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フリーターの将来はどうなる?不安になる理由と現状を変える方法を解説!
更新日

この記事のまとめ
- フリーターが将来を不安に思う理由として、収入や仕事が不安定な点が挙げられる
- フリーターのメリットは、比較的自由な働き方ができることや休みがとりやすいこと
- フリーターから正社員に就職することで、将来の不安が解消される可能性がある
- 就職するメリットは、雇用や収入が安定したりキャリアアップの機会が増えたりする点
- 将来が不安なフリーターは就職支援サービスに相談するのも手
このコラムでは、フリーターの将来の不安を最小限に抑える対処法や正社員就職をするメリットなどをまとめました。フリーターと正社員の違いを照らし合わせながら、自分の将来について考えてみましょう。
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フリーターが将来を不安に思う10個の理由
フリーターを続けると、将来的に収入面や雇用面での不安が高まることがあります。以下でフリーターの方が将来不安に思いやすいことを10個挙げて解説するので、参考にしてみてください。
1.年齢を重ねても収入アップが期待しにくい
フリーターは大幅な昇給がない傾向にあるため、正社員と比較すると収入アップを期待しにくいといえます。フリーターを含む非正規労働者向けに昇給や賞与の制度を設けている企業であっても、正社員より金額が低い傾向にあり、長年働き続けても収入がほぼ横ばいになるようです。
年齢が上がるほど正社員との賃金格差が大きくなる
年齢が上がるほど、フリーターと正社員の収入差は年齢とともに大きくなる傾向があります。以下は、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(6) 雇用形態別にみた賃金」を参考に、平均賃金の年齢ごとの推移を雇用形態別にまとめたものです。
年齢階級 | 正社員・正職員 | 正社員・正職員以外 |
---|---|---|
~19歳 | 19万2,800円 | 17万700円 |
20~24歳 | 22万8,700円 | 19万4,800円 |
25~29歳 | 26万3,600円 | 21万6,400円 |
30~34歳 | 29万4,100円 | 22万1,400円 |
35~39歳 | 32万7,000円 | 22万500円 |
40~44歳 | 35万4,600円 | 22万600円 |
45~49歳 | 37万4,500円 | 21万7,700円 |
50~54歳 | 39万4,300円 | 22万2,200円 |
55~59歳 | 40万4,800円 | 22万1,700円 |
60~64歳 | 34万9,300円 | 25万6,900円 |
65~69歳 | 31万2,700円 | 23万1,700円 |
正社員は50代まで収入が上がっていく傾向にありますが、非正規雇用者の場合は年齢に関わらず20万円前後をキープしています。上記の賃金にボーナスや退職金は含まれないため、実際はさらに収入の差が大きくなると推測できるでしょう。
フリーターの将来の収入について詳しく知りたい方は、「フリーターの平均年収は?年齢別に正社員の収入と比較」も参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
2.思うように貯金ができない
フリーターは出勤日数によって月収が変動するため、収入が少ない月は思うように貯金に回せないこともあるでしょう。
ハタラクティブの「若者しごと白書」によると、学歴別のフリーターの手取り月収は以下のとおりでした。
引用:ハタラクティブ「若者しごと白書 1-8. 手取り月収の分布(フリーター)フリーターの手取り月収の分布【学歴別】(p.12)」
表を見ると、フリーターの手取りの月収は高卒・大卒どちらも10万円未満でした。
