部署異動する理由とは?希望したい場合や拒否できるかどうかを解説

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この記事のまとめ

  • 部署異動の理由は、「欠員補充」「組織の活性化」「適材適所で社員の成長を促す」など
  • 部署異動をさせられるときは、雇用契約に反する場合などを除き原則拒否できない
  • 部署異動によって多くの知識やスキルを習得できるが、評価が下がる可能性もある
  • 部署異動したい場合は、現在の仕事に全力を尽くすと希望が通りやすくなる

部署異動を打診されている方へ。部署異動の理由は基本的に「適材適所」であり、異動させられるからといってネガティブな理由とは限りません。希望の部署ではなかったとしても、自分を成長させるチャンスととらえ、スキルや経験を蓄えましょう。このコラムでは、異動したいときにとるべき行動や、異動時の挨拶メールの送り方などビジネスマナーについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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部署異動とは

部署異動とは、同一企業内で所属部署を変えることを表します。営業部から商品開発部のように関連した部署の異動もあれば、総務部から製造部など関連性が低く、業務内容が大きく変わることも珍しくありません。

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部署異動を行う3つの理由とは?

企業が部署異動を行う3つの理由とは、「部署に欠員ができたから」「組織を活性化させるため」「社員の成長を促すため」です。以下で詳しく見てみましょう。

1.部署に欠員ができたから

退職者や休職者が出た際、体制を整えるという理由で部署異動を行うことがあります。求人を出し、採用活動をすることでも人材を確保できますが、自社についてよく知っている人を後任者にする、迅速に欠員を補充するといった目的から異動を行うようです。

2.組織を活性化させるため

部署異動には、他部署からの社員を加えて客観的な視点を持てるようにする、異なる部署のノウハウを取り入れるといった理由もあります。メンバーが入れ替わると部署の雰囲気が変わり、新たな気持ちで仕事に取り組めるようになるでしょう。

3.「適材適所」で社員の成長を促すため

営業や広報、経理、人事といった部署を経験すれば、新しい知識やプレゼンテーション能力、コスト管理のスキル、企画力などを身につけられて活躍の場を広げられます。企業はより多くの部署を経験させるという理由で異動を行うほか、社員のスキルを踏まえ、「適材適所」の考え方で部署異動を命じる場合もあるようです。英語のスキルがある社員を新設の海外部署に異動させるなどがそれにあたります。

新人の部署異動=力不足と判断されたわけではない

新入社員が数ヶ月や1年ほどで部署異動を言い渡された場合、「使えない」と判断されたのでは、と悩む人もいますが、決してそうとは限りません。新入社員の適性を見て、より成果が出せると判断された部署に異動させられることがほとんどです。自分に落ち度があるのでは、と落ち込む必要はありません。もし向いていないと判断された上での異動命令であったとしても、成長できるチャンスでると前向きにとらえましょう。
部署異動をストレスに感じてしまい退職を考える人もいますが、「新入社員で会社を辞めたいときの対処法は?退職するメリット・デメリット」では、すぐに辞めない方が良い理由について詳しく解説しているため、あわせて参考にしてみてください。

部署異動は拒否できる?

部署異動は原則として拒否できず、「雇用契約書で勤務地や職種が限定されている場合」や、「介護や育児などの異動・転勤が難しい場合」などの正当な理由があるときのみ、断れます。以下で詳しく解説しているので見てみましょう。

1.雇用契約書で勤務地や職種が限定されている場合

入社時に勤務地や職種を限定して契約を結び、該当しない地域や部署への異動を命じられた際は、契約違反になるという理由で部署異動を拒否できます。「人事異動・転勤の目的とは?メリットや拒否できるケースもご紹介」でも、転勤を命じられた場合の対処法について解説しているためチェックしてみてください。

