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年収350万の手取りはいくら?生活スタイルや貯蓄のポイントを解説
更新日
この記事のまとめ
- 年収350万円の月々の手取りは、20~24万円ほどになる
- 年収350万なら、月々の手取りから生活費と別に貯蓄にまわすことも可能
- 貯蓄額を増やすためのコツとして、固定費の見直しなどの方法がある
- 年収350万以上にしたいなら、資格取得や副業に目を向けるのもおすすめ
- 転職をすれば年収アップを図ることもできる
年収350万の手取りは、月収でおよそ20万円ほどです。結婚や子育てなどを考えると、将来設計に不安をいだいている人もいるのではないでしょうか。
このコラムでは、年収350万円を目安とした生活スタイルをご紹介します。貯蓄額を増やしたいときのポイントも解説していますので、年収が350万ほどで「結婚を検討している」「将来に向けて貯蓄を増やしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
年収350万の手取りはいくら?
年収350万円の場合、所得税・住民税・社会保険料などを差し引いた手取り額は、250~280万円ほどです。月計算では20万~24万円程度で、毎月の手取り月収は約20万円となります。手取りが毎月約20万円あれば、ある程度の生活や貯蓄を維持できるでしょう。
「年収350万円で月々の手取りが約20万円」は高い?低い?
国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査(21p)」によると、男女合わせた平均年収は、20歳~24歳が269万円、25歳~29歳が371万円です。このデータから、20代で年収350万円は、相場かつ平均的な給与であることが分かります。
20代男性の平均年収
先述の資料によると、男性の平均年収は、20歳~24歳で287万円、25歳~29歳で404万円です。20代のうちに、年収350万超を目指すことも可能といえます。
勤続年数が長いほど給与額が上がる企業が多いため、同じ企業で着実に経験を積めば収入もアップしていくでしょう。
20代女性の平均年収
女性の平均年収は、20歳~24歳が249万円、25歳~29歳が328万円で、年収350万に満たない傾向にあるようです。女性は、男性と比較して年収の上昇が緩やかな傾向にあります。
妊娠や出産、育児などライフステージの変化による退職が多いことや、正社員ではなく非正規社員として勤務する場合が多いことが、この結果の要因でしょう。
参照元
国税庁
令 和 3 年 分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
年収350万・手取り月23万円の生活スタイル
20代としては平均的といえる年収350万円は、どのような生活レベルになるでしょうか。
ここでは、「1人暮らしの場合」と「結婚して共働きの場合」に分けて、シュミレーション結果を紹介します。これからの将来設計を考えるうえで、参考にしてみてください。
1人暮らしの生活例
都内のワンルームに1人暮らし、かつ手取り23万円の場合を例に解説します。
(手取り23万円の支出例)
- ・家賃:7万
・食費:3万
・光熱費:1万
・通信費:1万
・娯楽、交際費:4万
・服飾、日用品:3万
・貯金:4万
部屋の大きさにもよりますが、頻繁に贅沢をしなければ、年収350万の収入で1人暮らしをすることは可能といえます。家賃は、収入の3分の1程度を目安にしましょう。収入に反して家賃の高いところに住むと、生活が厳しくなってしまう可能性があります。
また、自炊をしたり通信費を削ったりして計画的に収支をコントロールできれば、上記以上の貯金も可能です。
そのほかの貯金法を知りたい方は、「「お金を使わない」ベストな貯金法とは?」のコラムをぜひご一読ください。
結婚して共働きの生活例
都内で夫婦2人暮らし、それぞれ手取り23万円の場合は、以下のとおりです。
(1人あたりの手取りが23万円の支出例)
- ・家賃:9万
・食費:6万
・光熱費:2万
・通信費:2万
・娯楽、交際費:8万
・服飾、日用品:6万
・そのほか費用:3万
・貯金:10万
上記はあくまでも一例です。年収350万円といっても夫婦でそれぞれに収入があれば、余裕をもった結婚生活を送れるでしょう。
