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面接官が退職理由を聞く理由は?好印象な例文と思いつかないときの対処法
更新日
この記事のまとめ
- 面接官が退職理由を質問するのは、同じ理由で早期離職しないか確かめるため
- 面接で好印象な退職理由を述べるときには、前向きな表現を心掛けることが大切
- 面接で退職理由を聞かれた場合、前職の会社の愚痴や不満などは避けたほうが良い
- 退職理由が思いつかないなら、辞めたいと思ったきっかけを紙に書き出し整理してみよう
「転職の面接で退職理由を聞かれたときの答え方は?」と悩む方もいるでしょう。退職する理由は人によって異なりますが、面接で伝える際にはネガティブな印象を与えないようにすることが大切です。印象の良い退職理由を述べるには前向きに表現し、志望動機と一貫性をもたせましょう。
このコラムでは、退職理由を質問される意図や押さえておくべきポイントを解説します。例文もご紹介しているので、面接対策にお役立てください。
面接官が退職理由を聞く理由
面接官が退職理由を質問する理由として挙げられるのは、退職のリスクがないかを確認するためです。また、退職理由から応募者の人柄や仕事への姿勢を確認し、社風や既存社員との相性を確認する目的もあるでしょう。
それぞれ以下で解説しているので、面接官の質問の意図を汲んだ有効な回答をするための参考にしてみてください。
面接官が退職理由を聞く理由
- 前職と同じ理由で退職しないか確認したい
- 応募者の人柄や仕事への姿勢を知りたい
- 入社後の活躍に期待できるか確かめたい
- 応募者の積極性や行動力を確認したい
1.前職と同じ理由で退職しないか確認したい
面接官が退職理由を質問するのは、前職と同じ理由で辞めてしまわないか確認したいからです。
企業側は人材確保のために時間やコストを掛けているため、早期退職をされると投資したコストが無駄になるリスクがあります。そのため、企業側から退職理由を質問された場合、納得を得られる回答ができれば、「同じ理由ですぐに辞めるのでは」という不安を払拭できるでしょう。
2.応募者の人柄や仕事への姿勢を知りたい
面接官は、退職理由の質問で応募者の人柄や仕事への姿勢を知ろうとしています。
退職理由の内容から応募者の仕事に取り組む姿勢や考え方などを推測し、自社の業務や働き方に合うかを照らし合わせて入社後のミスマッチを少なくしたいという意図があるからです。そのため、応募者がいくら説得力のある退職理由を述べても、社風に合っていないと判断された場合、採用されるのは難しいでしょう。
3.入社後の活躍に期待できるか確かめたい
面接官が退職理由を質問するのは、入社後に活躍できそうか確かめるためでもあります。たとえば、チーム制で業務を進める企業の選考で、応募者の退職理由がコミュニケーションの問題だった場合、「スムーズに仕事をこなすのは難しい」と思われて採用が見送られてしまう恐れも。退職理由を聞くことで、自社が求める人物像に合う人材かを見極める目的があるといえるでしょう。
4.応募者の積極性や行動力を確認したい
面接官が退職理由を聞く理由には、応募者の積極性や行動力を確認したい意図もあるようです。たとえば、退職理由が「挑戦したい業務があったが、会社の体制上難しかった」だった場合、企業側は応募者がそれに対してどのように行動したのかを知りたいと考えています。直面した課題に対してどのように考え、行動したのかを聞くことで、応募者が主体的に行動できるのか、入社後にも同様の行動力が期待できるのかを判断する意図があるでしょう。
転職活動で退職理由を伝える際のポイントは、「転職理由と退職理由に違いはある?思いつかないときの対処法も解説」のコラムを参考にしてみてください。
転職理由(退職理由)として多いのは?
