退職後に健康保険に入らない選択肢はある?加入方法や必要手続きを解説

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この記事のまとめ

  • 退職後は基本的に健康保険に入らない選択肢はない
  • 退職後に国民健康保険に入らないと、医療費の自己負担や罰金などのリスクがある
  • 退職後は国民健康保険に入らないなら、家族の扶養に入ることや任意継続も可能
  • 退職後に国民健康保険へ加入する場合、健康保険資格喪失証明が必要
  • 退職後は、速やかに健康保険切り替え手続きを行おう

「退職後は健康保険に入らない」と考えている方もいるでしょう。しかし、退職するとそれまで使用していた会社の健康保険証が使用できなくなるため、健康保険の切り替えの手続きを行う必要があります。このコラムでは、退職後の健康保険加入に関する選択肢や国民健康保険へ加入する手順などを紹介しますので、参考にしてみてください。

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退職後に健康保険に入らない選択肢はアリ?

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結論から言うと、「健康保険へ入らない」という選択肢はありません。その理由は、日本に住む人は「国民皆保険制度」により、年齢を問わず健康保険に加入する義務があるためです。退職後はこれまで勤めていた会社で加入していた健康保険の被保険者資格がなくなるので、忘れずに保険の手続きを行いましょう。退職後の保険の切り替えについては、「国民健康保険への切り替えを忘れるとどうなる?扶養や任意継続について解説」でも紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。

参照元
厚生労働省
我が国の医療保険について

加入が必要な保険

国民が必ず入らなければいけない保険の種類には、「健康保険」と「国民健康保険」があります。以下でそれぞれについて詳しく解説しているので、保険の種類についてご一読ください。

健康保険

健康保険とは、協会けんぽ(全国健康保険協会)や健康保険組合が運営している保険です。中小企業では協会けんぽを、大企業では健康保険組合を利用していることが多いでしょう。健康保険組合は、常時700人以上の従業員を有する企業が厚生労働省の許可を得て設立します。会社勤めの場合、保険料は月々の給与から会社側が天引きをするため、自分で納付手続きをする必要はありません。保険料は、社員本人と会社が折半する形で支払っています。

国民健康保険

国民健康保険とは、原則として社会保険や共済組合といった健康保険に加入していない国民すべてを対象とした医療保険です。病気や怪我、出産、死亡などの保険事故が発生した場合に必要な給付を行う制度となっています。国民健康保険は市町村が保険者となって運営を行っており、保険料のすべてを自分で負担しなければなりません。

国民健康保険への加入手続きが不要になることも

転職の場合は、保険の手続きが不要になることがあります。被保険者資格を失う退職日翌日からほかの会社の健康保険に加入できる場合は、自身で健康保険に加入する必要はありません。ただし、退職日から入社日まで期間が空く場合は、数日であっても国民健康保険や任意継続被保険者制度、親の扶養など、保険加入に関する何らかの手続きを行う必要があります。

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退職後に健康保険に入らないリスク

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退職後に国民健康保険に入らないと、「医療費が自己負担になる」「罰金が課せられる」など、さまざまなリスクがあります。社会保険や国民健康保険に加入していれば、自分で支払う医療費は3割負担ですが、保険に入らないと全額自己負担で支払わなければいけません。医療費が高額になるため、体調不良の際も医療機関に行きにくくなるでしょう。

また、国民健康保険に加入しなくても、退職した翌日から保険料は発生します。国民健康保険料は2年の時効があり、未払いの場合は過去2年分まで遡って請求されるので注意が必要です。先述したように、日本に住む限り国民健康保険への加入は義務のため、市町村によっては加入していないと罰金が課せられる可能性もあります。多くのリスクを避けるためにも、退職後は迅速に国民健康保険の加入手続きを行いましょう。

どうしても保険料を支払えない場合は?

退職後にどうしても保険料を支払えない事情がある場合は、すぐに居住地を管轄する市区町村の役場の窓口に相談しましょう。事情によっては減税制度や徴収猶予制度が受けられる可能性があります。ただし、減税や猶予は滞納した分の保険料には適用されないため、要注意。保険料を支払うことが難しい場合は、滞納する前に相談しましょう。

退職後に入らないといけない健康保険とは?

