時給換算した正社員の給料をチェック!算出方法や注目すべきポイントも紹介

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この記事のまとめ

  • 正社員の給与形態で多いのは月給制だが、時給制を採用している企業もある
  • 月給で働く正社員が時給換算する場合、基本給や年間の所定労働日数などの情報が必要
  • 正社員の給与を時給換算した金額が最低賃金を下回った場合、違法となる
  • 高年収でも時給換算した金額が低い正社員の方は、働き方の見直しや転職も検討すべき

正社員として働く方の中には、「自分の給与は時給換算するといくらになるんだろう?」と気になる方もいるでしょう。月給を時給換算するには、基本給や各手当の金額、年間の所定労働日数などの情報が必要です。このコラムでは、給与を時給換算する計算方法や、最低賃金について解説。給与形態でよくある月給制と時給制の意味も紹介するので、自分の年収に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

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正社員の給料を時給換算するには?

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厚生労働省の「最低賃金額以上かどうかを確認する方法」によると、{(基本給-時給換算で除外する手当)×12}÷(年間の所定労働日数×1日の所定労働時間)の計算式に必要な情報を当てはめると、正社員の給料を時給換算できるようです。具体的に必要な情報や計算方法は、以下をご参照ください。

時給換算に必要な情報

正社員の月給を時給換算するには、「基本給」と「時給換算で除外する各手当の金額」、「年間の所定労働日数」、「1日の所定労働時間」の情報が必要です。時給換算では、精勤・皆勤手当や通勤手当、家族手当などのほか、時間外勤務手当や休日出勤手当、深夜勤務手当などの手当を除外して計算します。また、結婚手当をはじめとする臨時で支払われる賃金も除外の対象です。

時給換算の計算方法

時給換算の計算方法は以下のとおりです。

1.「基本給」から「時給換算で除外する手当の金額」を引く
2.「1で出た金額」に「12ヶ月」を掛ける
3.「年間の所定労働日数」に「1日の所定労働時間」を掛ける
4.「2で出た金額」を「3で出た金額」で割る

時給換算する際は、上記をご自身の情報に当てはめて行ってください。

時給換算の計算例

給与を時給換算するときは、以下の計算例を参考にしてみてください。

【例】
基本給→20万円
時給換算で除外する手当の金額→35,000円
年間の所定労働日数→245日
1日の所定労働時間→8時間

1.200,000円ー35,000円=165,000円
2.165,000円×12ヶ月=1,980,000円
3.245日×8時間=1,960時間
4.1,980,000円÷1,960時間=1,010円

月給制の給与を時給換算すれば、残業代が正しく支給されているかの確認も可能です。また、給与明細を確認しながら計算をすれば、給与明細の間違いに気付ける可能性もあります。正社員の月給を時給換算する計算方法について詳しく知りたい方は、「手取りが少なすぎる?最低賃金よりも給料が下回っている場合の対処法」もご覧ください。

参照元
厚生労働省
最低賃金額以上かどうかを確認する方法

時給換算で給与実態の可視化や最低賃金との比較ができる

給与の時給換算によって、給与実態の可視化や最低賃金との比較もできます。時給換算をしてみたときは、入社時から年収がどれくらい変化したか、最低賃金を下回っていないかなども一緒に確認してみると良いでしょう。

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正社員の給料を時給換算したときの平均は?

厚生労働省による「令和2年版 厚生労働白書」を見てみると、2019年の正社員・正職員の年代別の平均時給は以下のとおりでした。

年代平均時給
20~24歳1,333円
25~29歳1,569円
30~34歳1,784円
35~39歳1,982円
40~44歳2,139円
45~49歳2,291円
50~54歳2,476円

引用:厚生労働省「図表1-3-23 正規雇用労働者・非正規雇用労働者の賃金カーブ(年齢階級別・時給ベース・2019年)(40p)

正社員の平均時給は20~24歳の1,300円台から約200円ずつ上昇していき、40歳を超えるころには2,000円台になっているようです。正社員の給料を時給換算するには?」でご紹介した計算方法を参考に、現在のご自身の時給が同年代より高いか低いか比較してみてください。

参照元
厚生労働省
令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-(本文)

専門性の高い仕事は時給換算時の給与が高額になる

専門性の高い仕事に就く正社員の方は、月給や年収を時給換算した際の給与が高額になる傾向があります。特別な資格や免許が必要であったり、経験がないとできなかったりする職業は、時給換算した給与が3,000円を超えることもあるでしょう。また、専門性の高い仕事のなかでもマネジメントに携わる役職に携わっていると、時給がさらに高額になる可能性もあります。

時給で働いている正社員はいるの?