2.介護や育児の事情から異動・転勤が難しい場合

引越しを伴う部署異動・転勤を命じられた際、介護や育児に支障が出るのであれば拒否できる場合があります。「労働契約法第3条第3項」には、「労働契約は、労働者および使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。」とあるため、雇用者は従業員のワークライフバランスに配慮しなくてはなりません。なぜ転勤・引越しが難しいのかという理由を具体的に伝え、企業側の理解を得られるようにしましょう。

参照元
e-Govポータル
労働契約法

多くの場合で部署異動を拒否できない

説明したように、契約内容や正当な理由がない限り、部署異動を拒否すると「業務命令違反」になる可能性が非常に高く、懲戒処分の対象となります。
日本は労働者を簡単に解雇できない代わりに、企業は強力な人事権を持っているのが特徴。雇用期限のない無期雇用として働く以上、基本的には会社の命令に従う必要があると考えましょう。

部署異動のメリットとデメリット

部署異動には、「知識やスキルを多く習得できる」というメリットと、「慣れない業務のため評価が下がることがある」というデメリットを伴います。以下にその理由を詳しく解説しているので見てみましょう。

部署異動のメリットとは

多くの部署を経験することで知識やスキルを幅広く習得できることが、部署異動の大きなメリットです。1つの部署にいるだけでは分からない、多角的な視野を得られるでしょう。また、環境が変わることで、それまで何らかのストレスのため発揮できなかった力を発揮できるようになる人もいます。

部署異動のデメリットとは

部署異動の大きなデメリットは、異動先の業務に慣れずパフォーマンスが落ちた場合に評価が下がることがある、という点です。その結果、「自分は使えない」と自己評価をも下げてしまい、業務にも悪い影響が出る可能性も。部署異動が多い人は、勤務時間帯の変更や異動先の新しいルールに慣れるのに時間がかかる、という問題もあります。

「異動」には昇進も含まれている

「異動」というと部署異動のことばかり想起しがちですが、実は「昇進」や「降格」なども「異動」に含まれます。「異動の意味や目的は?種類やメリット・デメリットもご紹介」でも詳しく解説しているのでご参照ください。

部署異動は希望できる!したい場合に行うべき4つのポイント

前項で部署異動は拒否できないと説明しましたが、自ら異動を希望することはできます。部署を異動したい場合に行うべきことは、「日々の業務に熱心に取り組む」「社内公募に積極的に応募する」「異動先の部署で活躍できるスキルを身につける」「上司に理由を伝える」です。

1.日々の業務に熱心に取り組む

部署異動したい場合は、まず現在与えられている仕事に全力を尽くしましょう。もしやりがいを感じられなかったとしても、手を抜いたり表情に出したりするのは禁物。やる気のない態度をとると「うちの部署には来てほしくない」と周りの社員に思われてしまい、希望する部署への異動が難しくなってしまいます。
まずは今の部署で意欲を持って取り組み、成果を出したうえで異動できるようにしましょう。

2.社内公募があれば積極的に応募する

部署異動したいなら、社内公募に応募する、という方法もあります。社内公募は、会社が提示する募集職種や応募条件を見て、社員が自発的に応募する制度。部署異動は会社からの命令ですが、社内公募は自ら希望を出して部署を変えられるのが特徴です。
そのほかにも、「自己申告制度」や「社内FA制度」などを採り入れている企業もあるため、社内の人事制度を詳しく確認し、チャンスがあれば積極的に応募しましょう。

3.異動先の部署で活躍できるスキルを身につける

前もって異動先の部署で求められるスキルを身に付けておくのもポイントのひとつです。異動先の部署で活躍できるスキルを身につけることで、人員補充の際に名前が挙がりやすくなります。しかし、異動先の部署で活躍できるスキルを身につけるために、現在の業務が疎かになってしまうのは避けましょう。

4.異動したい旨や理由を上司に伝える

いきなり部署異動願いを提出するのは避け、面談やミーティングの機会を活用し、部署異動を希望する旨や今後身につけるべきスキルについて上司に相談してみましょう。
なお、部署異動を話題にする際、「仕事にやりがいを感じられないから」「部署の人間関係が悪いから」とネガティブな理由を伝えるのは避けるべき。「異動しても同じ悩みが生じるのでは?」と悪印象を与えるほか、上司との関係にも支障をきたす恐れがあるからです。
異動を希望する際は、熱意だけではなく他部署に移った際どのように貢献できるのかも伝えると、活躍する姿をポジティブにイメージしてもらえて、希望が通りやすくなることも。
異動願いを出すときのポイント!マナーと注意点」でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

部署異動するときに気をつけるべきビジネスマナーは?

