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みなし残業に上限はある?違法なケースの見分け方や対処法も紹介!

#労働環境の悩み#労働時間・残業#労働法#労働に関する制度#お金#お悩み

更新日2025.09.10

公開日2017.09.12

まずは10秒で理解!
ひとことポイント
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みなし残業とは、あらかじめ想定される残業時間分の賃金が給与に含まれている制度

みなし残業に上限はあるのか疑問に思う方もいるでしょう。みなし残業の上限は、36協定に合わせるのが一般的です。そのため、45時間が上限の原則です。このコラムでは、みなし残業について解説。みなし残業の上限や違法なケースを見極めるポイント、対処法についてまとめました。みなし残業について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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  • みなし残業制度とは
  • みなし残業時間の上限は?
  • みなし残業のメリット・デメリット
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後藤祐介
監修者:後藤祐介キャリアコンサルタント

一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

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    目次
    違法なみなし残業を見極める5つのポイント
  • 違法なみなし残業の対処法
  • 転職時に確認すべきポイントは?
  • みなし残業に関するFAQ  
  • \かんたん30秒で登録/

    みなし残業制度とは

    みなし残業制度とは、残業の時間を想定し、その分の賃金をあらかじめ給与に含める制度のことです。「固定残業制度」も同じものです。

    みなし残業制を採用している場合、給与に一定の残業代が含まれているので、決められた時間内であれば残業に対して新たに賃金が発生することはありません。たとえば、就業規則の給与欄に「月30時間の残業を含む」と記載がある場合、給与には30時間分の残業代がはじめから含まれていることになります。

    なお、みなし残業制を導入する際、会社側は労働者側と「36(サブロク)協定」を結び、労働基準監督署に届け出なければいけません。36協定については、以下で詳しく解説します。

    労働基準法で定められている「36協定」って?

    正式には「時間外労働・休日労働に関する協定」といい、「労働基準法第36条」に基づく協定であることから、一般的に「36協定」と呼ばれます。

    「みなし残業=残業をする前提」と考えられますが、会社側は社員へ一方的に残業を命じることはできません。時間外労働もしくは休日出勤を行う場合には、労働者の過半数で構成する労働組合か代表者と36協定を結んだうえで、労働基準監督署に届け出る必要があります。届けを出さず会社だけの判断で社員に時間外労働をさせることは、労働基準法違反です。

    参照元
    e-GOV法令検索
    労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)

    固定残業代とは?

    みなし残業制度と同じく、固定残業代も、毎月の給与に一定時間分の残業代があらかじめ含まれている賃金形態です。一見すると便利に見える制度ですが、内容を正しく理解しておかないと損をすることもあります。例えば、「どれだけ残業しても追加の手当は出ない」といった誤った理解をしている人も少なくありません。実際には、決められた時間を超えた残業には別途手当を支払う義務があります。また、制度を導入する際には、どれだけの時間と金額が含まれているのかを明記した書面での通知が必要。就職活動中は、基本給と固定残業代の内訳や想定されている残業時間、そして超過分への対応について求人情報や面接時にしっかり確認しましょう。固定残業代について、もっと詳しく知りたい方は、こちらのコラム「固定残業代とは?よくあるトラブルと求人を見極めるポイントをご紹介」も参考にしてください。

    まずはあなたのモヤモヤを相談してみましょう

    「ハタラクティブ」は、20代に特化した就職支援サービスです。専任のキャリアアドバイザーが、あなたの希望や適性を踏まえた求人提案や選考対策を行い、自己分析だけでなく就活準備までを丁寧にサポートします。

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    みなし残業時間の上限は?

    厚生労働省の「時間外労働の上限規制わかりやすい解説」によると、36協定で定める時間外労働の上限時間は、原則1ヶ月間で45時間、年間で360時間です。みなし残業時間の上限は36協定に合わせるのが一般的のため、みなし残業の上限は45時間といえます。「みなし残業が45時間はやばい!違法なのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、36協定に定められている範囲内である限り、基本的に違法ではありません。

    みなし残業は上限の延長が可能

    「特別条項付き36協定」を締結している場合は、みなし残業の上限時間を延長できる可能性があります。「特別条項付き36協定」とは、時間外労働の上限を超える労働が年6回まで認められる制度です。決算時期や納期が迫っているときなど、特別な事情がある場合に適用されます。

    特別条項付き36協定を結んでいる場合の残業時間の上限は、「1ヶ月間100時間未満、年間720時間以内」と定められています。ただし、特別条項付き36協定を結んでいるからといって、会社は毎回100時間近い残業をさせることはできません。1年間に複数回適用する場合「2~6回の平均は80時間以内」に収める必要があります。みなし残業の上限を延長する際も、これらのルールに則るのが基本です。

