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フリーターの将来が不安…続けるリスクと明るく考えるための対処法を解説!
更新日
この記事のまとめ
- フリーターのままでいると、社会的信用を得にくかったり生活を維持しにくかったりする
- フリーターは雇用や収入が安定しにくく、将来への不安が生じやすい
- 雇用や収入が安定したり、キャリアアップの機会が増えたりするのが就職するメリット
- 将来に不安を感じたら、なるべく早めにフリーターから正社員への就職を目指そう
「フリーターのままでいると将来はどうなる?」と不安に思う方もいるでしょう。フリーターを続けていると社会的信用度が低いままだったり安定した収入を得にくかったりするため、早めに正社員就職に向けて行動するのがおすすめです。
このコラムでは、フリーターを続けるリスクや将来に関する不安を最小限に抑える対処法などをまとめました。フリーターと正社員の違いを照らし合わせながら、自分の将来について考えてみましょう。
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フリーターを続けるうえで知っておきたい将来のリスク
フリーターを続けると、将来的に収入面や雇用面でのリスクが高まることがあります。以下でフリーターとして年齢を重ねた場合の8つのリスクについてまとめましたので、参考にしてみてください。
1.年齢を重ねても収入アップを期待しにくい
フリーターは昇給や賞与の対象とならない場合が多いため、正社員と比較すると収入アップを期待しにくいといえます。たとえフリーターを含む非正規労働者向けに昇給や賞与の制度を設けている企業であっても、正社員より金額が低い傾向にあるでしょう。フリーターは昇進の機会も少ないため、長年働き続けても収入がほぼ横ばいになるようです。
年齢が上がるほど正社員との賃金格差が大きくなる
フリーターと違い、正社員の場合は収入アップの機会に恵まれているため、両者の収入差は年齢とともに大きくなるでしょう。以下は、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(6) 雇用形態別にみた賃金」を参考に、平均賃金の年齢ごとの推移を雇用形態別にまとめたものです。
年齢階級 | 正社員・正職員 | 正社員・正職員以外 |
---|---|---|
20~24歳 | 22万8,700円 | 19万4,800円 |
25~29歳 | 26万3,600円 | 21万6,400円 |
30~34歳 | 29万4,100円 | 22万1,400円 |
35~39歳 | 32万7,000円 | 22万500円 |
40~44歳 | 35万4,600円 | 22万600円 |
45~49歳 | 37万4,500円 | 21万7,700円 |
50~54歳 | 39万4,300円 | 22万2,200円 |
55~59歳 | 40万4,800円 | 22万1,700円 |
60~64歳 | 34万9,300円 | 25万6,900円 |
65~69歳 | 31万2,700円 | 23万1,700円 |
参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 雇用形態別 第6-1表」
正社員は男女ともに50代まで収入が上がっていく傾向にありますが、非正規雇用者の場合は年齢に関わらず20万円前後をキープしています。上記の賃金にボーナスや退職金は含まれないため、実際はさらに収入の差が大きくなると推測できるでしょう。
フリーターの将来の収入について詳しく知りたい方は、「フリーターの平均年収は?20代・30歳の年齢別に正社員の収入と比較」も参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
2.生活の変化や健康面が収入に影響する場合がある
フリーターの場合、怪我や病気、体力の衰えなどが原因でバイトを休むと収入が減るリスクがあります。
正社員は月給制が多いため、怪我や病気をしても収入に大きな変化はありません。また、企業によっては傷病休暇の取得や休職をした社員に対し、独自に手当を支給している場合もあるようです。
