらず、就活や就職後に役立ちます。「採用担当者へのメールの書き方が分からない」「敬語を間違えないか心配」といった不安を払拭したい方にもおすすめです。「メールで敬語を正しく使うには?気をつけるポイントを解説」のコラムでも、ビジネスメールで使える正しい敬語を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
2.仕事の選択肢が増える
資格のなかには、資格を有している人だけが業務を行える「業務独占資格」や、事業を行う際に有資格者の配置が法令で決められている「必置資格」があります。業務独占資格や必置資格を持っていれば、それらの資格が必須条件とされている求人にも応募できるため、仕事の選択肢が増えるでしょう。
ただし、業務独占資格や必置資格には難関資格もあり、取得に時間がかかる場合もあるため、今すぐに挑戦すべきかどうかを見極める必要があります。
3.企業に就職する意欲をアピールできる
資格取得は、就職する意欲をアピールする材料にもなるでしょう。無職期間がある人に対して、「働く意欲がないのでは」と懸念を抱く採用担当者もいます。しかし、資格取得によって「これから働きたい」という気持ちを示せるうえ、学力や計画性、行動力などのアピールも可能です。
ニートになった理由について「この仕事に就きたくて、関連する資格の勉強をしていた」「新卒の就活で失敗したため、まずはスキルを身につけようと考えた」といった説明ができるのもメリットの一つ。仕事をしていなかったものの、働く意欲はあったという説明に説得力が増します。
4.入社後に資格手当がもらえる可能性がある
企業によっては、資格の取得によって手当がつく場合があるでしょう。厚生労働省が2019年度に行った「資格・検定等の人員配置、昇格及び賃金への反映状況等に係る実態調査事業」を2020年にまとめた研究会資料「資格・検定等の人員配置、昇格及び賃金への反映状況等に係る研究会とりまとめ」によると、「月々の資格手当を支給している」という企業は41.0%ありました。
引用:厚生労働省「資格・検定等の人員配置、昇格及び賃金への反映状況等に係る研究会とりまとめ(p.6)」
また、「昇給の際に考慮」と答えた企業は23.6%、「一時金の支給」は20.0%、「基本給を決める際に考慮」は18.0%でした。この結果から、資格取得によって年収アップを目指せる可能性があるといえるでしょう。
資格手当の相場については「資格手当とは?相場はどのくらい?注意点とあわせて資格別一覧でご紹介」のコラムで詳しく紹介していますので、ご一読ください。
参照元
厚生労働省
令和元年度「資格・検定等の人員配置、昇格及び賃金への反映状況等に係る実態調査」取りまとめ
ニートが資格取得を目指す際の注意点
資格は就職に役立つ可能性があるものの、取得することで内定が獲得できるわけではありません。ニートの方が資格取得を目指すなら、以下の点に注意する必要があります。
資格を取得すれば就職できるわけではない
資格の取得は、あくまでもアピール材料の一つ。就活を成功させるには、志望動機や就職後の目標を明確にしたうえで履歴書の作成や面接対策にも力を入れることが重要です。企業側は資格以上に、自社を選んだ理由やポテンシャルを重視する傾向があります。
「未経験者が資格を取得すると就職・転職に有利になる?」のコラムでも、就職活動で資格をアピールする際のポイントを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
就職が遅れる恐れがある
資格によっては取得までに時間がかかるため、就職が遅れる恐れがあります。年齢が高くなるほど就職のハードルは上がることも念頭に置いておきましょう。就職で有利とされる難関資格ほど勉強時間がかかる傾向があります。資格を選ぶ際は、今すぐに取得する必要があるかを検討しましょう。
特に、資格取得に取り組むとニート期間が長引いてしまいそうな方や20代後半〜30代の方は、就職を優先するのがおすすめです。
資格不問の求人を中心に探すのも一つの方法
