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中卒向けの就職先とは?おすすめの職種16選や仕事探しのポイントを紹介
更新日
この記事のまとめ
- 中卒向けの就職先はあるものの、高卒や大卒より少ないのが実情
- 中卒者が就職先を選ぶときは、学歴不問の求人に注目するのがポイント
- 「営業職」「販売・接客スタッフ」などの職種が、中卒者の就職先におすすめ
- 中卒者が就職先選びに迷ったときは、自己分析やキャリアプランの設定をしよう
- ハローワークや就職エージェントを活用して学歴不問の就職先を見つけよう
中卒の方のなかには、「就職先はあるのか」「どのような仕事なら応募できるのか」と悩んでいる人もいるでしょう。中卒者が応募できる求人はありますが、高卒者や大卒者と比較すると選択肢が少ないのが現状です。
このコラムでは、中卒者の就職先選びの現状や仕事探しをするうえでおすすめの職種、活用できるサービスなどをご紹介しているので、参考にしてみてください。
中卒者向けの就職先はある?
「中卒向けの就職先はなさそう…」と不安に思う方もいるでしょう。中卒から目指せる正社員求人の数自体は限られているものの、募集の範囲を中卒者に広げている企業はあります。就職活動の要点を掴んで正社員への道を目指しましょう。
中卒向けの就職先はあるものの選択肢は少なめ
中卒者が応募しやすい就職先はあるものの、新卒者や高卒者、大卒者に向けた求人と比較すると、それほど多くないのが実情です。「中卒OK」と記載のある求人は母数が少ない分、仕事の選択肢が少ない傾向があるといえます。
学歴不問の求人に注目して根気強く就活に取り組もう
中卒の方が就職先を探すときは、「学歴不問」の記載がある求人をチェックしましょう。学歴不問の求人なら、人柄や働く意欲を重視してもらえる傾向があります。選考のアプローチ次第で採用の可能性を高められるでしょう。
中卒者が就職先に困りやすくなる理由とは?
「学歴重視の企業に就職しづらい傾向がある」「資格の取得条件を満たせない場合がある」というように、中卒者が就職先に困りやすくなる理由は人によってさまざまです。以下で具体的な理由を解説するので見てみましょう。
学歴重視の企業に就職しづらい傾向がある
中卒者が就職先に困りやすくなる理由として、学歴重視の企業に就職しづらい可能性が挙げられます。基本的に中卒者の場合は、「○○学部卒歓迎」「大学卒以上」というような学歴に条件が付いている求人に応募できません。気になる求人があったとしても、企業側が一定の学歴を求めているときは選考で不利になるのが現状です
資格の取得条件を満たせない場合がある
「資格の取得条件を満たせない場合がある」ことも、中卒者が就職先に困る理由の一つです。資格によっては、「高卒以上」や「大卒以上」を取得の条件としている場合があります。このような資格保有者を求人の応募条件に設けていると、学歴を理由に申し込みができないという状況も考えられるでしょう。
基本給がほかの学歴と比べて少ない可能性がある
中卒者が就職先に困りやすいのは、ほかの学歴と比べて基本給が少ない傾向にあることも理由として挙げられるでしょう。企業によっては、学歴ごとに基本給を設定しているところもあります。大卒者と比較すると、中卒者の基本給は低くなっているのが実情です。
学歴別の平均賃金が知りたい方は「新卒入社後の給料はどのくらいもらえる?学歴別に平均賃金を紹介」のコラムをご覧ください。
出世で不利になりやすいことがある
出世で不利になる恐れがあるのも、中卒者が就職先に困る原因とされています。中卒の場合は就学期間の短さから、企業に「業務で役立つ思考力や専門性が磨かれていないのでは」と判断されてしまうことも。中卒から働き出したとしても、あとから入社した大卒者のほうが専門的な知識やスキルを有していれば、先に出世してしまう可能性もあり得るでしょう。
出世をしたいと考えている中卒の方は、勤務年数によって昇格・昇給していく「定期昇格制度」のある会社や、成果を挙げた分報酬をもらえる「インセンティブ制度」のある会社を就職先として選ぶのがおすすめです。
就職先を探す前に知っておきたい中卒者の就活実態
