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中卒フリーターから正社員は目指せる!面接のマナーや就職成功のコツを紹介
この記事のまとめ
- 中卒フリーターが30代になると、職歴やスキルを問われて就職が難しい可能性がある
- 中卒フリーターにおすすめの職種は、営業職や接客スタッフなど
- 中卒フリーターは、就職したい理由や志望動機を明確にするのが就職成功のコツ
- 履歴書の職歴欄にアルバイト経験を書いて、スキルをアピールするのも良い方法
- 中卒フリーターは1人で就活するより、就職支援サービスを活用するのがおすすめ
「中卒フリーターも正社員になれる?」と不安に思う方もいるのではないでしょうか。中卒フリーターは大卒に比べて選択肢が少ないものの、就職できるチャンスは十分にあります。このコラムでは、中卒フリーターのあなたが就職に成功するためのコツや事前準備について解説。就職は若いほど有利なので、正社員を目指している中卒フリーターの方は、コラムを参考にして行動を開始しましょう。
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中卒フリーターが正社員になることは可能
20代の中卒フリーターの方に対し、「他社に染まっておらず育てやすい」と考える企業があるため、正社員を目指すことは可能です。しかし、なかには「他人にどう見られているか気になる」「20代なかばで就職を目指すのは遅過ぎないだろうか」といった不安を抱く中卒フリーターの方もいるでしょう。
正社員を目指す際、年齢を重ねるごとに求人の選択肢が狭くなるのが一般的です。また、20代よりも30代40代のほうが経験やスキルを求められやすい傾向にあります。20代であれば人柄やポテンシャルを重視する企業もあるので、「中卒フリーターの正社員就職は無理だろう」と諦めず、面接官に就業意欲をアピールすることが大切です。
なお、アルバイトは職業経験に含まれないのが一般的ではあるものの、応募先企業で活かせる経験があれば履歴書に記載することも可能です。求人サイトで中卒の方向けの情報を見たり、就職エージェントに相談したりするなど、できることから始めましょう。
正社員になれるのか不安な中卒フリーターの方は「中卒者のメリットとは?強みを活かして就職活動を行おう」のコラムも参考にしてみてください。
中卒フリーターが早めに就職を目指したほうが良い理由
フリーターを続けると、収入が安定せず生活が苦しくなったり、就職しづらい状況になったりすることが考えられるでしょう。ここでは、中卒フリーターの方が早めに就職を目指したほうが良い理由を詳しく解説します。
正社員との収入が開いていく
厚生労働省の「平成14年度から令和6年度までの地域別最低賃金改定状況」に掲載されている令和6年の東京都の最低賃金(時給1,163円)を参考に月収を計算すると、勤務日数20日で1日8時間働いた場合、月収は約186,000円でした。また、厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査の概況 付表1 学歴、年齢階級、性、企業規模別賃金(p.17)」によると、中卒で正社員として働いた場合の賃金は、25〜29歳で月収約21万5,000円です。
フリーターと正社員の月収を1ヶ月で比較すると2万9,000円、1年でその差は約38万4,000円であると分かります。正社員は月給制のため、基本的に毎月決まった金額支払われますが、アルバイトは働いた時間や日数に応じて給料が支払われるため、月によって変動する場合もあるでしょう。
また、正社員は年齢や勤続年数に応じて昇進・昇給するのが一般的ですが、アルバイトは大幅な昇給は見込めません。
参照元
厚生労働省
地域別最低賃金の全国一覧
令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況
中卒フリーターは30代以降の正社員就職が難しくなる
一般的に、30歳以上の就職は難しくなるといわれています。先述したように、年齢を重ねるにつれ職歴やスキルなどを問われやすくなるためです。
また、就職経験がないまま何となくフリーターを続けていると、思い描いていた生活が送れなくなる可能性もあるでしょう。「若いうちは楽しいことを優先したい」「まだ就職しなくても大丈夫」と考える方もいるかもしれませんが、ポテンシャル採用による就職のチャンスを逃す恐れもあります。
「夢を叶えたい」「転職活動中のため一時的にアルバイトをしている」など、将来を見据えてフリーターをしている場合は、期限を決めるのがおすすめ。中卒フリーターから就職を目指すなら、早めに行動し、将来を視野に入れた思考に切り替えることが必要です。
「高齢フリーター」はアルバイトの場合も採用されにくくなる
35歳以上の非正規雇用で働いている人を「高齢フリーター」と呼ぶことがあり、正社員に限らずアルバイトであっても採用されにくいといわれています。
アルバイトの求人は、「立ち仕事や重労働など体力勝負の仕事が多い」「社員からの指示を受けて働く」「一緒に働く人が若年層」といった理由から、20代の方を採用したいと考える企業もあるためです。
「フリーターのままでも生活していける」と安易に判断せず、経験の有無を問われにくい20代のうちに就職活動をスタートすることも視野に入れましょう。フリーターを続けると陥りがちな末路について知りたい方は「フリーターのままだと人生終わり?生涯設計に与える影響や逆転方法を解説」のコラムで説明しています。
そもそもフリーターとは?