ニートから就職を目指すなら、資格を取るのではなく、資格不問の求人を中心に探すのも一つの方法です。「資格不問」「未経験歓迎」と記載されている求人は、経歴やスキルより意欲が重視される傾向があります。資格にこだわるより早く実務経験を積んだほうが、結果的にスキルアップにつながる場合もあるでしょう。
ニートから就職したい!資格を選ぶときのポイント
ニートの方が資格取得を目指すなら、目標・目的に合うものを選ぶことが大事です。資格を取ることが目的ではないので、まずはゴールを設定し、達成に向けて役立つ資格を選びましょう。
1.国家資格に挑戦する
国家資格は知名度と社会的信用があるため、就職活動でプラスの評価をしてもらえる可能性があります。
文部科学省の「国家資格の概要について」によると、国家資格は「国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格。法律によって一定の社会的地位が保証されるので、社会からの信頼性は高い」と定義されています。
つまり、国家資格は専門性や信頼性が高いため、就職や転職、キャリア形成にも役立つといえます。ただし、国家資格には難易度が高い傾向があり、取得までに時間がかかる可能性も。国家資格の取得を検討する場合は、覚悟を持って勉強に取り組む必要があることも理解しておきましょう。
国家資格に関しては「取りやすい国家資格とは?取得するメリットや選ぶときのポイントを解説」のコラムでも詳しく紹介しています。
参照元
文部科学省
国家資格の概要について
2.志望業界・職種に関連する資格を選ぶ
志望業界・職種をある程度絞り、仕事に役立つ資格を選びましょう。応募先企業で役立つ資格を保有していると、「この仕事への意欲がある」「業界のことを分かっている」と、印象がプラスになる可能性もあります。
スキル・経験に自信がない場合、「就職のためには資格が大事」「保有資格が多いほど評価される」と思い込んでしまうことも。しかし、大事なのは資格の活かし方です。まず、自分がやりたい仕事は何か、その仕事で資格をどう活かすのかを考えてみましょう。
3.必要な勉強時間を考慮して資格を選ぶ
資格を選ぶ際は、勉強時間を考慮することも大切。ニート期間が長いほど就職は難しくなる傾向があるため、就職に影響を及ぼさない程度の期間で取得できる資格がおすすめです。
たとえば、国家資格の一つである公認会計士の場合、取得するのに必要な学習時間は3,000時間以上ともいわれ、合格するまでには時間を要します。20代後半から目指す場合、合格するころには30代になっている可能性もあるでしょう。
結果的に無職期間が長くなり、30代ニートとして就職活動を始めると、正社員になるのが難しくなる恐れもあります。会計士を目指すなら、まずは数ヶ月の学習時間で目指せるビジネス会計検定や日商簿記の3級を取得するのも一つの手です。就活では「公認会計士を目指して勉強中」とアピールすることもできます。
20代のニートにおすすめの職種と資格
20代は若さが武器になるため、スキル・経験が不足している場合も就職しやすい年齢です。一般的に、20代は柔軟性が高く長期的な教育プランを立てやすいので、採用のメリットが大きいと考えられています。難易度の低い資格を取得して、すぐに就活を始めるのも一つの手です。
一方、20代前半であれば、資格取得に時間がかかったとしてもまだ若く、正社員になれるチャンスがあります。就活を有利に進めるため、難関資格に挑戦するのも選択肢の一つです。ここでは、20代ニートの方におすすめの職種と、関連する資格を紹介するので参考にしてください。
プログラマー
プログラマーは人手不足のため需要が高く、ニートから就職を目指す方におすすめの職種です。経済産業省の「IT人材需給に関する調査(概要)」によると、2018年の調査で、2030年までに不足すると推測されるIT人材は、2018年の調査で約45万人とされています。
今後もIT人材の不足は加速していくと見込まれており、未経験歓迎の求人や、資格取得支援制度が整っている企業もあるようです。ただし、実務経験がなくても基本的な知識を求められる場合があるため、以下のような資格を取得しておくと安心でしょう。
参照元
経済産業省