ここでは、中卒からの就職活動を本格的にスタートさせる前に知っておきたい「中卒者の就活の実態」をご紹介します。「実際に中卒で就職した人はどれくらいいる?」「中卒で正社員になると給料はどれくらいもらえる?」などの疑問がある方は、参考にしてみましょう。
中卒者の正社員就職率は35.4%
厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査の概況」によると、最終学歴が中卒の正社員の割合は35.4%でした。ほかの学歴と正社員の割合を比較したデータは以下のとおりです。
最終学歴 | 正社員の割合 |
---|---|
中学卒 | 35.4% |
高校卒 | 56.3% |
専修学校(専門課程)終了 | 66.6% |
大学卒 | 80.9% |
大学院卒 | 84.3% |
参照:平成30年若年者雇用実態調査の概況 1 現在の就業状況(1)在学していない若年労働者の雇用・就業形態
上記の表によると、学歴が上がるにつれて正社員の就職率が上がっていることが分かります。人材の確保において一定の学歴を求める企業は多いといえるでしょう。
「中卒の就職率は?高卒や大卒などの学歴に比べて高い?低い?」のコラムでは、就職率に関する情報をまとめているので、あわせてご参照ください。
参照元
厚生労働省
平成30年若年者雇用実態調査の概況
中卒者向けの求人数と求人倍率
厚生労働省の「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)」によると、2023年度の新規学卒者の就職内定率、求人数、求職者数、求人倍率は、下記のとおりです。
学歴 | 就職内定率 | 求人数 | 求職者数 | 求人倍率 |
---|---|---|---|---|
高校新卒者 | 99.2% | 48万2,270人 | 12万1,125人 | 3.98倍 |
中学新卒者 | 79.5% | 986人 | 342人 | 2.88倍 |
参照:厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)/(1)高校新卒者の状況 / (2)中学新卒者の状況」
上記から、「高卒者向けの求人数」と「中卒者向けの求人数」を比較すると、大幅な差が生じていることが分かります。応募可能な業界や職種にも違いがあると考えられるでしょう。
とはいえ、中学新卒者の求人数は、求職者数に対して十分な数があったことも事実です。中卒者が応募可能な求人をまんべんなくチェックすれば、就職先として選びたい仕事が見つかるかもしれません。
参照元
厚生労働省
令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)
中卒者の平均給与は約18万円
政府統計の総合窓口(e-Stat)の「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 新規学卒者/表番号1」によると、中卒の所定内給与額(きまって支給する現金給与額のうち、時間外手当などの超過労働給与額を差し引いた金額)は、18万5,400円でした。
学歴別の所定内給与額は、下記の表をご覧ください。
学歴 | 所定内給与額 |
---|---|
中学卒 | 18万5,400円 |
高校卒 | 18万6,800円 |
大学卒 | 23万7,300円 |
全体 | 22万4,400円 |
参照:政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 新規学卒者/表番号1」
中卒者の所定内給与額は、高卒者とそれほど違いはないものの、学歴全体と比べると4万円ほどの差になります。ただし、これらの数値はあくまで平均です。就職先によって給与額は異なるので、参考程度に捉えておきましょう。
参照元
政府統計の総合窓口(e-Stat)
令和5年賃金構造基本統計調査
中卒者の就職先におすすめの職種15選
ここでは、中卒から正社員を目指しやすい「学歴不問」の求人を出す傾向のある職種をご紹介します。「どんな仕事を目指せばいいか分からない…」という方は、就職先選びのヒントにしてみてください。
1.営業職