フリーターとは非正規雇用で生計を立てている人のことです。厚生労働省の「フリーターについて」によると、「フリーターとは、15~34歳の若年者(学生及び主婦を除く)のうち、勤め先における呼称がアルバイト又はパートである者(これまでアルバイト・パートを続けてきた者で無業の者を含む。)」とされています。そのため、アルバイトやパートで働き続けてきたものの、現在無職である人もフリーターに含まれるでしょう。参照元
厚生労働省
―平成16年雇用管理調査結果の概況―
中卒フリーターの印象が良くないといわれる6つの理由
中卒フリーターの印象が良くないといわれる背景には、学歴主義の考え方や「仕事ができないのでは」といった先入観など、さまざまな理由があります。中卒フリーターからの就職を成功させるためにも、印象が良くないといわれる理由にはどのようなものがあるのか把握しておきましょう。
中卒フリーターの印象が良くないといわれる理由
- 中卒は大卒などに比べて学歴が低い
- 「中卒可」の求人が少ない
- 厳しい目で見られる可能性がある
- 離職率が高め
- 選べる職種が少ない
- 強みとなるスキルが少ない
1.中卒は大卒などに比べて学歴が低い
総務省統計局の「令和2年国勢調査 2-2教育-「学校」から社会へ-(p.10) Q1 卒業者の最終卒業学校の割合が高いのは?」によると、2020年時点で小学校・中学校を最終学歴にもつ人は、全体の約13%。高卒以上の人が約85%を超えるため、「中卒は学歴が低い」と考える人もいるでしょう。就職・転職市場では最終学歴が評価基準の一つとなる場合があるので、大卒よりも中卒が不利になる可能性があります。
参照元
総務省統計局
令和2年国勢調査 ライフステージでみる日本の人口・世帯
2.「中卒可」の求人が少ない
一般的に、「中卒可」の正社員求人は少ない傾向にあります。これは、最終学歴が中卒の方が少ないことや、企業によっては学歴で基礎学力を判断することから「高卒以上」「大卒以上」と条件を設けるためと考えられるでしょう。応募できる企業が限られていることから、「やりたい仕事を見つけにくい」と感じる中卒フリーターの方もいるようです。
求人の募集要項に「大卒以上」「高卒以上」の記載がある場合、中卒の方を受け付けていないのが一般的。なかには、事情を説明し熱意を伝えれば、取り合ってくれる企業もあるかもしれませんが、「中卒可」「学歴不問」と記載されている求人の中から働きたい職場を選ぶのが基本となります。
3.厳しい目で見られる可能性がある
中卒フリーターの方に対し、「常識がない」「仕事ができない」などの先入観から、厳しい目を向ける面接官もいます。「なぜ高校に進学しなかったのか」「勉強を頑張らなかったのではないか」といった疑問や理由から、良くないイメージをもつ面接官もいるようです。また、正社員として就職しない「フリーター」という働き方に懸念を抱く場合もあります。
4.離職率が高め
厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します」によると、2020年3月卒業者の就職後3年以内離職率は大卒が34.9%、中卒は50.5%でした。
会社側はできるだけ長く働いてくれる人材を求めているもの。上記の結果がすべてではありませんが、中卒の3年以内離職率の高さから、会社によっては採用に慎重になる可能性も考えられるでしょう。
参照元
厚生労働省
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5.選べる職種が少ない
中卒の場合、求人の応募条件を満たせないことがあるため、選べる職種が少ない傾向にあります。たとえば、事務系の仕事では「高卒以上」が条件となっている求人が一般的です。また、就職に向けて資格取得を目指す際も、試験の受験条件に学歴が指定されている場合があるので事前によく確認しましょう。
6.強みとなるスキルが少ない
就職活動の際、採用担当者から「中卒フリーターはスキルが少ない」と思われる可能性があります。学校卒業後すぐに正社員就職をした方であれば転職活動で、スキルや経験をアピールしやすいでしょう。