デジタル人材の育成
ITパスポート
ITパスポートとは、ITをはじめ、経営や法務などビジネスに関する幅広い分野の基礎知識が身につく国家資格です。「情報処理技術者試験」の区分の一つで、難易度は、情報処理試験のなかで「レベル1」と比較的低いため挑戦しやすいでしょう。国家資格なので信頼性もあります。
ITパスポートについては「ITパスポートで就職が有利になる?アピール方法も解説!」のコラムで詳しく説明しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験も国家資格である「情報処理技術者試験」の区分の一つ。難易度は「レベル2」と、「ITパスポート」より高いのが特徴です。この資格の勉強を通じて、ITを活用してサービスや製品などを作る仕事に必要な知識やスキルを学べます。
C言語プログラミング能力認定試験
C言語とは、プログラミング言語の一つで汎用性が高いといわれています。プログラミングを学び始めた方を対象とする「3級」から、IT系の専門職の方向けの「1級」まであり、資格を持っていると実務に役立つスキルとしてアピールできるでしょう。
なお、C言語プログラミング能力認定試験の公式サイトによると、1級公開試験は2024年6月を最後に休止されています。企業・教育機関などでの団体受験では今後も1級の受験が可能です。
未経験からプログラマーを目指す方法について「未経験からプログラマーを目指すには?仕事内容や探し方も紹介」のコラムもあわせてご覧ください。
看護師
看護師の資格は取得するのに学費と時間がかかりますが、就職で有利になり、将来の転職や収入アップにも役立ちます。看護師国家試験を受験するには、高校卒業後、看護大学や専門学校などで3年以上の教育を受けなければなりません。働きながら定時制の専門学校で3年間学び、看護師になる人もいます。
少子高齢化の影響で医療従事者も人手不足といわれているため、看護師の資格を取ればニートから脱却できる可能性があるでしょう。資格取得に時間がかかるので、20代だからこそおすすめできる職種といえます。
公務員
公務員になるのに学歴や経歴の条件は基本的にはないため、ニートから挑戦できます。公務員試験と面接による選考を通れば、正規職員として仕事に就けます。ただし、試験によっては受験に年齢制限があり、地方公務員は上限年齢を25歳としている自治体もあるので注意しましょう。
また、公務員試験は出題範囲が幅広く、ある程度の勉強時間が必要になります。自分の年齢と試験のタイミングに合わせて、受ける試験を選びましょう。公務員試験の内容や難易度については「公務員になるのに学歴は必要?給料は異なる?試験対策のポイントもご紹介」のコラムで解説していますので、参考にしてください。
事務職
事務職はどのような企業でも必要とされるため、求人数が多い傾向があります。未経験歓迎の求人もあるので、ニートの方が挑戦しやすい職種の一つです。事務職には、一般事務や営業事務、経理事務などさまざまな種類があります。事務職で役立つ資格もチェックしておきましょう。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
ワードやエクセル、パワーポイントなど、マイクロソフトオフィス製品の技能を証明する資格です。事務職は種類に関わらずパソコンスキルを求められるため、MOSの資格を取得しておくと実務にも役立つでしょう。MOSの資格を持っているだけで就職が有利になるわけではないものの、パソコンスキルのレベルを証明するのに役立ちます。
日商簿記
経理事務の仕事をしたいなら、日商簿記2級の取得を目指すのもおすすめです。日商簿記を勉強すると、経理事務に必要な会計知識だけでなく、経営や財務の知識も得られます。日商簿記は省庁が認める「公的資格」です。国家資格ではありませんが、知名度が高いといわれているためニートの方におすすめできます。
なお、事務職は挑戦しやすいものの人気があるため、企業によっては倍率が高めです。ニートの方は、資格取得によってアピール材料を増やすことを検討してみましょう。
