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零細企業の年収は?中小企業との違いや働くメリットとデメリットを解説
更新日
この記事のまとめ
- 零細企業は中小企業の中でも小規模な企業で正しくは「小規模企業者」と定められている
- 零細企業は大規模な企業に比べて年収が不安定な傾向にある
- 零細企業では、大きな仕事を任せてもらえるメリットがある
- 零細企業で年収を上げるポイントはスキルを身に付け実績を上げること
- 年収を上げるには転職を検討するのも一つの方法
「零細企業は年収が低く安定していない」と思う方もいるでしょう。零細企業の年収は大手企業と比較すると低い傾向にあるものの、努力次第で年収を上げるチャンスはあります。このコラムでは、零細企業の年収や定義、零細企業で働くメリット・デメリットをご紹介します。零細企業で年収を上げるポイントも解説しているので、仕事を選ぶ際の知識としてぜひ参考にしてください。
零細企業の年収は?大企業・中小企業との差
年収は、企業の規模が大きいほど給与が高い傾向があります。国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、零細企業が該当する10人以下の企業の平均年収は約334万円、10人以上29人以下の企業は約366万円でした。一方、100人以上の企業では約386万円、1000人以上だと約449万円となっています。
したがって、零細企業では高い年収を期待するのは難しい場合も考えられるでしょう。また、企業によりますが、福利厚生や退職金といった内容が簡素化されていることもあり、待遇の充実では満足とは言い難いかもしれません。
参照元
国税庁
標本調査結果
零細企業で働く人の年齢別平均賃金
ここでは、零細企業で働く方の平均賃金を年齢別に比べてみました。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、19歳~39歳の方で、各世代別の平均賃金は以下の通りです。
年齢 | 平均賃金 |
---|---|
年齢計 | 29万4,000円 |
~19歳 | 18万6,700円 |
20~24歳 | 21万4,700円 |
25~29歳 | 24万5,600円 |
30~34歳 | 26万9,000円 |
35~39歳 | 29万1,000円 |
引用:厚生労働省「第4表 企業規模、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び企業規模間賃金格差」
零細企業における、最も若い19歳未満の方の平均賃金は18万6,700円でした。20~24歳は21万4,700円、25〜29歳は24万5,600円となっています。30歳以降も、年齢が上がるにつれて平均賃金は高くなる傾向にあるでしょう。
大企業・中小企業と零細企業の賃金の差
前項と同じ、厚生労働省の同資料によると、大企業の平均賃金は34万6,000円、中企業は31万1,400円となっています。零細企業が該当する小企業と、大企業の平均賃金を比較すると、毎月の給与には約5万円の差が発生していることが分かるでしょう。
そもそも零細企業とは?
わずかな資本・設備で経営する、小規模の企業を零細企業といい、中小企業のなかでも小規模な企業が該当します。ただし、この零細企業という言葉に明確な定義はありません。零細企業は法律的には使用されていない言葉であり、正しくは「小規模企業者」と定められています。零細企業のイメージをするときは、イコールで小規模企業者を連想しましょう。小規模企業者については、下記のように明確な定義があります。
中小企業庁の「中小企業・小規模企業者の定義」によると、業種分類が「製造その他」の場合、従業員20人以下、「商業・サービス業」の場合、従業員5人以下と定義されています。
- ・製造業、建築業、その他→従業員20人以下
・商業、サービス業→従業員5人以下
このように、資本金や出資総額などだけでなく、従業員数が規模の主な判断となるようです。零細企業という表現を使用する際、一般的には常用の従業員数が10名を下回る場合に使用されます。
零細企業についてさらに詳しく知りたい方は、「零細企業とは?メリット・デメリットや向いているタイプを紹介」でも詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。
参照元
中小企業庁
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大企業や中小企業と比較した零細企業の割合
中小企業庁がまとめた「中小企業・小規模事業者の数(2021年6月時点)の集計結果を公表します」を元に、大企業や中小企業と比較した零細企業の割合を紹介します。2021年6月1日時点で、中小企業は335.5万者あり全体の99.7%となっています。この中で小規模事業者、つまり零細企業は285.3万者あり84.5%を占めています。
2021年6月1日時点 | |
---|---|
中小企業 (上記のうち小規模事業者) | 336.5万者(99.7%) |
285.3万者(84.5%) | |
大企業 | 1万364者(0.3%) |
合計 (大企業と中小企業の合計) | 337.5万者 |
引用:中小企業庁「集計結果の概要」
一方で、大企業は1万364者と少なく、0.3%の割合に。日本における企業規模別の割合は、零細企業が大多数を占めているようです。
参照元
中小企業庁
トップページ
年収が低くても零細企業で働くメリットはある?