ハタラクティブの「若者しごと白書2024(p.31)」によると、正社員が転職活動を始めたきっかけとして、「給与が低い」と回答した人が44.6%で最多でした。次いで、「やりがい・達成感がない」が29.9%、「人間関係が悪い」が23.0%です。退職を決意する理由は人それぞれですが、給与をはじめとした待遇面や仕事内容への不満、職場の人間関係の悪さなどから転職活動を始める人が多いといえるでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
面接の退職理由で好印象を与える4つのポイント
転職の面接で退職理由を伝えるときは、前向きな表現を意識しましょう。また、目線や話し方にも気を配ることで好印象を与えやすくなります。
以下で、それぞれの内容について解説するので、退職理由を聞かれた際に好印象を与えられる伝え方ができるよう確認しておきましょう。
面接の退職理由で好印象を与えるポイント
- エピソードは事実をもとに前向きな表現にする
- 面接官の顔を見ながら伝える
- 話す内容をあらかじめ決めておく
- 退職理由と志望動機に一貫性をもたせる
1.エピソードは事実をもとに前向きな表現にする
面接で退職理由を話す際は、前向きな表現を心掛けましょう。ネガティブな退職理由の場合、そのまま伝えると、企業側に「問題を自主的に解決する姿勢が見られない」といった印象を与える恐れがあります。
ただし、転職理由がネガティブだからといって建前だけを伝えて入社した場合、のちにミスマッチを起こす可能性もあるため、エピソードは事実をもとに前向きな表現にするのがポイントです。
たとえば、退職理由が人間関係や待遇への不満であった場合も、「今の会社も悪くはないが、さらにレベルの高い環境の会社で働きたい」という向上心をアピールしつつ前向きな表現に変換しましょう。
伝えづらい退職理由をポジティブに変換する方法は、「仕事を辞める理由の伝え方とは?円満退職を目指せる例文を紹介」のコラムで解説しているので、参考にしてみてください。
2.面接官の顔を見ながら伝える
面接の退職理由を述べるときに好印象を与えるためには、面接官の顔を見ながら話すことを意識しましょう。会話の途中で視線を頻繁に動かしていると、落ち着きのない印象を与えやすくなるためです。質問されているときは相槌を打ちながら「しっかりと聞いています」という姿勢で、話すときは相手の目を見ながら「あなたに伝えたいです」という姿勢を意識しましょう。
なお、面接官の目を見て話すと緊張する場合は無理に目を見る必要なく、額や鼻などに視線を合わせるのも有効です。
ハキハキとした口調でゆっくり話そう
退職理由を伝えるときは、ハキハキとした口調でゆっくり話すことも大切です。面接のように緊張しやすい場では、自然と早口になってしまいがち。意識してゆっくりと話すことで面接官も内容を聞き取りやすく、落ち着いた印象を与えられるでしょう。自分の話し方を客観的に捉えることは難しいため、面接の練習を録音したり第三者に聞いてもらったりして、本番前に改善点を洗い出しておくのも一つの手です。
3.話す内容をあらかじめ決めておく
面接で述べる退職理由の内容は、面接前にあらかじめ決めておくことをおすすめします。想定される質問を用意したうえでそれに対する回答を紙に書き出し、整理しておくことで、面接でもスムーズに回答しやすくなり好印象につながるでしょう。
退職理由を整理せずに面接に臨むと、ネガティブな内容をストレートに伝えたり、話がまとまらずに持ち時間をオーバーしたりする可能性があります。面接本番で落ち着いた受け答えをするために、「話すこと」と「話さないこと」を事前に整理しておきましょう。
内容は具体性を意識する
退職理由の内容は、具体性を意識することも大切です。たとえば、「新しい環境でキャリアアップしたい」という退職理由の場合は、具体的に「転職先でどのような経験を積んでいきたいか」を説明しましょう。
また、「休みが少なかった」という退職理由の場合、「10日間の連続勤務が常態化していた」「直近の半年で休日は△日だけだった」などと具体性を意識するのが重要です。実際のエピソードや数字を伝えることで面接官にも伝わりやすく、「その状況なら転職したいと思っても仕方ない」と感じてもらいやすくなります。
会社とのマッチ度や将来の貢献度を面接官が判断しやすいよう、具体的な退職理由を述べるのがポイントです。
4.退職理由と志望動機に一貫性をもたせる
退職理由と志望動機には、一貫性をもたせることも意識しましょう。「前職で実現できなかった希望が応募先の企業では叶うと考えた理由」を志望動機に盛り込むと、これまでの行動の一貫性を伝えられます。話す内容に一貫性があることで説得力が増し、面接官の好印象につなげることが可能です。