事務職の仕事内容やメリット・デメリットは「事務員の仕事内容とは?事務職との違いや向いている人の特徴をご紹介」のコラムで解説していますので、参考にしてください。
調理師
調理師は、飲食業界への就職を希望するニートの方におすすめの職種です。厚生労働省「令和5年 度 調理師試験実施状況」によると、令和5年の調理師試験の合格率は、全国平均で60.8%でした。例年約60〜70%で推移していることから、国家資格のなかでは比較的取りやすいといわれています。
厚生労働省が指定する専門学校や高校・大学などの養成施設を卒業した場合は、試験を受けずに資格の取得が可能。専門学校へ行かずに受験する際は、2年以上の実務経験が必要です。実務経験とは調理の経験を指し、飲食店のホールや皿洗いは対象外なので注意してください。
調理師免許がなくても飲食業界の正社員にはなれますが、資格があると栄養学や食品衛生の知識があることを証明できます。就職活動で有利になる可能性があるのはメリットです。
参照元
厚生労働省
調理師関係
普通自動車免許の取得もおすすめ
普通自動車免許は勤務地や職種によっては必須です。たとえば、地方の企業で営業職に就くと、外回りでは車を使うのが一般的です。不動産業界の営業職や介護業界への就職にも、普通自動車免許は役立ちます。取得することで仕事の選択肢が増えるため、ニートの方におすすめの免許の一つです。
20代のニートの方が就職する方法は「20代のニートが就職する方法は?正社員の目指し方やおすすめの仕事を紹介」でも紹介しています。あわせて参考にしてください。
30代のニートにおすすめの資格
30代の場合、即戦力が求められる傾向があり、20代に比べて就職のハードルは高くなります。30代で資格を取るなら就職で有利になるものを選ぶのがおすすめです。ただし、年齢が上がるとさらに就職が難しくなるため、資格取得にかかる時間には注意しましょう。
ここでは、30代のニートにおすすめの資格を紹介するので、ぜひご一読ください。
介護職員初任者研修
ホームヘルパー2級の後継資格で、介護現場において利用者の身体に触れる「身体介護」と、訪問介護で日常生活をサポートする「生活援助」を行うために必要な資格です。訪問介護の仕事に就くには、介護職員初任者研修以上の資格が必要とされています。
介護職員初任者研修に受験資格はありません。約130時間の研修を受けて修了試験に合格すれば資格が認められるので、介護業界へ就職したいニートの方におすすめです。
介護業界は人手不足のため、未経験でも採用されやすい職種の一つです。30代のニートの方が正社員を目指すのに適しているといえます。ただし、介護職員初任者研修は独学で取得することはできません。40.5時間の座学は通信講座で学習可能ですが、実習が必須であるため最低90時間程度はスクールへ通う必要があります。
ニートから介護職への就職を目指す方は「ニートから介護職に挑戦できる?就職方法と業務内容」にも目を通してみてください。
PHP技術者認定試験
PHPとはプログラミング言語の一つで、Web開発、システム開発、ゲーム制作など、さまざまな業務に使われています。PHP技術者認定試験は「初級」「上級」「認定ウィザード」の3段階に分かれている民間資格です。初級はプログラミングの基本的な知識が問われる試験で、7割正解が合格ラインなので、初心者も挑戦しやすいでしょう。
IT業界は人材不足が深刻なため、30代未経験のニートの方も正社員を目指しやすいといえます。ただし、実力主義の仕事なので、未経験者もある程度のIT知識が求められます。まずは初級に合格し、就活で「上級を目指して勉強中」とアピールすれば、基礎知識があることと学習意欲の高さをアピールできるでしょう。最上級の「認定ウィザード」に合格できれば、プログラミングのスペシャリストとして、将来の転職や独立にも役立ちます。
30代でニートから正社員を目指すなら、資格を取得するだけでなく、就職しやすい業界・職種を選んだり、就職支援を受けたりするのもおすすめです。30代ニートの方が正社員になる方法については「30代から就職できる?フリーター・未経験から就活を成功させる方法を解説」のコラムで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
