ずっとフリーターでいたいけど…女性も就職した方が良いって本当?

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この記事のまとめ

  • ずっとフリーターで雇用や収入が不安定なままだと、社会的な信用を得にくい
  • ずっとフリーターでいたい場合は、貯蓄やアルバイト以外の収入源の確保が必要
  • ずっとフリーターでいると結婚のハードルが高くなり、周りとの収入の差もつく
  • 正社員として就職したほうが、ずっとフリーターでいるよりメリットが多い
  • ずっとフリーターのままだと、女性も経済面などのリスクが高まる

ずっとフリーターでいたいものの、非正規雇用だと将来が不安という人も多いでしょう。「一生フリーターでもなんとかなる」と思っていると、将来苦労をする可能性があります。このコラムでは、ずっとフリーターを続けた場合のリスクや、非正規雇用のままでいるために行うべきこと、フリーターと正社員の具体的な違いなどをまとめました。女性フリーターならではの注意点も紹介するので、よく確認しておきましょう。

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ずっとフリーターでいたいけど大丈夫?

結論から述べると「ずっとフリーターでいたい」「一生フリーターでもなんとかなるだろう」と思ってアルバイトを続けていると、将来的に問題が出てくる可能性が高いといえます。なぜずっとフリーターでいるのが難しいのかを知るために、フリーターの定義を押さえたうえで、フリーターになる理由や考えられるデメリットを確認しましょう。

そもそもフリーターの定義は?

フリーターとは、主にアルバイトで生計を立てている15〜34歳の非正規雇用者のことを指すのが一般的です。主にアルバイトで収入を得ていても、35歳以上の人はフリーターのくくりから外れます。

厳密にはフリーターの定義は定められていませんが、総務省が実施している「労働力調査」において、便宜上「フリーター」としている人の条件は以下のとおりです。

  • ・年齢が15〜34歳である若年のパート・アルバイト及びその希望者
    ・男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の者のうち次の者をいう
     1.雇用者のうち勤め先における呼称がパート・アルバイトの者
     2.完全失業者のうち探している仕事の形態がパート・アルバイトの者
     3.非労働力人口で家事も通学のしていないその他の者のうち、就業内定しておらず、希望する仕事の形態がパート・アルバイトの者

参照元
総務省統計局
統計データFAQ

フリーターになる理由

ずっとフリーターを続けてる理由は人によって異なるものの、主に以下のような理由があるようです。

  • ・やりたいことが見つからず卒業後の進路が決まらなかった
    ・就職を希望したが就活が上手くいかなかった
    ・家族の介護で拘束時間の長い勤務が難しかった
    ・病気や怪我で就職が難しかった
    ・就職以外にやりたいことがあった

よくあるのが、やりたいことが見つからなかったり、新卒の就職に失敗したりしてフリーターになるパターン。家族の介護や自身の療養のため正社員の就職が難しい人もいます。前向きな理由としては、夢を叶えるために就職せずにアルバイトをしている人もいるようです。ただし、その中にはなかなか夢が叶わず、ずっとフリーターをしている人もいると推測できます。

フリーターで雇用や収入が不安定な状態が続くと、社会的な信用を得られないことも少なくありません。賃貸物件を借りづらかったり、住宅や車を購入する際のローン審査に通らなかったりする問題が生じる可能性があります。もちろん、ずっとフリーターを続けるのは個人の自由ではありますが、正社員に比べて雇用や収入が安定しないことは、将来の可能性を狭めることにつながりかねません。

フリーターでいると、どのようなデメリットがあるかを知りたい方は「フリーターにはデメリットが多い!社会保険や税金について正社員と比較」のコラムでご確認ください。正社員との比較も紹介しているため、転職するかどうか判断する際の参考になるでしょう。

ずっとフリーターでいたい人がした方が良い3つのこと

フリーターは収入が不安定になりやすい働き方ですが「自由に働きたい」ことを優先し、ずっとフリーターを続けたい人もいるでしょう。将来の不安を減らしてフリーターを続けるには、以下のポイントを意識することが重要です。

1.計画的に貯蓄をする

フリーターは雇用が安定しにくいので、万が一に備えてしっかりと貯蓄をする必要があります。収入が変わらない状態で貯蓄をするための方法としては「節約」が挙げられるでしょう。効果的なのは、家賃の低い物件に引っ越したり、自炊をしたりすることです。家計簿をつけてどのようなことにお金を使っているのかを把握すると、無駄遣いを減らせます。

