施工管理技士とはどんな資格?級による違いや難易度を詳しく解説

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この記事のまとめ

  • 施工管理技士とは、施工管理の知識や技術を証明できる国家資格
  • 施工管理技士の資格は「建築」「土木」「造園」「電気工事」など7つの種類がある
  • 施工管理技士とは、学歴や卒業した学科によって必要な実務経験の年数が異なる
  • 施工管理技士とは、監理技術者になれたり転職しやすくなったりするメリットがある

「施工管理技士ってどんな資格?難易度は?」という方に向けて、資格の概要を解説します。施工管理の仕事は工事全体を管理し、計画どおりに工事を終えることです。資格が無くても始められますが、施工管理技士の国家資格を取得すると、関われる工事の規模や仕事の幅が一気に広がります。このコラムでは、施工管理技士の種類や取得するメリットを紹介しているので、ぜひご覧ください。

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施工管理技士とは

施工管理技士とは、施工管理技術検定を経て取得できる資格のこと。建設業法27条に基づいた国家資格です。施工技術の向上を目的に、主に建設業界で働く人が取得する資格といえるでしょう。

施工管理の仕事内容

施工管理とは、その名の通り「施工」を「管理」するのが仕事。施工(工事)自体を担当するのではなく、安全やスケジュール、品質の管理など担当する施工全体を取りまとめるのが仕事です。施工管理の仕事内容は以下のとおりです。

・施工計画を作成する
・現場での安全を確保する
・機材や材料を調達する
・品質を管理する

施工管理技士は、これらの業務を専門に行うための資格。施工管理は現場に立つこともありますが、基本的にはデスクワークが中心。施工の規模が大きければ、複数の施工管理者で仕事を進める場合もあります。施工管理の詳しい仕事内容は、「施工管理の仕事」や「就活アドバイザーが教える!施工管理の仕事内容」でまとめているので、あわせてご覧ください。

施工管理技士の種類は7つ

施工管理技士の種類は、建築施工管理技士・土木施工管理技士・管工事施工管理技士・造園施工管理技士・電気工事施工管理技士・電気通信施工管理技士・建設機械施工技士の7つです。主に建築工事や大工工事、屋根工事、鉄筋工事などに携わる人が受検対象。7つの資格は、それぞれ1級と2級に分かれています。施工管理職に資格は必須ではありませんが、就職後にスキルアップを目指すなら取得しておくと良いでしょう。

1.建築施工管理技士

1級建築施工管理技士は、深い知識と豊かな経験から施工管理において幅広く活躍できる資格です。1級の特徴は、超高層建築や都市の公共施設など大規模工事の施工管理を担えること。2級建築施工管理技士は、受検科目が「建築」「躯体」「仕上げ」という3つの分野に分かれています。すべての分野で2級建築施工管理技士になるには、3つの試験の合格が必要です。一方、1級にこの区分はありません。
建築施工管理技士についてより詳しく知りたい方は「国家資格!建築施工管理技士はどんな業務を行う?」のコラムをご覧ください。

建築施工管理技士と建築士は何が違う?

建築施工管理技士と建築士の違いは、仕事内容です。建築施工管理技士が施工計画や工程管理、安全管理など建設現場の管理を担う一方で、建築士は設計を担当します。建築士は、法に基づいてできるだけ発注者の理想に沿った建物を設計することが主な仕事といえるでしょう。

2.土木施工管理技士

土木施工管理技士は、河川・道路・橋・港湾・鉄道などの土木工事における施工企画や工程管理、安全管理を担当します。1級と2級の違いは、監理技術者になれるかどうかという点と、2級の受検科目が「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3つに分かれている点です。

3.管工事施工管理技士

管工事施工管理技士は冷暖房や空調・給排水・ダクト・浄化槽などの工事の施工企画と工程管理、安全管理を担当するための資格です。
1級は特定建設業、2級は一般建設業の営業所に置く必要のある専任技術者になれるのが特徴。また、1級は監理技術者、2級は主任技術者として業務を行うことが可能です。
管工事施工管理技士については「管工事施工管理技士になりたい!受験資格や難易度」で詳しくご紹介していますので、ご覧ください。