一人暮らしで日々の生活費を稼ぐことで精一杯という方は、貯金をする余裕がなくなってしまう場合があるでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
3.健康面が収入に影響する
フリーターの場合、怪我や病気、体力の衰えなどが原因でバイトを休むと収入が減るリスクがあります。時給制や日給制で働くフリーターの場合、仕事を休めばその分だけ収入が減少します。
また、年齢が上がっても若いときと同じ働き方ができるとは限りません。長時間働ける若いうちは、正社員より多くの収入を得ているフリーターの方もいるでしょう。しかし、年齢を重ねると体力の衰えにより労働時間が減ったり、条件に合う求人が見つからなかったりする場合があります。
4.一人暮らしは余裕をもった生活が難しい場合がある
フリーターの場合、収入が不安定になると家賃や生活費以外にお金を掛けられず、余裕をもった生活をするのが難しい場合があります。
特に、病気や怪我で出勤できない期間があると収入を得られなくなり、生活が厳しくなるリスクもあるでしょう。思わぬトラブルが起きる可能性があることも念頭に置き、「フリーターのままで将来のリスクに備えられるか」を考えておく必要があります。
5.雇用が不安定な傾向にある
フリーターは、男女関係なく雇用が不安定な傾向にあるといえます。
雇用期間の定めがないのが一般的な正社員と違い、フリーターは有期雇用のため雇用期間が終わったときに契約が継続される保証はありません。また、企業が不景気や企業の業績悪化によって人員削減が必要になった際は、正社員よりも非正規雇用であるアルバイト・パートが解雇の対処になる可能性があります。
6.30代以降は応募できる求人が減る場合がある
フリーターとして年齢を重ねるほど、企業は応募者に対して即戦力になることやマネジメント能力を期待する傾向があるため、応募しやすい正社員の求人数は減っていく傾向にあります。
厚生労働省の「募集・採用における年齢制限禁止について」によると、求人に年齢制限を設けることは法律で禁止されていますが、アルバイトの経歴のみのフリーターの方の場合、正社員経験があるほかの候補者と競う選考では経験やスキルの面で不利になることがあるでしょう。
参照元
厚生労働省
募集・採用における年齢制限禁止について
フリーター期間は職歴として見られない可能性がある
将来的にフリーターから正社員を目指そうとした場合、アルバイト歴を職歴と見なされないために就職活動が難航するリスクが考えられます。正社員就職の選考の際に求められる「職歴」とは、一般的に正社員経験のこと。アルバイト歴も履歴書に記載することは可能なものの、正社員としての就労経験がないことや不足していることに懸念を抱く企業もあるようです。
「フリーター期間の説明に自信がない」という方は、就職エージェントを利用することで応募書類のアドバイスや面接対策を行ってもらえるため、利用を検討してみましょう。
7.ライフイベントに対応できない可能性がある
フリーターは正社員に比べて収入が少なく不安定であることから、ライフイベントに対応できない場合があります。結婚や子育て、家や車の購入などのライフイベントには多額のお金が掛かるため、収入が不安定な状況だと将来の計画も立てにくい可能性があるでしょう。
8.将来的に受け取れる年金が少ないリスクがある
フリーターは加入している年金の種類によって、将来の受給額が少なくなるリスクがあります。
年金の種類は、「国民年金」と「厚生年金保険」の2つ。厚生年金は国民年金に上乗せする形で保険料を支払う仕組みで、将来受け取る年金額は国民年金のみの場合よりも多くなります。国民年金のみに加入しているフリーターの方の場合、厚生年金に加入している人よりも将来の年金受給額が少なくなるでしょう。
現在は厚生年金が含まれる社会保険の適用拡大が進んでおり、フリーターの方も条件を満たせば厚生年金に加入できます。厚生労働省の社会保険適用拡大特設サイト「パート・アルバイトのみなさま」によると、2024年10月からの主な加入条件は以下のとおりです。