退職理由と志望動機をつなげる方法は、「面接で伝える退職理由が思いつかない!例文や印象アップのコツを紹介」のコラムでも触れているので、気になる方はご一読ください。
面接の退職理由で嘘をつくのはおすすめできない
退職理由は嘘をつかず正直に伝えましょう。事実とかけ離れた退職理由を述べると、つじつまが合わずに面接官から嘘だと見抜かれてしまう恐れがあります。
また、退職して転職活動を行うにあたって、過去の失敗談から学んだことを入社後にどう活かすかを述べるのもおすすめです。具体的なエピソードを盛り込むことで発言の信憑性が増し、誠実な印象を与えられるでしょう。
退職理由と転職で実現したいことのバランスを意識する
面接で退職理由を回答する際は、転職で実現したいこととのバランスを意識して伝えましょう。退職理由が2割、転職理由は8割を意識するとバランスが良いといわれています。
退職理由がネガティブな場合にあまり多く語ると、面接官から「不満が多い」「入社後に活躍するイメージが湧かない」などと思われる恐れも。退職理由は「転職のきっかけ」にとどめ、「転職で実現したいこと」を意識して伝えましょう。
なお、退職理由と転職理由は異なります。退職理由は、「休みが少ない」「給料が低い」などの辞めるきっかけとなった事柄です。一方、転職理由は「転職で実現させたい」というポジティブな内容にするのが望ましいでしょう。
入社後に目標を実現させるための具体的な行動を伝える
転職先で実現させたい目標を伝えるときには、それを達成するために入社後どのように行動しようと考えているのかを具体的に伝えることが大切です。
たとえば、「△△分野に特化した新規サービスの開発に携わりたいと考えているため、積極的に仕事をこなして経験を積みながら、並行して△△の資格取得でスキルアップを目指します」といったように、具体的な行動を伝えましょう。面接官が入社後の働きぶりをイメージでき、好印象につながりやすくなります。
転職時の面接で退職理由を質問されたときの回答例文
退職理由を述べるときは、できるだけ具体的かつ事実をもとに伝え、「成長意欲があるからこそ環境を変えたい」と仕事への熱意を伝えるのが有効的です。
以下で、面接で退職理由を質問されたときの回答例を紹介しますので、面接官に好印象を与える退職理由を考えるための参考にしてみてください。
給与が上がらないことが退職理由の場合
給与が上がらないことが退職理由の場合の回答例は、以下のとおりです。
【回答例文】
「自身の武器である営業力を活かせる環境で、より給与水準を上げたいと思ったため、今回転職に至りました。私は現在基本給に加えて新規獲得1件あたり△円のインセンティブをいただいており、毎月10件ほどの新規獲得を達成し続けております。
しかし、現在の会社ではインセンティブの上限が月あたり△円までと定められており、努力を続けても適性な評価を受けられないと感じておりました。御社の営業職の場合、売り上げに応じたインセンティブには上限がないと伺っています。私の営業力を最大限活かしながら、それに見合った報酬をいただける環境であることに魅力を感じました」
給与が上がらないことを退職理由にした場合、「インセンティブの上限が月あたり△円まで」「今後も改善が見込めない」など、適性な評価を受けられない理由を明確に述べましょう。
ストレスによる体調不良での退職理由の場合
ストレスによる体調不良で退職に至った場合、以下のような回答例が考えられます。
【回答例文】
「前職のクライアントワークでは、午前8時から午後10時の間で商談や打ち合わせが続いておりました。人手が不足していたこともあり空き時間がなく、残業で深夜を回ることも多かったため、お恥ずかしながら体調を崩してしまいました。
能力を最大限発揮して働くには、健康であることが第一と考えております。そのため、多様性かつ柔軟性ある働き方の御社に大変魅力を感じております。なお、体調については退職後に療養期間を設けていたため、問題なく勤務できるまで回復しております」
前職で解決できなかった問題を述べる際は、「改善のために努力した姿勢」を示すことで、主体性をアピールできます。ストレスが理由で体調を崩していた場合であっても、その旨を面接で詳しく伝える必要はありません。
職種を変えたいことが退職理由の場合
職種を変えたいことが退職理由の場合は、以下の回答例を参考にしてみてください。
【回答例文】
「営業職としてクライアントの声を直接聞ける立場として働いていますが、クライアントのニーズに応えられない現在の仕事に限界を感じています。現場の声を知っているからこそできるものがあると考え、商品開発部への異動を志願しましたが、現状人員は足りており難しいとのことでした。
御社の企画開発部では、これまでの経験を活かして顧客に寄り添った商品づくりに貢献していきたいと考えています」
