- フリーター就職支援「ハタラクティブ」TOP
- お役立ち記事TOP
- 名ばかり管理職とは?管理監督者との違いや問題点について解説!
名ばかり管理職とは?管理監督者との違いや問題点について解説!
更新日
この記事のまとめ
- 名ばかり管理職とは「管理職」の肩書のもと残業代などが支払われていない社員のこと
- 名ばかり管理職の問題点は「管理職」と「管理監督者」を同じものとしているところ
- 自社で決められた「管理職」と労働基準法上の「管理監督者」は別もの
- 名ばかり管理職の問題解決には認識と待遇の改善が求められる
名ばかり管理職という言葉をご存知ですか?聞いたことはあっても、具体的にどんな内容なのかは知らないという方も多いかもしれません。このコラムでは名ばかり管理職の実態や問題点について解説。問題の背景にある「管理職」と「管理労働者」の違いについて説明していきます。労働基準法ではどのように規定されているか確認していきましょう。
名ばかり管理職とは?
名ばかり管理職とは、「管理職」という肩書だけで、休日出勤手当や残業代などの割増賃金が支払われていない社員のことをいいます。まず、名ばかり管理職の前に「管理職」と「管理監督者」について違いを説明します。
「管理職」と「管理監督者」の違い
問題としていえるのが「管理職」と「管理監督者」を同じものとしている点です。実際には、以下のような違いがあります。
管理職(管理者)
管理職(管理者)とは、会社や企業内で決められた「部下を管理する立場にある」者をいいます。管理職は、労働基準法の保護を受けるため、労働時間、休憩、休日の規定が適用されることになります。
管理監督者
一方、管理監督者とは「監督若しくは管理の地位にある者」のことをいいます。「労働基準法第四十一条」によれば、労働基準法で定められた労働時間や休憩、休日の適用を受けない者を指します。管理監督者の範囲を決めるには店長、部長、課長などの名称にとらわれず、実態として当てはまるかで判断するべきものとされています。「残業代が出ない時、どうしたらいい?」のコラムには、労働基準法における管理監督者の条件が記載されています。併せてご覧ください。
参照元
e-Gov法令検索
昭和二十二年法律第四十九号「労働基準法」
労働基準法で定める「管理監督者」の要件
自社で決められた「管理職」と、労働基準法上の「管理監督者」は別ものになるため、しっかり把握しておく必要があります。厚生労働省の「労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために」のチェックリストによると、労働基準法上の「管理監督者」に該当する要件には、いくつかのポイントがあります。
職務内容、責任と権限
管理監督者は、たとえば、経営方針や経営目標、予算などの経営に関する重要事項の決定に参画する権限があります。また、採用や人事評価、昇進、昇格、解雇などの人事に関して、経営者と一体となって決定する立場にあります。これらの権限がない場合は管理監督者とはいえません。
勤務態様
管理監督者は、出社、退社、早退、休日など、制限を受けない状態にあたります。タイムカードや出退勤の記録があったとしても、それによって人事評価や報酬に影響が出ない状態です。管理監督者は、時を選ばず経営上の判断や対応が要請され、労働管理においても一般労働者と違う立場になる必要があります。労働時間について、厳格な管理をされているような場合であれば、それは管理監督者とはいえません。
賃金などの待遇
管理監督者は、その職務の重要性から定期給与、賞与、そのほかの待遇において、一般労働者と比べて相応の待遇がされている必要があります。少なくとも、年収などでみた際に一般労働者より少ない場合、管理監督者とはいえないでしょう。こちらの「年俸制は残業代が出ない?仕組みと解説」では、年棒制を適用している管理職についても触れてあります。気になる方は、読んでみてください。
参照元
厚生労働省
労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために
名ばかり管理職の問題
名ばかり管理職で挙げられる問題点は、まず休日出勤手当や時間外手当が未払いという点です。管理職に対しては休日出勤手当や残業代を払わなくていいという考えから、管理職にするというケース。具体的な例としては、課長や部長などの役職をつけることで管理職として扱い、残業や早朝出勤に対する時間外手当を支払わなかったり、休日出勤に対しても休日出勤手当が発生しない、または代休を与えない、などが挙げられます。これは中小企業でも大企業でも起こっている可能性があります。つまり、会社や組織における「管理職」と、労働基準法上の「管理監督者」は、必ずしもイコールではないということを理解しておきましょう。勤務実態が、労働基準法上の管理監督者に該当しないにも関わらず、休日出勤手当や時間外手当を支給しない場合、労働基準法に違反するため注意が必要です。また、「休日出勤とは?割増率の計算方法を解説!残業や代休の割増についてもご紹介」では、休日出勤について詳しく解説してありますので、参考にしてください。
自分の働き方について疑問や悩み、辞めたいという気持ちを抱え込んだまま仕事をしている人は、信頼できる上司や同僚などに相談してみましょう。まずは一人で抱え込まないことが大切です。ハタラクティブでは、転職や就活に関するご相談を受け付けています。もちろん転職するか決めていなくても、お気軽にお問い合わせすることができます。ぜひご利用ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2014年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。