営業職は、会社の商品やサービスを顧客に提案して、契約に結びつける職種です。営業職は学歴よりも若さやポテンシャルなどが評価されやすい傾向があるので、中卒から就職を目指せるでしょう。とはいえ、営業職にも学歴を重視する場合があるため、募集要項をよく確認しておくと安心です。
営業職に就くことで、業界の動向に強くなったり、働くうえで必要なビジネスマナーやコミュニケーション能力を身につけられたりする可能性があります。詳しくは、「中卒から営業を目指せる?仕事内容や就活のポイントを紹介」でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
2.警備員
警備員は、施設や人、物などの警備を行います。学歴や年齢などは問われない傾向にあるほか、警備員になるのに必須の資格はないため、無資格・未経験の方も挑戦しやすいでしょう。
主な就職先は、大手や中小の警備会社です。警備員に興味がある中卒の方は、「中卒から目指せる警備員の仕事について解説!」のコラムも参考にしてみてください。
3.飲食店スタッフ
飲食店スタッフは、お客さまの接客や、食材の下処理や調理、盛り付けなどを行う仕事です。就職先は、レストランやカフェ、居酒屋といった飲食店をはじめ、学校やホテル、病院といった施設もあります。就職先によっては調理師免許が必要な場合がありますが、経験や学歴が問われない求人もあるので、中卒・未経験からチャレンジできる可能性があるでしょう。
調理スタッフについて詳しく知りたい方は、「就活アドバイザーが教える!調理スタッフのお仕事」のコラムも参考にしてください。
4.販売・接客スタッフ
販売・接客スタッフは、お客さまに商品を販売したり、サービスを提供したりする人のことです。必須となる資格はなく、未経験歓迎の求人も豊富な傾向があるため、中卒から目指しやすい仕事といえます。就職先は、アパレルショップや百貨店、コンビニエンスストア、アミューズメント施設、飲食店などさまざまです。
販売・接客スタッフになりたい方は、「販売職は中卒から挑戦できる?向いている人や資格も解説」で、向いている人の特徴も確認してみてください。
5.事務職
事務職は、会社の業務が円滑に進むように従業員のサポートをする仕事です。経理事務・総務事務・営業事務などさまざまな種類があり、それぞれ業務内容が異なります。専門スキルを求められる場合を除き、必須となる資格はないので、中卒から挑戦することも可能です。
なお、簿記やMOSといった資格があると選考で評価してもらえる場合も。事務職に求められるスキルが知りたい方は、「事務員は未経験から目指せる?業務内容と求められるスキルをチェックしよう」のコラムもご一読ください。
6.工場・倉庫作業員
工場や倉庫の作業員は、ライン作業やピッキング、検品などの業務を行います。作業品質を保つためにマニュアルを完備している現場が多く、中卒の学歴に関係なく未経験からチャレンジしやすいのが特徴です。就職先によって扱う製品・商品は異なるため、自分が興味のある分野を選びましょう。
工場勤務のメリット・デメリットは「工場に就職するメリットを紹介!仕事内容と向いている人の特徴も解説」で紹介しているのでぜひご一読ください。
7.建設作業スタッフ
建設作業スタッフとは、建設現場の作業員のことです。建設作業スタッフは力仕事が多い傾向にあるため、学歴を問わず若い人材が重宝されるでしょう。
また、建設業界の職種では、工事全般の統括や作業スケジュールの管理を行う「施工管理」や、設計図を描く「設計」などの仕事もあります。建設業界に興味のある中卒の方は、「建設業界の仕事」のコラムをチェックしてみてください。
8.ドライバー
ドライバーは、人や物を目的地まで安全に送り届ける仕事です。運送会社や宅配業者などが主な就職先となります。ドライバーと一口にいっても、タクシードライバーやルート配送ドライバーなど、さまざまな種類があるので、自分に合った分野を選ぶことが大切です。
ドライバーの仕事には運転免許が必要となるため、事前に取得しておくことが望ましいでしょう。ドライバーの種類は、「正社員ドライバーになるには?転職成功のポイントや求人の探し方を解説!」のコラムをご参照ください。
運転免許は何歳から取得できる?