ニートから就職を目指す人におすすめの国家資格6選
年齢を問わずニートからの就職に役立つ国家資格を紹介します。志望業界・職種がある程度絞れている人は、以下の国家資格を目指すのもおすすめです。
1.宅地建物取引士
「宅建」の通称で知られる国家資格です。不動産取引における「重要事項の説明」「重要事項書面への記名」「契約書面(37条書面)への記名」は、宅建の有資格者でなければ行えません。
不動産会社では宅建の有資格者の設置義務があるため、資格を持っていれば就職で有利になりやすいでしょう。そのほか、住宅ローンを扱う金融業界や、建築会社でも需要があります。
ただし、宅建の試験に合格するまでに必要な勉強時間の目安は、独学する場合は600時間、資格スクールに通う場合は400時間といわれています。独学で合格を目指すなら、参考書や通信講座を活用し、計画的に学習するのが重要です。宅建の仕事については「宅建の資格概要や仕事内容をご紹介!スキルアップのコツとは?」のコラムで詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。
2.旅行業務取扱管理者
旅行業務取扱管理者は旅行業界で唯一の国家資格です。旅行業務取扱管理者の仕事は、旅行の企画・販売などの業務を管理・監督すること。旅行会社の営業所には、必ず1名は旅行業務取扱管理者を配置する必要があります。
受験資格に制限はなく、合格ラインは各科目の60%以上が合格ラインです。試験は「総合旅行業務取扱管理者試験」「国内旅行業務取扱管理者試験」「地域限定旅行業務取扱管理者試験」の3種類。いずれも、旅行業法や旅行業約款、宿泊約款や旅行実務に関する試験です。「総合旅行業務取扱管理者試験」では、海外旅行実務に関して英語の出題もあります。
3.登録販売者
登録販売者は医薬品を販売するための専門資格です。資格があれば、風邪薬や鎮痛剤などの一般用医薬品(第2類・第3類のみ)について説明・販売ができます。薬局やドラッグストアだけでなく、製薬会社の営業職や介護施設などでも活かせる資格です。
受験資格に制限はなく、独学でも合格を目指せます。試験は都道府県ごとに実施され、試験問題や試験日程も開催地ごとに異なるため、複数の試験を申し込めば合格のチャンスを増やせます。
4.通関士
通関士は、輸出入に関わる通関手続きを行うための資格です。通関士の仕事内容は、書類の作成とチェック、関税額の確認と納付など。通関士は貿易関連で唯一の国家資格で、試験に合格すると輸出入を行う商社や倉庫会社、運輸会社や物流会社などの就職に役立つでしょう。
ただし、通関士になるには、試験に合格するだけでなく、「通関業者に就職」「財務大臣の確認」という流れを経る必要があります。通関業務部門のない商社やメーカーなどに就職した場合は、通関士の資格は与えられません。就職活動では「通関士」と名乗るのではなく、「通関士試験に合格」と説明するのが適切です。
通関士試験は受験資格に制限はないものの合格率が低く、難関資格の一つといわれています。6割正解が合格ラインですが、2024年の「第58回通関士試験の結果について」によると合格率は12.4%。また、就職後も、通関手続きでミスが重なると会社が業務停止処分となる恐れがある、厳しい仕事です。正確性や計算能力に自信があるニートの方に向いています。
参照元
税関
第58回通関士試験(令和6年)
5.ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャル・プランニング技能士は、国家検定であるファイナンシャル・プランニング技能検定に合格した人のみが名乗れる名称独占資格です。職業としてはファイナンシャルプランナーの名で知られ、同名の民間資格もあります。
ファイナンシャルプランナーは、税金、年金、保険、投資、住宅ローンといった金融に関する知識が深く、ライフプランに合わせた資金計画が立てられる専門家です。ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得すれば、保険会社や銀行、不動産会社などへの就職に活かせるでしょう。試験には1級・2級・3級の3段階があるので、まずは3級を目指すのがおすすめです。