一方、時給制や日給制で働くフリーターの場合は、仕事を休めばその分だけ収入が減少します。また、年齢が上がっても若いときと同じ働き方ができるとは限りません。長時間働ける若いうちは、正社員より多くの収入を得ているフリーターの方もいるでしょう。しかし、年齢を重ねると体力の衰えにより労働時間が減ったり、条件に合う求人が見つからなかったりする場合があります。
一人暮らしや家族を養うのが難しいことも
フリーターを続けると、収入や雇用の不安定さから一人暮らしや家族を養うことが難しくなることがあります。特に、病気や怪我で収入を得られなくなると生活が厳しくなるリスクもあるでしょう。
自分や家族が生活をしていくためには、一定の収入を得なければなりません。思わぬトラブルが起きる可能性があることも念頭に置き、「フリーターのままで将来のリスクに備えられるか」を考えておく必要があります。
3.雇用が不安定な傾向がある
フリーターは、男女関係なく雇用や収入が不安定といえます。終身雇用が一般的な正社員とは違い、フリーターは有期雇用のため、雇用期間が終わったときに契約が継続される保証はありません。不景気や会社の業績悪化、雇い主の都合によっては職を失ってしまう場合もあるでしょう。
雇用や収入の安定性は社会的信用に影響する
雇用の不安定さは、社会的な信用度の低さにつながる可能性も。継続的に安定した雇用が見込めないフリーターの場合、賃貸契約やクレジットカード、家や車を買う際のローンといった審査が通りにくいというリスクがあります。また、社会的な信用度の低さから結婚を反対されたり、友人や親戚に対して肩身が狭い思いをしたりすることもあるようです。
フリーターは正社員よりも人員削減の対象にされやすい
フリーターは有期雇用のため、企業が業績悪化したり人件費削減に踏み切ったりした際に、人員削減の対象になりやすいといえます。フリーターは退職金の支給や企業のサポートがないため、いきなり解雇され路頭に迷ってしまうリスクもゼロではありません。
一方、正社員は無期雇用契約のため雇用の安定性が高く、解雇されることはそれほど多くないでしょう。また、会社都合で解雇される場合は、早期退職により退職金が割り増しで支給される可能性があります。
4.年齢を重ねると応募できる求人が減る場合がある
フリーターとして年齢を重ねるほど、応募しやすい正社員の求人数は減っていく傾向にあります。厚生労働省の「募集・採用における年齢制限禁止について」によると、求人に年齢制限を設けることは法律で禁止されているようです。しかし、バイトの選考過程において、年齢を重ねた人材と若い人材では、「ポテンシャルや長期的な勤務が見込める」という理由で後者のほうが有利になりやすいでしょう。
また、年齢が上がると正社員就職のハードルも上がる傾向があります。30代、40代の人材に企業が期待するのは、即戦力になることやマネジメント能力を発揮することです。アルバイトの経歴のみのフリーターの方の場合、正社員経験があるほかの候補者と競う選考では、不利になることもあるでしょう。
参照元
厚生労働省
募集・採用における年齢制限禁止について
フリーター期間は職歴として見られない可能性がある
将来的にフリーターから正社員を目指そうとした場合、アルバイト歴を職歴と見なされないために就職活動が難航するリスクが考えられます。正社員就職の選考の際に求められる「職歴」とは、一般的に正社員経験のこと。アルバイト歴も履歴書に記載することは可能なものの、正社員としての就労経験がないことや不足していることに懸念を抱く企業もあるようです。
5.将来的に受け取れる年金が少ない
フリーターは加入している年金の種類によって、将来の受給額が少なくなるリスクがあります。年金の種類は、「国民年金」と「厚生年金保険」の2つ。「国民年金」は20歳以上60歳未満の日本国民すべてが加入対象なのに対し、「厚生年金」は一定の条件を満たさなければ加入することはできません。フリーターも条件を満たせば厚生年金に加入できますが、国民年金のみという方もいるでしょう。
厚生年金は、国民年金に上乗せする形で保険料を支払う仕組みで、将来受け取る年金額は国民年金のみの場合よりも多くなります。国民年金のみに加入しているフリーターの方の場合、厚生年金に加入している人よりも将来の受給金額が少なくなる可能性があるといえるでしょう。
条件を満たせばフリーターも厚生年金に加入できる