「普通自動車第一種免許」は18歳以上で取得が可能です。そのほかの運転免許の取得要件は以下のとおりです。
免許種別 | 年齢 | 免許経歴 |
---|---|---|
大型第一種 | 21歳以上 | 中型、準中型、普通、大特免許のいずれかの免許を取得しており、 経歴が通算3年以上 |
中型第一種 | 20歳以上 | 準中型、普通、大特免許のいずれかの免許を取得しており、経歴が通算2年以上 |
準中型第一種 | 18歳以上 | なし |
普通第一種 | 18歳以上 | なし |
第二種 | 21歳以上 | 大型、中型、準中型、普通、大特免許のいずれかの免許を取得しており、経歴が通算3年以上、 又は他の二種免許を取得している者 |
参照:警視庁「受験資格」
資格を有していることが応募の条件になる場合もあるため、募集要項をしっかりと確認しましょう。企業によっては資格取得支援制度が導入されており、入社後に免許を取得可能なこともあります。
参照元
警視庁
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9.Webライター
Webライターは、Webサイト上に掲載する記事を書く仕事です。ライターになるのに必須となる資格はないため、未経験から挑戦できる可能性があります。「文章を書くのが好き」「黙々と作業できる仕事に就きたい」という方は、就職先の一つとして検討してみましょう。
Webライターの求人のなかには、在宅勤務が可能な仕事もあります。在宅勤務ができる仕事に興味のある中卒の方は、「在宅でできる仕事はどんな種類がある?自宅で働く方法や求人の探し方も解説」のコラムもあわせてご覧ください。
10.コールセンタースタッフ
コールセンターのオペレーターは、コールセンター内で顧客の電話対応をする仕事です。主な業務は、商品の受注や問い合わせ対応などを含む「インバウンド業務」と、勧誘やアンケート調査などを含む「アウトバウンド業務」の2つに分けられます。マニュアルが整備されている傾向があるため必須となる資格はなく、学歴不問で未経験から挑戦することが可能です。
コールセンターのオペレーターが気になる中卒の方は、「コールセンターの仕事内容とは?キャリアアップの方法も紹介」のコラムも参考にしてみてください。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
コールセンターオペレーター
11.公務員
公務員は、国や地方公共団体の職員として、非営利目的で社会に貢献する職種を指します。国家公務員の就職先は中央官庁やその出先機関で、地方公務員の就職先は各都道府県庁や市役所・区役所です。
公務員試験は基本的に学歴不問なので、試験や選考に通過すれば中卒から公務員になれます。ただし、試験によっては年齢制限があるため、受験対象をよく確認しましょう。公務員に興味がある方は、「中卒から公務員を目指す!おすすめの職種4選やメリット・デメリットを解説」のコラムをご一読ください。
12.美容関連の職種
美容関連の職種には、ネイリスト・エステティシャン・美容部員などがあります。これらの職種には専門的なスキルは求められるものの、未経験から挑戦できる仕事もあるため、中卒から目指すことも可能でしょう。
ただし、美容師や理容師のように、免許が必須の職種もあるので、応募前によく確認する必要があります。中卒から美容関連の職種に就きたい方は、「美容業界の仕事とは?代表的な職業や求められるスキルをご紹介」のコラムもご参照ください。
13.ウェディングプランナー
ウェディングプランナーは、結婚式のプランニングをメインに行う仕事です。新規顧客を獲得するための営業や契約完了後の打ち合わせ、式当日の運営業務なども行います。ウェディングプランナーになるのに必須となる資格はないため、中卒・未経験からの挑戦も可能です。
ウェディングプランナーやブライダル業界に興味のある方は、「ウェディングプランナーになるには?資格は必要?仕事内容ややりがいも紹介」をチェックしてみてください。
14.農業関係の職種
農業関係の職種は高齢化や人手不足が進んでいることから、積極的に採用活動をしているところもあるでしょう。特に体力やポテンシャルがある方は、農業業界では重宝されやすいといえます。就職先としては、農園や農業関係の企業などが挙げられるでしょう。