しかし、アルバイトは任される仕事の範囲が狭い場合があり、強みとなるスキルが身につかないことも。そのため、就職活動で面接官へ自身をアピールしきれず、選考で不利になる可能性があります。
中卒フリーターの進路
中卒フリーターの進路には「高校進学」や「職業訓練に通う」、「海外に留学する」などの選択肢があります。この項では、それぞれの選択肢について詳しくご紹介するので、進路の参考にしてください。
高校進学
就職を目指すものの、なかなか求人が見つからない場合、高校進学も選択肢の一つ。通信制高校や定時制高校、オンラインの高校など、ライフスタイルに合わせた学び方があります。アルバイトをしながら高校卒業を目指せる学校もあるので、最終学歴が中卒であることに不安を感じているフリーターの方は検討してみましょう。
ただし、高校進学の際は学費が必要です。また、卒業までには年月がかかります。アルバイトと学業を両立しながら高校進学を目指す中卒フリーターの方は、計画を立てて取り組みましょう。
職業訓練
ハローワークが実施する職業訓練では、受講料無料で専門知識の習得や資格取得が可能です。特定のスキルを身につけてから就職活動を行えば、中卒フリーターの方が求人を探す際の選択肢を広げられるでしょう。
職業訓練はパソコンのスキルアップや看護系、建築系など多種多様にあり、地域によって開講しているコースが異なります。気になる方は、ハローワークインターネットサービスの「訓練検索・一覧」で確認してみましょう。
参照元
ハローワークインターネットサービス
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海外留学
海外留学は、興味や訪れたい国がある方に向いている選択肢。目的の国で語学学校に通い、文化を学べるため、日本に帰国してからそれらを活かして就職活動を行えるでしょう。
派遣社員
学歴を問われない派遣社員の仕事もあります。仕事を通じてさまざまな職種を経験するなかで、自分に合った仕事に出会える可能性もあるでしょう。派遣社員として身につけたスキルや経験が、正社員への転職に役立つことも。
また、勤務先での働きぶりが評価されれば、派遣先の会社で正社員として採用される可能性があるでしょう。
知り合いの仕事の手伝い
身近な知人や親戚が起業している場合、その仕事を手伝うのも選択肢の一つ。気軽に相談できる環境が整っている場合、分からないことがあっても助言を求めやすいのはメリットといえるでしょう。
学歴を問われない求人について知りたい中卒フリーターの方は、「学歴不問とは?応募する際の注意点や中卒から高収入を目指せる職種を紹介」のコラムもチェックしてみてください。企業が学歴不問で求人する意図や、応募するメリット・デメリットを解説します。
自分で起業する
簡単なことではありませんが、自分で起業するのも一つの方法です。また、フリーランスとして独立する選択肢もあり、起業のハードルは下がっています。起業をすれば自分の力で仕事を獲得していくことになるため、就活や学歴、年齢は関係なくなるでしょう。
中卒フリーターから正社員就職を目指せる職種一覧
この項では、中卒フリーターから正社員就職を目指せる職種をご紹介。仕事内容や向いている人の特徴などを詳しく解説します。
営業職
営業職は特別なスキルを求められない傾向にあり学歴も重視されにくいため、中卒フリーターの方におすすめです。営業職とは、自社のサービスや商品を顧客に提案し売り込む仕事のこと。営業職には訪問販売やルートセールス、不動産営業などさまざまな種類があるため興味のある分野や、適性に合った働き方を選びましょう。
「中卒から営業職の正社員になれる?」と不安な場合は、「営業に就職するには?自分に合った求人選びのコツやおすすめの業界をご紹介」のコラムも、ぜひご一読ください。中卒が営業職を目指すと良い理由や就活におけるポイントなどを紹介します。
警備員