さらに、いつまでにいくら貯金するか目標を定め、目標から逆算して毎月の貯金額を意識するのも有効です。「フリーターも貯金できる?貯蓄なしのリスクや収入を上げるコツも紹介」では数多くの貯蓄方法を紹介していますので、できることから生活に取り入れてみてください。

2.アルバイト以外の収入源を確保する

ずっとフリーターでいるつもりであれば、少しでも収入を増やす努力をしましょう。アルバイトのシフトを増やすこと以外にも、クラウドソーシングを利用すれば収入源を増やせる可能性があります。クラウドソーシングとは、オンライン上で仕事を受発注できるサービスのこと。データ入力やライティングなど未経験者を歓迎している仕事もあるので、ぜひ活用してみましょう。

3.高齢になっても働き続ける覚悟をする

フリーターは正社員よりも生涯年収が低い傾向があるため、一般的には正社員より長期間働き続ける必要があります。正社員の定年退職年齢である60歳を過ぎても、貯蓄や年金だけで生活するのが難しければ、働かなければなりません。ずっとフリーターでいたいなら、健康管理に気をつけて体力を保ち、高齢になっても働く覚悟が必要でしょう。

総務省の「労働力調査 2023年 平均結果(8p)」で発表された正社員と非正規社員の実数は以下のとおりです。

 正社員非正規社員
15~24歳271万人277万人
25~34歳818万人237万人
35~44歳843万人312万人
45~54歳984万人430万人
55~64歳571万人451万人
65歳以上126万人417万人

引用:総務省「労働力調査(8p)

25歳~54歳までは非正規よりも正社員の方が2倍以上多いのに対し、65歳以上になると正社員より非正規のほうが3倍以上多い結果となりました。非正規の場合、60代以降も働かなければならない人が多いということが分かります。

参照元
総務省統計局
労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果

ずっとフリーターでいる人が覚悟すべき3つのこと

ずっとフリーターでいることは、結婚やお金の使い方に影響を与えます。フリーターを続けることで生じるリスクを紹介するので、就職すべきか迷っている方は参考にしてください。

1.ずっとフリーターだと結婚できない可能性がある

結婚相手に一定以上の収入や安定した雇用を求める人は多く、ずっとフリーターでいると結婚が難しくなる可能性があります。当人同士で結婚を決めたとしても、相手の親に「フリーターだから」と結婚を反対されることもあるのが現実です。結婚後に子どもを持ちたくても、収入の少なさから躊躇してしまう場合もあるでしょう。

労働政策研究・研修機構の「若年層の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③(11p)」で発表された「男性の雇用形態別有配偶率」を見ると、正社員とアルバイトでは大きな差があることが分かります。

 正社員パート・アルバイト
20~24歳7.2%2.2%
25~29歳29.1%5.6%
30~34歳57.2%12.0%
35~39歳69.7%18.7%
40~44歳73.0%20.2%
45~49歳75.3%22.9%

引用:労働政策研究・研修機構の「若年層の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③(11p)

正社員の場合、30歳を過ぎると半数以上、40代では4人のうち3人が結婚しているのに対し、アルバイトは40代でも約5人に1人です。数字から見てもフリーターだと、結婚のハードルが高いといえるでしょう。フリーターで結婚・子育てできるのか不安な方は「フリーター同士で結婚や子育ては可能?共働きの現状について解説」のコラムもご覧ください。

参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
若年層の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③

2.ずっとフリーターだと周りの目が厳しくなる

ずっとフリーターを続けていると家族や知り合いの目が厳しくなり「そろそろ就職したら?」と声をかけられる場面が多くなるでしょう。高齢になってから就職活動をしたとしても「今まで何もやってこなかった人」と、マイナスの印象を持たれる可能性もあります。フリーターを続けた理由を明確に示せなければ、就職が難しくなる可能性が高くなるでしょう。

3.ずっとフリーターだと得られる収入が限られる

フリーターは年齢やスキルアップによる昇給がほとんどなく、ずっとフリーターを続けることで同年代の正社員とどんどん差がついてしまいます。限られた収入から貯蓄に回せる額は限定的であるため、住宅を購入したり、十分な老後資金を確保したりすることは容易ではありません。

労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計 2023」のデータを見ても、フリーターに比べて正社員の生涯年収が高いことは明らかです。

生涯収入男性女性
高卒大学・大学院卒高卒大学・大学院卒
正社員2億300万円2億4,740万円1億4,920万円1億9,800万円
非正規社員
(フリーター)
1億2,610万円1億4,010万円1億400万円1億1,920万円