6.衛生管理者
衛生管理者の主な役割は、働く人の健康管理や労働災害の防止です。従業員数が50人以上の職場では、衛生管理者の有資格者を設置する義務があります。難易度が高く、有資格者の確保が難しいといわれているため、資格を取得すればニートから正社員への就職で有利になるでしょう。ただし、受験資格として大卒の場合は1年以上、高卒の場合は3年以上の実務経験が必要です。
実務経験とは、以下のような業務を指します。
- ・健康診断実施に必要な事項または結果の処理の業務
- ・作業条件、施設等における衛生上の改善業務
- ・自衛隊の衛生担当者、衛生隊員の業務
- ・保健衛生に関する業務
現在働いていない場合も、過去に規定の年数以上、上記の実務を経験していれば受験資格を得られます。衛生管理者の仕事は、「長時間労働やストレスで健康を害している社員がいないか」「職場は清潔か」「救急用具はいつでも使える状態か」といった職場環境について、チェックと改善をすることです。業界に関係なく必要とされるため、就職先の選択肢を増やすのに役立つでしょう。
工場や施設管理の仕事を目指す人におすすめの国家資格
工場の作業員やビル管理・商業施設管理の仕事を目指したいニートの方には、「エネルギー管理士」「ボイラー技士」「電気工事士」といった国家資格もおすすめです。いずれも専門性が高く、手に職といわれる資格の一つ。特に、業務独占資格のボイラー技士や第一種電気工事士の資格があれば、就活で有利に働く可能性があるでしょう。
ニートの資格取得におすすめの勉強法
ニートの方が資格を取るための勉強法には「学校に通う」「通信講座を受ける」「独学」の3つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選びましょう。
1.専門学校や資格スクールに通う
専門学校や資格スクールのメリットは、勉強する環境が整っている点です。テキストやカリキュラムが用意されており、ある程度の学習計画は学校側が立ててくれます。分からないことがあれば講師に直接質問できるので、資格取得に不安のあるニートの方におすすめです。
通学は社会人生活の練習にもなります。ニート期間が長引いていて、生活が昼夜逆転していたり人と関わることに不安があったりする場合は、通学して、「時間を守って行動する」「周りとのコミュニケーションに慣れる」といった練習をするのも一つの手です。
2.通信講座を受ける
「すぐに生活を変えるのは不安」「学費がない」という場合は、通信講座がおすすめです。通信講座は通学に比べて学費を安く抑えられることや、自分のペースで勉強が進められるといったメリットがあります。
学校のように不明点をすぐに質問することはできないので、Webサイトやメールを活用したバックアップ体制が整っている講座を選ぶのがおすすめです。通信講座はどこにいても受講できるので、「近くの学校に希望の講座がない」「自分に合った先生を選びたい」と考える人にも向いています。
3.独学で勉強する
計画性や忍耐力に自信がある人は、独学で資格取得を目指すのも方法の一つ。独学は入学金や受講料といったコストがかからないのがメリットです。ただし、分からないことがあっても自分で解決しなければなりません。試験日程の確認やスケジュール管理もすべて1人で行う必要があります。
「1人でモチベーションを保てる自信がない」「どの参考書を選べば良いのか分からない」という人は、通学や通信講座がおすすめです。
勉強を習慣にして独学での資格取得に挑戦したい方は「習慣化することで得られるメリットとは?物事を継続するコツとあわせて解説」のコラムで紹介している、習慣化のコツをご覧ください。
ニートが就職に成功する4つのコツ
ニートの方が、資格を取得せずに就職に成功するコツを紹介します。自分の年齢やニート期間の長さを考慮し、資格取得よりも早めの就職を目指したいなら、以下の4点に着目しましょう。
1.できるだけ早く就活を始める