- ・従業員数51人以上の勤め先
- ・週の所定労働時間が20時間以上30時間未満
- ・所定内賃金が月額8万8,000円以上
- ・2ヶ月を超える雇用の見込みがある
- ・学生ではない
バイトとして働いているものの社会保険に加入していないという場合は、アルバイト先に社会保険に加入できないか相談してみましょう。フリーターが厚生年金に加入する条件は、「フリーターが厚生年金に加入する条件とは?メリット・デメリットも解説」で解説しているので、参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
社会保険適用拡大特設サイト
9.世間体が悪いと感じる
フリーターという働き方に対して、周囲から「安定した職に就いていない」「不安定な生活を送っている」といったマイナスイメージを抱かれるのではと不安になることがあるでしょう。
フリーターになる理由は人それぞれですが、周囲からの目線が「フリーターのままでは駄目なのではないか」「このままで良いのか」といった不安や焦りの原因になる可能性があります。
10.生活が不安でも生活保護は簡単に利用できない
「将来フリーター生活がきつくなったら生活保護を利用すれば良い」と考える人もいるかもしれませんが、保護を受けるための条件は厳しく簡単に受給できるものではありません。
生活保護とは、生活の困窮度合いに応じて国が必要な保護を行う制度です。「生活の困窮」に当てはまる対象者の条件は明確に定められていますので、以下を確認してみてください。
生活保護の対象者
厚生労働省の「生活保護制度」によると、生活保護の対象となる条件は以下のように定められています。
- ・国が定める最低生活費を収入が下回っている
- ・不動産や自動車、預貯金などのうちすぐに活用できる資産がない
- ・就労できないまたは就労していても必要な生活費を得られない
- ・年金や手当などの社会保障給付の活用をしても必要な生活費を得られない
- ・扶養義務者からの扶養は保護に優先される
上記の条件から、生活保護は資産を活用しても最低額の生活費を得られない人が対象であることが分かります。
たとえば、車や持ち家、預貯金がある場合は、それらを売却するなどして生活費に当てない限り生活保護の対象者として認められません。生活保護は生活がかなり逼迫した状態でないと重給することは難しいため、最終手段と考えておきましょう。
なお、「最低生活費」とは、健康で文化的な生活を送るために必要な額のことで、その金額は毎年厚生労働省によって改定されます。
フリーターを続けた場合の将来のリスクは、「フリーターの末路はどうなる?タイプ別・年齢別・学歴別にリスクを解説」でも詳しく解説しているので、フリーター生活に不安を感じている方はチェックしてみてください。
参照元
厚生労働省
生活保護制度
将来もフリーターでいるメリットはある?
正社員と比べて柔軟な働き方ができたり休みをとりやすかったりするのは、フリーターのメリットといえます。以下でフリーターを続けるメリットについて詳しく解説するので参考にしてみてください。
比較的自由な働き方ができる
フリーターを続けるメリットの一つは、正社員に比べて時間に縛られない自由な働き方ができることです。
フリーターは基本的にシフト制のためスケジュールを調整しやすく、趣味や勉強、ほかの仕事との両立など自分の生活スタイルに合わせた働き方ができます。自分が「働きやすい」と思える頻度や労働時間で仕事をすることも可能なため、仕事のストレスや疲労をある程度コントロールできる点も魅力です。
正社員よりも休みをとりやすい
アルバイトの場合は月ごとにシフトを管理されることが多く、正社員に比べて希望休が通りやすい傾向にあります。ただし、労働契約書に勤務日数や時間の規定が盛り込まれている場合は、それに従う必要があります。
フリーターのメリットは、「フリーターとは?意味やアルバイトとの違いを簡単に解説します!」のコラムでも解説しています。
そもそもフリーターとは?