引用:労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計 2023(300p・315p)

大卒の男性を比較すると、正社員とフリーターの生涯年収はおよそ1億円の差があります。正社員とフリーターでは得られる収入の違いが大きいことを認識できるでしょう。フリーターを続ける場合の生活の安定性を確認したい方は「フリーターでは生活できない?安定を得る方法とは」もあわせてご覧ください。

参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
ユースフル労働統計 2023

就職した方が良い?フリーターと正社員の違い

ずっとフリーターを続けるか、正社員になるか迷っている方は、両者の違いを比較してみましょう。フリーターと正社員は、収入以外にも福利厚生やキャリアアップの可能性に違いがあります。

給料の違い

正社員はフリーターと比べて平均的な給与が高く、年齢が上がるにつれて給与が上がる傾向があります。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査(雇用形態別)」によると、正社員の月の平均賃金は33万6300円、フリーターを含む正社員以外の月の平均賃金は22万6600円でした。

また、同調査における「雇用形態・男女・年齢別の平均賃金」を示したグラフを見ると、正社員の場合、定年を迎えるまでは年齢とともに給与が右肩上がりで推移しています。

第6図 雇用形態、性、年齢階級別賃金の画像

引用:厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査(雇用形態別)

一方、正社員以外は年齢が上がるにつれてわずかに上昇しているとはいえ、賃金額に大きな差はありません。先述したとおり、フリーターの場合、昇給は見込めないことが多いため、正社員に比べ生涯年収が少なくなることが、このデータからも証明できます。

参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況

受けられるサポートの違い

フリーターと正社員は、同じ会社に勤めていても適用される手当や福利厚生が異なる場合があります。会社や職種などにもよりますが、正社員には住宅手当や資格手当、家族手当などが用意されており、実質的な収入アップにつながることが多い傾向です。

非正規雇用と比べて利用できる福利厚生の範囲が広く、収入面以外のメリットも生じるでしょう。具体的な内容を見て判断したい方は「福利厚生には何がある?企業が用意する目的と対象となる条件について解説」を参考にしてイメージを膨らませてください。

将来のライフプランの違い

正社員は雇用と収入が安定するため、ローンが組みやすく住宅を購入しやすいのがメリットです。安定した収入があれば将来設計を立てやすいため、結婚や子育てもしやすくなるでしょう。一方、フリーターの場合、先述したとおり、結婚や住宅購入のハードルは高いのが実情です。ずっとフリーターでいるのと正社員を選ぶのかで、ライフプランに大きな差が出てくる可能性があります。

働く期間の違い

収入が安定している正社員は老後の資金を貯めやすく、多くの場合、定年時に退職金を受け取れます。まとまったお金を貯蓄しておけば、定年後は働かなくても生活を維持しやすいでしょう。正社員であれば厚生年金に加入していることが多いので、国民年金に上乗せした金額を受給できます。

一方、フリーターは限られた収入で貯蓄をするのが難しい場合も多く、国民年金にしか加入できません。年金の未納期間があったり免除制度を利用したりしていれば、受給額も少なくなります。貯金額や年金額が少なければ、60歳を過ぎても働かなければならないでしょう。

キャリアの違い

正社員は専門的な仕事を任されることが多いので、働く中で担当する分野のスキルを身につけられます。スキルを身につけることで、キャリアアップやキャリアチェンジがしやすくなるでしょう。より良い条件の会社に転職できれば、収入アップする道も開けます。

一方、フリーターの場合、キャリアアップする機会はあまりありません。正社員に比べると責任範囲の狭い仕事を任されることが多く、専門性の高いスキルや実務経験を積むのが難しい場合もあります。フリーターと正社員の違いをさらに詳しく理解し、どちらの選択肢を取るかの判断材料としたい方は「フリーターとは?正社員とは何が違うの?」もあわせて参考にしてください。

女性はずっとフリーターだとリスクがある?