現在は社会保険の適用拡大が進んでおり、フリーターの方も条件を満たせば厚生年金に加入できます。厚生労働省の社会保険適用拡大特設サイト「パート・アルバイトのみなさま」によると、2024年10月からの主な加入条件は以下のとおりです。
- ・従業員数51人以上の勤め先
- ・週の所定労働時間が20時間以上30時間未満
- ・所定内賃金が月額8万8,000円以上
- ・2ヶ月を超える雇用の見込みがある
- ・学生ではない
バイトとして働いているものの社会保険に加入していないという場合は、アルバイト先に社会保険に加入できないか相談してみましょう。フリーターが厚生年金に加入する条件は、「フリーターが厚生年金に加入する条件とは?メリット・デメリットも解説」で解説しているので、参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
社会保険適用拡大特設サイト
6.大きな収入がなく貯金がし辛いことから働き続ける必要がある
フリーターはボーナスや昇給、退職金などの支給がない傾向にあるため、正社員と比較して貯金がしにくく、将来も働き続けなければならないリスクがあります。日々の生活費を稼ぐことで精一杯になれば、経済面だけでなく精神面の余裕もなくなりかねません。
将来的にフリーターとして生活していくのは厳しい
貯金がなければフリーターとして稼ぎ続けなくてはいけないものの、年齢を重ねてから若いときと同じように稼ぐのは難しいといえます。体力の衰えや病気・怪我といった身体のトラブルが生じれば、仕事を続けられず収入も減ってしまう可能性があるでしょう。経済的にゆとりのある生活を目指すためには、フリーターから正社員に就職するのがおすすめです。
「一生フリーターを続けてもなんとかなる?デメリットや正社員になる方法とは」のコラムでは、老後の生活に必要な貯蓄額を試算しています。フリーターを続けるかどうか迷っている方は、今後のキャリアを考えるうえで参考にしてみてください。
7.世間体が悪いと感じることもある
フリーターとして過ごすことに居心地の悪さや後ろめたさを感じるリスクもあるでしょう。フリーターという働き方に対して、「安定した職に就いていない」「不安定な生活を送っている」といったマイナスイメージを抱かれることもあるためです。
多様化が進み、フリーターという働き方が受け入れられつつあるとはいえ、周囲からの目線が「フリーターのままでは駄目なのではないか」「このままで良いのか」といった不安や焦りの原因になる可能性があります。
8.生活が不安でも生活保護は簡単に利用できない
「将来フリーター生活がきつくなったら生活保護を利用すれば良い」と考える人もいるかもしれませんが、保護を受けるための条件は厳しく、簡単に受給できるものではありません。フリーターとしての生活に不安があっても、頼りにし過ぎないほうが良いでしょう。
生活保護とは、生活の困窮度合いに応じて国が必要な保護を行う制度です。「生活の困窮」に当てはまる対象者の条件は明確に定められていますので、以下を確認してみてください。
生活保護の対象者
厚生労働省の「生活保護制度」によると、生活保護の対象となる条件は以下のように定められています。
- ・国が定める最低生活費を収入が下回っている
- ・不動産、自動車、預貯金などのうち、ただちに活用できる資産がない
- ・就労できない、または就労していても必要な生活費を得られない
- ・年金、手当などの社会保障給付の活用をしても必要な生活費を得られない
- ・扶養義務者からの扶養は保護に優先される
上記の条件から、生活保護は、資産や能力を活用しても最低額の生活費を得られない人が対象であることが分かります。たとえば、車や持ち家、預貯金がある場合は、それらを売却するなどして生活費に当てない限り、生活保護の対象者として認められません。生活保護は生活がかなり逼迫した状態でないと重給することは難しいため、最終手段と考えておくのが賢明といえるでしょう。
なお、「最低生活費」とは、健康で文化的な生活を送るために必要な額のことで、その金額は毎年厚生労働省によって改定されます。
フリーターを続けた場合の将来のリスクは、「フリーターの末路は厳しい?リスクや正社員との比較を解説」でも詳しく解説しているので、フリーター生活に不安を感じている方はチェックしてみてください。
参照元
厚生労働省
生活保護制度
そもそもフリーターとは?