フリーターとは、「フリーアルバイター」の略語です。厚生労働省の「―平成16年雇用管理調査結果の概況― IVフリーターについて」によると、「フリーターとは、15~34歳の若年者(学生及び主婦を除く)のうち、勤め先における呼称がアルバイト又はパートである者」と定義されています。
以下では、フリーターの人口や年齢別の特徴、フリーターとして過ごすメリットを解説しているので、参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
―平成16年雇用管理調査結果の概況―
ニートとの違い
ニートとフリーターの大きな違いは「働く意思があるかどうか」「仕事の有無」です。「ニート」は無職かつ働く意志をもたない方を表すのに対し、「フリーター」はアルバイト・パートとして働く方のほか、無職の状態で働く意思がある方も該当します。
派遣社員との違い
フリーターが企業から直接雇用されるのに対し、派遣社員は派遣元企業からの間接雇用で就業先に「派遣」されて働くのが違いです。そのため、福利厚生もフリーターは勤務先、派遣社員は派遣元企業のものが適用されます。
また、派遣社員はフリーターと比べて正社員の仕事内容に近い業務を行う傾向があります。
契約社員との違い
フリーターと契約社員の違いは、勤務日数や労働時間に定めがあるかどうか。基本的にアルバイト・パートは時給制であることに対して契約社員は月給制です。また、一般的に契約社員はフルタイム勤務であることもフリーターとの違いといえます。
日本におけるフリーターの人口
総務省統計局の「労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)平均」によると、2022年時点でのフリーターの人口は132万人です。また、年ごとのフリーター人口の推移は以下のとおりとなっています。
年度 | パート・アルバイト及びその希望者数 |
---|---|
2013年 | 182万人 |
2014年 | 178万人 |
2015年 | 166万人 |
2016年 | 154万人 |
2017年 | 152万人 |
2018年 | 144万人 |
2019年 | 139万人 |
2020年 | 137万人 |
2021年 | 138万人 |
2022年 | 132万人 |
フリーター人口の推移を見ると、2013年の182万人から9年で50万人減少していることが分かります。フリーターが減っている背景には、労働人口の減少によって企業が人手不足となり、正社員の採用のハードルが下がったことが挙げられるでしょう。
フリーターの割合や定義は「フリーターの割合は全人口でどれくらい?正社員になるためのコツも紹介」でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
参照元
厚生労働省
―平成16年雇用管理調査結果の概況―
総務省統計局
労働力調査
フリーターが将来を明るく捉えるための3つの対処法
フリーターの働き方に不安を感じる人もいるでしょう。しかし、お金の使い方や働き方を工夫すれば、将来の不安を最小限に抑えることが可能です。ここでは、不安を軽減してフリーターの将来を明るく考える対処法について解説します。
1.若いうちから貯金する
「フリーターを続けると生活が厳しくなるかも…」という不安を軽減するためには、若いうちから貯金の習慣をつけておくことが大切です。
先述したとおり、フリーターは雇用や収入が不安定なため、勤務日数によって収入が減ったり場合によっては雇い止めにあったりするリスクがあります。また、冠婚葬祭や病気や怪我などで、予想外の出費が発生することも考えられるでしょう。
しかし、不測の事態に備えて貯金をしておけば、急に収入が途絶えたときもある程度生活の質を保つことが可能です。貯金があると安心感にもつながるため、精神的にも余裕をもって日々を過ごせるでしょう。
2.バイトの掛け持ちや副業をする
バイトの掛け持ちや副業により収入を増やすことも、フリーターの将来の不安を軽くするために有効な手段です。アルバイトは比較的時間の融通が利きやすく、正社員と比較して仕事の掛け持ちのための時間を確保しやすい可能性があります。
仕事の掛け持ちをする際は、双方の仕事に影響しないように勤務時間を設定したり、スマホやパソコンを用いた在宅の仕事を見つけたりするのも手です。
ただし、なかにはバイトの掛け持ちや副業を禁止している企業もあるため注意が必要です。バイトの掛け持ちについて詳しくは、「バイトを掛け持ちするフリーターの実態は?社会保険や確定申告はどうする?」をご覧ください。
3.できるだけ早めに正社員を目指す
「フリーターのままでは将来が不安」「今まで以上に高い収入を得たい」という方は、正社員を目指すことをおすすめします。
