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学歴詐称がばれるとどうなる?責任や転職活動への影響を解説
更新日
この記事のまとめ
- 学歴詐称とは、実際とは異なる学歴や経歴を他人や企業に伝えること
- 学歴詐称がばれると、内定取り消しや懲戒解雇になるだけでなく犯罪に問われる可能性がある
- 学歴詐称をして入社した会社で給与を得ると「詐欺罪」という犯罪になる
- 卒業証明書や資格取得証明書を偽造すると「私文書偽造罪」という犯罪になる
- リファレンスチェックやSNSなどを通して学歴詐称がばれることがある
「学歴詐称がばれるとどうなる?」と疑問をお持ちの方もいるでしょう。学歴詐称がばれると内定取り消しや懲戒解雇になり、場合によっては罪に問われる可能性もあります。どのような事情があるにしても、学歴詐称は行うべきではありません。
このコラムでは、学歴詐称がばれた際のリスクや問われる罪を解説。学歴にこだわらず、自分の強みや魅力をアピールすれば就職を目指すことは可能です。コラムを読んで、正しい学歴を伝える大切さを知りましょう。
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学歴詐称は犯罪になる?
学歴詐称は、「詐欺罪」「私文書偽造罪」「軽犯罪法違反」といった犯罪に問われる可能性があります。給与を受け取ったあとに発覚した場合は、法的措置を取られて損害賠償を請求されるリスクを負うこともあるでしょう。社会的な信用を失いかねないため、決してしてはいけない行為です。
詐欺罪
刑法第246条には、以下の記載があります。
「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する」
「前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする」
学歴を詐称したまま入社し給与を受け取った場合、詐欺罪に該当する恐れがあるでしょう。
私文書偽造罪
刑法第159条には、以下の記載があります。
行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、三月以上五年以下の懲役に処する
履歴書や職務経歴書は私文書ですが、経歴詐称(学歴詐称・職歴詐称)をしても作成名義人を偽ったわけではないため、私文書偽造罪の刑事罰には問われないようです。ただし、卒業証明書や資格・免許の取得証明書を自分の名前に書き換えたり偽造したりすると、私文書偽造罪に問われます。
軽犯罪法違反
軽犯罪法第1条15号には、以下の記載があります。
官公職、位階勲等、学位その他法令により定められた称号若しくは外国におけるこれらに準ずるものを詐称し、又は資格がないのにかかわらず、法令により定められた制服若しくは勲章、記章その他の標章若しくはこれらに似せて作つた物を用いた者
学歴詐称は、軽犯罪法に抵触します。ここに書かれてあるように、大学を卒業していないのに卒業した等の学歴詐称を行った場合は、軽犯罪法違反で罪に問われるリスクもあるので、注意しましょう。
学歴詐称とは
学歴詐称とは、実際とは異なる学業の経歴を他人や企業、アルバイト先などに伝えることです。冒頭で述べたように学歴詐称は違法行為に当たり、場合によっては罪に問われます。
この項では、「高学歴に偽る場合」と「低学歴に偽る場合」に分けて、学歴詐称の具体例をご紹介するので、「どこからが学歴詐称になるの?」と疑問に思う方は参考にしてみてください。
高学歴に偽る場合
実際よりも高学歴に偽る学歴詐称には、以下のようなパターンがあります。
- ・中学卒業→高校卒業
- ・中学卒業→高校中退
- ・高校中退→高校卒業
- ・高校卒業→大学卒業
- ・大学中退→大学卒業
「中退」にもかかわらず「卒業」としてしまうのは、学歴詐称に当たります。そのほか、「科目履修生」「聴講生」という立場だったにもかかわらず「卒業」としてしまう場合も同様です。実際は卒業していないのに「卒業」としてしまうのは、事実とかけ離れており、詐称と判断されるでしょう。
低学歴に偽る場合
実際よりも低学歴に偽る学歴詐称には、以下のようなパターンがあります。
- ・大学中退→高校卒業
- ・大学卒業→高校卒業
- ・大学院中退→大学卒業
- ・大学院修了→大学卒業
低学歴に偽ることも、高学歴に偽る場合と同様に学歴詐称です。
学歴詐称をしてしまう心理
「犯罪になるかもしれない…」と思っても学歴詐称をしてしまう心理には、「自分の学歴に自信がない」「狙っている就職先と自分の学歴が合わない」などが挙げられます。しかし、高学歴・低学歴に偽るのは、次項で説明するような大きなリスクがともなうもの。求人のなかには学歴を問わないものも一定数あるため、学歴詐称をせずに自分に合った条件の求人をじっくり探すことが大切です。
就職・転職エージェントのハタラクティブでは学歴不問の求人も扱っているので、不安な方はぜひご相談くださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
学歴詐称がばれたらどうなる?