15.インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターも、中卒者におすすめの就職先といえます。インテリアコーディネーターは、家や施設などの家具や照明、小物といったインテリアに関わるアドバイスを行う仕事です。資格も不要で未経験から挑戦しやすいことから、中卒の方におすすめの仕事といえるでしょう。さらに、インテリアコーディネータの資格を取得することで、就活を有利に進められる可能性があります。
インテリアコーディネーターの仕事内容については、「インテリアコーディネーターの仕事」のコラムで紹介しているのであわせてご覧ください。
中卒の就職先におすすめ?住み込みの仕事とは
住み込みの仕事も中卒の就職先におすすめです。住み込みの仕事とは、職場が指定する社宅や寮などに住んで、そこから通勤すること。住み込みの仕事は、住むところを確保できるほか通勤時間や通勤費用が節約できるメリットもあります。
職場によっては、通常の物件より安く住居を借りられるため貯金もしやすくなるでしょう。家賃や光熱費、部屋の環境などは企業によって異なるので、事前によく調べておくことをおすすめします。
ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
中卒からの就職に役立つ資格
中卒からの就職に役立つ資格には、「日商簿記2級」「調理師」などが挙げられます。以下で資格の詳しい内容について紹介するので、就活の際の参考にしてください。
日商簿記2級
簿記とは、企業の経営状況を記録や計算して、財政状態や経営の成績を明らかにする技能のことをいいます。その簿記の技能を測る資格が、日商簿記検定と呼ばれるものです。日商簿記には、1〜3級、簿記初級、原価計算初級の5種類があり、簿記2級を持っていれば就活で有利になる可能性があります。
簿記の難易度は、級によって異なりますがしっかり勉強を行っていれば合格を目指せるでしょう。受験資格に制限がないため、中卒の方も受験可能です。日商簿記の資格を活かせる就職先としては、「企業の経理部」「会計事務所」「税理士事務所」などが挙げられます。
調理師
調理師免許も中卒からの就職におすすめの資格です。調理師免許は、飲食店で2年以上の調理経験を積み、調理業務従事証明書を取得していれば、中卒の方も受験できます。調理経験がない場合は、調理学校へ通って調理師免許の資格を取得するのも手です。飲食店での就職を考えている人は、調理師免許を持っておくと就活で有利になる可能性もあります。
宅地建物取引士
宅地建物取引士とは、宅地建物取引業に関する実用的な知識を有することを証明できる国家資格です。宅建士の資格は不動産会社や、金融業、建設業の仕事で活かせるでしょう。また、宅地建物取引士を取得することで、独占業務の仕事を行えるようになります。難易度が高い資格とされていますが、年齢や学歴関係なく誰でも受験できるため中卒の方におすすめといえるでしょう。
宅地建物取引士の詳しい仕事内容は、「宅建の資格概要や仕事内容をご紹介!スキルアップのコツとは?」のコラムを参考にしてください。
登録販売者
登録販売者は、一般医薬品の販売を行うための資格を指します。登録販売者の資格試験は、年齢・学歴不問のため中卒者も受験可能です。主な就職先はドラッグストアや薬局で、資格を取得していることで就活が有利になる可能性があるでしょう。
行政書士
行政書士は官公署に提出する書類の作成や相談、これらを官公署に提出する手続きを代理できる資格です。難易度が高い傾向にある資格ですが、年齢や学歴、国籍関係なく誰でも受験できます。主な就職先は、法務事務所や弁護士事務所などが挙げられるでしょう。
ほかにも、資格取得を検討している中卒者の方におすすめの資格は、「中卒者が取れる資格23選!取得するメリットや高卒認定の必要性も解説」でまとめているので、あわせてご一読ください。
中卒の方が自分に合った就職先を探す6つのポイント
中卒者が自分に合った就職先を探すには、「就職の軸を決める」「学歴不問の求人に注目する」などのポイントがあります。以下でそれぞれを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
中卒の方が自分に合った就職先を探すポイント
- 就活の軸を決める
- 学歴不問の求人に注目する
- 教育制度が整っているか確認する
- 労働条件をよく確認する
- 雇用形態や職種などを絞らず幅広く求人を探す
- 知名度にこだわり過ぎない
1.就活の軸を決める
中卒者が就職先を選ぶときは、就活の軸を決めておきましょう。「自分が何を大切にしたいのか」を明確にすれば、入社後のミスマッチを防げます。