警備員の仕事には最低限のコミュニケーションと体力が求められますが、専門的な知識が必要となりにくいため学歴を問わず勤務することが可能です。また、警備員は社会的責任が大きい仕事のため、採用後に法定研修が義務付けられているのが特徴。未経験から働きやすい環境です。
警備員の仕事は、24時間体制で行われ、シフト勤務が一般的。なかには、夜間勤務もあるため、体力が必要なことを考慮しておくと良いでしょう。
飲食店スタッフ
飲食店スタッフは、基本的には就業に必要な資格はなく未経験者を募集している求人もあるため、中卒フリーターの方におすすめの仕事です。飲食業は業界全体で人材不足が深刻化しており、求人が多い傾向にあります。
飲食店でアルバイトをした経験がある方は、スキルをアピールできる場合があるでしょう。
接客スタッフ
アパレルやホテル、旅館などの接客スタッフも専門的な知識やスキルを必要としない傾向にあり、経験や学歴関係なく受け入れている企業もあるようです。
また、接客スタッフでは働きながら徐々に知識やスキルを高めることも可能です。興味のある分野での就職を目指すことで、モチベーションを保ちながら働けるでしょう。
建設現場スタッフ
工事現場や建設現場の仕事は、学歴に関係なく採用を行っている会社もあるでしょう。また、就職後に「施工管理技士」といった資格を取得することでキャリアアップの道が開ける可能性もあります。
「体力がある」「周囲の状況を見極めサポートできる」「協調性がある」といった方は、工事現場や建設現場の仕事を視野に入れてみると良いでしょう。
公務員
中卒の方で安定した職に就きたい場合は、公務員がおすすめです。公務員試験は年齢制限を設けていますが、一般的に学歴に関しては不問とされているため、採用される可能性があるといえます。
中卒から公務員を目指したい方は、「公務員になるのに学歴は必要?給料は異なる?試験対策のポイントもご紹介」のコラムを確認してみてください。
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、住宅や店舗などのインテリアの提案をするのが主な仕事です。商品や建物に関する知識も必要ですが、インテリアやデザインのセンスの良さが重要になります。インテリアコーディネーターは学歴を問わない職場が多く、資格を取得していれば就職に有利になるでしょう。
中卒フリーターの就職を成功させる5つのコツ
中卒フリーターから就職を目指す場合、自己分析やスキル取得など事前準備をしっかり行うのがポイント。ここでは、中卒フリーターの方に向けて就活のコツを5つご紹介します。
中卒フリーターの就職を成功させるコツ
- 自己分析・業界分析・企業研究をする
- 資格を取得する
- 就活のスケジュールをしっかり立てる
- 1人で就職活動をしない
- 中卒フリーターが就活前にしておくと良い準備をする
1.自己分析・業界分析・企業研究をする
まずは、自己分析をして自分の強みやアピールできるポイントを見つけましょう。自分の長所や短所、適性が分かると、やりたいことや就きたい仕事が明確になります。
業界分析や企業研究も大切な要素です。世の中にはIT業界、美容業界、メーカー、金融業界など多様な業界があり、一つひとつの企業が切磋琢磨しながら社会全体を活性化させています。同じ業界であっても、企業ごとに方針や組織風土は異なるものです。どのような業界や職種があるのか詳しく知りたい方は「仕事の種類にはどのようなものがある?職種一覧と向いている人を解説!」のコラムを参考にしてみてください。
気になる会社があったら、その会社の商品を実際に買ってみたり、企業のWebサイトで経営理念を調べたりするなど企業研究を進めましょう。このとき、同じ業界の会社との違いに着目するのがポイントです。
2.資格を取得する
正社員就職を目指す中卒フリーターの方には、自分の能力をアピールするために資格を取得するのもおすすめです。たとえば、「介護職員初任者研修」「ITパスポート」「宅地建物取引士」「調理師免許」「基本情報技術者試験」といった資格は、学歴に関係なく受験できます。