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退職後は健康保険の手続きが必要になりますが、いくつかの選択肢があります。ここでは、退職後に加入できる保険の種類を紹介するので参考にしてください。

1.国民健康保険に加入する

退職後すぐに転職しない場合に加入するのが、国民健康保険です。保険料は、自治体や前年度の世帯年収、国民健康保険に加入する家族の人数などによって変わります。また、扶養の概念がなく、家族の人数が増えるだけ保険料が高くなる仕組みです。なお、納付は世帯ごとのため、世帯主に通知が届きます。国民健康保険について詳しく知りたい場合は、お住まいの自治体の健康保険を扱う窓口に問い合わせてみましょう。

国民健康保険のメリットとデメリット

国民健康保険は、収入に関わらず保険料は一定額です。また、支払いが厳しい場合は減税や猶予の相談ができるのもメリットといえるでしょう。一方で、扶養の概念が無いため家族の人数分だけ保険料が高くなることも。傷病手当金や出産手当金という制度もないため、状況によっては金銭的に厳しくなる可能性があります。

2.家族の健康保険の扶養に入る

退職後の健康保険の選択肢として、家族の健康保険の扶養に入ることが挙げられます。扶養に入れば自身の保険料を負担する必要はありません。家族が社会保険に加入している方は、こちらも選択肢として考えるのも手です。ただし、家族の健康保険の扶養に入るためには年収の要件を満たす必要があります。下記で紹介する要件を確認しておきましょう。

年収制限

全国健康保険協会の「被扶養者とは? 収入の基準」によると、家族の健康保険の扶養に入るには、以下の年収要件を満たす必要があります。

・被保険者の収入によって生計が維持されている
・退職後1年間の見込み収入が130万円未満である
・60歳以上または障害者の場合は見込み収入が180万円未満
・被保険者の年間収入の2分の1未満

最後の条件を満たさなくても、自身の収入が被保険者の収入を上回らない場合は扶養に入れる場合もあるようです。詳しくは、家族の健康保険事業者に問い合わせてみると良いでしょう。

同居か別居かで条件が異なる

全国健康保険協会の「被扶養者とは? 被扶養者の範囲」によると、被扶養者として保険に加入できるのは、三親等以内の親族です。扶養に入りたい人が被保険者の配偶者や兄弟姉妹の場合は、別居していても問題ありません。別居家族の場合は、上記の年収条件に加え、被保険者からの援助(仕送り)が収入額より少ないことも条件となります。

参照元
全国健康保険協会
全国健康保険協会ホームページ

3.勤務していた会社の健康保険の任意継続者になる

退職後も勤務していた会社の健康保険の被保険者資格を継続できる「任意継続被保険者制度」という制度があります。制度の概要は、以下のとおりです。

任意継続被保険者制度詳細
加入要件2か月以上被保険者であったこと
任意継続被保険者資格を喪失する理由・任意継続被保険者となってから2年間
・被保険者が死亡したとき
・ほかの保険の被保険者になったとき
・期日までに保険料を納付しないとき
保険料全額自己負担

引用:厚生労働省保健局「任意継続被保険者制度の概要

任意継続被保険者制度を利用する場合は、原則として退職日の翌日から20日以内に手続きを行う必要があります。正当な理由がなければ、期限を過ぎてから手続きを行うことはできないので、注意が必要です。詳しくは、「退職後はどうする?健康保険の任意継続」のコラムでも確認できます。

参照元
厚生労働省
第121回社会保障審議会医療保険部会(ペーパレス) 資料

任意継続保険のメリットとデメリット

任意継続保険のメリットは、企業に勤めていたときと同じ給付額を受けられることです。また、切り替えのための書類を特別に提出する必要がないため、国民健康保険と比べて手間も省けます。しかし、これまで会社が半分出してくれていた保険料は全額自己負担に。また、任意継続できるのは2年間なので、その後は国民健康保険に切り替えるか、再就職先で社会保険に加入する必要があります。

退職後に国民健康保険へ加入する方法と必要書類

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勤めていた会社を退職後、「国民健康保険に加入する方法が分からない」「入らないのはあり?」と考えている方は、下記を参考に早めに手続きを行いましょう。ここでは退職後に国民健康保険へ加入する手続きを、順を追って解説します。

1.健康保険証を会社に返却する

会社に勤めていたときに加入していた社会保険の健康保険証は、退職した次の日から使用できなくなるため、速やかに会社に返却してください。退職後に国民健康保険に加入する場合だけでなく、家族の扶養に入る場合も返却は必要です。誤って退職後に会社の健康保険証を使用してしまった場合、後日健康保険から返還請求を受けることになります。返却ができていなくても、退職後は健康保険証を利用しないよう注意しましょう。

