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フリーターの空白期間は転職にどう影響する?アルバイト歴を伝えるコツも!
更新日
この記事のまとめ
- フリーターの履歴書に空白期間があることを、気にする採用担当者もいる
- フリーターは空白期間が短いほど正社員を目指しやすい傾向にある
- フリーター期間を就職・転職で活かすには、経験をもとに将来の展望を伝えよう
- フリーターが面接で空白期間を伝えるなら、企業にとって魅力的な経験に絞ると効果的
フリーターの空白期間について、「就活で不利になる?」「面接でどう答えれば…」と不安に感じる方もいるでしょう。空白期間中の経験や出来事の伝え方のコツを知れば、就職・転職活動でのアピール材料になる可能性は高いといえます。このコラムでは、フリーターの空白期間が転職に与える影響や、企業にアピールする方法について解説。空白期間について悩んでいる方は、ぜひご確認ください。
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フリーターの空白期間と正社員就職の関係とは?
フリーターにとって、空白期間と正社員就職には大きな関係があるといえます。なぜなら、フリーターとして働いている期間は、履歴書に記載する職歴に該当しないためです。
この項では、「空白期間」の言葉の意味やフリーターの就職難易度を解説しているので、参考にしてみてください。
そもそも「空白期間」とは?
空白期間というと「仕事をしていない期間のこと」と捉える方もいますが、実際にはアルバイト・パートなど非正規雇用社員として働いていた期間も含まれます。履歴書には正社員としての職歴のみを記入するのが基本です。フリーター経験を履歴書に書かなければ「空白期間」ができてしまいます。
そのため、フリーター経験がある場合の就職活動では、採用担当者から空白期間について問われる機会が増えるでしょう。説得力のある説明ができなかったり、しどろもどろになったりしてしまうと、企業に「言いづらいことがあるのか」「何もしていなかったのか」とネガティブな印象を抱かれてしまいます。フリーターが正社員就職を目指すには、空白期間についてしっかり伝える必要があるのです。
フリーターは空白期間が短いほど正社員を目指しやすい
労働政策研究・研修機構の「大都市の若者の就業行動と意識の変容-「第5回 若者のワークスタイル調査」から-(p.128)」によると、フリーターの空白期間の長さは、正社員就職率に関係していることが分かっています。以下のグラフをご覧ください。
引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.213 『大都市の若者の就業行動と意識の変容』(p.128、図表4-33)」
調査では、空白期間が1年以内のフリーターの就職率が一番高いことが示されています。フリーター歴3〜4年まではおおむね前年比10%前後の変動で推移していますが、4年以上になると大幅に下落。フリーターからの正社員就職では、空白期間中の行動だけでなく、期間も関わっているといえるでしょう。
参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
労働政策研究報告書 No.213 大都市の若者の就業行動と意識の変容―「第5回 若者のワークスタイル調査」から―
20代のうちはポテンシャルを評価されやすい
若ければ若いほどやる気や柔軟性が評価され、ポテンシャル採用に繋がりやすいことも大切なポイントです。経験やスキルが限られる20代のうちは、企業は「将来を見越して育てる人材」として採用を行うことが多いといえます。
30代以降の転職では即戦力が求められる傾向になっていくため、できるだけ早く、若いうちから就職活動を始めた方が正社員就職が叶いやすいでしょう。
「空白期間が半年から1年以上あると転職に不利?履歴書にはこう書く!」では、ニートやひきこもり期間などブランクがある場合の就職・転職活動の注意点や職歴を書く際のポイントを解説しているので、ぜひご確認ください。
フリーターの空白期間は企業からどう見られる?