フリーターとは、「フリーアルバイター」の略語です。厚生労働省の「―平成16年雇用管理調査結果の概況―」によると、「フリーターとは、15~34歳の若年者(学生及び主婦を除く)のうち、勤め先における呼称がアルバイト又はパートである者」と定義されています。
ここでは、フリーターの人口や年齢別の特徴、フリーターとして過ごすメリットを解説しているので、参考にしてみてください。
日本におけるフリーターの人口
総務省統計局の「労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)平均」によると、2022年時点でのフリーターの人口は132万人です。また、年ごとのフリーター人口の推移は以下のとおりとなっています。
年度 | パート・アルバイト及びその希望者数 |
---|---|
2013年 | 182万人 |
2014年 | 178万人 |
2015年 | 166万人 |
2016年 | 154万人 |
2017年 | 152万人 |
2018年 | 144万人 |
2019年 | 139万人 |
2020年 | 137万人 |
2021年 | 138万人 |
2022年 | 132万人 |
参照:総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)平均」
フリーター人口の推移をみると、2013年の182万人から9年で50万人減少していることが分かります。「フリーターの割合は全人口でどれくらい?正社員になるためのコツも紹介」では、フリーターの割合や定義を解説を解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
参照元
厚生労働省
―平成16年雇用管理調査結果の概況―
総務省統計局
労働力調査
年齢別のフリーターの特徴
ここでは、フリーターの特徴を20代、30代、40代の年齢別に解説します。今後どのようなキャリアを築くか考える際の参考にしてみてください。
20代のフリーター
20代前半は長時間働ける体力があり求人も豊富な傾向にあるので、フリーターとして働くことに満足している方も少なくないでしょう。時給の良い求人を選んだりバイトを掛け持ちしたりすることで、収入アップを目指せる場合もあります。
しかし、20代後半になると昇給や昇格をし始めた同年代の正社員との収入差が開き始めることがあるようです。そのため、30代以降もフリーターを続けるかどうかを悩み始める方もいるでしょう。
20代のフリーターの特徴は、「20歳フリーターの将来は?正社員になるべき?就職活動に必要な準備を解説」、「28歳でフリーターを続けるのはやばい?正社員就職の方法やコツを解説!」で解説しています。
30代のフリーター
30代になると年下の同僚が増えたり、自分より若い年齢の人が正社員の上司になったりする場合があります。周囲との年齢差から、正社員への就職を意識し始める方もいるでしょう。
30代でフリーターから正社員を目指すことは可能です。とはいえ、年齢が上がるほど未経験からの就職の難易度は上がるため、なるべく早く就職活動に踏み切ることをおすすめします。30代のフリーターの就職難易度は、「30代フリーターから正社員になれる?おすすめの仕事や就職成功のコツ!」で紹介しているので、ぜひご一読ください。
40代のフリーター
「年齢を重ねると応募できる求人が減る場合がある」で述べたように、40代になると、若い人材と比べてアルバイトの選考で不利になりやすいでしょう。求人の選択肢も狭まり、短期雇用のものや労働条件が厳しいもののなかから仕事を選ばなければいけない場合も考えられます。また、体力の低下や病気により思うように働けず、収入が減ってしまうリスクも20代のときより増えるでしょう。
フリーターのメリット
正社員と比べて柔軟な働き方ができたり休みをとりやすかったりするのは、フリーターのメリットといえます。
時間に縛られない働き方ができる
フリーターを続けるメリットの一つは、時間に縛られない自由な働き方ができることです。フリーターは基本的にシフト制のためスケジュールを調整しやすく、趣味や勉強、ほかの仕事との両立など、自分の生活スタイルに合わせた働き方ができます。自分が「働きやすい」と思える頻度や労働時間で仕事をすることも可能なため、仕事のストレスや疲労をある程度コントロールできる点も魅力です。
正社員よりも休みをとりやすい
アルバイトの場合、月ごとにシフトを管理されることが多く、正社員に比べて希望休が通りやすい傾向にあります。ただし、労働契約書に勤務日数や時間の規定が盛り込まれている場合は、それに従う必要があります。職場でのトラブルを防ぐためにも、アルバイト先の規定はよく確認しましょう。
フリーターのメリットは、「フリーターとは?一人暮らしは実現できる?正社員就職のポイントも解説」のコラムでも解説しています。
フリーターが将来の不安を減らして明るく考えるための対処法
フリーターの働き方が安定性に欠けることは事実なものの、お金の使い方や働き方を工夫すれば、将来の不安を最小限に抑えることが可能です。ここでは、不安を軽減してフリーターの将来を明るく考える対処法について解説します。
若いうちから貯金する