2.会社から健康保険資格喪失証明書を受け取る

退職後数日から数週間で、会社から健康保険喪失証明書が郵送されます。国民健康保険に加入するには職場の健康保険を脱退したことが分かる「健康保険喪失証明書」が必要です。退職日を確認できるものとして、退職証明書や離職票といった書類でも代用できます。退職にまつわる書類については、「退職日が証明できるものって、何があるの?」のコラムもご覧ください。

3.本人確認書類を用意する

退職後に国民健康保険へ加入するには、本人確認書類が必要です。また、顔写真付きのマイナンバーカードを持っている方は、持参すると手続きがスムーズになります。マイナンバーカードを持っていない場合は、身分証明書とマイナンバーが分かる書類(個人番号通知カードや住民票など)を用意してください。運転免許証やパスポートなどの顔写真付きのものがあると良いでしょう。顔写真付きの身分証明書がない場合は、健康保険資格喪失証明書や年金手帳など、複数の書類が必要です。

すでに加入者が同じ世帯にいる場合は?

国民健康保険は、世帯ごとに保険料が通知される仕組み。そのため、同一世帯に国民健康保険の加入者がいる場合、その保険証も必要になります。

4.市区町村の役所で手続きを行う

国民健康保険の加入手続きは、退職後14日以内に行う必要があります。手続きは、居住地を管轄する市区町村役所の健康保険窓口で行ってください。当日は下記の持ち物を忘れずに持参しましょう。

・会社の健康保険から脱退した証明書(資格喪失証明書や扶養削除証明書など)
・本人確認ができるもの(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
・マイナンバーが確認できるもの(マイナンバーカード、通知カード)
・保険料口座振替用の通帳(キャッシュカードも可)
・印鑑

手続きを忘れてた…期限を過ぎたらもう間に合わない?

退職後、なかなか役所へ出向けず14日を過ぎてしまった場合もあるでしょう。国民健康保険は、加入期限の14日を過ぎても手続きを行うことが可能。その場合、保険に入っていない期間分の保険料の納付が必要です。納付する金額が増えないためにも、早めに手続きを行いましょう。

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退職後の社会保険に関するお悩みQ&A

ここでは、社会保険に関する疑問をQ&A方式でまとめました。国民健康保険への未加入がバレるかについてや、健康保険以外の税金についても解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

社会保険とは何ですか?

社会保険とは、健康保険・年金保険・介護保険・雇用保険・労災保険の総称です。生活を守るために設けられた公的保険で、会社に属し、一定の条件を満たす人が加入できます。保険料を会社と折半できるのが特徴。厚生年金は被保険者が支払う金額に会社が負担する金額が上乗せされるので、国民年金に比べて将来受け取れる額が高くなります。詳しくは、「社会保険料の計算はどのようにして行うの?正社員とパートとの違いも解説」のコラムもご覧ください。

国民健康保険に入ってないとバレる?入らない方法は?

市区町村は、退職者がどの保険に加入するか調べることはないため、未加入がバレることはないといえるでしょう。しかし、だからといって健康保険に入らないことはできません。このコラムの「退職後に健康保険に入らない選択肢はアリ?」で述べているように、国民健康保険に入らない場合は「家族が加入している健康保険の扶養に入る」「任意継続被保険者制度を利用する」といった選択肢があるので、よく確認してから検討しましょう。

国民健康保険に扶養の概念がないって本当?

国民健康保険に、扶養という考え方は存在しません。被扶養者が国民健康保険に加入すれば、それまで社会保険上で扶養に入っていた家族もそれぞれ国民健康保険に加入が必要です。場合によっては社会保険より保険料が増えることも考えられます。

退職後税金はどうなる?

退職後、年内に再就職をしない場合は、税金を納めるために確定申告も忘れずに行いましょう。退職後の税金や健康保険の手続きについては「仕事を辞めたらすることは?もらえるお金や税金は?退職後の流れを解説」のコラムでも確認が可能です。再就職まで期間が空いてしまうと、保険や税金の手続きが必要になるだけでなく、ブランクができてしまいます。早期の再就職を目指すには、ハタラクティブにご相談ください。

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