自分が就きたい仕事に関する資格を選ぶと、就業意欲や知識のアピールになるのでおすすめ。なお、資格によっては、取得までに時間を要することがあります。取得までのスケジュールを逆算しながら、効率良く進めましょう。中卒におすすめの資格・職業については「中卒から就職を目指せるおすすめの職業9選!就活のコツや資格もご紹介!」のコラムも参考にしてみてください。
3.就活のスケジュールをしっかり立てる
フリーターの働き方は、就活を行うための時間を比較的確保しやすいのがメリットです。一方で、「ダラダラ就活をしてしまい、いつまでも就職先が決まらない」という状況になってしまう恐れも。就活が長引くと就業意欲が低下する可能性があるので、「いつまでに何をすべきか」のように自分でスケジュールを立てるのが就職成功のコツです。
4.1人で就職活動をしない
前述のとおり、中卒フリーターの方は求人や職種の選択肢が少ないため、1人で就職活動を進めることに難しさを感じる可能性があります。そのため、転職エージェントやハローワークなどの就職支援サービスを活用するのがおすすめです。
就職支援サービスを利用すると、自己分析や書類の書き方などをサポートしてもらえるので、「何をすれば良いか分からない」という状況に陥りにくいでしょう。どのように面接官へアピールするのが効果的かについてもアドバイスをもらえます。就職支援サービスについては、このコラムの「中卒フリーターから正社員就職を叶える5つの方法」で詳しく解説するのでご覧ください。
5.中卒フリーターが就活前にしておくと良い準備をする
面接では、中卒フリーターがよく聞かれる質問があります。事前に回答を準備しておけば明確な回答ができ、就職に対する誠意が会社側へ伝わるでしょう。なかでも、中卒フリーターの方が聞かれやすい質問を下記にまとめました。
「中卒フリーターになった理由は?」
中卒フリーターになった理由を聞くのには、求職者の性質や人間性について確認する意図があります。中卒フリーターになった理由は、「目指したい夢があった」「フリーターをしながら専門性のある勉強をしていた」など人それぞれ異なるでしょう。また、「家族の介護のため」「病気のため正社員として働けなかった」などやむを得ない理由の場合もあるでしょう。理由について回答する際は、やむを得ない理由以外は、ポジティブな言葉で伝えるのがポイント。あわせて、正社員として働く意志があることを伝えましょう。
中卒フリーターになった理由が「会社で働きたくなかった」というネガティブな場合は、就職に対する考え方が変化したことを説明するのがおすすめ。その際は、就職してやりたいことや積みたいキャリアなど、具体的に説明するのがポイントです。
「なぜ就職したいのか?」
この質問では就職への熱意や意欲を問われています。「何となく」「給与や待遇が良いから」といった回答は適切とはいえません。
「アルバイト先の職場で経験を積んでいくなかで、正社員のように責任のある仕事がしたいと思った」「アルバイトでは経験できない幅広い仕事やスキルを身につけたいと思った」など、中卒フリーターから正社員になりたいと考えた根拠がしっかりと確立していれば、会社側に誠意が伝わるでしょう。
「なぜその会社を選んだのか?」
志望する会社を選択した動機を明確に伝えましょう。その際、どの会社に対しても当てはまる内容ではなく、「この会社だから選択した」といった理由を述べることが大切。志望動機をしっかり伝えるには、就活前の企業研究が必要です。企業のWebサイトや就職サイトから企業理念や行っている事業を確認するなどして、情報収集をしましょう。
30代の転職活動では自分のスキルを把握するのが大事
30代で転職活動をする際、まずは自分のスキルと経験を正確に把握し、それをどのように市場にアピールできるか考えることが必要です。フリーターとしての経験には、柔軟性や適応能力、さまざまな職種への理解など、多くの企業が評価するポイントが含まれています。応募する職種選びでは、自分の興味と能力が合致する分野を中心に考えると良いでしょう。ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