「フリーターを続けると将来的に収入が減るかも…」という不安を軽減するためには、若いうちから貯金の習慣をつけておくことが大切です。先述したとおり、フリーターは雇用や収入が不安定なため、勤務日数によって収入が減ったり場合によっては雇い止めにあったりするリスクがあります。また、冠婚葬祭や病気や怪我などで、予想外の出費が発生することも考えられるでしょう。
しかし、不測の事態に備えて貯金をしておけば、急に収入が途絶えたときもある程度生活の質を保つことが可能です。貯金があると安心感にもつながるため、精神的にも余裕をもって日々を過ごせるでしょう。
バイトの掛け持ちをする
バイトの掛け持ちにより収入を増やすことも、フリーターの将来の不安を軽くするために有効な手段です。アルバイトは比較的時間の融通が利きやすいため、正社員と比較して仕事の掛け持ちのための時間を確保しやすい可能性があります。
掛け持ちをする際は、双方のバイトに影響しない時間帯を選んだり、スマホやパソコンを用いた在宅の仕事を見つけたりするのも手です。複数のバイトを経験したうえで、自分に合った仕事を見つければ、本業にすることを検討することもできるでしょう。
ただし、なかにはバイトの掛け持ちを禁止している企業もあるため注意が必要です。バイトの掛け持ちについて詳しくは、「バイト掛け持ちフリーターは税金や確定申告に注意!正社員になるメリット」をご覧ください。
正社員を目指す
「フリーターのままでは将来が不安」「今まで以上に高い収入を得たい」という方は、正社員を目指すことをおすすめします。
これまで述べたように、正社員は雇用や収入の安定性、福利厚生の充実など、さまざまな点で魅力的な働き方です。正社員として就職することで、フリーターを続ける場合のリスクや不安を解消できる可能性が高まるでしょう。フリーターとして携わってきた業務や、培ってきたスキルが活かせる職種を選べば、正社員を目指しやすいのもポイントです。
次項からは、フリーターからの正社員就職について、おすすめな理由や目指すメリットをご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
将来が不安なフリーターに正社員就職をおすすめする理由
ここでは、将来が不安なフリーターの方に正社員就職がおすすめな理由を解説します。「就職しようか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
フリーターから正社員を叶えた人は多い
フリーターから正社員就職を叶えた人は多くいます。独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.213(p.124)」によると、2021年に正社員を目指した25~29歳の男性フリーターの割合は68.3%。そのうち正社員になれたのは66.7%でした。また、正社員になろうとした25~29歳のフリーター女性の割合は62.0%で、正社員になれたのは61.2%です。
このように、正社員を目指して実際に叶えたフリーターは、6割強という結果になっています。ただし、年齢を重ねると求められるスキルが上がるため、フリーターの就職の難易度が上がることが予想されます。フリーターから正社員への就職を考えている場合は、できる限り早く行動を起こす必要があるでしょう。
参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書No.213 大都市の若者の就業行動と意識の変容―「第5回 若者のワークスタイル調査」から―
若い人材はポテンシャル採用の可能性がある
正社員採用の場では、年齢が上がると経験やスキルを重視されますが、20代のうちであればポテンシャル採用のチャンスがあります。企業側は若手人材に対し、スキルや経験よりも意欲や将来の伸びしろを求めているからです。
特に、若手の人材が不足している企業では、20代の未経験者を歓迎する傾向があります。なかには、教育のしやすさから、あえて経験の浅い若年層を採用する企業もあるようです。
フリーターから正社員を目指す場合、若いうちであれば、経験の有無に関わらず仕事への意欲や熱意をアピールすることで、内定獲得につながる可能性があるといえます。
若年者の正社員採用選考で重視した点
厚生労働省の「令和5年若年者雇用実態調査の概況 2若年労働者の採用状況(p.7)」によると、若年正社員の中途採用選考を行った事業所のうち、最も重視した点は「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」(72.7%)です。続いて、「コミュニケーション能力」(66.9%)、「マナー・社会常識」(58.1%)となっています。このデータから、フリーターの場合も、選考において入社への熱意や基本的なビジネススキルを重視される可能性があるといえるでしょう。
しかし、フリーターから正社員への就職は年齢が上がるほど難しくなる傾向です。前述のとおり、30代以上になると求められるスキルが上がる傾向があります。将来的にフリーターから正社員への就職を目指す場合は、できるだけ早い20代のうちから行動することが重要です。
参照元
厚生労働省
令和5年若年者雇用実態調査の概況
フリーターを継続するか判断する基準は?