正社員は雇用や収入の安定性、福利厚生の充実などさまざまな点で魅力的な働き方です。正社員として就職することで、フリーターを続ける場合のリスクや不安を解消できるでしょう。フリーターとして携わってきた業務や、培ってきたスキルが活かせる職種を選べば、正社員を目指しやすいのもポイントです。
年齢を問わず正社員就職を目指すことは可能ですが、年を重ねるにつれスキルや経験を求められる傾向にあるため、できるだけ早めに行動するのがおすすめ。次項からは、フリーターからの正社員就職について、おすすめな理由や目指すメリットをご紹介するのでぜひ最後までご覧ください。
将来が不安なフリーターは正社員就職がおすすめ
ここでは、将来が不安なフリーターの方に正社員就職がおすすめな理由を解説します。就職しようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
フリーターから就職を叶えた人は6割以上
独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.213(p.124)」によると、2021年に正社員を目指した25~29歳の男性フリーターの割合は68.3%で、正社員になれたのは66.7%でした。また、正社員になろうとした25~29歳のフリーター女性の割合は62.0%で、正社員になれたのは61.2%です。
このように、正社員を目指して実際に叶えたフリーターは6割以上という結果で、フリーターから就職できる可能性は十分にあるといえます。
参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書No.213 大都市の若者の就業行動と意識の変容―「第5回 若者のワークスタイル調査」から―
若いうちは意欲やチャレンジ精神が評価されやすい
正社員採用の場では、年齢が上がると経験やスキルを重視されますが、20代のうちであればポテンシャル採用のチャンスがあります。
厚生労働省の「令和5年若年者雇用実態調査の概況 2 若年労働者の採用状況(p.7)」によると、若年正社員の中途採用選考を行った事業所のうち、最も重視した点は「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」(72.7%)です。続いて、「コミュニケーション能力」(66.9%)、「マナー・社会常識」(58.1%)となっています。
このデータから、選考では入社への熱意や基本的なビジネススキルを重視される可能性があるといえるでしょう。
また、若手の人材が不足している企業では、20代の未経験者を歓迎する傾向があるでしょう。なかには教育のしやすさからあえて経験の浅い若年層を採用する企業もあるようです。
参照元
厚生労働省
令和5年若年者雇用実態調査の概況
フリーターを継続するか判断する基準は?
フリーターを継続するか迷ったら、「自分の理想の将来像」により近づける道を選択するのがおすすめです。たとえば、「今よりも収入を安定させて生活の質を上げたい」という望みがある人の場合、フリーターを続けるよりも正社員になるのが望ましいといえます。
私生活や仕事における長期的なビジョンを一度明らかにしたうえで、それに沿うキャリアプランを考えてみましょう。
将来的にフリーターから正社員になる5つのメリット
フリーターから正社員を目指すメリットが気になる方もいるでしょう。ここでは、5つのメリットについて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
将来的にフリーターから正社員になるメリット
- 雇用や収入が安定する
- 昇給・昇格のチャンスがある
- 福利厚生が充実する
- キャリアアップを目指せる
- 社会的信用を得やすくなる
1.雇用や収入が安定する
フリーターから将来を考えて正社員を目指すメリットには、雇用や収入が安定する点があります。正社員は、雇用期間の定めがない無期雇用が一般的。前述したように、雇用期間の定めのあるフリーターは企業の経営状況や雇い主の都合で人員削減が必要になった際に、正社員よりも雇止めのリスクがあります。一方、正社員は無期雇用契約のため基本的に定年まで勤めることが可能です。
また、正社員はフリーターと違って月給制が一般的であり、毎月の収入が安定していることも魅力の一つ。時給制や日給制で働く傾向にあるフリーターが仕事を休んだ分だけ給与が少なくなるのに対し、月単位で給与が固定されている正社員は毎月安定した収入を見込めます。
アルバイトよりも労働時間の調整はしにくくなるものの、金銭面の余裕や安心感が得られるでしょう。
2.昇給・昇格のチャンスがある