自己分析をして自分の適性を理解してから就活の軸を決めると、自分に合った就職先を見つけやすくなるのでおすすめです。就職先を見つける際は、企業研究もあわせて行い、何社か比較しながら自分に合った就職先を選択するのが望ましいでしょう。
2.学歴不問の求人に注目する
中卒から就職を目指すなら、「学歴不問」の求人に注目して就職先を選ぶのがおすすめです。求人に「学歴不問」と記載している企業は、学歴以外のポテンシャルや人柄を重視して採用を行っている傾向にあります。
ただし、応募するときは企業が求める人物像にマッチしていることが大切です。「学歴不問だから」とすぐに応募するのではなく、未経験者を積極的に採用しているのか、それとも即戦力を求めているのかをよく確認しましょう。
3.教育制度が整っているか確認する
教育制度が整っているかどうかを確認するのも、中卒者が就職先を選ぶ際のポイントです。教育制度が整っている会社は、入社後の人材育成が前提で採用活動をする可能性があり、学歴や経験よりも、学ぶ意欲や向上心を評価する場合があります。
入社後に業務フローやマナーをしっかりと身につけたい方は、研修内容や教育方針に注目して就職先を選びましょう。
4.労働条件をよく確認する
就職先を選ぶ際には労働条件をしっかりと確認しましょう。企業のなかには、「労働時間が異様に長い」「残業が当たり前」「残業代が出ない」「労働に見合った給与が支払われない」などの特徴がある、いわゆる「ブラック企業」と呼ばれる企業もあります。
ブラック企業のなかには、求人に虚偽の情報を載せて人材を集める会社もあるので注意が必要です。入社前にブラック企業を見抜く方法は、「ブラック企業の特徴とは?入社前の見分け方と対処法を解説」でご確認ください。
5.雇用形態や職種などを絞らず幅広く求人を探す
中卒者は、雇用形態や職種などを絞らずに、幅広く求人をチェックして就職先を探すことも大切です。「アルバイトから正社員登用を目指せる」「紹介予定派遣で働き派遣社員から正社員を目指せる」といった選択肢もあるので、できるだけ幅広く求人を探しましょう。
また、「ノルマがきつそう」「やりがいがなさそう」など、職種のイメージだけで求人を選別してしまうと、自分に合う企業との出会いを逃してしまう可能性があります。同じ職種であっても、就職先によって細かい業務内容は異なるので、先入観だけで選ばないようにしましょう。
就職先を探す際のコツは、「中卒の女性が仕事を探す際のポイントを解説!おすすめの職業や資格とは?」で紹介しているので、あわせてご参照ください。
6.知名度にこだわり過ぎない
知名度にこだわり過ぎないことも、中卒者が自分に合った就職先を探すポイントです。知名度が高い企業の場合は応募者数が多い傾向にあるため、就職の難易度が上がる可能性があるでしょう。知名度だけではなく、自分のスキルを伸ばせる企業を選ぶことがおすすめです。
中卒の方が就職先探しで迷ったときの5つのヒント
中卒から就職を目指す方のなかには、「仕事を探してみたものの求人が多くて決められない…」「どの仕事が自分に合うのか分からない…」という方もいるでしょう。
就職先選びに迷ったときは、自己分析や企業研究、キャリアプランの設定などを行うのがおすすめです。以下で詳しい内容を解説しているので、確認してみてください。
1.自己分析・企業研究を行う
就職先探しで迷った際には、自己分析と企業研究を行いましょう。
自己分析は、これまでの人生を振り返って、自分の得手不得手や好き・嫌いなどを明確にする作業を指します。自己分析で自分の強みをはっきりさせ、就職先でどのように活かせるかを考えてみましょう。
また、企業研究は、Webサイトや会社説明会、インターンシップなどによって企業の特徴や他社との違い、求める人物像、中卒者の採用実績といった情報を集める作業です。求める人物像と自分の強みや価値観が見合っていれば、就職後にミスマッチを感じるリスクを避けられるでしょう。
2.キャリアプランを設定する
キャリアプランを考えるのも、中卒者が就職先を決めるのに役立つでしょう。キャリアプランの設定とは、理想の生活や将来像をイメージし、それを実現するための計画を立てることです。「将来のことなんてまだ分からない」という人もいるかもしれませんが、目指すべきゴールがあれば、今何をすべきなのか・どの会社でどのような経験を積めば良いかが明確になります。自分に合った就職先も選びやすくなるでしょう。
面接でキャリアプランを聞かれることもあるため、ある程度の内容を考えておくと「将来のことを見据えている」と好印象につながる場合もあります。キャリアプランの立て方や面接で伝える際のポイントは、「面接でキャリアプランを質問されたら?答え方のコツと状況別の例文をご紹介」でまとめているので、参考にしてみてください。