フリーターを継続するか迷ったら、「自分の理想の将来像」により近づける道を選択するのがおすすめです。たとえば、「今よりも収入を安定させて生活の質を上げたい」という望みがある人の場合、フリーターを続けるよりも正社員になるのが望ましいといえます。私生活や仕事における長期的なビジョンを一度明らかにしたうえで、それに沿うキャリアプランを考えてみましょう。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
フリーターから将来的に正社員を目指すメリット
フリーターから正社員を目指すメリットが気になる方もいるでしょう。ここでは、5つのメリットについて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーターから将来的に正社員を目指すメリット
- 雇用や収入が安定する
- 昇給・昇格のチャンスがある
- 福利厚生が充実する
- 経験と実績を積めばキャリアアップを図れる
- 社会的信用を得やすくなる
雇用や収入が安定する
フリーターから将来を考えて正社員を目指すメリットには、雇用や収入が安定する点があります。正社員は、雇用期間の定めがない無期雇用が一般的。雇用期間の定めのあるフリーターには会社の経営状況や雇い主の都合で職を失うリスクがあるのに対し、正社員は無期雇用契約のため基本的には定年まで勤めることが可能です。
また、正社員はフリーターと違って月給制が一般的であり、毎月の収入が安定していることも魅力の一つ。時給制や日給制で働くことが多いフリーターが仕事を休んだ分だけ給与が少なくなるのに対し、月単位で給与が固定されている正社員は毎月安定した収入を見込めます。アルバイトよりも労働時間の調整はしにくくなるものの、金銭面の余裕や安心感が得られるでしょう。
昇給・昇格のチャンスがある
正社員の場合、能力や実績、勤続年数などが評価されて昇給や昇格につながります。アルバイトやパートにもボーナスや昇給制度を適用している会社はありますが、正社員と比較すると支給額が少ないのが一般的です。
正社員の場合、毎年定期的に昇給を行う企業が多いため、長く勤めるほど収入の上昇が見込めるほか、昇格のタイミングでも大幅な昇給が考えられます。自身の能力や実績が昇給や昇格に結びつくことから、仕事へのやりがいを感じやすいというメリットも生まれるでしょう。
福利厚生が充実する
正社員の場合、会社によっては充実した福利厚生が期待できます。福利厚生とは、社員やその家族に対する報酬として、賃金以外で会社が提供する各種手当やサービスのことです。福利厚生の具体例としては、住宅手当や資格取得支援制度、リフレッシュ休暇などが挙げられます。アルバイトやパートにも福利厚生を適用している会社はありますが、正社員と比べると種類や内容が限定されるようです。
経験と実績を積めばキャリアアップを図れる
正社員は、パートやアルバイトのスタッフよりも重い責任を負ったり担当する業務の幅が広かったりする分、キャリアアップの機会が豊富に設けられているといえます。実績や能力が評価されれば昇進や昇給が期待できる可能性があり、仕事のモチベーションアップにもつながるでしょう。
将来的に管理職に就いて、携われる業務範囲をさらに広げたり、マネジメントスキルを高めたりできる可能性があるのもメリットです。
社会的信用を得やすくなる
正社員を目指すメリットとして、フリーターのときよりも社会的信用を得やすいことが挙げられます。正社員として働くことで、経済的に安定していると見なされるためです。社会的信用を得られれば、将来の計画や夢を実現しやすくなります。
正社員として働くメリットを知りたいとお考えの方は、「正社員のメリット・デメリットは?その他の雇用形態との違いや特徴を紹介」も参考にしてみてください。
フリーターが将来を考え就職する際におすすめの方法
ここでは、フリーターから正社員就職をするための方法をご紹介します。自分に合った就活方法を知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
フリーターが将来を考え就職する際におすすめの方法
- できるだけ20代のうちに正社員を目指す
- 自己分析を徹底する
- 就職に役立つ資格を取得する
- フリーター期間の経験やスキルをまとめる
- 業界研究や企業研究を行い求人を絞る
- 未経験から挑戦しやすい仕事を選ぶ
できるだけ20代のうちに正社員を目指す
フリーターのままでいる将来に不安を感じたら、できるだけ若いうちに正社員を目指すのがおすすめ。年齢を問わず正社員就職を目指すことは可能ですが、年を重ねるにつれ就職活動の難易度が上がる傾向があるためです。若いうちは経験やスキルを問わずさまざまな仕事に挑戦できる可能性が十分にあるので、正社員になるか迷っている方は、できるだけ早めに行動に移しましょう。