なお、家賃や物価は地域によって異なるので注意が必要です。特に、首都圏では、支出額が大きくなる可能性があることも理解しておきましょう。
年収350万で結婚を目指すときの心構え
年収350万円で結婚を目指すときは、相手との将来設計をしっかりと考える必要があります。夫婦どちらも正社員として働けば世帯収入が増え、生活レベルをさらに安定させることが可能です。ただし、どちらかがパートやアルバイト、専業主婦(夫)になる場合、年収350万というのは、節約を心掛けなければならない収入といえます。2人暮らしのときや、子どもが増えたときのシーンを考慮し、何にどれくらいの費用が必要になるか、理解しておきましょう。家族が増えると支出も多くなると想定できます。パートナーとよく話し合い、お金の使い道を決めましょう。
年収350万の生活のポイント
上記で紹介した年収350万円の生活スタイルは、日常生活での出費です。将来的に、家や車といった大きな買い物をする計画がある場合は、別途お金の計算をしておきましょう。
毎月支払い続ける経費となるため、無理のないプランニングが必要です。
1.住居費
無理なく支払える家賃の目安は、年収の25~30%といわれています。年収350万円であれば、家賃は7万円前後が目安です。住んでいる地域や一緒に住んでいる家族の人数によって差はあるものの、一般的な目安として頭に入れておきましょう。
予算の中から住みやすい物件を見つけるために、優先順位をあらかじめリストアップしておくのがおすすめです。部屋の間取りや駅からの距離、オートロックの有無など、優先順位を決めてから物件を探すと効率的です。引っ越しも大きな出費となるため、妥協なく探していくのが良いでしょう。
一人暮らしを考えている20代の方は、「年収と家賃のバランスを見極めよう!20代一人暮らしの注意ポイントを解説」のコラムも参考にしてください。
賃貸ではなく、家の購入を考えている人もいるでしょう。住宅を購入するとなると、ハードルとなるのが住宅ローンです。自身の年収で審査が通るのか、心配になる人もいるかもしれません。審査にはさまざまな条件があるため、年収350万円だから通る・通らないとは一概にはいえません。
しかし、年収350万円でも住宅ローンを組むことは可能です。住宅ローンの目安は、年収の約5倍といわれています。年収350万円であれば、住宅ローンの目安額は1,500~1,750万円です。この金額なら、無理なく返済していけるでしょう。
住居費については、「家賃の目安は手取り額で決まる?収入に対して理想の割合を解説」もご覧ください。
2.車の予算
家賃や住宅ローンと並んで大きな出費となるのが、車のローンや維持費です。住宅ローンと同様に、車のローンも、年収350万円で審査に通る場合もあるでしょう。
車を購入する際は、ローンを組む際のプランニングだけではなく、維持費についても考慮することが大切です。住居環境によって、車は必需品となります。同居する家族の人数にもよりますが、家計が圧迫しない程度の予算におさめることが大切です。目安として、車購入の予算は年収の半分程度といわれています。
3.子どもの教育費
子どもがいる家庭であれば、教育費も大きな出費のひとつとなります。自身の子どもが進路を考えているときに、家計の事情によって諦めさせるのは心苦しいと感じてしまうでしょう。
「文部科学省の調査」によると、子どもの養育費は公立の小学校で約35万円、中学校では約53万円、高校では全日制で約51万円です。私立の学校となると、これ以上に費用が掛かります。
50万円弱は教育費で消えてしまうとすると、年収350万円の手取りは250万円ほどなので、残るのは約200万円となります。子どものいる家庭では、早い段階から学資保険や貯金などで蓄えておくのがベターです。
子どもが生まれた際にかかるお金については「子供が二人生まれた場合いくら必要になる?」のコラムでも解説していますので、参考にしてください。
参照元
文部科学省
結果の概要-令和3年度子供の学習費調査
年収350万で月々の手取りから貯蓄額を増やす4つのコツ
年収350万で貯蓄を増やすには、今掛かっている費用を節約する必要があります。収支にメリハリをつければ、貯蓄できるポイントが見えてくるでしょう。
以下に貯蓄額を増やすコツをまとめましたので、参考にしてみてください。
年収350万で貯蓄額を増やすコツ
- 固定費を見直す
- 無駄な出費がないかどうか確認する
- 現金を使用目的別に封筒で分ける