    みなし残業の延長しすぎは要注意

    みなし残業の上限は延長が可能なケースもありますが、あくまでも繁忙期などに対する臨時措置であり、基本的にみなし残業時間は月45時間以内に収めなくてはいけません。

    就業規定や賃金規定に「残業60時間を含む」などの記載がある場合は、違法な労働環境である可能性もあります。「残業時間がやたらと多い」と感じる方は、残業した時間や上限を超えている月の数を改めて確認してみましょう。

    参照元
    厚生労働省
    時間外労働の上限規制わかりやすい解説

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    みなし残業のメリット・デメリット

    みなし残業のメリットは、安定して残業代がもらえることです。一方で、「みなし残業がある会社はやめたほうがいい」といわれる理由には、労働基準法に違反している場合があるというデメリットもあります。以下で詳しく解説します。

    メリット:安定して残業代がもらえる

    みなし残業制を導入している場合、残業時間が少なくても一定の残業代がもらえます。みなし残業として給与に含まれている残業代は、あくまでも想定時間に対するものです。実際の残業時間がみなし残業時間より短かった場合でも、給与は変わりません。毎月の給与が安定していることは、大きなメリットといえるでしょう。

    デメリット:労働基準法に違反している場合がある

    みなし残業のデメリットは、違法な労働環境の恐れがある点です。労働基準法は労働者の保護を目的に定められている法律ですが、なかには従っていない会社が存在している可能性が考えられます。

    また、36協定は働き方によって上限時間が変化したり、業種によっては一部適用されない項目があったりするなど、内容がやや複雑です。本来であれば法律に従っていない会社は罰せられますが、労働者側が気づかない場合は見過ごされてしまう可能性もあります。違反しているかどうか気づくためにも、適用される労働基準法についてしっかり把握することが大切です。

    みなし残業のメリットやデメリットについては、「みなし残業制度のメリットは?デメリットも把握して損のない働きを目指そう」のコラムでも紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

    みなし残業に関して一日の上限はあるの?

    みなし残業に関して「一日に何時間まで」といった具体的な制限は法律上定められていません。時間外労働に関しては「月45時間」「年360時間」が基本的な上限として示されており、1日単位の数値は明記されていないのが実情です。実際の現場では、この月の上限時間を営業日数で割り、例えば月20日勤務なら1日あたり約2時間を目安にしているケースが多く見られます。ただし、これを超える設定には慎重な対応が必要です。法律上の制限を無視した形でみなし残業を導入すると、企業側にとってもリスクとなり得ます。働く側としても、契約書や求人情報の内容を鵜呑みにせず、労働条件を自ら確認する姿勢が大切といえるでしょう。

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    違法なみなし残業を見極める5つのポイント

    違法なみなし残業を見極めるポイントには、「みなし残業を超えた分の残業代が支払われているか」「みなし残業についての説明があるか」「みなし残業時間が長過ぎないか」などがあります。以下で詳しく解説します。

    1.みなし残業を超えた分の残業代が支払われているか

    みなし残業として定められている時間の範囲を超えた際には、残業代が支払われます。たとえば、「基本給と月45時間分の残業を含む」と給与規定に記載されている場合、45時間を超えて働いた分の残業代が通常の給与に追加で支給される決まりです。

    会社が決めているみなし残業時間よりも多く働いているにも関わらず、追加の賃金が支払われない場合は違法な労働環境である可能性が高いでしょう。

    年俸制でもみなし時間を超過した分の賃金はもらえる

    年俸制であっても、みなし残業時間を超えた分の残業代はしっかりもらえます。みなし残業の上限時間も月給制の場合と同様なので、働き方や給与に違和感があるときは改めて就業規定を確認してみましょう。

    2.みなし残業についての説明があるか

    みなし残業を導入する際は労働者の同意が必要であり、会社側が一方的に時間外労働をさせることはできません。そのため、就業規則や雇用契約書に記載がない場合は違法である可能性もあります。みなし残業時間やそれに対する賃金、みなし残業時間を超えた場合の対応方法など、細かく記載されているか確認してみましょう。また、「給与の内訳について説明がない」「聞いても教えてもらえない」という場合も同様です。

    3.みなし残業時間が長過ぎないか

    みなし残業の上限は、36協定に合わせるのが基本です。特別条項付き36協定を結んでいたとしても、適用されるのは1年で6回までです。「月50時間分の残業を含む」など、上限を超えた残業時間が設定されている場合は、月数や平均時間をしっかり把握しておく必要があります。

    4.基本給が最低賃金を下回っていないか

    みなし残業代や追加残業代が確実に支払われていても、基本給が最低賃金を下回っている場合は注意が必要です。みなし残業の有無に関わらず、会社側は労働者に最低賃金、もしくは、それ以上の給与を支払わなければいけません。「残業している割に給与が低い」と感じたら、計算してみたほうが良いでしょう。