ニートの期間は短いほうが就職に有利といわれます。ニートの期間が長いほど「働く意欲が低いのでは」といった懸念を抱かれやすくなるでしょう。
ニートの期間が短ければ、ニートになった理由を明確に伝えることで採用担当者の懸念を払拭できる可能性があります。年齢的にも若いほうが就職しやすいので、できるだけ早く就活を始めるのがおすすめです。
2.未経験歓迎の求人を中心に探す
未経験歓迎の求人には、「幅広く人材を確保したい」「ポテンシャル重視で採用したい」といった背景があるため、資格がないニートの方も採用される可能性があります。未経験者を受け入れている企業は、入社後の教育制度や資格取得支援制度が充実している場合もあり、スキルアップを目指したいニートの方に向いているでしょう。面接では、「御社で長く働きたい」「スキルを身につけて企業に貢献したい」といった意欲を示すのがポイントです。
3.アルバイトでスキルを積んでから正社員を目指す
いきなり正社員になるのが難しい場合は、アルバイトや派遣社員からスタートするのも一つの方法です。アルバイトや派遣社員として働き、スキルやコミュニケーション能力を身につければ、正社員を目指して就活をする際にアピール材料になります。
正社員登用制度のある企業でのアルバイトや紹介予定派遣なら、就業先で正社員として採用される可能性もあるでしょう。
4.就職支援サービスを活用する
ニートの方が就職を目指すなら、就職支援サービスを活用するのもおすすめです。就職支援サービスには、公的機関のハローワークや民間の就職エージェントなどがあります。就職支援サービスの内容は機関やエージェントによって異なりますが、たとえば、求人紹介、応募書類の作成や面接についての個別相談などです。
エージェントでは、求人サイトには掲載されていない非公開求人を紹介してもらえる場合もあり、就職の選択肢を増やせるのがメリットです。エージェントによって扱う求人の内容や対象とする年齢層などが異なるため、自分の状況に合ったものを選びましょう。
「ニート生活から抜け出したい」「正社員を目指したい」と考えている方は、若年層に特化した就職・転職エージェントのハタラクティブへご相談ください。経歴やスキルに自信がない方の就職をサポートしてきた実績があるため、「資格を持ってないけど就職できる?」「初めての就活で不安…」という方も安心してご利用いただけます。
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ニートの資格取得に関するFAQ
ニートが資格を取得することで就職にどのように役立つのか知りたい方に向けて、Q&A方式で回答します。
ニートは資格を取れば就職できる?
資格を取得すると、就職や転職で役立つ可能性があります。「ニートは資格を取れば一発逆転できる?意味ない?」で先述したとおり、資格を取れば、就活でアピール材料の一つとなるでしょう。ただし、志望する企業が求めるスキルに合った資格を選ぶことが重要です。
就職に有利な資格について知りたい方は、「就職に有利な資格とは?種類やアピール方法を紹介」も参考にしてください。
ニートの就職で資格以外に役立つものは?
企業の選考では、資格よりも実務経験やスキルが評価されるケースもあります。
そのため、就職を目指すならビジネススキルを身につけることも大切です。まずは、未経験から挑戦しやすい営業職や事務職などでスキルを身につけ、転職でキャリアアップやキャリアチェンジを図るのも一つの手段といえるでしょう。
資格を取得する前に、まず実務経験を積みたい方は「資格なしからできる仕事はある?おすすめの職種を11種ご紹介!」にも目を通してみてください。
自分に向いている業界や資格を知る方法は?
自己分析をして自分の強みや適性を知るのがおすすめです。
自分の適性を知ることで向いている職種や資格が絞りやすくなるでしょう。自己分析のやり方は「自己分析のやり方が知りたい!簡単にできる方法や就活に活かせるコツを紹介」のコラムで紹介しています。ぜひ参考にして、自分の強みを見つけましょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。