正社員の場合は能力や実績、勤続年数などが評価されて昇給や昇格につながります。アルバイトやパートにもボーナスや昇給制度を適用している企業はありますが、正社員と比較すると支給額が少ないのが一般的です。
正社員の場合は定期的に昇給を行う企業が多い傾向にあるため長く勤めるほど収入の上昇が見込めるほか、昇格のタイミングでも大幅な昇給が考えられます。自身の能力や実績が昇給や昇格に結びつくことから、仕事へのやりがいを感じやすいというメリットも生まれるでしょう。
3.福利厚生が充実する
正社員の場合、企業によっては充実した福利厚生が期待できます。福利厚生とは社員やその家族に対する報酬として、賃金以外で企業が提供する各種手当やサービスのことです。
福利厚生の具体例としては、住宅手当や資格取得支援制度、リフレッシュ休暇などが挙げられます。アルバイトやパートにも福利厚生を適用している企業はありますが、正社員と比べると種類や内容が限定されるようです。
4.キャリアアップを目指せる
正社員はパートやアルバイトのスタッフよりも重い責任を負ったり担当する業務の幅が広かったりする分、キャリアアップの機会が豊富に設けられているといえます。実績や能力が評価されれば昇進や昇給が期待できる可能性があり、仕事のモチベーションアップにもつながるでしょう。
将来的に携われる業務範囲をさらに広げたり、マネジメントスキルを高めたりできる可能性があるのもメリットです。
5.社会的信用を得やすくなる
正社員を目指すメリットとして、フリーターのときよりも社会的信用を得やすいことが挙げられます。正社員として働くことで、経済的に安定していると見なされるためです。社会的信用を得られればローンを組みやすくなり、車や家の購入など将来の計画や夢を実現しやすくなるでしょう。
フリーターから正社員を目指すのが望ましい人とは
前述したように、フリーターは勤務日に応じて毎月の給与額が決まるため、正社員と比べて収入が不安定になりやすい傾向があります。そのため、経済的に安定したい方は正社員を目指すのが望ましいといえるでしょう。また、前述した車の購入や結婚などのライフプランを叶えたいという方も、多額の出費に備えて正社員を目指すのがおすすめです。
フリーターが将来を考え就職するコツ
ここでは、フリーターから正社員就職をするコツをご紹介します。自分に合った就活方法を知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
フリーターが将来を考え就職するコツ
- 就職でアピールできる資格を取得する
- 自己分析に力を入れる
- フリーター期間の経験やスキルをまとめる
- 業界・企業研究を行い方向性を絞る
- 未経験から挑戦しやすい仕事を選んで応募する
就職でアピールできる資格を取得する
フリーターから正社員に就職する際は、目指したい職種に関連する資格を取得しておくと選考でアピールできる場合があります。資格を取得することで専門的な知識やスキルがあることの証明になり、就職活動において競争力を高められるでしょう。
ただし、資格取得に時間が掛かり過ぎると就職の時期も遅くなり、志望企業の応募枠が埋まってしまう恐れがある点には注意が必要です。就職後に資格取得を目指せる場合もあるので、計画的に取り組むようにしましょう。
自己分析に力を入れる
フリーターが将来を考え就職するコツとして自己分析に力を入れることも挙げられます。自己分析を行い自分の興味や価値観を整理することで、自分に合う仕事が見つかりやすくなるだけでなくアピール材料を見つけることが可能です。
自己分析ではこれまでの経験を振り返ります。フリーターの場合はアルバイト先での経験を丁寧に振り返り、自分の得意なことや興味のある分野を見つけましょう。
自己分析のやり方について詳しくは、「フリーターが自己分析するのは何のため?やり方がわからない方へのヒント集」をご一読ください。
フリーター期間の経験やスキルをまとめる
フリーターから正社員を目指すなら、フリーター期間に培った経験やスキルをまとめておくのがポイントです。たとえば「レストランのホールスタッフで接客の経験を積んだ」「コンビニのアルバイトでコミュニケーションスキルを身につけた」など、アルバイトの経験から身に付いたことを洗いだしてみましょう。
アルバイト先での経験と希望する業界・職種に共通点がある場合は、即戦力として評価されることもあるため、効果的なアピールになる可能性があります。
アルバイト歴を履歴書でアピールする際の書き方については、「アルバイトは職歴欄に書いていい?好アピールにつながる書き方のコツ」のコラムをご覧ください。
業界・企業研究を行い方向性を絞る
フリーターから正社員就職を目指す際は、業界研究や企業研究を行って求人情報を絞ることがコツ。業界研究や企業研究を行うメリットは、自分の志向や目標に合った求人を見つけやすくなることです。