- クレジットカードを使わない
1.固定費を見直す
年収350万の場合、計画的な買い物やこまめに電気を消す節約よりも、固定費を削るほうが長期的な出費を抑えられます。
たとえば、家賃が低いところへの引っ越しで家賃を減らしたり、会社の近くへ引っ越して交通費を削ったりすれば、固定費が大幅に削減できるでしょう。また、スマートフォンやインターネットなど、毎月支払っている料金の見直しを行えば、差額を貯蓄に回すことも可能です。
2.無駄な出費がないかどうか確認する
年収350万で十分に貯蓄をするなら、無駄な出費はNGです。買い物をしたときは必ずレシートを受け取り、無駄な出費がないかどうかを確認しましょう。レシートをもとに簡易的な家計簿をつけると、収支のバランスが分かります。
高額なものを購入していなくても、頻繁に外食をすると、出費がかさむので注意が必要です。
貯金が苦手と感じる方は「貯金ができない要因とは?特徴を知って貯められる人になろう」のコラムを参考にしてください。
3.現金を使用目的別に封筒で分ける
家計簿をつけるのが難しい、続かないという人には、あらかじめ生活費を分けて用意しておく方法がおすすめです。固定費や貯金を除き、1ヶ月で生活費として使える金額だけを封筒に小分けにしておきましょう。
「年収350万・手取り月23万円の生活スタイル」で紹介したシミュレーション額も参考にしてみてください。
細かく分け過ぎると、分ける作業を手間に感じて長続きしない可能性があります。自分が把握できる範囲で無理のないように行いましょう。
4.クレジットカードを使わない
貯蓄を増やしたいと考えるなら、クレジットカードの使用を控えるのも手です。クレジットカードは、現金を持ち合わせていないときの支払い手段として、便利なものでしょう。
しかし、クレジットカードで支払うと、支出額が目に見えず、管理しづらい側面もあります。現金で管理すれば、お金の流れを比較的明確に把握できるため節約しやすいでしょう。
また、クレジットカードのポイントを貯める目的で、出費が増えてしまうのを避けられます。
年収350万から収入を上げる3つの方法
将来設計を考えるにあたって、貯蓄があるに越したことはありません。上記のように、支出を削って貯蓄する方法もありますが、そもそも年収350万から上げるというのも貯蓄を増やす手段です。
年収350万から収入を上げる方法
- 資格取得や昇進試験を目指す
- 転職をする
- 副業をする
1.資格取得や昇進試験を目指す
現在就いている会社や職種にもよりますが、資格取得や昇進試験によって、年収が上がる場合があります。年収アップだけではなく、自身のスキルアップにも繋がる方法です。
「資格手当の相場はどのくらい?収入アップにつながる?資格別にご紹介」では資格手当と収入アップについて詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。資格を取れば、できる仕事が増えるうえに年収350万以上になる可能性もあります。
2.転職を検討する
資格取得や昇進試験によって昇給する制度がない会社に勤めている場合は、転職するのもひとつの方法です。特に、会社から正当な評価を得られていないと感じている人や、今後明確な目標がある人には適しているといえます。
ただし、転職により年収350万を下回ってしまうリスクもあります。転職活動をする際は、「まずは月収手取りを35万円まで上げたい」「ゆくゆくは年収600万円を目指す」など、明確な目標を掲げて挑むのがおすすめです。
3.副業をする
貯蓄額を増やすことを考えているのであれば、副業にチャレンジしてみるのも良いでしょう。本業ではチャレンジしにくいことでも、副業であれば気軽に取り組めるというメリットもあります。エンジニアやデザイナーなどスキルが必要な本業をしている人なら、そのスキルを活かした副業もできるでしょう。時間や体力に余裕があれば、プラスアルファの収入が見込めます。
「収入を増やしたい…正社員は副業しても大丈夫?」でも副業について解説しています。現在の会社で副業が許されている方は、こちらのコラムもご一読ください。
年収350万は、一人暮らしはもちろん、結婚しても生活していけるだけの収入といえるでしょう。しかし、将来を考えると、少々心もとない金額であると感じている人もいるかもしれません。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。