一人では情報収集が難しいと感じているフリーターの方には、就職エージェントやハローワークの活用がおすすめ。実際の業務内容やリアルな職場環境を知ることができます。志望動機の考え方について「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」のコラムでもご紹介していますので、参考にしてみてください。
中卒フリーターが注意すべき履歴書のポイント
就職活動では、書類選考を通過するのが最初の一歩です。応募する企業によっては、中卒フリーターであることが不利になる可能性も。履歴書が第一印象を決めることもあるため、注意すべきポイントを押さえておきましょう。
中卒フリーターが注意すべき履歴書のポイント
- 志望動機は経験をもとに具体的に書く
- 学歴欄は正式名称で記入する
- 職歴欄はアルバイトを含めて書く
- 修正液は使わない
- 資格欄は書けるものをすべて書く
- 自己PRを大切にする
1.志望動機は経験をもとに具体的に書く
志望動機では、「なぜその会社でなければならないのか」を説明する必要があります。応募先企業の特性や特徴を把握し、自分の強みや経験と照らし合わせてマッチ度が高いことをアピールしましょう。その際、過去の経験をもとに具体的なエピソードを添えるのがポイントです。
志望動機の記載でよくみられるミスとして、業界や職種などの志望動機だけを書いてしまうこと。そのような志望動機の場合、「業界や職種が一致していれば自社でなくても良い」と応募した企業から判断されてしまう可能性があるので注意しましょう。
2.学歴欄は正式名称で記入する
学歴欄の学校名は正式名称で書きましょう。たとえば、「中学校」を「中学」のように省略するのは避けます。また、入学・卒業の年を書く際は、西暦と和暦どちらでも問題ありませんが、どちらか一方に統一しましょう。
3.職歴欄はアルバイトを含めて書く
正社員としての就職経験がないため、「職歴欄に何を書けば良いか分からない」という中卒フリーターの方もいるでしょう。しかし、アルバイトで得たスキルや経験が応募先企業に関連し、活かせるものであれば職歴欄に記入しても問題ありません。
履歴書にはアルバイト先で担当していた業務を簡潔に書き、面接ではより掘り下げて努力したことや得たものなどをアピールしましょう。
4.修正液は使わない
履歴書は公的文書のため、修正液や修正テープを使うのは避けましょう。書き間違いをした場合は、新しい履歴書に初めから書き直すのがマナーです。修正液や修正テープを使うと、「常識がない」「仕事でもマナー違反をするのでは」と判断され、評価を落としてしまう可能性があります。
「書き間違いを何度もしてしまう」「書き直すのがめんどくさい」という方は、履歴書をパソコンで作成するのも手。履歴書はWeb上でダウンロードできるため、手書きの指定がない場合は使用するのがおすすめです。
5.資格欄は書けるものをすべて書く
中卒フリーターは、履歴書にアピール要素をできるだけ多く含める必要があります。そのため、資格欄にはアピール材料になる内容をすべて書きましょう。取得した資格をはじめ、勉強中の資格を書くことも可能です。資格取得に向けた努力過程は、アピールポイントになります。
6.自己PRを大切にする
自己PRは人柄や特徴が伝わりやすいため、中卒フリーターの方のポテンシャルをアピールするために必要な項目です。「フリーター経験から得たものは何か」「その経験から応募先企業を志望した背景は何か」をしっかりとアピールする必要があります。
自己PR欄は職歴や資格の欄などと違い、書ける内容の自由度が高いため、自身をアピールするための工夫を凝らしましょう。
フリーターの方の履歴書の書き方は「フリーターの履歴書の書き方は?学歴・職歴の記載方法や注意点を詳しく解説」のコラムで解説していますので、参考にしながら書いてみてください。
中卒フリーターが覚えておきたい面接マナー