フリーターの空白期間は、仕事への意欲や姿勢といった点で企業の不安材料になりかねません。就職活動で失敗しないためにも、客観的な印象を知っておきましょう。
正社員として働く意欲が足りないと思われる
空白期間のあるフリーターは、「正社員として働く意欲がないのでは」と思われてしまう恐れがあります。しかし、フリーターになった理由として留学や資格取得のための勉強、病気療養などの事情を持つ方もいるでしょう。一方で、「特に理由がない」「やりたいことがない」といった理由でブランクができてしまった、という方も多いようです。
プライベートの時間を確保しやすかったり、正社員より業務上の責任範囲が狭かったりするフリーターは、自分の裁量で働きやすい雇用形態といえます。しかし、そのぶん空白期間中の説明をしっかりできないと、正社員を目指す就職活動では不利になってしまうでしょう。
長く働けるか不安に思われる
フリーターとして働いていたとしても、履歴書に空白期間があると自社で長く働いてくれるのか不安に思われることがあります。「そもそも就業意欲が低いのでは」「ストレス耐性がなくすぐに辞めてしまうのでは」などと、早期退職のリスクを懸念されて採用を見送られる可能性もあるでしょう。
また、社会人としての意識が足りないと判断され、すぐに辞めてしまうのではと思われてしまうこともあるようです。「フリーターの期間が長いと正社員への就職は難しい?」では、上記のほかにフリーター期間が長引くデメリットもご紹介しています。
フリーターから就職するために、空白期間のあるフリーターが採用担当者側の懸念を払拭する方法を次項でご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
フリーターの空白期間を転職活動でプラスにするには?
フリーターの空白期間は、「取り組みを振り返る」「経験をもとにキャリアビジョンを考える」など順を追って整理すれば、就職・転職活動でのメリットにもなり得ます。以下で詳しく見ていきましょう。
フリーターの空白期間を振り返る
フリーターの空白期間を面接でプラスにするには、アルバイトをしていた理由やきっかけ、期間中の行動などを振り返る必要があります。まずは「資格の勉強をしていた」「夢を叶えるために活動していた」など、動機やきっかけを明文化しましょう。
理由をごまかしたり見栄を張って大げさにしたりすると、後々整合性がとれず困ってしまうこともあります。そのため、「新卒時に就活をしたけどうまくいかなかった」など、ネガティブな印象を与える可能性のある理由も正直に振り返りましょう。
フリーターの空白期間に取り組んだことを考える
空白期間について聞かれたときに、取り組んだ内容や行動を伝えることはマストです。「資格習得のために××を工夫して効率的に勉強した」「アルバイトを掛け持ちして△△についての知識・経験を身につけた」など、仕事に活かせそうな工夫や努力を伝えるとより効果的といえます。
夢や目標のないまま空白期間を過ごしたという人も、「業務効率化のためにルールを見直した」「××のスキルを身につけた」など、アルバイト中のエピソードや日常的な努力を探してみましょう。「空白期間を面接で聞かれたら?『何もしてない』はOK?答え方や例文を紹介」では、状況別の答え方のコツや注意点を解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
空白期間に得た経験や考えをキャリアビジョンに活かす
空白期間のあるフリーターの就職活動で一番重要なのは、「入社後にどうなりたいか」を伝えることです。多くの企業では、過去よりも入社後の可能性や展望に重きを置いています。経験をもとに、「応募先の会社にどのように貢献できるか」を具体的に提示できると良いでしょう。
応募先の会社に関連のある経験やスキルを根拠にしたビジョンにすると説得力が増すため、事前に歓迎スキルや求められている人材像を調べておくのも効果的です。
履歴書や面接でフリーターの空白期間を伝えるコツ
履歴書や職務経歴書の応募書類や面接でニートやひきこもりなどのブランク期間や、フリーターの空白期間について伝える際は、説得力のある表現にすることが重要です。この項目では、印象をプラスにするための伝え方のコツをお伝えします。
履歴書はアルバイト歴を省略せず記入する
「フリーターの空白期間と正社員就職の関係とは?」で解説したとおり、基本的に履歴書にアルバイト歴は書かないのが通例です。しかし、空白期間が長かったり正社員歴がなかったりするフリーターや、企業にアピールできそうな経歴のある人はその限りではありません。