3.仕事に役立つスキルや資格を取得する
中卒の学歴に不安を感じる場合は、仕事に役立つスキルや資格を取得してみるのも手です。応募企業の仕事内容に合ったスキルや資格を持っていると、選考で評価してもらえる可能性があります。
また、資格を持っていると企業によっては資格取得手当がもらえる場合があるので、収入アップも見込めるでしょう。資格の取得を考えている方は、「中卒者が取れる資格23選!取得するメリットや高卒認定の必要性も解説」もぜひご覧ください。
高卒認定資格を取って高卒者向けの就職先を探すのも手
中卒からの就職に不安を感じている人は、高卒認定資格を取ってから高卒者向けの就職先を探すのも一つの手です。
高卒認定資格とは、国家資格であり高校卒業と同等の扱いとなるため、高卒者向けの就職先を受けることが可能になります。中卒のまま就活を行うより申し込める求人数が多くなるので、就職の幅が広がるでしょう。
詳しくは、「高卒認定は就職に有利?高卒資格との違いや就活の注意点を解説!」で触れているので、気になる方はチェックしてみてください。
4.派遣社員として業務経験を積む
中卒の方が就職先探しで迷ったときは、派遣社員として業務経験を積むのもおすすめです。
派遣社員として企業に勤めることで、気になる仕事の向き不向きを判断できる可能性があります。また、派遣社員として勤めた実績があれば、正社員を目指す際も実務経験を企業から評価してもらいやすくなるでしょう。
5.アルバイト先の正社員登用制度を検討する
アルバイト先の仕事が気に入っている、苦ではないと感じる場合は、正社員登用制度を利用して就職するのも手です。以下は厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況」によると、企業の正社員登用制度がある企業は76%、登用実績は42%でした。正社員登用制度を利用を希望する場合は、アルバイト先に正社員登用制度があるか、これまでに登用された実績はあるかをチェックしましょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
中卒の方が希望の就職先を目指すときの注意点
中卒の方が就職先を目指す際は、履歴書や面接での注意点をおさえましょう。以下で詳しく解説するので、確認してみてください。
提出する履歴書の質を高める
希望する就職先を目指す際には、履歴書の質を高めることが大切です。具体的には、企業が求める人材に合わせた自己PRや志望理由を記載したり、丁寧な字で書いたりしましょう。
履歴書の詳しい記載方法は、「中卒の履歴書はこう書く!学歴欄や志望動機の書き方の基本を押さえよう」のコラムをご確認ください。
高校の中退理由は別の用紙に記載する
高校を中退した理由は、履歴書とは別の用紙に書くことをおすすめします。履歴書は記載できる欄が少ないので、中退理由を書いてしまうとそれだけで枠が埋まってしまい、有効的なアピールができなくなる可能性も。別の用紙を用意して、高校を中退した理由と中退したことで何を学んだかを補足するのが望ましいでしょう。
面接対策に力を入れる
中卒の方が希望の就職先を目指すときは、面接対策にも力を入れましょう。たとえば、身だしなみや入退室のマナーを確認したり、面接でよく聞かれる質問の回答を準備しておくことがおすすめです。
ほかにも、面接で押さえておきたいポイントについては「面接対策のやり方は?押さえておきたいポイントと注意点を解説」のコラムを参考にしてみてください。
中卒の方が就職先を探す際におすすめなサービス
中卒からの就職先選びに役立つサービスは、「求人・転職サイト」「ハローワーク」「就職・転職エージェント」の3つが挙げられます。
若年層向けの就職・転職エージェントのハタラクティブがまとめた「若者しごと白書2024」によると、18歳~29歳のフリーターが就職先を探す際の手段や利用サービスのランキングは下記のとおりでした。
ランキング | 高卒フリーター | 大卒フリーター |
---|---|---|
1位 | 求人・転職サイト(63.1%) | 求人・転職サイト(66.9%) |
2位 | ハローワーク(22.9%) | ハローワーク(15.0%) |
3位 | 紙媒体(3.0%) | 就職・転職エージェント(9.5%) |
参照:ハタラクティブ「企業探しの手段・利用サービス【学歴別】(p.34)」