女性の場合、フリーターのままでも「ゆくゆくは結婚するから大丈夫」「実家で暮らしているから問題ない」と考えている人がいるようです。しかし、性別を問わずずっとフリーターを続けるリスクは伴います。何歳までフリーターとして働けるのか気になる人もいるでしょう。ずっとフリーターを続けるなら、以下のリスクを踏まえたうえで生活する必要があります。

独身のままだと経済的に苦しくなる可能性がある

これまで述べてきたとおり、一人暮らしで独身のフリーターを続けていれば、経済的な困窮が懸念されます。実家暮らしで経済的な不安があまりない状況であれば、実感がわかない人も多いでしょう。しかし、実家暮らしでも、将来的に親の収入に頼れなくなることがほとんどです。家族・世帯構成や状況によっては、親の年金と自分の収入だけで家族全員の生活を維持するのが難しくなります。親が介護施設へ入所したり病院へ入院したりすれば、さらに生活が困窮することが予測されるでしょう。

経済的な安定を求めて正社員就職を目指す方は「フリーター女性が就職するには?おすすめの仕事や就活で内定を得るコツ」のコラムに目を通してみてください。

フリーターであることが結婚に影響する場合もある

先述したとおり、フリーターだと結婚できない可能性があるというのは、女性にも該当します。日本では「家庭は男性が稼いで支えるもの」という概念は根強く残っている一方で、近年の社会情勢の不安定さから、パートナーに共働きして欲しいと願う男性は増えてきているのが現状です。結婚後はアルバイト・パートで構わないと考える男性がいる反面、より経済的な安定やゆとりある生活を求め、正社員として働いて欲しいと願う男性も一定数いると考えられます。

また「フリーター女性は結婚できない?リスクや正社員を目指しやすい7業種を紹介」にあるように「結婚相手が見つかりにくい」「相手の両親が認めてくれない」といった理由から結婚が遠のくこともあるようです。

正社員就職するなら女性向けの制度がある職場を探そう

フリーターから正社員として就職し、結婚後に妊娠・出産を希望する場合は、ライフスタイルが変わってからも働きやすい制度があるかを確認しましょう。産休・育休の取得実績があったり、短時間勤務制度があったりする職場なら、正社員でも働きやすいといえます。ライフステージが変わりやすい女性向けのサポート体制を整える企業は増えているため、福利厚生欄は必ずチェックしてください。

フリーターから正社員を目指す場合は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブでは、フリーターも含め、若年層を対象とした就職支援を行っています。ハタラクティブで扱っている求人は優良企業のみのため、各種制度・福利厚生が整っている職場を探したい方も安心です。「ずっとフリーターを続ける?それとも正社員になる?」と迷っている方も、無料カウンセリングを通して自分の進む道を決めるのが良いでしょう。

フリーターから正社員への就職に関するQ&A

フリーターを続けることに不安を感じている方に向けて、正社員への就職に関する疑問をQ&Aにまとめました。

就活に向けて準備することはありますか?

まずは規則正しい生活をするのがおすすめです。
アルバイトは勤務時間が不規則なことが多く、日によって生活リズムが変わることも珍しくありません。一方、正社員は勤務時間が固定されていることが多いので、出勤時間に合わせて早起きするなど、一定のリズムでの生活が求められます。すぐに変えるのは難しいため、就活前から準備しておくと安心です。そのほかの準備については「正社員になりたい!フリーターを脱出する方法」をご覧ください。

正社員の仕事は難しそうで不安です。

正社員はアルバイトに比べて責任は重くなりますが、最初から難しい仕事をするわけではありません。難易度の低い仕事から始め、少しずつ覚えていくのはアルバイトと同じです。勤続年数が長くなれば仕事の難易度は高くなりますが、その分スキルや経験が積めるというメリットがあります。正社員になることに不安がある方は「正社員になりたくない理由は何?パートや派遣で働くリスクも紹介!」のコラムも参考にしてください。

フリーター歴が長くても就職できますか?

フリーター歴が長いと、就職で不利になりやすい傾向があるのは事実です。
しかし、「フリーターを続けた理由」と「なぜ今正社員になりたいのか」をしっかり説明できれば、就職できる可能性は十分にあります。たとえば、「資格取得に向けて勉強時間を確保するためフリーターをしていた」「資格を取得できたので正社員として仕事に活かしたい」などの説明が考えられるでしょう。面接での説明については「空白期間を面接で聞かれたら?「何もしてない」はOK?答え方や例文を紹介」をご一読ください。

面接でフリーターでいた理由について聞かれたら?

嘘をついたりごまかしたりせず、正直に答えましょう。
フリーターになった理由が「働きたくない」などネガティブな場合は、反省の意を伝え「今後はしっかり働きたい」とアピールするのが大切です。「やりたい仕事が見つかった」「長所に気づいた」など経験から得たものがあれば、仕事に活かせると評価される可能性もあります。「正社員を目指す方法を解説!なりたい理由を明確にして就職に成功しよう」を読んで面接対策をしましょう。
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