4.造園施工管理技士

造園施工管理技士は、公園・緑地・遊園地などの造園工事において施工企画や工程管理、安全管理を行うための資格。1級は特定建設業、2級は一般建設業の営業所に置く必要のある専任技術者になれます。そのうえ、1級を取得すると監理技術者に、2級では主任技術者になれるのが特徴です。

5.電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、電気工事において施工企画・工程管理・安全管理を行うために必要な資格です。1級と2級の違いは、特定建設業の営業所の専任技術者と監理技術者になれるかどうかです。
電気工事施工管理技士の資格は「電気工事業界の上級資格!電気工事施工管理技士とは?」のコラムでも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

6.電気通信施工管理技士

電気通信施工管理技士は電気通信工事において施工企画や工程管理、安全管理を行うための資格です。電気工事施工管理技士と同様、1級と2級で、特定建設業の営業所の専任技術者と監理技術者になれるかどうかが違います。

7.建設機械施工技士

建設機械施工技士は、工事現場において建設機械を使った施工の監督や指導、運転業務に携わるための資格です。1級ではすべての種類の建設機械を使用する施工の監督・指導業務を行えます。対して、2級では第1種から6種までの機械に分かれており、それぞれの運転技術者や一般建設業の主任業務を行えるのが特徴です。

施工管理技士1級と2級でなにが違う?

前述したように施工管理技士の資格は1級と2級に分かれていて、担える業務が異なります。1級を取得すれば監理技術者、2級を取得すれば主任技術者として勤務が可能です。それぞれ受験に必要な事務経験年数が設定されているので、確認しておきましょう。1級と2級の受験に必要な実務経験の年数は以下のとおりです。

1級施工管理技士

学歴 指定学科 指定学科以外
大学
専門学校の「高度専門士」
卒業後3年以上の実務経験 卒業後4年6ヶ月以上の実務経験
短期大学
高等専門学校(5年制)
専門学校の「専門士」
卒業後5年以上の実務経験 卒業後7年6ヶ月以上の実務経験
高等学校
中等教育学校(中高一貫校)
専門学校の専門課程
卒業後10年以上の実務経験 卒業後11年6ヶ月以上の実務経験
その他 15年以上の実務経験 15年以上の実務経験

引用:国土交通省「技術検定受検等に必要な実務経験について

なお、すべての分類において、実務経験のうち1年以上の指導監督的経験を含んでいることが条件となります。また、2級施工管理技士を取得している人は、合格後5年以上の実務経験があれば受験可能です。この場合も、1年以上の指導監督的経験は問われるので注意しましょう。

2級施工管理技士

学歴 指定学科 指定学科以外
大学
専門学校の「高度専門士」
卒業後1年以上の実務経験 卒業後1年6ヶ月以上の実務経験
短期大学
高等専門学校(5年制)
専門学校の「専門士」
卒業後2年以上の実務経験 卒業後3年以上の実務経験
高等学校
中等教育学校(中高一貫校)
専門学校の専門課程
卒業後3年以上の実務経験 卒業後4年6ヶ月以上の実務経験
その他 8年以上の実務経験 8年以上の実務経験

引用:国土交通省「技術検定受検等に必要な実務経験について

2級の一次検定は、学歴や学科を問わず誰でも受験できます。また、2級を取得しなくても、1級の実務経験の年数を満たしていれば、1級から受験可能です。1級の実務経験年数に満たない方は、2級を取得し、主任技術者として働きながら1級の受験を目指すと良いでしょう。「高卒で施工管理職になるための情報をご紹介!資格や向いている人も解説」や「女性が施工管理になるときつい?メリット・デメリットを解説!」では、高卒や女性に向けて施工管理の解説をしています。ぜひご覧ください。

参照元
国土交通省
適正な施工確保のための技術者制度検討会(第2期)

施行管理技士の資格が必要な理由は?