中卒フリーターに限らず、面接の場では社会人としてのマナーを問われます。どれだけ良い内容の志望動機を答えても、マナーが悪いと採用されないことがあるので、しっかり覚えておきましょう。
会場到着~受付までのマナー
面接会場へ到着してから、受付までのマナーは以下のとおりです。
- ・面接開始の15分前には到着する
- ・やむを得ない事情で遅れる際は連絡を入れる
- ・身だしなみは事前にチェックしておく
身だしなみは自宅を出る前だけでなく、会場に入る前にも一度確認しておくと良いでしょう。また、コートなどの上着は会場に入る前に脱ぐのがマナーです。
会場には面接開始の15分前には到着するのが一般的。遅刻を避けるため、電車の遅延を想定して早めに自宅を出ると良いでしょう。ただし、事故や災害などのやむを得ない事情の遅刻は、採用担当者に連絡を入れれば問題ありません。
入室前~面接開始までのマナー
面接前は控室で待つことになります。面接は始まっていませんが、控室での態度もチェックされている可能性があるので、マナーを守って待ちましょう。
- ・控室でスマートフォンなどを見ない
- ・ドアのノックは3回
- ・ドアは丁寧に閉める
- ・一礼してから挨拶する
- ・促されたら着席する
控室でスマートフォンを見たり、読書をしたりするのはマナー違反です。姿勢を正して静かに待ちましょう。
名前を呼ばれたら、ドアを3回ノックして部屋に入ります。ドアは片手で閉めるのではなく、面接官に背中を向けて両手で静かに閉めてください。面接官のほうを向いたら、一礼して「△△ △△と申します。よろしくお願いいたします」と挨拶し、「どうぞ」と言われてから着席しましょう。
面接中~退室までのマナー
面接中は話す内容だけでなく、マナーを理解できているかも細かくチェックされています。緊張してマナーを忘れないように、退室まで気を抜かないのがポイントです。
- ・姿勢を崩さない
- ・正しい言葉づかいで話す
- ・明るい表情で話す
- ・結論から話す
- ・お礼を述べてから退室する
面接中に髪をかき上げたり、手足を頻繁に動かしてしまったりすると印象が良くありません。最後まで姿勢を崩さないように気をつけましょう。
話す際には丁寧な言葉づかいを心がけ、口角を上げるのがおすすめ。無表情だと暗い印象になってしまうので注意が必要です。また、質問に答える際は「私が御社を志望したのは○○だからです。」のように結論から述べるのがポイント。ダラダラと話してしまうと「何を伝えたかったのか分からない」と思われる可能性があります。
面接が終わったら「本日はお時間を頂き、ありがとうございました」とお礼をいって退室しましょう。
面接のマナーについては「面接の流れやマナーを場面別に解説!よくある質問も確認しよう」のコラムで解説していますので、ご覧ください。
中卒フリーターから正社員就職を叶える5つの方法
中卒フリーターの方が効率的に就職するには、正社員登用を行っている会社の求人を探したり、就活サービスを利用したりするのがおすすめです。ここでは、具体的な方法をご紹介します。
中卒フリーターから正社員就職を叶える方法
- アルバイトから正社員登用を目指す
- 自己分析を参考に職種を探す
- ハローワークを利用する
- 求人サイトを利用して仕事探しをする
- 就職・転職エージェントを利用する
1.アルバイトから正社員登用を目指す
募集要項に「正社員登用制度あり」と記載のある求人に挑戦してみましょう。正社員登用制度とは、アルバイトから登用試験に合格すると正社員に昇格できる制度です。
ただし、正社員に見合った能力がないと判断されれば、試験にとおらない恐れも。中卒フリーターから正社員を目指すなら、働きながら実績を積んだりスキルを身につけたりといった努力を怠らないようにしましょう。
2.自己分析を参考に職種を探す
自己分析の結果に基づいて職種を探すことで、自分自身の価値観や興味関心、能力などを考慮したうえで仕事探しを行えます。
まずは、自己分析を通じて、自分がどのような仕事に興味をもち、どのような環境で働きたいかを把握しましょう。その結果、自分に合った業界や職種を見つけ、キャリアの方向性が定まるはずです。