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正社員の給料は一般的に月給制が多くみられますが、なかには時給制を採用している企業で働く正社員の方も存在します。正社員で働く人の多くは月給制のため、時給制で働くことに違和感を抱く方もいるでしょう。しかし、実際に時給で働いている正社員の方は、「時給制であったとしても、1時間あたりの最低賃金以上の給与が支払われていれば問題ない」と考えるようです。

時給制に似ている「日給月給制」

時給制に近い制度として挙げられるのが、「日給月給制」です。月給制と同じく1ヶ月単位で給与額が定められますが、日給月給制は、遅刻・早退・欠勤など、働いていない時間分の賃金が差し引かれます。企業の組織運営方針によっては、正社員であっても月給制以外の給与形態が採用されることもあるため、就職・転職活動の際には事前によく確認しましょう。

月給制・時給制のメリットとデメリット

正社員の給与形態である月給制と時給制には、それぞれメリット・デメリットがあります。月給制・時給制の特徴について詳しく見てみましょう。

月給制

月給制のメリットは、月単位の成果を求められる場合が多く、1ヶ月の仕事が約束されていることです。また、月の給与に交通費や残業代などが加算されるため、受け取る金額は多くなります。
デメリットは、残業の定義が曖昧になり、サービス残業や長時間労働問題が起こりやすいことです。また、給与から保険料や年金が引かれるため時給換算がしにくく、自分の1時間あたりの報酬が分かりにくいのもデメリットであるといえるでしょう。

時給制

時給制のメリットは、時間内で成果を求められる場合が多く、残業が比較的少ないことです。時給で働いているため、時給換算せずとも簡単に給与計算できるのもメリットといえる特徴の1つ。また、長時間働ければ働いたぶんだけ収入につながります。
デメリットは、仕事が少ないときの収入が減少することです。祝日や体調不良などで出勤できない日が多いと、思うような収入が得られない可能性があります。

月給制や日給制、時給制などの給与形態について詳しく知りたい方は「給与形態とは?種類を知って自分に合った企業に就職しよう」も、ぜひご覧ください。

正社員の給料を時給換算したときに注目すべきポイント

正社員の給料を時給換算した際、いくつか注目するべきポイントがあります。以下で詳しく見ていきましょう。

金額が極端に低くないか

給与を時給換算した金額が低い場合、その企業での昇給は難しい可能性があります。正社員の時給が低い要因は、会社の利益が出ていないことといえるでしょう。会社が利益を出せなければ従業員に還元できないため、昇給しても大幅な増額は見込めない可能性があります。自分の昇給がいくら程度になるのか知りたい方は、上司の給与を参考にすると良いでしょう。なぜなら、将来昇給したときに上司の給与までは増額する可能性があるからです。また、利益が出ている会社なのに自分の時給は低いという方の要因には、自身のスキルが活かせない仕事をしていることや、スキル不足が関係していることもあります。

時給換算した給与が低い企業では昇給しにくい場合も

時給換算した給与が低い企業では、昇給できる可能性が低い場合があります。仕事をどれだけ頑張っても給与が上がらなかったり、長時間労働が慢性的になっていたりする場合は、転職を視野に入れてみても良いでしょう。

残業代が年収に影響していないか

給与の時給換算では残業代は対象外であるため、年収は高いのに時給が低いという人は残業が多く発生しているといえるでしょう。
正社員の残業代は、基本給がベースとなり算出されます。基本給が高ければ、その分残業代も高くなるのです。そのため、自分の基本給が高くなれば、残業時間が減っても同じくらいの給与を受け取れます。年収を維持したまま残業時間を減らしたい正社員の方は、自身の働き方について考えてみましょう。正社員における残業代の正しい支払われ方については、「残業代の計算方法は?みなし残業代の場合はどうなる?」のコラムもぜひ参考にしてください。

正社員の時給換算額が最低賃金を下回るのは違法!