フリーターから正社員を目指す場合は、「フリーターから正社員になるには?就職活動の基本や受かりやすい職業を紹介」のコラムもぜひ参考にしてみてください。
自己分析を徹底する
フリーターから正社員を目指す場合、自己分析をしっかりと行いましょう。自己分析で自分の興味や価値観を整理することで、自分に合う仕事が見つかりやすくなるだけでなく、アピール材料を見つけることが可能です。
自己分析では、これまでの経験を振り返ります。アルバイトとしての経験を丁寧に振り返り、自分の得意なことや興味のある分野を見つけましょう。自分の適性や強みが分かったら、結果をもとに将来どのようなキャリアを築きたいか考え、長期的なプランを立てます。
自己分析の詳しいやり方については、「自己分析とは?実施するメリットや簡単に行う方法をご紹介」のコラムを参考にしてみてください。
就職に役立つ資格を取得する
フリーターから正社員に就職する際は、目指したい職種に関連する資格を取得しておくと役立つ場合があります。専門的な知識やスキルがあることの証明になり、就職活動において競争力を高められるでしょう。上位資格を取得していれば、資格手当を受給できたり、将来のキャリアアップにつながったりすることもあります。
ただし、資格取得に時間が掛かり過ぎると、就職のチャンスを逃す恐れがある点には注意が必要です。就職後に資格取得を目指せる場合もあるので、計画的に取り組むようにしましょう。
フリーター期間の経験やスキルをまとめる
フリーターから正社員を目指すなら、フリーター期間に培った経験やスキルをまとめておくのがポイントです。たとえば、働くなかで得たコミュニケーション能力や工夫して業務をこなす力などは、業界や職種を問わずアピールできます。また、アルバイト先と希望する業界・職種に共通点がある場合は、即戦力として評価されることもあるでしょう。
アルバイト歴を履歴書でアピールする際の書き方については、「アルバイトは職歴欄に書いていい?好アピールにつながる書き方のコツ」のコラムをご覧ください。
業界研究や企業研究を行い求人を絞る
フリーターから正社員就職を目指す際には、業界研究や企業研究を行い、求人情報を絞ることが重要です。業界研究や企業研究を行うメリットは、自分の志向や目標に合った求人を見つけやすくなることにあります。
自分が興味をもつ業界や職種を特定し、企業の特徴や求める人物像などを調べましょう。必要な情報は企業の公式Webサイトに載っているほか、企業説明会やOB訪問などで実際に働いている社員の方に質問することでも入手可能です。
未経験から挑戦しやすい仕事を選ぶ
フリーターが将来正社員として就職するためには、未経験から挑戦しやすい職種を選ぶことが重要です。以下にフリーターがチャレンジしやすい職種の例を挙げていますので、参考にしてみてください。
営業職
営業職はどの業界でも必要な職種なので、求人数が安定しており、未経験のフリーターを歓迎する企業は多いようです。扱う商品のジャンルだけでなく、ルート営業や内勤営業といった働き方、単独制やチーム制といった仕事の進め方など、営業職にはさまざまな違いがあります。自分の適性に合う営業職の種類は何か、事前に調べておきましょう。
また、営業職で身につく提案力やコミュニケーション能力はほかの職種でも活かせるスキルなので、将来転職をする際にも役立つというメリットがあります。営業職の仕事内容や、必要なスキルについては「営業職とは何をする仕事?業務の内容やメリット・デメリットを解説!」をご覧ください。
販売・サービス業
販売やサービス業に挑戦するのも特別なスキルが必要ないことから、未経験者を歓迎する求人が多い傾向です。販売・サービス業は、食品や雑貨、アパレルなど、扱う商品によってさまざまな働き方があります。自分の興味のある分野で求人を探すことが、仕事への意欲向上につながるでしょう。実際に仕事をするなかで、商品知識や接客のスキルを着実に身につけられるのもメリットです。
販売職の仕事内容や平均年齢、年間休日などは、「就活アドバイザーが教える!販売のお仕事」で解説していますので、参考にしてください。
カスタマーサポート
カスタマーサポートは幅広い業界で必要とされるため、求人数が多く未経験のフリーターも挑戦しやすい仕事です。カスタマーサポートの仕事内容は、企業の商品やサービスに対する顧客の疑問や要望への電話対応など。直接顧客とやり取りするため、研修制度やマニュアルが整っている職場が多く、必要なスキルを入社後に身につけられる傾向があります。また、仕事のなかで商品知識やトークスキルなどを身につけることも可能です。
カスタマーサポートの詳しい仕事内容については、「就活アドバイザーが教える!カスタマーサポート・テレオペレーターのお仕事」をご覧ください。
アルバイト先の正社員登用を利用する方法もある
アルバイト先に正社員登用制度があれば、それを利用するのも方法の一つ。ある程度の業務内容が把握できており、人間関係も築けている職場でフリーターから正社員へステップアップできるのが正社員登用制度を利用するメリットです。