職種を変えたいという理由で退職をする場合、仕事への熱意を意識して回答しましょう。また、未経験の職種にチャレンジする際は、今の仕事の経験から新たな仕事で活かせそうな部分を見つけて伝えるのがおすすめです。
ただし、聞かれているのはあくまで退職理由のため、志望動機がメインにならないように注意しましょう。
仕事が合わないことが退職理由の場合
仕事が合わないことが退職理由の回答例は、以下のとおりです。
【回答例文】
「前職では営業職としてノルマを達成することを重視していたため、計画性や目標達成スキルは着実に身につけられたと自負しています。しかし、顧客一人ひとりに向き合いにくい環境に課題を感じており、顧客に寄り添えるような仕事をしたいと思い、退職を決めました。
クライアントファーストを理念に掲げ、実際に顧客からの信頼も厚い御社で、顧客に寄り添った営業として貢献したいと思っています」
仕事が合わない場合の退職理由は、自分が仕事において重視するポイントを伝え、それを応募先の企業で活かしたいという内容を意識しましょう。単に「任された仕事が嫌だった」「自分に向いていなかった」という理由では、転職後もまた辞めてしまうのではないかと面接官に懸念される恐れがあります。
人間関係が悪いことが退職理由の場合
人間関係が悪いことが原因で退職に至った場合、以下のような回答例が考えられるでしょう。
【回答例文】
「前職では個人の営業成績が重視されていたため、部署内での競争意識からチームでのコミュニケーションや連携がとれていないことに課題を感じていました。手法や情報、業務で気づいたことなどを共有し合えば互いに成長できると思い、自分から声を掛けるように試みましたが、あまり改善されませんでした。
チームでの仕事をするべくコミュニケーションを重視する御社で、これまでの経験を活かして働きたいと思います」
人間関係が悪いことを退職理由として回答する場合、「言い方のきつい上司がいて嫌だった」「怖い先輩がいてよく怒鳴られた」など個人的な感情を伝えるのは避けましょう。人間関係の問題はどの会社でも起こりえるため、面接官に「人の好き嫌いが激しいのかもしれない」「転職してもやっていけなさそう」と懸念される恐れがあります。
人間関係を退職理由にする際は、その非合理さなどを伝えつつ「チームで協力しながら仕事をしたい」などポジティブな面をアピールしましょう。
労働条件が悪いことが退職理由の場合
労働条件が悪いことが退職理由の場合の回答例は、以下のとおりです。
【回答例文】
「前職では、入社当初よりほぼ毎日残業があり、連日夜12時近くまで勤務していた状況でした。また、人手不足から有給休暇の取得も難しい環境だったため、状況を改善するために、上司に作業プロセス効率化の提案や増員の要望を出しました。しかし、会社側としてはこれまでのやり方にこだわりがあり変化を好まない社風だったこともあり、提案の検討や状況の改善には至りませんでした。そのため、業務の効率化やワーク・ライフ・バランスを改善したいと考え転職を決意いたしました。
業務プロセスの改善や、残業時間の削減などに積極的に取り組まれている御社であれば、業務効率化や品質の追及に貢献できると考えております」
「労働時間が長い」「有給休暇が取れない」といったネガティブな表現ばかりを伝えると、愚痴や不満のように捉えられてしまうこともあるので注意が必要です。転職で労働環境を変えることにより、入社後にどのように貢献できるのかを伝えることで、前向きな印象を与えるようにしましょう。
メンタルヘルスが退職理由の場合
メンタルヘルスが退職理由の場合、以下のような回答例が考えられます。
【回答例文】
「前職では直近半年の休日数が○日と少なく、休日出勤が続いていました。また、一日の労働時間も長く、毎月の残業時間は○時間ほどでした。その結果、体調を崩してしまい退職しました。
療養の結果、現在は体調は回復しており、医師からもこれまでどおりに仕事をして問題ないといわれています。前職で身につけたスキルを活かし、御社に貢献していきたいと思います」
体調不良やメンタルヘルスが退職理由の場合、正直に伝えましょう。特に、治療のため離職期間がある場合、理由を聞かれる可能性が高い傾向です。
退職理由を伝える際は、業務に支障がないこともあわせて伝えましょう。まだ本調子ではないとなると、「同じ理由で辞めてしまうのでは」と思われる恐れがあります。
社風が合わないことが退職理由の場合
社風が合わないことが退職理由の場合の回答例は、以下のとおりです。
【回答例文】
「前職では、業務内容自体には満足していましたが、社風が自分の価値観や働き方に合わないと感じていました。特に、上下関係に厳しく、自由な意見交換がしづらい環境でした。また、スピードよりも形式にこだわる風潮があり、業務の効率化や改善提案が受け入れにくかったため、より柔軟で創造的な職場で自分の成長やスキルを発揮したいと考え転職を決意しました」