アルバイトの経験によっては思わぬアピールポイントになったり、採用担当者の目に留まったりするため、省略せずにしっかり記入しましょう。空白期間の履歴書への記入方法が分からない方や不安な方は、「履歴書に空白期間はどう書く?フリーターやニートなど状況別に解説」を参考にしてみてください。
ひきこもりによる空白期間は職歴に「なし」と記入
ひきこもりによる空白期間は、基本的に履歴書の職歴欄に書かないのが通例のため、「なし」と記入します。ただし、正社員・アルバイト問わず職歴がある場合は、それらを漏らさず記載しましょう。退職理由を明記したくないなら「一身上の都合により退職」として良いですが、面接で改めて聞かれることが多いため、退職理由やひきこもり期間中の経験について事前にまとめておくことをおすすめします。
ニートやひきこもり期間などブランクがある場合の履歴書の書き方を、具体例を参照しながら知りたい方は、「ニートの履歴書の書き方を例文つきで解説!就職活動を成功に導く方法とは?」をご覧ください。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
職務経歴書はアピールできる職歴から優先的に書く
職務経歴書は、企業にとって魅力的な職歴から優先して書くようにしましょう。職務経歴書はじっくり読んでもらえるとは限りませんので、短い時間で印象づけることができるように、応募先企業の求める経験やスキルを示せる経験から記入すると効果的です。
すぐ辞めてしまったアルバイトや単発バイト、応募先の業務と関係の薄い職歴は職務経歴書に書く必要はありません。応募先の会社が求める人物像や企業理念を調べてみて、それに合った職歴を優先して盛り込むと良いでしょう。
面接では印象的なエピソードで書類内容に説得力を
フリーターが面接で空白期間を伝える場合は、具体的なエピソードを盛り込んで応募書類の内容に説得力を持たせるようにするのがおすすめです。アルバイト経験やそのなかでの気づき、将来の展望などを簡潔かつ具体的に述べるようにしましょう。
応募書類の内容をなぞるだけだったり、脈絡のない内容だったりすると、説得力のあるアピールにはなりません。応募書類にはアルバイト経験の概要や成果といった重要なポイントを記し、面接ではプラスアルファとして仕事への姿勢や考え方など、細かい部分を具体的なエピソードを交えながら伝えることを意識してみてください。
また、面接では振る舞いや話し方も重要なポイントです。後ろめたさや自信のなさから、声が小さくなったり猫背気味になったりするのは良くありません。ハキハキと元気よく話すことを心掛けてください。
面接で空白期間を伝えるときの例文
大学卒業後にやりたい仕事が見つからず、3年間アパレルショップでアルバイトをしていました。
最初はお客さまの立場に立った提案が難しく、売上やリピートに繋がらず悔しい思いをしていました。そこで、体型や顔立ちに似合うコーディネート術や、お客さまの希望や悩みを聞き出す接客術を独学で勉強し始めました。結果、1年ほどで個人の売上は△%ほどアップし、お客さまから指名でご相談を受けるようになりました。
また、学びに貪欲な姿勢が評価され、店長補佐として運営やマネジメントにも携わるようになったことで、「正社員として店舗運営やマネジメント、接客などオールマイティに活躍したい」という気持ちが強くなりました。前職で身につけた接客術と店舗運営の知識を武器に、御社に貢献したいと考えています。
空白期間について書かなかったり嘘を伝えたりするのはNG
フリーターの方でアルバイト歴が長く、自身の経歴に自信がなかったりアピールポイントが思いつかなかったりした場合、空白期間や職歴について嘘をつくのはNGです。面接では嘘の整合性を取ろうとするあまり、アピールが適切にできない可能性が高いでしょう。嘘の経歴やスキルを伝えて採用されたとしても、仕事についていけず辛いと感じることも。また、万が一嘘がバレた場合、経歴詐称で内定を取り消される恐れがあります。自分に合った仕事を見つけるためにも、就職・転職活動では本当のことを伝えるようにしましょう。
フリーターの空白期間を前向きにとらえ正社員を目指す
フリーターの空白期間は後ろめたいものと思われがちですが、就職活動の強い武器にもなり得ます。特に20代のうちは、やる気や熱意が評価されるポテンシャル採用も期待できるので、アルバイト経験をうまくアピールすれば好印象を与えられる可能性があるでしょう。自分にとっての適職を見つけるためにも、空白期間を無理に隠したりぼかしたりしようとせず、積極的に行動してみてください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。