企業研究をする際は自分が興味のある業界や職種を特定し、企業のホームページやパンフレットから応募条件や求める人物像、経営理念を調べてみましょう。
また、企業説明会やOB・OG訪問訪問などで実際に働いている社員の方に質問することで、さらに詳しい情報を得るのもおすすめです。
未経験から挑戦しやすい仕事を選んで応募する
フリーターが将来正社員として就職する際には、スキルや経験が重視されにくい職種を選ぶことがおすすめです。以下にフリーターがチャレンジしやすい職種の例を挙げていますので、参考にしてみてください。
営業職
営業職とは簡単にいうと、自社のサービスや商品を顧客に提案して購入や契約につなげる仕事です。
営業職は必須となるスキルや資格がないことから、未経験を歓迎する企業は多い傾向にあるでしょう。
営業職は扱う商品のジャンルだけでなく、ルート営業や内勤営業といった働き方、単独制やチーム制といった仕事の進め方などさまざまな違いがあります。自分の適性に合う営業職の種類は何か事前に調べておきましょう。
また、営業職で身につく提案力やコミュニケーション能力はほかの職種でも活かせるスキルなので、将来転職をする際にも役立つというメリットがあります。営業職の仕事内容や、必要なスキルについては「営業職とは何をする仕事?業務の内容やメリット・デメリットを解説!」をご覧ください。
正社員
営業職
年収 600万円 ~ 960万円
-
未経験OK,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
販売職
販売職とは、主に店舗で顧客へ直接サービスや商品を売る仕事です。
販売職も特別なスキルが必要ないことから、未経験者を歓迎する求人が多い傾向にあるでしょう。
販売職は、食品や雑貨、アパレルなど扱う商品によってさまざまな働き方があります。自分の興味のある分野で求人を探すことが仕事への意欲向上につながるでしょう。実際に仕事をするなかで、商品知識や接客のスキルを着実に身につけられるのもメリットです。
正社員
アパレル販売職
年収 300万円 ~ 420万円
-
大手企業,未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,昇給あり,諸手当あり
事務職
事務職とは書類作成・管理やデータ入力、顧客対応などを行い、企業の運営をサポートする仕事です。
マウスやキーボードの操作など基本的なパソコンスキルは必要になる場合がありますが、必須になる資格や経験はない傾向にあります。事務職には「一般事務」「営業事務」「経理事務」などさまざまな種類があるため、自分が携わりたい仕事を選ぶのがおすすめです。
自分に合う事務職の種類を知りたい方は、「事務職とは?種類や仕事内容を解説!平均年収とおすすめの資格も紹介」を確認してみてください。
正社員
事務職
年収 302万円 ~ 346万円
-
未経験OK,残業少なめ,学歴不問,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
コールセンタースタッフ
コールセンタースタッフは幅広い業界で必要とされるため、求人数が多く未経験から挑戦しやすい仕事です。コールセンタースタッフの仕事内容は、企業の商品やサービスに対する顧客の疑問や要望への電話対応など。直接顧客とやり取りするため、研修制度やマニュアルが整っている職場が多く、必要なスキルを入社後に身につけられる傾向があります。また、仕事のなかで商品知識やトークスキルなどを身につけることも可能です。
正社員
コールセンター職
年収 315万円 ~ 360万円
-
未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
アルバイト先の正社員登用を利用する方法もある
アルバイト先に正社員登用制度があれば利用するのも方法の一つです。正社員登用のメリットは、ある程度の業務内容が把握できており、人間関係も築けている職場でフリーターから正社員へステップアップできること。ただし、正社員登用制度には企業ごとに基準があり、なかには勤続年数や成果など厳しい条件を設けている企業もあります。また、正社員登用制度がなかったり、制度はあっても実績がなかったりする場合もあるようです。アルバイト先の登用制度の実態については、よく確認しておくのが望ましいでしょう。
将来が不安なフリーターは就職支援サービスに相談しよう
フリーターの将来を不安に感じたら、就職活動をサポートしてくれる第三者に相談してみましょう。ここでは、おすすめの就職支援サービスを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ハローワーク
フリーターの将来を相談できる就職支援サービスの一つがハローワークです。