退職理由が社風が合わないことだった場合、業務や働き方にどのような影響があったのかを具体的に伝えたうえで、それに対する自身の意向を前向きに表現しましょう。
会社の将来性への不安が退職理由の場合
会社の将来性に対する不安が退職理由の場合の回答例は、以下のとおりです。
【回答例文】
「前職では経営方針が頻繁に変わり、長期的なビジョンが不透明であったため、会社の安定性や将来の見通しに対して不安を感じるようになり、退職を決意しました。
一方で、御社は設立当初より一貫して明確な経営方針やビジョンをおもちだと伺いました。長期的に安心して勤務し、自分のスキルや経験を活かして成長し続けられると考え、御社を志望した次第です」
志望企業に魅力を感じた点を踏まえて話すことで、転職の動機に根拠をもたせられます。また、退職理由とあわせて志望動機を伝えるのもおすすめです。
「スキルアップしたい」という退職理由の場合
「スキルアップしたい」という退職理由の場合、以下のような回答例が考えられます。
【回答例文】
「前職では業務にやりがいをもっていましたが、新しい技術や知識を学ぶ機会が限られており、自分の成長が停滞していると感じていました。今後のキャリアを考えるなかで、より一層スキルアップできる環境を求めて転職を決意しました。今後は、より多くの経験や多彩なスキルを身につけ、さらなる成長を目指したいと考えています」
「スキルアップしたい」という意向を前向きに示しつつ、自身の成長やキャリアプランにどのように関連するのかを伝えられると良いでしょう。
「家庭の事情による」という退職理由の場合
「家庭の事情による」という退職理由の場合、回答例は以下のとおりです。
【回答例文】
「子どもがまだ小さく、成長する姿をしっかりと見守りたいと考えたため、育児と仕事との両立がしやすい環境を求めて転職を決意しました。今後は、育児とキャリアを両立させながらも、自分のスキルを活かして成長できるよう新たな挑戦を前向きに進めていきたいと考えています」
退職理由が育児や介護、配偶者の転勤など家庭の事情による場合、正直に伝えても問題はないでしょう。加えて、同じ理由で退職をする心配がないことや、新しい働き方への前向きな姿勢などを示せれば、面接官から納得を得られやすくなります。
リストラや会社の倒産が理由の場合
リストラや会社の倒産が理由で退職した場合、以下のような回答例が考えられます。
【回答例】
「以前の職場は、業績不振により倒産しました。しかし、この状況を自身の成長や新たなキャリアを築くためのチャンスと捉え、新しい職場での挑戦に向けて覚悟をもっています。これまでの経験やスキルを活かし、新しい環境で再出発したいと考えています」
リストラや会社の倒産が理由で退職した場合は、状況を前向きに捉えて新たな挑戦や今後の成長に意欲をもっていることをアピールしましょう。
面接で好印象を得やすい退職理由の例文は、「面接で好印象な退職理由の例文を紹介!考え方のコツや言い換え方法も解説」でも解説しているので、ぜひご一読ください。
面接で避けたほうが良い退職理由
面接で避けたほうが良い退職理由には、「前職の愚痴ばかりを言う」「自分の意見のみを主張する」などが挙げられます。場合によってはマイナス評価につながる恐れもあるため、悪い評価を回避するためにもぜひ参考にしてみてください。
前職の愚痴ばかりを言う
面接で退職理由を質問された際は、前職の愚痴ばかりを言わないように気をつけましょう。退職理由として会社や同僚への不満を伝えると、面接官に「問題を会社や他人のせいにしている」と思われる恐れがあるためです。
前述したように、たとえ会社に不満を感じて退職した場合も、面接で伝える際にはポジティブな内容に変換しましょう。
自分の意見のみを主張する
退職理由のなかで、自分の意見のみを主張するのも避けたほうが良いでしょう。自己主張の強い退職理由を述べると、協調性のなさを不安視される可能性があるためです。
「希望する部署に配属されなかったため退職しました」のように自分の要望が受け入れられなかったことのみを訴えるのではなく、意に沿わない経験も無駄ではなかったという謙虚な姿勢を示しましょう。
「退職理由が「仕事が合わない」の例文を紹介!印象を下げない伝え方のコツ」のコラムで、退職理由を整理するときのポイントを解説しているので、こちらもぜひご覧ください。
面接で答える退職理由が思いつかないときの対処法
面接で述べる退職理由が思いつかないときは、退職理由を紙に書き出したり、状況を変えるために起こした行動を振り返ったりしてみましょう。退職の動機を可視化することで、退職の根拠となる出来事や仕事に対する考え方が明確になるはずです。