建設業法26条によると、建設現場において「監理技術者」もしくは「主任技術者」の配置が必要であると定められています。

監理技術者

建設工事の発注者から直接、請け負った工事を施工するために4,000万円(建築一式は6,000万円)以上の下請契約を締結する際には、特定建設業の許可とともに「監理技術者」の配置が必要である。

主任技術者

元請けや下請け、請負金額に関係なく、建設業の許可を受けたものが建設工事を行う場合は、現場に「主任技術者」の配置が必要である。

施工管理技士の資格を保有している人は、「監理技術者」か「主任技術者」として認められているため、建設の仕事で需要が高いのです。監理技術者を担える国家資格は、一級建築士などの他に1級施工管理技士となり、主任技術者には、2級施工管理技士となります。

参照元
e-Gov法令検索
建築法第26条

専任の技術者となれる

建設業の営業許可を得るためには、許可を受けたい建設業に関する特定の資格や経験を有した「専任の技術者」の配置を各営業所が行う必要があります。施工管理技士の資格を保有していれば、専任技術者として認められるのです。一般建設業ならば、1級と2級施工管理技士の専任技術者になることができます。また、特定建設業ならば、1級施工管理技士のみが「専任の技術者」となることが可能です。

経営事項審査において加算がある

経営事項審査というものは、公共工事の入札を行う場合の企業の審査のことです。公共工事を受注することを希望する場合は、経営事項審査を通過する必要があるのです。審査が行われる際には、企業規模や経営状況を確認することに加えて、「一定の国家資格を保有する技術者を何人保有しているか」という点も審査対象に含まれます。施工管理技士も対象です。施工管理技士であれば、1級で5点、2級で2点が加算されることになります。企業としても、施工管理技士の資格保有者を雇用しておくことのメリットは多いのです。

施工管理技士の難易度は?

施工管理技士の難易度は、資格の種類によって大きく異なります。
例として、受検する人の割合が多い建築施工管理技術検定1級の合格率を見てみましょう。一般社団法人建設業振興基金が発表した「令和3年度 1級建築施工管理技術検定 結果表」を見ると2021年の1級の二次検定合格者は、受験者12,813名のうち 6,708名で、合格率は 52.4%。なお、学科試験のみの合格率は36%でした。
続いて、電気工事施工管理技術検定1級の結果も見てみましょう。同法人が発表した「令和3年度 1級電気工事施工管理技術検定 結果表」を見ると、一次検定の受検者19,017名のうち合格者は7,993名で、合格率は53.3%でした。いずれにしても、しっかり勉強をしないと合格できない難易度の高い試験であることが分かります。

参照元
一般社団法人建設業振興基金
建築施工管理技術検定 実施状況

検定スケジュール

施工管理技術検定の試験は、2級1次検定のみ年2回、2級2次〜1級2次は年1回と年間で限られていますので、受験することを考えている人は日程を確認して調整しましょう。試験は、種類によって日程試験地は変わってくるので、確認は必ず確認しておきましょう。年度によって試験日などは変更されることが考えられるため、受験する場合は各試験機関のサイトを確認してください。なお、受験は「1次のみ」「2次のみ」と個別で受けることも可能です。制度改正により、一次検定の合格が無期限有効となったため、2年以上にわけて計画的に取るのも1つの方法といえるでしょう。

施工管理技士を取得する3つのメリット

施工管理技士を取得するメリットは、「監理技術者になれる」「転職しやすい」などです。以下で詳しく確認しておきましょう。

1.監理技術者になれる

1級施工管理技士の資格を取得すれば、監理技術者になれます。監理技術者は、建設の発注総額が4,000万円以上の大規模な工事の管理が可能です。これまでよりも大きな仕事を担当できることは、やりがいにもつながるでしょう。

2.昇進や昇給を期待できる

施工管理技士の評価は業界全体で高い傾向にあるため、資格手当を支給する会社もあります。また、仕事の姿勢が評価されれば、昇進する可能性も。キャリアアップできるのは、この資格の大きなメリットです。施工管理の年収については「施工管理職の年収はどれくらい?業界全体との比較も」や「施工管理技士の資格があると年収は上がる?キャリアアップのコツ」で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

3.転職しやすい

施工管理技士は、建築業界で不足している傾向があります。そのため、資格が取得できれば多くの企業から歓迎されるでしょう。通常、転職は年齢を重ねるほど採用されにくくなりますが、施工管理技士であれば、それほど転職先に困ることはなさそうです。施工管理へ転職したいと考えている方は「施工管理の志望動機のポイントは?求められる人物像も紹介」をチェックして、施工管理になるための志望動機を考えましょう。

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