部署異動することになったら、それまで在籍していた部署、取引していた企業担当者、異動先に挨拶をしましょう。挨拶のときに配るお菓子は、日持ちが長く個包装されているものがおすすめです。
なるべく直接会ってお礼を述べるべきですが、時間の都合がつかない相手にはメールを送りましょう。いままでの感謝のほかに、異動する日や異動先の部署名、後任者について伝えると、異動までの流れがスムーズになります。自分が異動挨拶メールを受け取った場合は、なるべく早く返信するのがマナーです。「分かりやすさがポイント!挨拶メールを送る時の基礎知識」でも、メールを送るときのビジネスマナーについて説明しているため、あわせてご参照ください。

会社から部署異動を命じられた場合、「希望とは異なる部署になり、仕事にやりがいを感じられなくなった」「今の仕事は自分に合わず、会社に行くのがつらい…」となることもあるでしょう。仕事のストレスやモチベーション維持に悩んでいるなら、転職を検討するのも一つの方法です。

転職活動は初めてで何から始めたら良いのか分からない、自分に合う企業を見つけられるか不安という方は、ハタラクティブにご相談ください。
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部署異動希望に関するお悩みQ&A

仕事をしていると、部署異動をする機会もあるでしょう。ここでは部署異動に関するお悩みをQ&A方式で解決していきます。

異動したいときは、まず何をしたら良い?

まずはじめに、人事制度の確認をしてください。 他部署の空いているポストに応募できる「社内公募制度」があれば、希望の部署へ応募。社内公募のような制度がない場合は、直属の上司に相談してみましょう。 詳しい方法はこちらのコラム「部署異動の相談は誰にすべき?希望を叶えるポイントと異動願の書き方」でご紹介しています。

上司に異動の意志を伝えるにはどうしたら良い?

異動願いを出す際は、まず先に上司へ口頭で相談をしましょう。 その際はネガティブな理由ではなく「キャリアアップしたい」など前向きな理由を伝えるようにしてください。 異動の意志の伝え方は「異動願いを提出したい!提出のタイミングや正しい書き方を例文付きで解説!」でもご紹介しています。

希望していないのに異動になった!これって左遷?

部署異動=左遷とは限りません。組織編成の方針や理由は企業によって異なりますが、ほとんどが人材育成や組織体制の強化といった理由です。 部署異動の際は上司との面談がありますので、自分の異動内容について疑問や不安があれば面談時に確認してみましょう。部署異動の理由などは「左遷と異動の違いを解説!希望していないのに命じられた際の対処法も紹介」で実例とともに紹介しています。

望まない部署異動は拒否できる?

交渉ができる場合もあります。 部署異動の際、基本的に「辞令」よりも先に「内示」が行われます。辞令となると「業務命令」としての効力があり拒否は難しいですが、「内示」であれば交渉することも可能。ただし正当な理由なしには内示取り消しにはならないようです。 「人事異動の内示を断るのは難しい?概要や拒否できる状況を詳しく解説!」では、拒否ができるケースを詳しく紹介しているので、こちらを参照ください。

どうしても異動したくないときはどうしたら良い?

会社がなぜ人事異動を行うのかに着目してみましょう。異動は「移動先でこそ活躍できる」という評価の表れです。 他者からの評価を信じて挑戦してみましょう。それでもどうしても部署異動をしたくない、と感じるときは、転職をするのも1つの手です。 就職・転職支援サービスのハタラクティブは専任のアドバイザーが応募書類の作成をサポート。内定までの道のりを手厚くフォローします。

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