    最低賃金の計算方法については「時給換算した正社員の給料をチェック!算出方法や注目すべきポイントも紹介」を参考にしてください。

    5.肩書きのみの管理監督者として設定されていないか

    通常の社員と仕事内容や給与が同じであるにも関わらず、肩書きのみを管理監督者とする悪質なケースもあります。厚生労働省の「労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために」によると、「管理監督者」は経営者と同じ立場にあると判断され、労働基準法で定められた労働時間などの制限がなく、残業代の支給対象にもなりません。「管理監督者」に当てはまるかどうかは、職務内容や勤務態様によって判断されます。特別な権限などを与えられていない状態で管理監督者とされている場合は、会社や窓口などに相談してみましょう。

    参照元
    厚生労働省
    労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために

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    違法なみなし残業の対処法

    「違法な働き方をさせられているかもしれない」「みなし残業のはずなのにおかしい...」と感じたら、見過ごさずにまずは窓口などに相談することをおすすめします。違法なみなし残業について相談できる場所は、「電話相談窓口」「社内の相談窓口」「労働基準監督署」です。以下で詳しく紹介します。

    電話相談窓口

    「違法かどうか確認したい」など、労働環境について聞きたいことがある場合は、厚生労働省の運営する「労働条件相談ほっとライン」に電話相談するのも1つの手です。専門知識をもつ相談員が、疑問や悩みを解決するためのサポートをしてくれます。

    参照元
    厚生労働省
    労働条件相談「ほっとライン」に相談してみよう!

    社内の相談窓口

    社内に労働に関する相談窓口が設置されている場合は、そちらに相談しても良いでしょう。相談窓口がない場合は、人事課など労働条件について把握している部署に問い合わせるという方法もあります。

    労働基準監督署

    労働環境の違法性が明らかな場合は、労働基準監督署に相談をしましょう。相談をする場合は、具体的な証拠をそろえておくことが大切です。証拠となるものは、雇用に関する書類やタイムカード、給与明細などです。証拠を確認したうえで違法性が疑われる場合は、労働基準監督署による調査や指導が行われます。

    労働基準監督署について詳しくは、「労働基準監督署に相談できる内容は?利用の流れや注意点も解説」のコラムでも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

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    転職時に確認すべきポイントは?

    理想の働き方をするためには、待遇や給与、残業時間の規定などチェックしておきたいポイントがあります。転職先を選ぶ際に確認すべきポイントは、以下のとおりです。

    • ・労働契約期間や更新に関する事項
    • ・勤務地や業務内容
    • ・就業時間や時間外労働について
    • ・休日数や福利厚生について
    • ・給与の内訳
    • ・退職に関する内容

    上記の記載が就業規則や雇用契約書などにない場合は、人事課など労働条件について把握している部署に問い合わせてみるのも1つの手です。また、求人票などを見たタイミングで少しでも疑問に思う部分があれば、面接で採用担当者に尋ねてみましょう。担当者が把握していない場合や、回答を濁される場合は慎重に判断する必要があります。

    「残業時間が長くてつらい」「このまま同じ会社に勤めるのは無理そう」と悩む方は転職を視野に入れるのも良いでしょう。就職支援サービスハタラクティブでは、高卒・既卒・フリーター・第二新卒など若年層の方を対象に就職・転職活動をサポートしています。経験豊富なアドバイザーによるマンツーマンのカウンセリングで、希望に合った求人を紹介します。また、面接対策や書類の添削などにも対応。サービスはすべて無料ですので、お気軽にご相談ください。

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    みなし残業に関するFAQ  

    ここでは、「みなし残業」に関するお悩みや疑問にQ&A方式でお答えしていきます。

    みなし残業は拒否できる?

    みなし残業があらかじめ設定されていて賃金が支払われている場合は、基本的に従う必要があります。ただし、「体調が優れない」などの正当な理由で残業を断ることは可能です。やむを得ず残業を断ったからといって解雇になる可能性は極めて低いと考えられるので、無理のない範囲で働きましょう。残業を拒否できるケースについては「残業の強制はパワハラ?無意味な残業を強要された時の対処法とは?」でも紹介しています。

    残業時間が短いと給与は減額される?

    実際の残業時間がみなし残業時間よりも短かったからといって、給与が減額されることはありません。みなし残業は、会社側が残業時間を予測して給与に組み込む制度です。給与が変わるのは、みなし残業時間を超えて労働をしたときです。残業時間が想定よりも短い場合については、このコラムの「みなし残業のメリット・デメリット」の見出しでも紹介しています。

    サービス残業は拒否できる?

    労働時間分の残業代が支払われていない場合は、残業を拒否することが可能です。もし、残業を続けるのであれば未払いの残業代を請求しましょう。

    違法なみなし残業の証拠がない…

    自分で証拠を集められない場合は、会社に証拠を提出してもらうという方法もあります。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」によると、会社は労働者の勤務時間などを管理する義務があり、その記録は3年間保管しなければいけません。何らかの事情で開示を拒否された場合は、「証拠保全手続き」を行い、裁判官を通じて証拠を提出してもらいましょう。

    参照元
    厚生労働省
    労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準