ただし、正社員登用制度には企業ごとに基準があり、なかには勤続年数や成果など厳しい条件を設けている企業もあります。また、正社員登用制度がなかったり、制度はあっても実績がなかったりする場合もあるようです。アルバイト先の登用制度の実態については、よく確認しておくのが望ましいでしょう。
フリーターの将来を相談するなら就職支援サービスを利用しよう
フリーターの将来を不安に感じたら、就職活動をサポートしてくれる第三者に相談してみましょう。ここでは、おすすめの就職支援サービスを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ハローワーク
フリーターの将来を相談できる就職支援サービスの一つが、ハローワークです。ハローワークでは、職業紹介や求人情報を提供してくれるほか、就職に関する相談や職業訓練の案内など、さまざまなサービスを提供しています。職業訓練や適職診断なども受けられるので、活用してみると良いでしょう。
ハローワークの利用方法は、「ハローワークを利用する流れは?求職者登録や失業保険の申請方法も解説!」にまとめているので、チェックしてみてください。
就職・転職エージェント
「フリーター生活を続けるのは将来が心配」「就職活動に不安がある」とお悩みの方は就職・転職エージェントの利用がおすすめです。就職・転職エージェントでは、経験豊富なキャリアアドバイザーが一人ひとりの希望を考慮した職業を紹介したり、あなたの強みを見出すサポートをしたりします。応募先企業の傾向や採用ニーズに沿ったアドバイスももらえるため、就活の進め方や未経験職種への就職に悩む方におすすめのサービスです。
フリーターから正社員を目指したいものの、一人で就職活動を進めるのが不安な方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。ハタラクティブでは、フリーターや第二新卒などの若年層を対象に、就職・転職支援を行っています。専任のキャリアアドバイザーがカウンセリングで適性を把握し、あなたに合う仕事をご紹介。ほかにも、応募書類へのアドバイスや面接対策といったサポートをマンツーマンで実施しています。1分でできる適職診断も含め、サービスはすべて無料で受けられるので、求職活動でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
フリーターの将来に関するQ&A
ここでは、フリーターを続けた場合の将来への不安を感じている方によくあるお悩みに、Q&A方式で回答します。
フリーターに将来性はありますか?
フリーターを続けると、将来的に「雇用や収入が不安定になる」「仕事の選択肢が狭まる」といったリスクが考えられます。時給制のフリーターの場合、思わぬ病気やケガなどで仕事に出られないとその分の給与が減ってしまい、生活が困窮することもあるでしょう。
詳しくは、このコラムの「フリーターを続けるうえで知っておきたい将来のリスク」をご一読ください。
フリーター女性が将来を不安に感じたらどうするべき?
フリーターでいることに不安を感じたら、「就活に向け早めに行動する」「自己分析をして自分に合う仕事を見極める」などの行動を起こしてみましょう。また、将来結婚や出産を考えている方は、ライフプランの変化に柔軟に対応できる企業を探すことも重要です。
詳しくは、「フリーター女性が就職するには?おすすめの仕事や就活で内定を得るコツ」のコラムをご覧ください。
フリーターの何が悪いのか分からない…デメリットはある?
現在はフリーターとして正社員と同じくらいの収入を得られていても、将来思うように働けなくなって収入が減少する恐れがあります。また、「まだ大丈夫」と就職を先延ばしにすると、就活の難易度が上がって内定をなかなか得られない場合もあるでしょう。将来への影響を考慮したうえで、フリーターを続けるかどうかを考える必要があるといえます。
「フリーターの何が悪い?就職しない人が良く思われない理由と対処法を解説」のコラムを参考に、今後のキャリアを考えてみましょう。
フリーターとして過ごすのは甘えなのでしょうか?
フリーターを続ける理由は人それぞれであり、一概に甘えとはいえません。ただし、目的なくフリーターをしていたり、親を頼って生活していたりすることに対して、「甘えている」「自立していない」と評価する人もいるでしょう。
フリーターを続けることに不安を感じる方は、若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブへご相談ください。専任のキャリアアドバイザーに悩みや不安を相談しながら就職活動を進められます。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。