面接で答える退職理由が思いつかないときの対処法
- 退職理由を紙に書き出して整理する
- 状況を変えるために起こした行動を振り返る
- 自己分析をする
退職理由を紙に書き出して整理する
退職理由が思いつかないときは、仕事を辞めるきっかけになった事柄を紙に書き出してみてください。些細な出来事でも、紙に書き出してみることで自分でも忘れていた退職の経緯やエピソードなどを思い出すきっかけとなり、面接での発言の具体性が増すでしょう。
退職のきっかけが書き出せたらさらに深掘りして、「前職での問題を転職先の会社でどのように解決したいか」を考えます。たとえば、「給与が低い」という退職のきっかけからは、「業務量や内容に見合った給料を受け取りたい」という希望が読みとれます。よって、面接で述べる退職理由としては「努力が適切に評価される環境で実力を発揮したいと思ったため」という内容が考えられるでしょう。
状況を変えるために起こした行動を振り返る
面接で答える退職理由が思いつかないときは、状況を変えるためにどのような行動を起こしたかを振り返るのも方法の一つ。たとえば、「業務の効率化や品質向上のために複数の具体的な提案をまとめ、上司に提出した」「チーム内の連携を高めて円滑に業務を行うために、情報共有や指導の体制を見直し、改善案を立案してチームメンバーに提案した」などです。
状況改善のために行った取り組みや結果を具体的に整理することで、どのような状況や理由が退職につながったのかが見えてくるでしょう。また、退職理由となった原因に対するアプローチや考え方などは、面接でのアピール材料になります。
自己分析をする
面接で述べる退職理由が思いつかないときは、自己分析をしてみるのもおすすめです。過去の経験を振り返り、「努力したこと」「楽しかったこと」「失敗してしまったこと」などを洗い出しましょう。過去の印象的な経験を通して自分の強みや適性を把握することで、前向きな退職理由を考えやすくなります。
自己分析の手順は「自己分析のやり方が知りたい!ノートやツールを使って実践しよう」で紹介しているので、ご一読ください。
面接で述べる退職理由が思いつかず悩んでいる方は、ぜひハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、第二新卒や既卒などの若年層に特化した転職エージェントです。一人ひとりの希望や適性に合った求人紹介のほかに、専任のキャリアアドバイザーが面接対策や応募書類作成のサポートなどを行います。経験豊富なキャリアアドバイザーに疑問や不安を相談できるので、転職活動に不慣れな方も自信をもって選考に臨めるでしょう。仕事での適性が1分程度で分かる「適職診断」もご用意しています。サービスの登録や利用はすべて無料のため、ぜひお気軽にご利用ください。
面接の退職理由に関するFAQ
ここでは、面接で述べる退職理由に関するお悩みをQ&A方式で紹介します。
面接で退職理由を質問されるのはなぜ?
「同じ理由で退職しないか確認したい」という意図があるようです。ほかにも、「応募者の人柄を知りたい」や「入社後に活躍できる人材か見極めたい」という意図もあります。詳しくは、このコラムの「面接官が退職理由を聞く理由」で解説しているので、ぜひご覧ください。
短期間での退職は面接でどう伝える?
ポジティブな内容に変換して伝えましょう。短期間で仕事を辞めた人の場合、面接官は「短期退職を再び繰り返さないか」を見極めたいと考えます。面接官の不安を払拭するためには、退職理由を前向きに言い換えたうえで、入社意欲や将来のビジョンなど前向きな内容を伝えることが大切です。
短期間での退職をどのように説明するかは、「短期退職の言い訳はどうする?離職の理由と伝え方を解説!」で紹介しています。
パワハラは退職理由として面接で話すべき?
パワハラを受けたことを、面接でそのまま伝えるのは避けたほうが無難でしょう。なかには、ストレス耐性やコミュニケーション能力を不安視する面接官もいるためです。退職理由を伝える際は、「チームワークの強い企業で働きたい」のようにポジティブな理由に変換しましょう。
パワハラが理由で退職する場合の対応については、「パワハラで退職すると会社都合?仕事を辞める前にできることや注意点を紹介」を参考にしてみてください。
給与の低さを退職理由として伝えても問題ない?
「給与が低かったため」と伝えると、面接官に「待遇だけを重視している」とマイナスの印象を与える可能性があります。「評価体制が整っている環境で働きたい」や「子どもの将来のために収入アップを目指したい」など、面接官が納得しやすい理由を添えましょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。