「学歴詐称がばれた場合はどうなるの?」と気になる方もいるでしょう。学歴詐称がばれると、犯罪に該当するだけでなく内定取り消しや懲戒解雇になる可能性があります。また、発覚を恐れるあまり精神的に辛くなってしまう場合もあるかもしれません。
ここでは、学歴詐称がばれた場合のリスクについて詳しく解説します。
内定取り消し
入社前に卒業証書の提出などをきっかけに学歴詐称がばれると、内定取り消しになる可能性があります。仮に入社できたとしても、周囲からの信頼を失ったり、風当たりがきつくなったりと、辛い状況で働くことが考えられるでしょう。
懲戒解雇
入社後に学歴詐称がばれた場合、懲戒解雇になるリスクがあります。懲戒解雇とは、従業員が秩序を乱す重大な背任行為をした際に懲戒処分として実施される解雇のこと。就業規則に詐称を禁止する旨が書かれていれば、基本的に懲戒解雇は実行されます。仮に解雇されなかったとしても、減給・降格など、何らかの罰則や措置が取られるでしょう。
一度失ってしまった信頼を取り戻すには、多大な時間と労力が必要です。また、再就職する際も学歴詐称をしたことは不利に働くでしょう。
懲戒処分と転職の関係については、「懲戒解雇が転職に与える影響とは?隠すリスクや再就職成功の方法を解説!」のコラムで解説しています。
精神的なダメージを負いやすい
自分が学歴詐称をし続けている事実は、日常生活のなかで心に重くのしかかります。罪悪感を抱えながら働くことで、「いつかばれるかもしれない」「ばれたらどうしよう」という精神的なストレスや負担につながる恐れがあるでしょう。
罪悪感で働きにくさを感じることもある
学歴詐称をしたことに気づかれなくても、その行為自体に自分自身が囚われ不安に押し潰されてしまう可能性があります。結果として働きにくさや居心地の悪さを感じ、仕事が億劫になってしまうこともあるでしょう。
円滑に働き続けるためにも、学歴詐称はしないのがおすすめです。
学歴詐称がばれる理由
学歴詐称は「言わなければばれない」というわけではありません。なぜなら、企業は信用情報の調査機関を経由して、学歴や職歴など過去の経歴を調べられるためです。また、職歴は年末調整、年金手帳などからばれることもあります。
ここでは、詐称がばれるケースについて解説するので、確認してみましょう。
学歴詐称がばれる理由
バックグラウンドチェック
バックグランドチェックとは、本人の書類や面接での申告に虚偽がないかを採用前に調査すること。バックグラウンドチェックは元々、外資系企業で多く採用されていた文化ですが、最近では中小企業やベンチャー企業にも浸透しつつあります。
リファレンスチェック
リファレンスチェックとは、前職や過去のコミュニティにいた人を対象に、専門機関を通して応募者の経歴や人柄を質問調査したうえで自社との相性を確認すること。リファレンスチェックもバックグラウンドチェックと同様、元々は外資系企業で実施されていましたが、近年は日本国内の企業でも取り入れられているようです。
卒業証明書提出時
新卒採用の場合は、入社前に卒業証明書の提出が求められることがあります。学歴詐称をしていると、そのタイミングでほぼ確実にばれてしまうでしょう。なお、前述したとおり、卒業証明書を自分の名前に書き換えたり偽造したりすると、私文書偽造罪で罪に問われる可能性もあります。
人的要因
「学歴詐称して入社した会社の上司が学生時代の先輩と知り合いだった」「前職の上司と転職先の上司が知りたいだった」など、人的要因で偶然ばれるケースもあるようです。無闇に経歴を偽るのはリスキーでしょう。
SNS
面接官や企業関係者があなたのSNSをチェックしている可能性もあります。投稿内容から学歴詐称や経歴詐称がばれてしまうケースも考えられるので、詐称は控えましょう。
年末調整
年末調整では、前職を含めた1年の給与を申告する必要があります。そのため、源泉徴収票を提出する際に職歴の詐称がばれてしまうことも。自分で確定申告を行う手もありますが、明確な理由がなく提出を拒否した場合、会社から不審に思われる恐れがあるでしょう。
年金手帳
転職先に年金手帳を提出する場合も、学歴・職歴詐称がばれる可能性があるでしょう。入社が決まったら、転職先で社会保険の手続きを行うため基礎年金番号の提出が求められるのが一般的です。年金手帳を提出して番号を知らせる場合は、手帳の加入履歴欄からこれまでの職歴を確認され、経歴・学歴詐称が発覚する可能性があります。
ただし、2022年4月に年金手帳は廃止となり、以降に被保険者資格の取得手続きを行った場合は基礎年金番号通知書が発行されるようになりました。基礎年金番号通知書には厚生年金の加入日が記載されないため、通知書だけで詐称は発覚することは考えにくいかもしれませんが、この項で紹介しているほかの書類をとおして学歴詐称がばれる可能性がある点に注意が必要でしょう。
雇用保険
転職した場合、雇用保険の加入手続きのため、会社に雇用保険被保険者証を提出する必要があります。被保険者証と一体になっている「雇用保険被保険者資格等確認通知書」には前職の事業所名が記載されているので、職歴詐称が発覚する場合もあるでしょう。ただし、通知書は切り離して提出しても問題ありません。