フリーターの方が自己分析を行う際は、「フリーターが自己分析するのは何のため?やり方がわからない方へのヒント集」を参考にしてみてください。
3.ハローワークを利用する
自分が住んでいる地域で仕事を探したい場合は、ハローワークを利用しましょう。ハローワークとは厚生労働省が全国500ヶ所以上に設置する公共職業安定所のことです。求人紹介以外にも、応募書類のアドバイスや面接練習などの選考対策を行っています。中卒フリーターを長く続けていて、就活のやり方が分からない場合は活用してみるのがおすすめです。
4.求人サイトを利用して仕事探しをする
求人サイトを利用する利点として、希望条件を設定することで多くの求人情報のなかから自分に合った会社を探せることが挙げられます。また、24時間いつでも情報収集できるのもメリットといえるでしょう。
一方で、履歴書作成や面接対策などはすべて自分でやる必要があります。1人で就活を進めることに不安がある方はデメリットと感じる可能性があるでしょう。
5.就職・転職エージェントを利用する
「自分に合う仕事が見つからない」と感じる中卒フリーターの方は、就職・転職エージェントを利用してみましょう。民間企業が運営しているので、特定の業界や年齢層に特化したエージェントや、多種多様な職種を扱うエージェントなど、その特徴は異なります。扱う求人のなかから相談者にぴったりの企業をマッチングしてくれるので、自分の新たな可能性に気づけるでしょう。
また、自分がもつスキルや経験が、どのような職種で活かせるのかを面談形式で深堀りできるほか、担当アドバイザーによる客観的な意見や評価が受けられます。よりキャリアプランを描きやすくなるのがポイントです。
中卒フリーターから就職を目指すなら、若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。 専任のキャリアアドバイザーによるマンツーマンのカウンセリングで、あなたにぴったりの求人情報をご紹介します。
また、履歴書添削や面接対策などの手厚いサポート体制もポイントです。就活が初めての方も安心して選考に挑めます。登録・利用料は無料で、1分程度でできる性格をもとに分析する適職診断もあるので、中卒フリーターから就職を考えている方はお気軽にご相談ください。
正社員になりたい中卒フリーターの方向けのQ&A
「中卒フリーターから正社員を目指せるのか心配…」という方のお悩みをQ&A方式で解決します。
中卒フリーターは資格を取ったほうが良いですか?
資格があると就活時にアピール要素の一つになるものの、必須ではありません。
資格取得に時間を掛けるより、働き始めて経験を積むほうが良い場合も。やりたいことが明確で、そのために資格が必要という方は、就職前に資格取得を目指しても良いでしょう。おすすめの資格は「フリーターにおすすめの資格を職種別に解説!取得時の注意点や勉強法も紹介」のコラムでご確認ください。
高卒認定試験とは何ですか?
高卒と同等の学力があることを証明するための国家試験です。
正式名称は「高等学校卒業程度認定試験」で、取得すると大学や専門学校、高卒以上を対象とした資格試験に挑戦できるようになります。高卒認定については「高卒認定は就職に有利?中卒や高卒との違いや就活のポイントを解説!」のコラムをご覧ください。
面接で中卒について聞かれたらどうしたら良いですか?
進学しなかった理由をポジティブに答えるのがおすすめです。
面接官が知りたいのは、応募者の人柄や考え方なので、その経験から何を学んだのかを答えれば問題ありません。中卒の方が面接で気をつけるポイントは、「面接で気をつけることは?模擬面接もやるべき?就職成功のコツを解説」のコラムをご一読ください。
面接官とのやり取りや面接マナーに不安がある中卒フリーターの方は、就職エージェントを利用するのもおすすめ。1人で面接対策をするのが難しいなら、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。