調査対象に中卒者は含まれていませんが、これらのサービスを活用すると就職先選びがスムーズに進む可能性があります。下記で、それぞれのサービスの特徴をご紹介するので確認してみましょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
1.求人・転職サイトから探す
求人・転職サイトとは、求人情報が掲載されたWebサイトです。スマートフォンやタブレット端末などから簡単に登録ができ、気軽に求人を閲覧できるのが特徴。掲載されている求人に応募することはもちろん、就活に役立つ情報を得たり会社説明会の参加申し込みができたりする場合もあります。
ただし、選考日程調整や企業とのやり取りなどの管理は自分で行う必要があるので、就職活動の進め方を事前に把握しておきましょう。
2.ハローワークを活用する
ハローワークは、厚生労働省が管轄する就職支援機関です。職業紹介や就職活動のサポートだけでなく、雇用保険の手続きなども行っています。全国500ヶ所以上に設置されており、求人数の多さや地元の就職に強いことが特徴です。
ハローワークの利用方法は、「ハローワークとはどんなところ?サービス内容と利用の流れを解説!」のコラムをご参照ください。
3.就職・転職エージェントを利用する
就職・転職エージェントとは、就職先を探す人と人材を求める企業のマッチングを行っている、民間の就職支援サービスです。プロのキャリアアドバイザーが付き、求人紹介をはじめ、応募書類の添削や面接対策、企業とのやり取り代行、入社後のフォローなど、就職活動を一貫してサポートしてくれます。
就職・転職エージェントはサポートが手厚いのがメリットですが、企業によって取り扱う求人や提供するサービスが異なるので、自分の利用に適しているかどうかを事前に調べるようにしましょう。
「一人で就職活動を進める自信がない」「自分に合う就職先が分からない」と悩んでいる中卒者の方は、ぜひ就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、既卒や第二新卒、フリーターなど若年層に特化した就職支援サービスです。
専任のキャリアアドバイザーがマンツーマンでサポートするので、就職活動が初めての方も安心してご利用いただけます。サービスはすべて無料なので、お気軽にご連絡ください。
中卒の就職先に関するQ&A
ここでは、中卒からの就職先選びに関連する質問をご紹介します。就職先選びに悩む方は参考にしてみてください。
「中卒者はなかなか就職できない」って本当ですか?
中卒からの就職は、高卒や大卒に比べて求人数が少ない分、一定の大変さを感じるかもしれません。とはいえ、「就活の軸を決める」「学歴不問の求人に注目する」「教育制度が整っているか確認する」などのように、就職先の選び方を工夫することで、正社員を目指せる可能性は高められます。
中卒者が就職先を探すポイントは、このコラムの「中卒の方が自分に合った就職先を探す6つのポイント」で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
中卒の30代におすすめの仕事はありますか?
中卒の30代の方には学歴や経験を重視しない仕事がおすすめです。学歴や経験を重視しない企業では、入社意欲や人柄が採用の基準となる傾向があるでしょう。「学歴不問」「未経験歓迎」などの記載がされている求人を中心に探すのがおすすめです。
中卒者におすすめの職種についてはこのコラムの「中卒者の就職先におすすめの職種15選」でも紹介しているため、参考にしてみてください。
就職しなかった中卒はどうなりますか?
中学を卒業してしばらく就職しなかった場合、「同世代の正社員との収入差が開く」「年齢を重ねるにつれてアルバイトの面接にも通過しにくくなる」といったデメリットが生じることがあります。20代までは若さやポテンシャルを評価してもらいやすいですが、年を重ねるにつれて即戦力が求められるようになるからです。
将来に不安がある方は、「中卒フリーターは正社員になれる?面接のマナーや就職成功のコツを紹介」のコラムも確認しておきましょう。
中卒の就職を成功させるコツはありますか?
中卒からの就職を成功させるには、雇用形態や職種の範囲を広げて求人を探したり、業務に関連する資格を取得したりするのがコツです。1人で就職先を探すのは一定の大変さがあるので、プロによるサポートを受けられる就職エージェントを活用するのもおすすめといえます。就職エージェントのハタラクティブは、求人紹介から内定獲得まで一貫してサポートをするので、ぜひ利用を検討してみてください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。