経歴詐称がばれる場合については、「経歴詐称は罪に問われる?具体的な例やバレる理由と嘘をつくリスクを解説」にも掲載しているので、ぜひご確認ください。
学歴以外のよくある経歴詐称
学歴詐称以外にも詐称に該当するものがあります。ここでは、よくある経歴詐称について見ていきましょう。
資格に関する詐称
取得していない資格を、取得しているかのように伝えるのは詐称です。特に、資格を有していることが応募条件の職場に資格を詐称して採用された場合は、後々大きなトラブルになることもあるでしょう。ただし、資格取得を目指し勉強している場合、「△△の資格を勉強中」と伝えるのは問題ありません。
職歴に関する詐称
職歴を偽るのも、経歴詐称に当たります。必須とされる実務経験が不足しているにもかかわらず「経験がある」と詐称してしまうと、入社後に「職歴に見合った仕事を任せたはずなのにミスが多い」「身につけているはずのスキルがない」といったトラブルを招きかねません。結果として職歴詐称がばれ、信用を失ったり懲戒処分の対象となったりすることも考えられるでしょう。
犯罪歴に関する詐称
犯罪歴がある場合は隠そうとせず、申告しておきましょう。たとえば、「逮捕されたが送検前に釈放された」「起訴後に執行猶予付き判決を得た」などの場合、それまでの勤務態度や成果、業績などを考慮してもらえる可能性もあります。
病歴に関する詐称
自身の病歴を隠すことも詐称に当たります。病歴により仕事内容に制限があるにもかかわらず隠したり、入社後に病歴を明かしたりすることで、「聞いていた話と違う」「健康状態に問題はないと聞いたから採用したのに」といったトラブルにつながる恐れがあるでしょう。
また、病歴を隠すことで「ばれたらどうしよう」「仕事中にトラブルが起きたら…」などの不安が生じ、思うように仕事に集中できないリスクも考えられます。不安を解消して働くためにも、必ず入社前に病歴を申告してください。なかには、病歴を正しく伝えることで働くうえでの配慮をしてくれる企業もあるでしょう。
身分に関する詐称
「身分詐称」とは、他人の個人情報を不正に入手し、健康保険証やパスポート、運転免許証の番号などを使用して金銭的な利益を得るために詐欺をする行為のことです。具体的な手法としては、実在する他人の名前を使用する詐欺があり、刑法上で厳しく規制されています。
自分らしく働ける就職先を見つけるには
就職・転職活動では、一部の専門職を除き学歴よりも実績や人となりを重視されやすい傾向があります。そのため、学歴詐称はせず、自分らしく働ける職場を探すことが大切です。
「学歴への不安を感じている」「自分の適性に合った就職先を探している」といった方は、専門的な知識を持った就職・転職エージェントに相談することをおすすめします。
就職・転職エージェントのハタラクティブでは、学歴に自信のない方へ手厚いサポートをしています。未経験者向けの正社員求人を数多く取り揃えているので、学歴や経歴に関わらず自分にマッチする就職先を探せるでしょう。
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学歴詐称に関するQ&A
ここでは、学歴詐称に関する悩みや疑問をQ&A方式で解消します。
どこからが学歴詐称になりますか?
事実と異なる学歴を申告した時点で学歴詐称です。高学歴に偽る場合も低学歴に偽る場合も、学歴詐称といえます。また、「大学を中退したが履歴書には大学卒業と書いた」という場合も同様です。学校を中退したのであれば、中退歴も含めて正しく申告しましょう。
詳しくはこのコラムの「学歴詐称とは」をご一読ください。
もし、学歴詐称がばれてしまったらどうなりますか?
学歴詐称がばれた場合、罪に問われたり「内定取り消し」や「懲戒解雇」になったりするリスクがあります。解雇されると、新たな仕事を探すときに影響が出ることもあるでしょう。
詳しくは、「懲戒解雇が転職に与える影響とは?隠すリスクや再就職成功の方法を解説!」で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
学歴詐称がばれる理由は何ですか?
学歴詐称がばれる主な理由には、「企業が採用時に調査を行った」「本当の学歴を知る知り合いが社内にいた」などが考えられるでしょう。また、職歴は入社時の雇用保険の手続きや年末調整などの際にばれることもあります。
詳しく知りたい方は、「職歴詐称はバレる?経歴に自信がない場合の転職で成功する方法をご紹介!」をチェックしてみてください。
学歴に不安を感じていても、就職先はありますか?
学歴に不安がある場合は、学歴不問の求人を探してみるのがおすすめです。自分の強みをアピールし、積極的にチャレンジする姿勢を見せることが大切でしょう。
それでも就職活動が不安な方は、就活の専門知識を持った就職エージェントに相談するのも1つの方法です。ハタラクティブは、高卒や大学中退など、学歴に不安を感じている若者におすすめの就職・転職エージェント。学歴や経歴よりもポテンシャルを重視した求人を中心に扱っているので、ぜひお気軽にご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。