正社員が月給を時給換算した金額が最低賃金を下回るのは、給与の支払いにおいて違法です。
厚生労働省の「最低賃金制度とは」によると、「使用者は労働者に対し、国が定めた最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない」と制定されています。

最低賃金の種類

最低賃金の種類には、「地域内最低賃金」と「特定最低賃金」の2種類があります。
地域内最低賃金が適用される労働者の範囲は、「都道府県内の事業所で働くすべての労働者とその使用者」です。なお、労働者の範囲は、従事する産業や職種を問いません。一方、特定最低賃金の適用範囲は、「特定地域内の特定の産業の基幹的労働者とその使用者」です。

都道府県別の最低賃金

都道府県ごとに最低賃金の金額は異なります。厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」によると、2022年度の最低賃金の全国平均は961円です。都道府県別にみると、最低賃金が最も高いのは東京都で1,072円、最も低いのは青森県、秋田県、愛媛県、高知県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県で853円でした。
最低賃金は、勤務先がある都道府県の金額が適用されます。たとえば、自宅が千葉で職場が東京都である場合、最低賃金は東京都の1,072円です。自分の勤務地の最低賃金が気になる方は、上記でご紹介した厚生労働省の資料で確認してみてください。

最低賃金を下回る場合はブラック企業の恐れも

正社員の時給換算額が最低賃金を下回るのは違法!」でも触れましたが、時給換算した金額が最低賃金を下回っている会社は違法であるだけでなく、ブラック企業の恐れもあります。ブラック企業では、残業や休日出勤などが多く発生しがちです。そのため、月給だけを見ると比較的高額な給与でも、時給に換算すると低くなってしまいます。給与が高い企業は魅力的ですが、転職・就職先を探す際は、月給や年収が高過ぎる会社には注意した方が良いでしょう。

参照元
厚生労働省
最低賃金制度とは
地域別最低賃金の全国一覧

時給換算した給料が低い正社員の方には転職もおすすめ

時給換算した給料が低い正社員の方には転職もおすすめの画像

自身の収入に不満がある正社員の方は、転職を検討してみるのもおすすめです。時給換算をした金額が低かったり、学生時代のアルバイトより時給が少なかったりする場合、「正社員なのに給与が安い…」と思う方は多いでしょう。給与に満足できないまま働き続けるより、納得できる収入を得られる職場に転職した方が、仕事のモチベーションを保ちやすくなります。ただし、給与だけで転職先を決めてしまうとミスマッチのリスクが高くなるため、転職活動の際は給与のほか、仕事内容や労働環境、社風なども事前に調べましょう。

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正社員の給与の時給換算や最低賃金に関するQ&A

ここでは、正社員の給与の時給換算や、最低賃金に関わる疑問についてお答えします。

時給換算した給与が平均より高いか安いか知りたい

厚生労働省の「令和2年版 厚生労働白書(40p)」では、2019年の正社員・正職員の年代別の平均時給が掲載されています。なお、20~24歳の正社員の平均時給は1,333円、25~29歳では1,569円となっているようです。また、職種別の平均給与を知りたいときは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査や、国税庁の民間給与実態統計調査などが参考になるでしょう。年代別の平均時給でさらに詳しい数値については、当コラムの「正社員の給料を時給換算したときの平均は?」をご覧ください。

参照元
厚生労働省
令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-(本文)

時給換算が高額になる仕事って?

給与を時給換算したとき高額になりやすいのは、専門的な知識やスキル、マネジメント能力などが求められる仕事です。自分だけでなく周囲の仕事にも気を配って管理できたり、短時間で質の高い成果を挙げられたりする人は昇給しやすく、平均よりも高い給与を得られる可能性が高くなるでしょう。高収入を得られる仕事については「高収入の仕事に就くには?無資格でも挑戦できる?稼げる職業の特徴とは」を参考にしてみてください。

最低賃金制度とは?

厚生労働省の「最低賃金制度とは」によると、最低賃金制度とは、使用者が労働者に対し、最低賃金法に基づいて国が定めた最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないという制度です。最低賃金は各都道府県ごとに定められており、たとえ使用者と労働者が同意のうえで最低賃金以下の契約を結んでいたとしても、法律によって最低賃金額と同額の定めをしたものとされます。

参照元

厚生労働省
最低賃金制度とは

時給換算した給与が低かったら転職すべき?

時給換算した給与が低い、または自分の年収が残業代で支えられているという場合、転職を検討したほうが良い場合があります。自身のスキルや経験を活かせる職場に転職することで年収アップにつながるだけでなく、仕事の新たなやりがいが見つかる可能性もあるでしょう。ハタラクティブでは、カウンセリングを通じて一人ひとりに合った求人をご紹介します。サービスは無料なので、ぜひご利用ください。

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