大企業と比べて年収が低めであっても、零細企業だからこそ感じられるやりがいや働きやすさがあります。ここでは、年収がネックになりがちな零細企業で働く場合の、メリット・デメリットを見ていきましょう。メリットとデメリットを照らし合わせ、自分にとってどのような企業で働くのが良いか、就職・転職の参考にしてみてください。
零細企業で働くメリット
零細企業で働くことには、以下のようなメリットがあります。
- ・社内の距離感が近い(社長や役員と直接やりとりできる仕事が多い)
・裁量の大きい仕事を任せてもらえる(キャリアや実績などだけでなく、若手でも積極的にチャレンジできる)
・肩書が付きやすい(ステップアップのチャンスが多い)
零細企業では成長のチャンスが多く、自分の努力次第で大きな仕事にチャレンジできる環境にあるようです。
零細企業で働くデメリット
零細企業には先述したメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在しています。
- ・給与、賞与といった面が安定しない
・年収が安定しない
・せまい環境なので、人間関係が合わなかった場合がつらい
企業の規模によって、給与だけでなく働き方にも違いがあるようです。これを踏まえて、年収や職場環境、業務スタイルなど、ご自身にマッチする選び方が大切といえます。
零細企業で年収をアップするには?
平均賃金が低い零細企業で年収をアップするには、スキルを新たに身に付けることや転職をすることが効果的でしょう。その理由を詳しく解説していきます。
スキルを身に付け実績を上げる
零細企業で年収をアップするには、スキルを身に付け実績を上げることが重要です。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、役職別に見る男女計の平均賃金は、 部長級が59万6,000円、課長級が49万800円、係長級が37万800円となっています。一方で、非役職者は24万1,100円と役職がある人の年収に比べて低いことが分かります。仕事で成果を出し実績を上げることで昇格し、年収が上がる可能性があるといえるでしょう。年収をアップするポイントについてさらに詳しく知りたい方は、「年収を上げるためのスキル7選!収入が増えやすい人の特徴を解説」を参考にしてください。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
年収の高い企業へ転職を考えるのも一つの手
「零細企業で働いているけど年収アップが期待できそうにない…」という場合、転職を考えるのも一つの手です。とはいえ、年収を重視し過ぎるとほかの条件があやふやになってしまい、結局どの企業を選べば良いのか分からなくなることも。自分の希望の企業を見つけるためには、自分の強みを洗い出すことが重要です。「仕事の探し方が分からない人へ!フリーター・20代・新卒など状況別に解説」では、仕事選びのポイントや自己分析についてを解説しています。ぜひチェックしてみてください。
また、転職の際は「就職・転職エージェント」を利用するのがおすすめです。就職・転職エージェントとは、求職者の転職活動を支援する民間のサービスのこと。求職者と人材を募集する企業との間に立ち、マッチングを行っています。担当のアドバイザーが求人紹介をはじめ、転職に関わるさまざまな相談に乗ってくれるので、どの企業が自分に合っているのか分からない方でも安心。年収に関する相談も親身になってくれるでしょう。
転職エージェントのハタラクティブは、若年層の既卒や第二新卒、フリーターの方に向けた転職支援サービスを行っています。転職の経験がない場合も、経験豊富なキャリアアドバイザーが手厚くサポート。一人ひとりの適性に合った求人を紹介するため、「思っていた仕事とは違う」と感じるリスクを減らせるメリットがあります。1分程度で簡単に受けられる適職診断もあるため、自分に合う仕事を探しやすいのもポイントです。そのほか、応募書類の作成や面接対策などのサポートを無料で受けられるので、ぜひお気軽にご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。