ハローワークでは、職業紹介や求人情報を提供してくれるほか、就職に関する相談や職業訓練の案内など、さまざまなサービスを提供しています。職業訓練や適職診断なども受けられるので、就活を行う際には活用してみるのがおすすめです。
ハローワークの利用方法は、「ハローワークを利用する流れは?求職者登録や失業保険の申請方法も解説!」にまとめているので、チェックしてみてください。
就職・転職エージェント
「フリーター生活を続けるのは将来が心配」「就職活動に不安がある」とお悩みの方は就職・転職エージェントの利用がおすすめです。就職・転職エージェントでは、経験豊富なキャリアアドバイザーから自分の適性や希望を考慮した求人紹介や、企業ごとの選考対策をサポートしてもらえます。選考スケジュールの調整や企業とのやり取りを代行してもらえることもあるため、就活の進め方に不安がある方におすすめのサービスです。
フリーターから正社員を目指したいものの、一人で就職活動を進めるのが不安な方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。
ハタラクティブでは、フリーターや第二新卒などの若年層を対象に、就職・転職支援を行っています。専任のキャリアアドバイザーがカウンセリングで適性を把握し、あなたに合う仕事をご紹介。
ほかにも、応募書類へのアドバイスや面接対策といったサポートをマンツーマンで実施しています。1分でできる適職診断も含め、サービスはすべて無料で受けられるので、求職活動でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
フリーターの将来に関するQ&A
ここでは、フリーターを続けた場合の将来への不安を感じている方によくあるお悩みに、Q&A方式で回答します。
高卒のフリーターに将来性はありますか?
学歴に関係なくフリーターを続けると、将来的に「雇用や収入が不安定になる」「仕事の選択肢が狭まる」といったリスクが考えられます。時給制のフリーターの場合、思わぬ病気やケガなどで仕事に出られないとその分の給与が減ってしまい、生活が困窮することもあるでしょう。
フリーターを続ける際の不安要素は、このコラムの「フリーターが将来を不安に思う10個の理由」をご一読ください。フリーター女性が将来を不安に感じたらどうするべき?
フリーターでいることに不安を感じたら、「正社員就職に向け早めに行動する」「自己分析をして自分に合う仕事を見極める」などの行動を起こしてみましょう。また、将来結婚や出産を考えている方は、ライフプランの変化に柔軟に対応できる企業を探すことも大事です。
フリーターの女性が抱えやすい悩みや正社員を目指す方法は、「30代フリーター女性は将来が不安?正社員になる方法やメリットを紹介!」を参考にしてみてください。一生フリーターでも実家暮らしならなんとかなる?
実家暮らしであれば家賃や生活費の負担が少なくなり、経済的な余裕が生まれやすくなるでしょう。しかし、実家に頼り過ぎてしまうと自立が遅れてしまったり、将来的に親からの支援を受けられなくなった際に困ったりする場合があります。実家暮らしをしながらでも貯金をしたり、将来の計画を立てたりすることがおすすめです。
「就職して一人暮らしをしたい」「実家のサポートを受けながら正社員を目指したい」という方は、「フリーターとは?意味やアルバイトとの違いを簡単に解説します!」を参考に就職の準備を進めましょう。
フリーターの何が悪いのか分からない…デメリットはある?
現在はフリーターとして正社員と同じくらいの収入を得られていても、将来思うように働けなくなって収入が減少する恐れがあります。また、「まだ大丈夫」と就職を先延ばしにすると、就活の難易度が上がって内定をなかなか得られない場合もあるでしょう。将来への影響を考慮したうえで、フリーターを続けるかどうかを考える必要があるといえます。
フリーターの方が今後の働き方について考える際は、「フリーターの何が悪い?就職しない人が良く思われない理由と対処法を解説」のコラムを参考にしてみてください。
フリーターとして過ごすのは甘えなのでしょうか?
フリーターを続ける理由は人それぞれであり、一概に甘えとはいえません。ただし、目的なくフリーターをしていたり、親を頼って生活していたりすることに対して、「甘えている」「自立していない」と評価する人もいるでしょう。
フリーターを続けることに不安を感じる方は、若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブへご相談ください。専任のキャリアアドバイザーに悩みや不安を相談しながら就職活動を進められます。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。